トップ > 音楽CD・DVD > クラシック > ショパン (1810-1849) > ノクターン全集(全21曲) メジューエワ(2CD)

ショパン (1810-1849)

CD ノクターン全集(全21曲) メジューエワ(2CD)

ノクターン全集(全21曲) メジューエワ(2CD)

商品ユーザレビュー

  • ★★★★★ 
    (12 件)
  • ★★★★☆ 
    (0 件)
  • ★★★☆☆ 
    (0 件)
  • ★★☆☆☆ 
    (0 件)
  • ★☆☆☆☆ 
    (1 件)

レビューを書いてみませんか?

レビューを書く

検索結果:13件中1件から13件まで表示

  • ★☆☆☆☆ 

    mio  |  東京都  |  不明  |  2016年10月20日

    彼女の演奏の第一印象は、「この人は、本当は余り上手くないのではないか。」というものでした。 彼女の演奏は、第20番から始まりますが、フー・ツォンの全集のように作曲年代順に並べているわけではないので、「スケルツォ集」のラストや「ショパン・リサイタル(2010)」の冒頭に取り上げているとこころからみて、彼女にとって、ノクターンの中で最もこだわりを持った特別の曲なのではないかと思います。 私も、新たに購入したノクターン集のCDを聴くときには、グラナドスの「ゴイェスカス」の中の「嘆き、またはマハと夜鶯」と名付けられた曲の標題を連想しながら、この曲から聴き始めます。 彼女以外のピアニストは、1、2小節よりも3、4小節を弱く弾き、闇と静寂さを表現しているのですが、彼女の演奏は1、2小節を単純に繰り返しているだけの演奏のように聴こえます。 さらに、彼女以外のピアニストは、中間部(21小節から43小節)の速度を速め、第2コンチェルトとの関係を連想させながら演奏するのですが、彼女は、ここでも最初のLentoの気分を単純にそのまま引きずって、コンチェルトとの関係を連想させることなく最初の主題に戻ってしまっています。このため、中間部が意味のない間の抜けたものになってしまい、曲全体として起伏の乏しい、何とも退屈な演奏になってしまったように感じられます。 第3番では、左手の伴奏がぎくしゃくして右手の旋律より目立ってしまい、時につまずきそうになり、結局、何を弾いているのか分からなくなって、演奏の体を成していないように聴こえます。 第16番は、左手の伴奏の音域が広がると下降部分が不必要なスタッカートになったり(20、22小節)、伴奏としての抑制を欠いているために主旋律を超えて耳障りに聴こえたり(39小節あたりから)、右手だけで演奏される二声の旋律線が絡み合うと左手の3連符が付点つきの覚束ないものになったり(31から34小節あたり)しているように聴こえるのですが…。 第17番は、左手がシンコペーションのリズムを取り始める37小節目あたりから曲の進行が不安定になり、トリルへの繋がりに必然性が感じられず、終わりまで落ち着きのないまま終わってしまっています。 第18番は、ショパンの晩年の作品だけに、諦念感と焦燥感が交差して、やがて透明な空気の中に昇華して消えてゆくような曲ですが、私には、彼女の演奏が、音色、情感、緩急、リズム感に乏しいために単調で物足りず、私が聴いた多くのピアニスト、とりわけ同じ曲集で1996年のレコードアカデミー賞を受賞したピレシュの演奏と比べるとその差に大きなものがあるように思えました。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに 共感する

  • ★★★★★ 

    とも  |  千葉県  |  不明  |  2014年07月10日

    楽譜の一音一音の深い解釈を通して、表面的ではなく強く訴えかける明晰で味わい深い音を聴くことができます。彼女が演奏会で常に楽譜を置くのは作曲家に真摯に謙虚に向かい合っている姿勢だと思いますが、けっして重苦しい緊張を強いられる演奏ではありません。演奏、録音共に素晴らしいCDです。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに 共感する

  • ★★★★★ 

    氷の丈二  |  山梨県  |  不明  |  2014年05月17日

    彼女のピアノはとてもクリアーな澄んだ音。 情におぼれず、しかし無機質にならず、確りした打鍵。 数年前、地元中学のPの会長をしていた頃、校内クラス対抗合唱コンクールの審査員をさせてもらったことがある。 およそ20クラスの演奏で20人のピアノの伴奏。同じ楽器とは思えないくらい奏者によって音が違うことに気がついた。 ピアノとはかくも不思議な楽器と思う。 お勧めです。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに 共感する

