Bernstein, Leonard (1918-1990)
Bernstein: The Complete Symphonies.Etc.
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kuzu2001 | 東京都 | 不明 | 12/July/2012
幸いなことにレニーは1975年以降、その多様な作品群の録音をDGに残してくれました。この交響曲全集は、そのDGとの録音契約の初期に録音・リリースされたものですが、「エレミア」「不安の時代」は3度目、「カディッシュ」は2度目の公式録音でした。1977年の「ケルンテンの夏」「ベルリン芸術週間」での上演にあわせて収録されたもので、初発売時の3枚組ボックス(日本では分売のみ)には「ファンシー・フリー」ではなく「チチェスター詩編」が収められていました。このオリジナルカップリングでの発売であれば申し分なく星5つなのですが、あまりにもムードも出自も異なる「ファンシー・フリー」とのカップリングがいただけないので減点です。 初演時期に近い、あるいはNYPで膨大な録音を行っていた時期の過去の録音に比べると、ほかのレパートリー同様、リズム感やダイナミックスに代わってよりシリアスで内省的な重みが増しています。これはオーケストラの違い、録音のバランスなどの要素もあるでしょうが、別居中の伴侶モンテアレグレとの病気などに直面した60歳目前のレニーの複雑な心境も反映しているかもしれません。ただ、晩年の指揮に聞かれるような、極端に主情的な表現とは違い、客観的で明晰、それでいて聞き手に思索を迫る強さを感じます。 とりわけ1977年の演奏に向けて改訂された「カディッシュ」を初演時のCBS(現SONY)録音と比べる場合、演奏以前に曲の違いが大きく、この全集に最大の付加価値を与えています。子供心に1985年広島でのライヴに感動した身にとって、初演版によるCBS録音はより抽象的で「あの感動的なクライマックスはどこ?」という印象です。賛否両論あるとは思いますが、このクライマックスの音楽の全面差し替えによって、「ミサ」とも共通する信仰への疑念から神との和解へ至るストーリーがより人間味を帯び、多くの聞き手が共感できるようになりました。ある意味俗っぽいのですが、その俗っぽさをあえて最終稿に選んだのも、常にインストラクティヴであったレニーらしさの表れでしょう。また私にとっては、レニーの伴侶であったモンテアレグレによるCBS盤の古典演劇調のナレーションより、(当時の愛人ともいわれた)ウェイジャーによるDG盤の自然な語り口の方が胸を打ちます。0 people agree with this review
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