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CD ウィリアム・スタインバーグ キャピトル・レコーディングス(20CD限定盤)

ウィリアム・スタインバーグ キャピトル・レコーディングス(20CD限定盤)

商品ユーザレビュー

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    広島のパヴァンヌ  |  広島県  |  不明  |  2014年10月19日

    曲によってバラツキはありますが,生き生きとした聴き映えのする演奏が多いですね。驚きました。ここのレビューは全て最高評価ですが,実は「うそだろ」と思って聞き始めました。ベートーヴェンの交響曲など,正統的な演奏ですが際立った個性に不足するものもあります。ブルックナーの「ロマンティック」は明らかに迷演で,ブルックナー受容の進んだ現在,存在価値は疑わしい。しかし,ミルシテイン独奏のvn協奏曲はいずれも緊張感の高い名演であり(例えばベートーヴェンのvn協奏曲は演奏時間がおよそ39分),管弦楽作品にも際立ったものが勢揃いです。例えばR.シュトラウスの「ティルオイレンシュピーゲル」は,演奏時間14’05”と超快速テンポ(カラヤン/BPOは15’58”,快速で知られる自作自演でさえ14’27”)をとっています。R.シュトラウスの複雑な多声部が錯綜する部分を,通常は落ち着いたテンポで各声部を聞き分けられるように演奏するところ,スタインバーグは遠慮なく快速テンポで,しかもややアッチェレランド気味に走り抜け,フレーズが始まると一気に弾ききることの面白さを提示します。R.シュトラウスはおしなべて超快速テンポをとり,「死と変容」は21’00”(ケンペ盤22’22”,カラヤン/BPO盤27’00”,自作自演盤21’24”),「ドン・ファン」は14’58”(ケンペ盤16’04”,カラヤン/BPO盤18’03”,自作自演盤15’36”)と,スタインバーグは他のどれよりも速いテンポをとります。曲が進むにつれて容赦なくアップテンポし,その胸をすく爽快感は他に類を見ないユニークなものです。ムソルグスキーの「はげ山の一夜」も演奏時間9’53”(アンセルメは11’05”,快速のクリュイタンスでさえ10’06”)と,他の追随を許さぬ快足ぶり。しかも雑になることはなく,速いテンポの中に表現をギュッと凝縮させています。一糸乱れることのないオーケストラの力量と,快速テンポでも妥当な表現を行うスタインバーグの音楽性の高さには舌を巻きます。ただ,どの曲も快速テンポなのではなく,例えばチャイコフスキーの弦楽セレナーデは全曲29分強と,常識的なテンポ設定をしています。しかも,弛緩することなく密度の高い表現を盛り込み,叙情的なこの曲の甘美な魅力を余す所なく表現し得ています。スタインバーグは,その硬派な見た目とは裏腹に大変自在に曲作りをしており,アーティキュレーションを操りながら感銘深い表現を作り上げています。トッホの交響曲などの現代曲も明確な表現意欲が顕著で,初めて聞く者にもその魅力を享受するには十分です。というわけで,このボックスはスタインバーグ/ピッツバーグso.の魅力を味わうだけではなく,曲の美しさを味わうにも十分な一品です。ただ一点残念なのは音質です。周波数帯域は,幸いその録音年代にもかかわらず高音も低音もかなり伸びていますが,そのエネルギーバランスにかなりのバラツキがあります。例えば弦楽セレナーデは低音がブーストし,トッホの交響曲は逆に高音が過剰です。また,殆どのものがシリア・モスクで録音されており,残響が多めに入っています。メンデルスゾーンの交響曲などは残響の多さによって,演奏の実像を害していると言わざるを得ません。したがって,EQで音質調整しながらの鑑賞をお勧めします。できれば,R.シュトラウスなどは新たにリマスタリングしてSACDでの発売を期待したいところですが,クラシック離れが進んでいるこのご時世,無理な注文でしょうか。

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    パル  |  茨城県  |  不明  |  2013年07月11日

    ボストン響との惑星しか聴いたことのなかったスタインバーグ、レビューを拝読して、かつ激安なので購入しました。モノラルでもステレオでも録音会場のためか何とも言えない暖かい音がします。ピッツバーグ響という、超一流ではない地方オケがスタインバーグのもとでこんなにいい演奏をしていた、ということに妙に感動しました。協奏曲も含めていい演奏揃いで、本当に買ってよかったと思います。

