Symphony No 3, No 4 (re-version), Overtures : Dausgaard / Swedish Chamber Orchestra
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Maya | 熊本県 | 不明 | 29/April/2011
後期のシューマンに対しては初めから何の疑念も感じていません。実際鳴っている音楽以上のものへ必死に手を伸ばしている感じが1845年以降ますます強まっている気がします。疑念を感じるといえばむしろ例えば第4の改訂稿を「着せすぎ」と感じさせてきた演奏の側に対してです。「巨匠」と仰がれた人々さえ、ステレオのセッション録音を前提しながら第2ヴァイオリンを向かって左にまとめた配置をとったのは、私には作曲者と聴き手に対して犯罪的というほかありません。第2ヴァイオリンの動きがはっきりと右から聴こえる「両翼配置」をとらない以上、シューマンが曲に込めた内心の対話と葛藤は活きない気がするのです。ダウスゴーのこの録音は曲と聴き手に対する敬意や誠意を感じさせてくれました。ピリオド楽器演奏の透明感と現代楽器演奏の力感を止揚させたアーノンクールの理念を突き詰めた地点でしょうか。それにしても「ライン」、この曲は私にはどうしても「不可能」な曲に思えます。「音」以上のものを目指しながら「音」としては描けないものを、近似値としてかろうじて映しているような。それゆえに私の「ライン」の旅は果てしなく続きます。3 people agree with this review
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