葬儀の日 初期作品集1 河出文庫

松浦理英子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309403595
ISBN 10 : 430940359X
フォーマット
出版社
発行年月
1993年01月
日本
追加情報
:
15cm,241p

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読書メーターレビュー

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  • ヴェネツィア さん

    1978年の文学界新人賞受賞作なので、随分以前のものだ。にもかかわらず、今読んでも十分に斬新な感じはある。シチュエーションを葬儀の場という特殊な状況に設定したこと、さらにはそこに「泣き屋」と「笑い屋」を配したことがひとえに本作を成功に導いたのだろう。もっとも、「泣き屋」と「笑い屋」は、一つの人格の両側面でもある。統合をテーマとした作品が多々見られる中で、あえて統合しえないものとしてそれを描いたところにも独自性が認められる。ただ、作品の全体が理知的といえばそうだが、あまりにも観念的に過ぎることも否めない。

  • masa さん

    身体的な罵りが苦手だ。あほはなんとも感じないのだけど。ちび、はげ、ぶす、でぶなんかは冗談まじりだとしても厭な気持ちになる。文字になるとなおさら下品に感じてうんざりしてしまう。『肥満体恐怖症』は勿論そっち方面のフレーズを連呼な話だ。なのに、そんな僕が嫌悪を感じない。登場人物は終始、肥満を激しく憎んでいるのに、読者はそうならない。その理由は読めばわかる。心地よく新鮮な読後感で文庫を閉じかけ驚く。「本書は1980年8月…!?」本日刊行でも通用する美魔女な文章。むしろ10年後に読んでも新しい、常に未来にある物語。

  • 馨 さん

    初読み作家さん。同じ愛媛県出身ということで驚きました。『葬儀の日』『乾く夏』『肥満体恐怖症』の三篇。葬儀の日の独特の空気感や哲学的なストーリーに挫折しかけながら他二篇も読み進めるとだんだん読みやすくなりました。でも、やはり独特のストーリーで登場人物もなんか変だし不思議な、不気味な哲学というか何か読んだことのないような嫌な感じ(でも心地が良い)が残りました。

  • さっとる◎ さん

    私あるいは彼女でいっぱいがうんざりなので彼女は殺してやったところ、私でいっぱいになっただけだった。腐る。過ぎた夏のせいで血はとっくに乾いた。彼女の私は死んだのでまた探すふりをして、でも私なんか全然もう一人はいらない。私と私じゃ、あなたとひとつになれない。とけるのにどうしたってひとつになれないことを思い知るのは何の呪いですか。私はそれに祝いとルビを振って悲しくない。私は私が二人はいらないけど、あなたと私があなたあるいは私で一人が本来だと思うけど、正しくない二人なことが幸いすぎて。不在少女役牌平和のみ的平和。

  • chika さん

    初読の作家さんです。短編3話。 精神世界の描写に文豪、夏目漱石、寺山修司を感じました。「 葬儀の日」、センス抜群の世界感なので、死生観、輪廻転成、宇宙観なんかの要素入れたら、直木賞級の作品ですね〜=(^.^)=。

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人物・団体紹介

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松浦理英子

1958年、愛媛県松山市生まれ。青山学院大学文学部卒業。1978年「葬儀の日」で第47回文學界新人賞を受賞しデビュー。1994年『親指Pの修業時代』で第33回女流文学賞、2008年『犬身』で第59回読売文学賞、2017年『最愛の子ども』で第45回泉鏡花文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時

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