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マーラー(1860-1911)

SACD 交響曲第5番 オスモ・ヴァンスカ&ミネソタ管弦楽団

交響曲第5番 オスモ・ヴァンスカ&ミネソタ管弦楽団

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    村井 翔  |  愛知県  |  不明  |  2017年08月04日

    たまたまヤンソンス/バイエルン放送響とほぼ同時の発売となったが、私の考えではこちらの方が断然上。シベリウスとマーラーは音楽の志向するヴェクトルが正反対なので、良いシベリウス指揮者が良いマーラー指揮者になれるとは限らないが、ヴァンスカの場合は幸いどちらも素晴らしい。彼のシベリウスは弦の編成を少し刈り込み、もちろん管楽器は倍管なしで、金管やティンパニをよく響かせるバランス、ピリオド・スタイル風にやや速めのテンポで、アグレッシヴに行くところが特徴だったが、マーラーでは百八十度逆のスタイルに変えている。テンポ上げの指示がある第3、第5楽章末尾は申し分なく速くなるが、全体としては余裕のあるテンポで大編成のオケをたっぷり鳴らした演奏。特に第4楽章は12:36と近年では最も遅い部類の演奏になっている。この楽章のタイトル「アダージェット」は「小規模なアダージョ楽章」という意味で、テンポについての指示ではない。その後「引きずらないで」というテンポ上げの指示があるまでの冒頭部のテンポはSehr langsam(非常に遅く)というのが作曲者の意図だというのが私の考えだから、最近流行の8分台、9分台の演奏は間違いだと思うが、ヴァンスカの細密でたっぷりした指揮は私にとって理想的。その他の楽章でもパートの隅々まで血が通い、指揮者の意図が徹底されているのが感じられる。特に第3楽章スケルツォの細かなテンポの切り換え、グリッサンドの克明な処理などは見事と言うほかない。これが近年とみにオケに対する統率力がユルくなったと感じられる(だから昨年の来日公演の9番もさっぱり感心しなかった)ヤンソンスとの大きな違い。

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