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Berlioz (1803-1869)

CD [USED:Cond.A] Symphonie Fantastique, Lelio: Muti / Cso & Cho Zeffiri Ketelsen Depardieu(Narr)

[USED:Cond.A] Symphonie Fantastique, Lelio: Muti / Cso & Cho Zeffiri Ketelsen Depardieu(Narr)

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    ユローヂィヴィ  |  大阪府  |  不明  |  28/January/2018

    ムーティがシカゴ交響楽団の音楽監督就任した2010年9月の就任記念コンサートの記録。 就任記念だけあり『幻想交響曲』とその続篇『レリオ』を一つの演奏会に並べた意欲的なプログラム。 『幻想交響曲』では理知的というのかスマートな演奏(指揮)に感じられた。 『幻想交響曲』の後半のグロテスクさにしても、作品のストーリーよりも楽譜に書かれた素材をシンプルに提示しているようだ。 交通整理が行き届いているとでも言おうか。もっともシカゴ交響楽団の特徴なのかもしれない。 『レリオ』はベルリオーズの芝居心と言うのか自己演出に満ちた独特の作品。 『レリオ』は対訳が無いと作品の意味が掴めないが、こCDは日本語訳付きなので大変貴重だ。

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    宇野珍会長  |  埼玉県  |  不明  |  04/November/2015

    このディスクを誰かに「スカラ・フィルの幻想だぞ」として聞かせてみると、半分は騙されること請け合いだ。すなわち、それだけシカゴ響がムーティの要求に応えているといえよう。明るくスッキリとした歌は、本当にジュリーニ以来だ。お決まりの金管楽器は、押さえに押さえバランスが最上だ(もちろん断頭台は「待ってました!」だが)。幻想はよいとしてレリオが面白い。幻想交響曲のモチーフが登場するので、譜面だけ追っても連続演奏の意義はもちろん重要だ。むしろこの2枚組みを聞き、幻想で奏でた響きを、そのままレリオまで維持する必要性をぼくは感じたのだ。ムーティは曲の解釈をレクイエム寄りに捉えたようで、極上の響きによってフォーレのレクイエムさえも彷彿とさせてくれる(実況でベルリオーズのレクイエムも聞いたが、同じようなバランスだった)。そうなるとベルリオーズがいかに革新的な音楽を書いていたかが浮き彫りになるのだ。と、「幻想曲」の途中まで聴いて確信したのだが、12分過ぎたあたりでオペラっぽくなってくるのだ。そして最後の数小節は・・・これは完全にヴェルディだ。ムーティはここの数小節がやりたくて選曲したのか、とさえ感じてしまうほどヴェルディになっているのは痛快だ。そういう観点で見ると、フォーレのレクイエムからヴェルレクまで話が広まってしまうのだ。ムーティは何でもイタリアとヴェルディに結びつけるのを得意とするので、これは自他共にヴェルディの使途と認めるムーティが、ベルリオーズへのオマージュとして演奏したのでは、と感じてしまったといえよう。もちろん異論はあると思うので、様々な角度からこの演奏を味わっていただきたい。

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