幻想交響曲 インマゼール&アニマ・エテルナ
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遊悠音詩人 | 埼玉県 | 不明 | 2012年01月29日
古楽器演奏による《幻想交響曲》も、ノリントン旧盤を皮切りに何種類か出るようになった。個人的にはそのうち、ガーディナー盤、ミンコフスキ盤、グザヴィエ・ロト盤、そしてこのインマゼール盤を入手している。当盤は、上記のうちで最も徹底した時代考証が聴かれるという点において、一日の長があるといえる。第2楽章でのコルネットや第5楽章でのオフィクレイド使用は勿論、鐘の想定が現実的でないとして敢えてピアノを用いている。それだけでなく、管楽器は随所にピストンの無いものを用いたり、あるいは打楽器ならば撥の種類や台数を適宜変えたりと、よくぞここまでというぐらいの徹底ぶりを見せる。そうした綿密なる考証が奏功し、従来の演奏では聴くべくもなかった響きに、何度となく出会うことが出来るのである。そうした意味での面白さは抜群なのだが、やはりものが《幻想交響曲》となると、インマゼールのアプローチはいくら何でも真面目過ぎる。この作品が持つ狂気や愛憎の念が抜け落ち、単なる研究成果のお披露目に陥っている嫌いがある。殊に、グザヴィエ・ロト盤に接してからは、余計物足りなさを感じるようになった。その分減点だ。3人の方が、このレビューに「共感」しています。
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Qモリ | 愛知県 | 不明 | 2010年01月21日
この幻想は過去に幾多の名盤を聴いてきた人にお薦めできます、 オケの音色はもちろん演奏スタイルが個性的である、 室内楽的な演奏だと言われますが、曲のの強奏部分ではフルオーケストラの音が堪能できます、そして弱奏の部分では何ともいえない室内楽的香りに包まれます 録音は秀逸且つ美麗です、終楽章の鐘の音が何とも異質で面白い、曲の表情付けは品がよくセンスあふれる演奏です。5人の方が、このレビューに「共感」しています。
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一人のクラシックオールドファン | 兵庫県 | 不明 | 2009年12月23日
私と同年代のインマゼールは周知のように自分の設置したAEを振ってのシューベルト交響曲で頭角を現して来た指揮者でモーツァルト、ベートーヴェンとか古典物にも一応進出終えた感じでの今回ロマン派ベルリオーズへの挑戦で2008年の録音です。演奏タイムは@14’59A6’47B15’52C7’32D10’29と比較的ゆっくりしたペースでの演奏であります。「幻想交響曲」にノンヴィブラート法でHMVレビューにも有りますように特に管楽器に凝ったものを使用しての演奏は確かにこれまでとは違った「幻想交響曲」のイメージを植えつけてくれます。第1楽章抒情的な中に室内楽的な味わいがあり「これはこれまでとは違うぞ」との宣言に受け止めざるを得ないですね。軽いタッチの第2楽章や不気味な低音弦がなんとも言えぬゆっくりした歩調の第4楽章。そしてテンポを大きくとって、これもゆっくりある意味リアルなバラツキをアクセントにした終わり方も印象的であります。これまでやや粘着質的な喧騒気味の演奏が多かったこの曲にあっさり味にスパイシーな処もあるというイメージに聴き様によって捉える事が出来る演奏に仕上がっておりこれも時代なのかなぁと感じました・・・・同世代指揮者の演奏なのに。目新しい面白さの点では素晴らしいです。4人の方が、このレビューに「共感」しています。
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