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CD マルコム・サージェント EMI録音集(18CD)

マルコム・サージェント EMI録音集(18CD)

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    フォアグラ  |  愛知県  |  不明  |  2018年07月07日

    ワーナー(EMI)のICONシリーズではスタインバーグの魅力を発見し驚かされたが、サージェントEMI録音集はそれ以来の衝撃だ。サージェントといえばビートルズとの逸話にあるようなジェントルな英国紳士というイメージだが、これらの録音はそれを根底からひっくり返す。まずCD1の「英雄」から大変な名演奏である。遅めのテンポながら少しも弛まず緊迫感と開放感に充ちたもので、ロイヤル・フィルも素晴らしい出来。次の「未完成」は「英雄」ほどではないもののこれも名演。ドイツものが少ないのが本当に残念。「わが祖国」もフォルムは端正ながらメリハリがきき熱情が溢れる。全曲中もう一つの出来になりがちの「シャールカ」がこんなに見事に演奏されたものはめったにない。オラトリオ、カンタータが多く収録されているが、46年の「メサイア」は音もスタイルも古い。が、47年の「エリア」は音質も向上し十分満足できる。そして54年の「ゲロンティアスの夢」は独唱陣が優れていることもあり同曲最高を争うものになっている。アフリカ系英国人コールリッジ=テイラーを聴いてみたくてこのセットを買ったのだが、普通の牧歌的な曲で肩すかしを食らった。ディーリアスの「コアンガ」のような異教的な興奮はなく、忘れられても仕方がないかも。それでもサージェントの合唱統率は立派。ウィーン・フィルとのシベリウスにも触れたいがきりがないので最後にウォルトンの1番について。死の前年病をおしての録音だが、魂の叫びとでもいいたい壮絶な演奏で聞き手を震撼させる。もう少し長生きしたらボールトやバルビローリ並みに評価された人ではないだろうか。何にせよこれを聴いたら間違いなくサージェントを見直すことになる絶対にお薦めのセットだ。

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