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  • ★★★★★ 

    蜻蛉子  |  大阪府  |  不明  |  2013年01月31日

    派手さは微塵もないけれども、極めて豊かな音楽。かつて実演にも接しましたが、その時は良さがわかりませんでした。今は、十分に分かります。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • ★★★★★ 

    フォアグラ  |  愛知県  |  不明  |  2012年01月18日

    ゆっくりと楽しんで全曲聴き通した。改訂版による珍演であるブルックナー以外は全て上質の演奏。特に好きなのは、トッホ、ヒンデミット、フィルクスニーとの「皇帝」。あと、「悲愴」、ヘンデル、ハイドン、ラヴェルあたりも非常に良い。どれも率直な演奏であり、一聴すると平凡と紙一重なのだが、音楽が無理なく語りかけてくるところにこの人の実力を感じさせる。スタインバーグといえば、晩年の来日時の演奏が硬直したもので印象が悪かったのと、当時の批評が2流の職人扱いだったため、興味が全く持てなかったのだが、同様の人も多いのではないか。このセットで面目一新。ぜひコマンド録音もセットで出してほしい。

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  • ★★★★★ 

    蓮華人  |  千葉県  |  不明  |  2011年10月19日

    あるいは「仕事師」の悲哀かもしれない。おおよそオーケストビルダーとして活躍した仕事師は、振っている間、それなりの評価もあり人気を博す。しかし歴史に残るのはカリスマ的要素を多分に孕んだ「芸術家」で、反して実力のある、本当に優れた指揮者は埋没してしまったのかもしれない。確かに、あれほど若い時代に良く聴いたにもかかわらず「あれだったっけ。あ、これも彼だったよね」と言うような曖昧な想いしか浮かばない。「そんなはずはない」という感覚なのだが、おそらく、相容れないものもなく、反感、反発もなく、何より実に見事にスコアから音楽が導き出され、そうして得られた充足感は、以外と、忘れられやすいものなのかもしれない。上手さが徒になることもあるという理なのだろうか。

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  • ★★★★★ 

     |  福岡県  |  不明  |  2011年10月04日

    私は、この指揮者を知りませんでした。レビューを拝読し、聴いてみたくなり、他の注文の時に、マーラー第2番を購入してみました。これは!すぐに、このセットを注文し、聴き終えました。そして、また聴きたくなりました。珠玉の演奏ばかりでした。どの曲も、実直で美しい演奏で、しかも、とても新鮮かつ多彩でした。オーケストラの楽器のバランスも好みです。こんなに心を揺さぶられることは、滅多にありません。音源が劣化してないので、モノラルでも音が良いし、ステレオは、ノイズのないレコード盤で聴いているような感じを受けました。指揮者、時代、演奏者、録音技術とは?クラシック音楽の将来、自分は何を求めているのか等々、色々な思いが去来しました。言葉ではうまく表現できませんが、音楽を純粋に愛した指揮者の暖かい思いが、伝わってきました。ヘンデルを例にとっても、旋律が際だつ演奏でとても良かった。最近のバロック演奏は、まあピリオド楽器は良いとしても、美しい旋律をリズミカルに演奏することが多く、時代考証か解釈か知りませんが、不満でした。ヘンデルに限らず、どの曲も「美しい旋律を美しく」が貫かれているように思いました。私にとっては、久々に全曲、とても満足させられたセットでした。

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  • ★★★★★ 

    盤捨印  |  東京都  |  不明  |  2011年08月02日

    最初に聞いたクラシックレコードの中の一枚が絶頂期のミルシテインと共演したヴァイオリン協奏曲。以来スタインバーグはクラシック音楽体験の原点となっています。今回こうした形でスタインバーグの演奏がまとめて聞けるのは望外の幸せです。今からCDが届くのを楽しみにしています。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • ★★★★★ 

    無明  |  ZIMBABWE  |  不明  |  2011年08月01日

    半数以上をばら売りで所有しているが、いずれ劣らぬ剛毅でオケの統率力に優れた秀演ぞろいだ。 たとえばラヴェルの「ボレロ」で、ソロを取る奏者の自発性に任せているかのような、伸びやかな演奏が展開し、終結部で初めて 「各パート、腕前の披露は終わったな? では、全員こちらに注目! ラストを綺麗に締めるのは、指揮者の仕事だ」 とスタインバーグが号令を出したかのように音楽の表情が引き締まり、見事なクライマックスを築く呼吸の見事さなど、指揮者と楽員との結びつきが強固でなければこうはなるまいと感じさせる。 まさにプロの仕事。多くの方に聞かれることを望む。

    5人の方が、このレビューに「共感」しています。

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