  • ★★★★★ 

    うーつん  |  東京都  |  不明  |  2013年12月07日

     ショパンの記念の年に合わせて発売されたノクターン全集。 「夜」に「想い」を巡らせる曲に相応しい演奏。メロディーの美しさを歌うというより、音楽にひそんだ物語をあわてることなく紡いだ演奏と感じた。西洋の音楽、ではあるが何か日本的な情緒や侘び寂びにも通じるような雰囲気が全体に感じられる。表現は変だが「和室に合うノクターン」といったところ。    昔買ったフー・ツォンでは激情的なほとばしりにびっくりし(★×3)、ピリスではじっくりとした演奏と時に見せる激しさとのメリハリに惚れ惚れとし(★×5)、ポリーニの流麗な、ムード音楽に陥らない演奏に感心したり(★×3)・・・他にもいろいろな演奏を聴いたものだ。当盤はその中にあっても凛とした佇まいにおいて特筆できると思う。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに 共感する

  • ★★★★★ 

    ラブラドライト  |  東京都  |  不明  |  2013年04月01日

    長年、ピリス盤を愛聴盤としているが、特にDisc1の方がイコライジング処理されて いる様な音色であまり好きでは無い。聴くのは殆どDisc2の方。 その点メジューエワ盤は、無駄な色付け処理などされて無く、ナチュラルな音色に好感が持てる。メジューエワさんは、音楽の間(ま)の大切さを感じさせてくれるピアニストだ。 余談だが、以前TVで放送された、アファナシェフが言った“音楽は静寂に基づいて成り立っている”私もまったく同感である。音楽の味付けとは、一音一音の間(ま)をいかにコントロール出来るかが、真のプロフェショナルではないだろうか。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに 共感する

  • ★★★★★ 

    しょーぱん  |  神奈川県  |  不明  |  2012年02月08日

    ショパンのノクターン全集はルービンシュタイン盤、ピリス盤で持っているがこのメジューエワ盤が音質、内容共に一番良いと思う。「美は細部に宿る」の言葉通り一つの音符もおろそかにせず繊細でありながら情熱的な演奏である。若林工房の丁寧な音作りも見事で音色の美しさがちゃんとマイクに収められている。自分にとって思い切り感情移入できるノクターンで「ザ・ノクターン」と呼べるほどの完成度を誇る傑作だと思う。

    4人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに 共感する

  • ★★★★★ 

    sadRed  |  千葉県  |  不明  |  2011年02月21日

    これは、ものすごく「厳しいショパン」である。これまでの、“クラシックの名曲〜ピアノの名曲”としてのショパンの音(たとえば往々にして日本人好みの感傷的な)は、ここにはない。演奏者は、過去の一般的なショパンの概念を自分の心頭から消し去る、ショパン像をリセットするところから、ショパンへの取り組みを開始したと思われる。とにかく、楽譜を詳細に読み、必要なことはすべて楽譜中に見つける。ショパンの名曲、ではなく、ショパンという人間の表現としてのショパンの音楽とは、どういうものか。どういうものであるべきか。ショパンのノクターンなんて、これまでさまざまな機会に聴いて/聴かされて、まるで耳垢みたいなものとしてこびりついていたものが、このCDの最初の数秒(嬰ハ短調遺作)で一瞬にして完全に消え去る。背筋に戦慄が走る。そして、耳から心へ突きつけられるものは、ショパンの心の本質、みたいなもの。それは、とても巨きな欠乏感、それをあえて別の言葉で言えば、巨きな憧憬や願望だ(詳細はポーランド史+ショパン伝記に譲る)。そしてその巨きな欠乏感は、今、一部の被抑圧国だけでなく、世界中の人の心にもあるものだ。それが、明日の歴史を動かしていく。

    6人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに 共感する

  • ★★★★★ 

    つよしくん  |  東京都  |  不明  |  2011年01月06日

    これは素晴らしい名演だ。昨年のレコードアカデミー賞を受賞したとのことであり、私も、今回の受賞を契機として、メジューエワの演奏を今回はじめて聴いたが、実に素晴らしい。何が素晴らしいかと言うと、様々な点を掲げることができるが、いい意味で女流ピアニスト離れした堂々たるピアニズムを披露している点を先ずは掲げたい。冒頭の嬰ハ短調からして、他のピアニストとはまるで異なる。とにかく、旋律線が実に明瞭でくっきりとしている。この遺作となる同曲には、抒情的、内省的な演奏を心がけるあまり、曖昧模糊とした演奏が多い中で、メジューエワの確固たる造型の構築力が際立つ。要は、メジューエワは、ショパンのノクターンに対して、ベートーヴェンのピアノソナタなどと同様のアプローチを心がけているのだ。これは、作品9以下のすべての楽曲にも言えるところであり、いずれの楽曲も、堂々たるピアニズム、一音一音をゆるがせにしない確固たる造型美によって、風格のある偉大な芸術作品の構築に成功したと言える。ノクターンを陳腐なサロン音楽などと蔑視する一部の見解をあざ笑うかのような快挙と言える。前述のように、これは女流ピアニスト離れした至芸とも言えるが、それでいて、ショパン特有の繊細な抒情においてもいささかも不足はなく、こうした点は、正に女流ピアニストならではのアドバンテージと言えるだろう。冒頭と最後に、遺作となる嬰ハ短調とハ短調のノクターンを配しているのも、メジューエワのノクターンへの深い拘りと愛着を感じさせる。いずれにしても、本盤のノクターンは、堂々たる風格溢れるピアニズム、卓越した技量に裏打ちされた力強い打鍵、厳しく構築された造型、そして、ショパンの心の深淵を追及するかの如き深みのある繊細な抒情など、我々聴き手が望むすべての要素を兼ね備えた驚くべき名演と高く評価したい。

