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Review List of Tan2 

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  • 1 people agree with this review
     2021/02/25

     ウェーバーのピアノ曲?という感じではありますが、紹介文にもあるように、ヒンデミット作曲の管弦楽曲「ウェーバーの主題による交響的変容」の4つの楽章のうち、3つの「元ネタ」がこの中に入っています。
     第1楽章が Op.60 の第4曲、第3楽章が Op.10 の第2曲、第4楽章が Op.60 の第7曲です。(第2楽章は劇付随音楽「トゥーランドット」序曲)
     ヒンデミットは原曲をほぼそのまま使っており、その意味でウェーバーの原曲がそれだけイケてるということにもなります。演奏はなかなかさっそうとしていて音もクリアなので、興味があれば一度聞いてみるとよいでしょう。
     「魔弾の射手」序曲や「尾藤への勧誘」も、2台ピアノだとそれなりに面白いですが、やはりヒンデミットの原曲を聴くというのが最大の興味の対象かなと思います。

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     2018/08/03

    ショスタコーヴィチをマズアの指揮で、ニューヨーク・フィルの演奏で聞く必然性は何もありませんが(強いて言えばバーンスタインの名演を演奏したオケではある)、ショスタコーヴィチを得意とするレイフェルクスの歌唱でもあり、持っていて損のない演奏かと思います。
    最大の「売り」は、作詞者のエフトゥシェンコ(1933〜2017)自身が「バービイ・ヤール」を朗読した音声が収録されていること。2017年4月に亡くなったので、もうその肉声を聞くことはできませんので、ひとつの歴史的記録として持っている価値はあるかもしれません。

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     2013/05/15

     デュカの交響曲は、あまり録音がない中で、このマルティノンの演奏が最高でしょう。フランスの交響曲としてはフランクよりもできがよいと思うのですが、どうしてほとんど演奏されることがないのか、不思議です。プラッソンの「魔法使いは」平均的な演奏。ただし、どこにも明記されていませんが、デルヴォーの「ラ・ペリ」がモノラル録音である点で減点1で、デュカの入門CDとしてはお勧めできません。他のデュカ入門CDで「魔法使い+ペリ」が気に入った方が、交響曲も聴いてみようというときに選ぶCDということだと思います。

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     2013/05/15

    今では初音ミクでもコンピュータでも、こんな演奏を簡単に音にすることができますが、それを生身の人間のアナログで実現したところが偉い! 今後、こういうアプローチやチャレンジをする演奏家、そしてそれをここまで極める演奏家が現れることはないのではないでしょうか。その意味で歴史的価値も含めた貴重な演奏です。初音ミクやコンピュータのような冷たい音楽ではなく、やはり人間の肉声によるほっとする音楽であるところがうれしいです。

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     2013/01/20

     「惑星」1曲でしか知られていないホルストの全体像を知る上で、好企画と思います。ボールト最後の録音である「惑星」だけでも十分元が取れますが、セント・ポール組曲など、むしろこちらの方がホルストらしい佳作が収録されています。「合唱幻想曲」を指揮しているイモージェン・ホルストは娘さんです。

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     2013/01/20

     この曲の最右翼の名演です。シュヴァルツコップはちょっと真面目すぎますが、フィッシャー・ディスカウは余裕の役者ぶりです。男女の歌い分けはおおむね妥当で、2人で歌い継いでいる「トランペットの美しく鳴り響くところ」など、ゾクっとするほど迫真の歌唱です。ただ、この国内盤には歌詞対訳が付いていないのが欠点です。国内盤で買う唯一の理由は歌詞対訳ですので、付けてほしいものです。

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     2013/01/20

     日本ではほとんど演奏されないイギリス音楽ですが(本国でもレパートリーの中心はドイツ音楽らしい)、特にこの作曲家の演奏頻度は極めて低いのではないでしょうか。こうやってまとめて聴いてみると、なかなか手ごわい曲が多いかなと思いますが、こうしたその道のエキスパートの録音で聴けるのは貴重なことです。特にハイティンクの交響曲第1番は聴きごたえがありました。エルガーやヲーン・ウィリアムズに続き、もっと聴かれてもよい作曲家と思います。

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  • 1 people agree with this review
     2013/01/20

     先ごろ亡くなったミシェル・シュヴァルベがソロを弾いた、この曲随一の名盤ですね。管弦楽法の達人と言われながら、自身の管弦楽作品はこの曲とスペイン奇想曲程度しか演奏されない作曲家ですが、管弦楽法の達人との名声を十分に納得させる演奏です。第4楽章のテンポの変化のさせ方など、最近のゲルギエフや小澤などと比べると「古風」な方に属しますが(最近のものの方が楽譜に忠実)、こういう演奏の方が風格があって音楽にはマッチしていると納得させられます(ロストロポーヴィチやコンドラシンも「古風」な方)。この曲の最右翼のリファレンス演奏として、持っていて良いと思います。

