音楽の捧げもの、14のカノン 鈴木雅明、バッハ・コレギウム・ジャパンのメンバー
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うーつん | 東京都 | 不明 | 2021年02月13日
バッハの持ちうる技術・芸の精髄を詰め込んだような曲目と演奏だ。「音楽の捧げもの」で今まで愛聴していたのはクイケン兄弟&R.コーネンによる1994年録音のディスクだったが、それとの聴き比べも実に愉しめた。クイケン兄弟によるBWV1079は、ミニマルな構成をもって室内楽を最大限の面白さを表現し聴かせるような感覚を味わってきた。 それに対し鈴木雅明率いるバッハ・コレギウム・ジャパンのメンバーによる当盤では、バッハの「秘儀」に参加しているような気になった。限定された素材ながら一曲ごとに光の当たり方が変わり、ぞくっとさせられた。おそらく1975年に発見された「14のカノン BWV1087」がカップリングされていることもあるのだろう、ひとつの素材が綾なす芸の究極を体験することで「秘儀」感がより一層増してくる。 その秘儀を体験した後の感覚は人それぞれだろうが、私は気持ちが研ぎ澄まされたような感覚をもたらされた。曲目的に音楽を大いに楽しむ…という類ではない。それよりバッハの奥の院に案内され、その中をそぞろ歩いたような気持になる。奥の院を出るときに最後に奏でられるソナタ BWV1038で柔らかで暖かな日差しを感じ、その秘儀が終わりを告げる…。 演奏の感想レビューにはなっていないが、晩年のバッハが目指した“究極のその先”の一端を味わえるディスクとしておすすめしたい。3人の方が、このレビューに「共感」しています。
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風信子 | 茨城県 | 不明 | 2018年10月04日
忘れてはいけない 鈴木雅明は鍵盤奏者である BCJの指揮にばかり目が行きがちだ オルガンにハープシコードに優れた演奏を多々残している この”音楽の捧げもの”も鈴木のチェンバロが縦横に駆け回る フリードリヒII世のためにフルートが登場するのは自明のことだが 楽器編成は演奏者の裁量に任されているから様々な演奏形態が存在した 鈴木は最大5人までの合奏に留めた 寺神戸亮のVnと菅きよみのFlを前に立てながら通奏低音として支え彩り全体を牽引したのも見事だが ソロで弾いた二つのリチェルカレは圧巻だ また”〜捧げもの”に続いて弾いた”ゴルトベルク変奏曲”の最初の8つの基本低音による”14のカノン”の美しさは襟を正さねばという思いと包むような温かい感情の気が押し寄せてきた 第5カノンから弦が加わって和やかさが増し音楽は豊かに輝いた 最後に再びFlが加わってトリオ・ソナタを奏でて音楽の宴は終わる バッハの音楽は心安らかにしてくれる これは素晴らしい あなたも如何6人の方が、このレビューに「共感」しています。
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