    7人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに 共感する

  • ★★★★★ 

    はしかつ  |  千葉県  |  不明  |  2010年09月18日

    一連のベートヴェンのソナタをはじめとし、最近、名盤を連発しているメジューエワ。遅ればせながら、初めて耳にした。これまで耳にしてきたどの演奏とも違う個性的で独自性のある演奏であり、その容姿から想像していた繊細で、ナイーブなショパンはどこかに吹っ飛んでしまった。当初は違和感すら感じていたのだが、強靭な意志、揺るぎのない信念、強い精神力を感じさせ、その迷いのない演奏は、きっと聞く人の心をとりこにしてしまうのではないか。メジューエワには、魔性がやどっているのか。

    5人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに 共感する

  • ★★★★★ 

    一人のクラシックオールドファン  |  兵庫県  |  不明  |  2010年06月07日

    メジューエワ・・・日本に登場してかれこれ15年、今はその日本を主な拠点としてレパートリーを拡げつつ活躍しています。登場した頃は二十歳過ぎ、その可憐な容貌に惹かれ演奏そのものより彼女のジャケットCDを手元に置いておくだけでという感じもしておりました。その容貌はさすが女性らしさを加えてはいますがその外見より本来しっかりした「芯」のある人らしくそれは振る舞いにも出ているようです。何かき然とした(今じゃこんな姿は日本そのものに見られなくなった)日本女性をふと覚える時があります。葉隠れ精神も・・・美意識として気に入ったような彼女、結構自己主張はしっかりしておりロシアの作曲家(私はあまり知りませんが)メトネルの作品普及にも注力しております。さて、彼女の最近の演奏は芳醇な気品ある中でもフォルムを明確に打ち出しやはり独墺物よりロシア、東欧物(メンデルスゾーン「無言歌」なども・・・)演奏に私は聴き入ります。ショパン生誕200年での練習曲、前奏曲に続くこのショパン・夜想曲・・・ノクターン集(2009年日本で録音)も単に繊細・抒情的であるのではなく移ろいの色彩を上手く・・・そこにはある強さをも聴くことが出来ます(リヒテルは意識していると彼女は語っているようです)・・・この辺りはHMVレビューにもある通りだと思います。本盤、有名な嬰ハ短調「遺作」がトップバッターなのですが演奏タイムが4’28と長めに進め特に中程でのゆっくりした前述の移ろいは印象的であります。年齢的にも丁度いい頃の日本ブランドという事で最高ランクの収穫だとは私は思っております。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

    11人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに 共感する

  • ★★★★★ 

    M  |  愛知県  |  不明  |  2010年06月03日

    近年出たポリーニ盤(P)との比較。CD1ではPは曲集前半の特質である ピアノの音をオブジェとして意識されるような曲の在り型にふさわしいタッチが良い。Mは所謂ショパンらしさでもあったサロン風の美意識ではない自然体な語り口と適度な色彩感がそこはかとない魅力をかもしだす。CD2では両者の音楽性の差が出てしまった。Pは概してつまらない。Mはより深い音楽性を宿しながら、どこかまとまりに欠ける後半の曲群から実に重層的、多彩な美を引き出している。

    6人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに 共感する

  • ★★★★★ 

    おっさん  |  神奈川県  |  不明  |  2010年05月29日

    今日、横浜でメジューエワのショパンプログラムを聴いてきました。メインのソナタ3番も骨太でありながら流れが素晴らしかったですが、アンコールで弾かれたノクターンが絶品でした。壊れてしまいそうなデリケートな響きで、これ1曲だけでも行った価値がありました。

    5人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに 共感する

  • ★★★★★ 

    セロ  |  奈良県  |  不明  |  2010年05月23日

    メジューエワは、楽譜を媒介にして作曲家の心の奥底にある魂を即座に自らの魂とし、それを高度なテクニックでもって表現できる真の芸術家である。並行して録音したベートーヴェンとショパンの録音は双方ともすばらしい演奏であるが、特に前者の30番、31番のソナタとこのショパンのノクターンは、これまでに多くのピアニストの録音を聴いてきたが、それぞれトップクラスものだ。今回のノクターンは、40年ほど前にサンソン・フランソワのレコードを初めて聴いたとき以来の身震いを感じた。それにしても、このようなピアニストと同じ国に暮らしていることは、まさに奇跡に近い。

    9人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに 共感する

検索結果:13件中1件から13件まで表示