QUACK！  |  愛知県  |  不明  |  2010年08月18日

正直、大変素晴らしいとまでは思えない。それでも4つ星をつけたのは、ｸﾗｼｯｸﾊﾞﾌﾞﾙ期に乱発されたｸﾛｽｵｰﾊﾞｰ系の有象無象と同類に見なされるのが惜しいから。10年近く前の録音だが、この種の企画で本作を超えるものはそう出ないだろう。　 ｱﾙﾊﾞﾑ全体のﾄｰﾝは、薄暗くひんやりした中に微かな温もりとﾉｽﾀﾙｼﾞｰを感じさせるもので、ｺｽﾃﾛ好みのﾃｨﾝﾊﾟﾝｱﾚｰ臭が個人的にややｳｻﾞいが､総括的に言えば穏やかさと緊張感のﾊﾞﾗﾝｽが絶妙。　 難点としては、まず、ﾊﾞｯｷﾝｸﾞは注意深くつけてはいるが、それでも賑やかすぎてｵｯﾀｰの微妙なﾃﾞｨﾅｰﾐｸをﾏｽｸしてしまう時がある。M18のｻﾋﾞの盛上りなどもちょっと苦しい。曲自体は、ﾘｽﾞﾑﾊﾟﾀｰﾝといい飛躍の多いﾒﾛﾃﾞｨﾗｲﾝといい、典型的なｺｽﾃﾛ流の一つなので何とかものにして欲しかったが･･･。　 それと、選曲とｱﾚﾝｼﾞの問題だが、ｸｰﾙｼﾞｬｽﾞからﾐｭｾﾞｯﾄに至るまで様々な趣向でﾊﾞﾗｴﾃｨを持たせるが、ｱﾌﾟﾛｰﾁが表面的で不満の残るものもある。その点、ｺｽﾃﾛとﾌﾚｯｼｭｸｧﾙﾃｯﾄとの共作になるM4とM15は、色付けが薄いため取っつき易くもないがその分飽きにくい。ｸﾗｼｯｸのﾒｿﾞｿﾌﾟﾗﾉの特質も活きているし、結構独自の世界を築いていると思う。この路線をもうちょっと聴いてみたかった。　 ところでｺｽﾃﾛのｳﾞｫｰｶﾙだが、ｵｯﾀｰに集中して耳をすましているところにｺｽﾃﾛの声が割込んできた途端、それまでの緊張が一気に緩んでしまう。この辺り難しい問題だが、M9など若干の違和感は残るものの両者の融和がある程度成功しており、一つの可能性を示すものだと思う。

 

おっとっと  |  .  |  不明  |  2005年08月16日

日本ではFMでも宣伝がバンバン流されていました。また、オランダの権威ある『エジソン賞』も受賞したオッターの名盤。ジャンルの垣根を関係無く飛び越え、あらゆる音楽への想いと好奇心をそして理解を、作詞作曲し表現出来るその才能はポップス史上最強の人かも知れない――エルヴィス・コステロ。

 

eplp17  |  西宮  |  不明  |  2005年03月21日

発売以来、メディアに取り上げられることも少なかったこの作品ですが、クラシックの企画モノとしてとらえられてしまうにはあまりに勿体ない！私はほぼ全てコステロのアルバムを聴いていますが、これは最高傑作だと思います。8-9-10曲目の流れなども美しく、歌詞の一つ一つに重みがあります。必聴盤です。

 

ソラニホシ  |  東京都  |  不明  |  2005年03月07日

最高のコステロの仕事の１つがこのアルバム。御存知で無い方、オッターは一流中の一流のclassicの歌い手なのです。それをここまで料理してしまえるclasssicをも真実理解したコステロという人の凄まじさ。そのように音楽を理解しているからこそ、何をどう唄わせるか、という明確なプロデュースが可能なのです。ヴォーカルアルバムの銘品です。広く音楽を愛する人たちへ

 

naisan  |  tokyo  |  不明  |  2002年10月31日

このアルバムの2曲目の曲をオムニバス盤で聴いてゾッコン惚れこみました。声楽家としてのオッターは色々聴いたけど、クラシックを離れたオッターの歌も限りない表現力と深みで聴かせてくれました。 心が音楽で満たされるという喜びを久々に感じさせてくれる一枚でした。

 

ヒデ  |  長野  |  不明  |  2001年06月14日

本当はもっとコステロ自身の歌が聞きたかったのですが、結構ハマってしまいました。タイトル曲なんかゾクっとくる、渋い名盤です。