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細長い場所

Akiko Itoyama

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784309032443
ISBN 10 : 4309032443
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2025
Japan

Content Description

個であることをやめるとき。名前も記憶も肉体も失って、気配や残像となったわたしたちの心は最後に誰と、どんな場所を訪れるのか。廃校の庭に集う人々、影になった犬と歩く山道、温泉街で再会した旧友、駆け巡る水の記憶…。生と死のあわいに見る、懐かしいのに不思議な風景。切なくも美しい旅の物語。

【著者紹介】
絲山秋子 : 1966年東京都生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、住宅設備機器メーカーに入社し、2001年まで営業職として勤務する。2003年「イッツ・オンリー・トーク」で文學界新人賞、2004年「袋小路の男」で川端康成文学賞、2005年『海の仙人』で芸術選奨文部科学大臣新人賞、2006年「沖で待つ」で芥川龍之介賞、2016年『薄情』で谷崎潤一郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • えんちゃん

    こちらも生と死の狭間の物語でした。短編集。生きることは色々なものに固執すること。例えば名前とか顔とか家族とか仕事とか人生とか。だとしたら、死ぬことはそれら全てを解放してゆくことなのかもしれない。命を借りて生まれ、命を返した。ただそれだけのこと。色んな細長い場所を歩いて、この世からあの世へと魂が浄化していく。絲山さんの哲学を垣間見たような、そんな不思議な読後感。ちょっと難しかったです。

  • ぽてち

    全9章で構成された小説。予備知識をまったく入れずに読み始めたので、最初は連作短篇集かと思った。それくらい各章の関連性は薄い。読み進むうちに、これは“ここではないどこか”を描いた作品なのではないかと思い始めた。時間も空間も入り交じった奇妙な場所。そこに存在するのは(おそらく)死者の魂だ。輪廻転生も絡んでいるのか? なんとなーくわかったような、やっぱりなーんにもわかんないような、そんな読後感。絲山さんの著作を全部読んだわけではないが、これまでに読んだ中で一番難解な作品だった。

  • Roko

    この本の中で絲山さんが描く人間は「生きていない人」みたいな気がする。「死んでしまった人」のちょっと手前の、あの世へ行く渡し舟に乗るための待合室にいるような感じがする。だから、今と過去と夢が混ざっているような不思議な感じ。「何かわからないことを誰に聞けばいいのかわからない」けど、「聞いたところでどうになるでもなし」って思っていて、だけど、店の前で並んでいる人を見ると、その後ろに並びたくなってしまうような、自分の身の置き所を探している人が、この本の中に大勢登場しています。

  • ぜんこう

    細長い場所って何なん?不思議な世界のお話、というかたぶん あの世に行く中間点みたいな場所? ちょっとイメージしにくかったものもあるけど、ほとんどが この世に存在しそうな場所。 死んじゃったらこんなところに立ち寄れるんかな。また時間をおいて読んでみたいかも。

  • 練りようかん

    本屋ではじめて見た時、佇まいと存在感に意識を奪われた。表紙を開けばその第一印象に違わぬ世界が広がっていて、好奇心を掻き立てられた。となりまちまで続く商店街では、人間の欲と人間ではない生きものの記憶が押し寄せ、第九章はその第一章のアンサーにも思える言葉が散りばめられており、所有することに人生の多くを費やすことは、生命の本質とは、がぐるぐる頭の中を駆け巡った。旅館の畳で座布団を枕にうたた寝するシーンが良い、弛緩と解放の愉悦だ。特に好きなのは第二章の気配と残像。帰属意識やタイパとは真逆の極地に思えた作品だった。

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