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     2012/12/29

     昔から音楽を聴いて来て、今流に言うと「ピュア・オーディオ」しか知らない世代ですが、PCでの音楽管理(データベース化)とインターネットからの音楽情報(タグ情報)入手に惹かれて門をたたきました。もちろん、ハイレゾ音源にも興味はあります。音楽をより楽しむために、より便利により良い音で楽しむために、音楽以外の雑用にPCの大きな力を活用しようと思う方は、目を通してみてはいかがでしょうか。とても分かりやすい本なので、これまで「オーディオ」に馴染んできた方なら、容易に中に入って何をすれば何ができるかが良くわかると思います。
     また、これまで「オーディオ」に憧れながらも遠い存在と思っていた方も、意外に簡単に入れる道ですので、是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
     今が旬の中身ですので(製品カタログ的な部分など)1年以内に賞味期限が切れる本だと思います。読むなら今、でしょう。
     

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  • 4 people agree with this review
     2012/12/29

     ザビーネの写真が若い!最近のルツェルンなどでの映像だと、歳をとったなあと思いますが。解説書はなく、ザビーネが白いシャツを着た紙ジャケットが4種(すべて異なる写真)と、黒いシャツを着て顔を伏せている紙ジャケットが1枚です。音楽を聴けば良いので(それと美貌なザビーネの写真と)、簡素な装丁とこの値段に大満足です。カラヤンにまつわる事件のことは、ザビーネ本人には、そしてその音楽には関係のないことでしょう。うまいです。

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     2012/12/02

     いつもこの時期になると聴きたくなる名曲「カンタータ・ド・ノエル」の演奏は、古い録音でやや音の悪いのアンセルメ盤、ややバランスの悪いミシェル・コルボ盤で聴いていましたが、演奏・音質・合唱とオーケストラとオルガンのバランスの良いこのCDが決定盤となりました。2度の大戦を直接体験したオネゲルが、人生の最後に到達した平安が見事に表現されていると思います。

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  • 5 people agree with this review
     2012/12/02

     この曲には、長らく作曲者の自演盤しかありませんでしたが、このところこのオールソップ盤に、クリスティアン・ヤルヴィ盤、ケント・ナガノ盤などが出ました。すべて聴いたわけではありませんが、決して「クラシック音楽」ではないこの曲には、自演盤以上にこのオールソップ盤がフィットしていると思います。インターネット上でデモ・ビデオを見る限り、黒人ばかりのゴスペル合唱など、適材の演奏者を集めて熱気の中で録音したようです。バーンスタインに指導を受けてうっとりしている若き日のオールソップ女史の映像もありました。ぞっこん惚れていたようです。
     ラテン語のミサ文を批判的に用い、そこにゴスペルやフォーク、ロック、ブルースも含む英語の寓話を挿入する手口は、明らかにブリテンの「戦争レクイエム」を意識しています。英語の詞の一部は、当時のデュオ・グループ「サイモンとガーファンクル」のポール・サイモンが提供しています。
     ヴェトナム戦争の最中、アメリカの正義への疑問や若者の無気力といった社会風潮に果敢に挑んだバーンスタインの、異形の名作の名演だと思います。

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     2012/11/06

     いわゆる、「プロムス・ラストナイト」の最後を飾る定番曲のオンパレードです。大英帝国の栄光万歳!という、いささか帝国主義的な内容ですが。ノリントン氏も、こういうお祭り騒ぎが大好きで、でも自分がラストナイトに呼ばれることはないので、スタジオ録音してしまった、ということなのでしょう。でも、その熱意がかなって、2008年のラストナイトを実際に指揮してしまいましたね(オケはBBC響)。とても嬉しそうでした。それに比べ、このCDの演奏は、節度があって冷静で優等生的で、はっきり言ってあまり面白くありません。馬鹿騒ぎせずに、音楽的に演奏するとこうなる、ということを模範演奏として示そうとしたのでしょうか。ということで、やはりライブのお祭り騒ぎこそが本命、ということでマイナス1です。

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  • 2 people agree with this review
     2012/11/02

     「若者」「亡き子」を録音した1958年、ルートヴィヒは30歳でした。この若さで、まだマーラーがマイナーな時代に、すでに立派なマーラー歌手だったことが分かります。特に「亡き子」は、この録音を聴いてしまうと、女声で歌われる方が母性を感じてふさわしいと思わせてしまう名演です。フィルハーモニア管も1954年からクレンペラーとコンビを組んでいて、マーラーにふさわしい暗い深淵をのぞかせる音色です。ボールト、ヴァンデルノートとも、マーラーは珍しいですが、堂に入っています。ルートヴィヒは、1970年代にカラヤン/ベルリン・フィルとも「亡き子」「リュッケルト」を録音していますが、この旧録音の方が没入度が大きいように思います。古い録音ですが、音質は全く問題ありません。

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  • 3 people agree with this review
     2012/11/01

     ベートーヴェンの七重奏曲、これを模範にシューベルトが作曲した八重奏曲とも、これらの曲の最高の演奏です。個々の楽器の音色、歌い回し、自発的で自然なアンサンブルなど、どれをとっても「室内楽こうあるべし」という見本のようです。技巧的には、最近の演奏者のアンサンブルの方が上手いのでしょうが、日曜の朝、くつろいで耳を傾けたいと思うのは、こういった「ひなびた」室内楽です。

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