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Bach, Johann Sebastian (1685-1750)

CD Sonatas & Partitas for Solo Violin : Shunsuke Sato (2CD)

Sonatas & Partitas for Solo Violin : Shunsuke Sato (2CD)

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    うーつん  |  東京都  |  不明  |  13/October/2024

    ひとつひとつのフレーズを丁寧に紡いでひとつの音楽にし、それらをつないでひとつの作品にしていく。当たり前だがなかなかできない、そんな行為をこのディスクで聴き取ることができると思う。柔らかく空間に心地よく明瞭に拡がっていくフレーズが次から次へと入ってくる。これはガット弦などの仕様と録音空間そして技術の賜物なのだろうか。  佐藤俊介がここでバッハに捧げているソナタとパルティータを聴き、私がまず惹かれたのはフレーズ(または各所の部分)がとても丁寧に、かつ慈しみがこもった演奏がされていること。「神は細部に宿る」という物言いがあるが、当盤にはそれがあるように思う。その積み重なりが2枚のディスクに仕上がったように思える。  オルガンや管弦楽と合唱の組み合わせであれば音を積み重ねて神への想いを表すところだ。ヴァイオリンのソロでオルガンの様に幾重にも音を積み重ねていくのは限界があろう。この曲集が、作曲当時仕えていた主の「宗教的な音楽は不用」という音楽的ニーズによる産物として生まれたものという考えもあるが、それでもバッハ自身は神への想いはあったと思う。解説書で紹介されている、楽譜に書かれたSei Solo(直訳だと「あなたは孤りきりだ」となるそう)は、「独りでこの作品と向き合い、その背後に在る神に対峙してほしい」というバッハの希望(または理想)なのかなと聴きながら感じた。このディスクを聴くことでそんな考えの可能性も気づくことができた。ぜひ多くの方にも聴いていただき様々な考えの可能性を見つけていただきたい。  このディスクを購入したのはコンサートホール(2024年10月、浜離宮朝日ホール)のホワイエ。奥様のスーアン・チャイさんとブラームスのヴァイオリン・ソナタを柱にしたコンサートに参加し購入した次第だ。 コンサート際、サイン会が行われ少しお話しできる時間をもらえた。プログラムにあったクララ・シューマンの作品の中で夫ロベルトに似た音の選び方や使い方があるような気がして話しかけたのだが、私のあいまいで稚拙な質問にも丁寧に反応してもらい学ばされるところが多かった。演奏後、しかもサイン会とつづき疲れていたろうが丁寧に対応される氏に接して「こういう人物だからこそこんなバッハを表現できるのかな」と感じたことも付記しておく。 バロックからモダンまで幅広く演奏されるからこれからも演奏会やディスクで丁寧な仕事を追って行ってみたい。

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