夏光 文春文庫

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167794019
ISBN 10 : 4167794012
フォーマット
出版社
発行年月
2010年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
乾ルカ ,  
追加情報
:
16cm,293p

内容詳細

「改札の正面突破は出来ないやろか」。疎開先から母の暮らす大阪へ戻りたい哲彦は喬史に相談する。海を眺める喬史の顔の左半分には、スナメリの祟りと噂される黒い痣があった。少年たちのひと夏を鮮やかに切り取ったオール讀物新人賞受賞作「夏光」、下宿先の少女との淡い恋を描く「夜鷹の朝」など六篇を収録。

【著者紹介】
乾ルカ : 1970年、北海道生まれ。短大卒業後、銀行員を経て、資格予備校でアルバイトをしながら、小説の執筆を始める。2006年に「夏光」で第86回オール讀物新人賞を受賞。著書に「あの日にかえりたい」(第143回直木賞候補)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 相田うえお さん

    ★★★☆☆19028 どれも異様な空気感を持つ短編集。次はどのくらいゾッとする話なのか?と気になってきます。@戦中、疎開した子と、顔の痣で疎外されている疎開先の子、どちらも辛い。重い空気と奇妙さが漂う話A「きょっ!」と鳴く夜鷹モチーフの不思議で薄暗いプチ怖〜な話B姉が100本の蝋燭で妹に呪いをC夜店の金魚掬いで捕った金魚を持ち帰ったものの、世にも奇妙なことが。D父親がマジシャンの男子が転校してきて、摩訶不思議な体験をする友。E感情が匂いとして感じる主人公、臓器売買のために連れてこられた子、悲痛な話

  • ★Masako★ さん

    ★★★★ デビュー作「夏光」を含めた六編の短編集。顔の一部をモチーフにしたホラー色の強い話が多いが、どれもが心理描写が細やかで濃密で読み応えがあり引き込まれた!希望と絶望、美しさと残酷さ、そしてどのラストにも感じる切なさと悲しさ…。とにかくいい!スナメリの祟りだと噂される黒い痣が顔にある村の少年と疎開してきた少年の友情を、戦時中を背景に描いた表題作の「夏光」、終始ゾクゾクのスプラッターホラー「は」他、「Out of this world」、「風、檸檬、冬の終わり」が特に印象的。これはオススメ!【図書館本】

  • ゆか さん

    ホラー&SF?ってな話。短編集。印象に残ったのは金魚の話と最後の匂いの話。小さな金魚が巨大化していき、色々な物を食べる雑食ってだけでも不気味だけど、何よりも餌を与えずにいると睨んでくるっていうのが怖い。魚に口を開けられてビッシリ歯が生えてたりするのを想像するとゾーッとしました。それをお鍋して食べた2人はどうなるんでしょう。ひたすら何かを食べ続けないといけない運命とか?最後の話は、悲しいお話だけど、短編の中でも少しだけ後味が良くて、印象に残った。

  • ココ(coco) さん

    ☆☆☆☆乾ルカさんのデビュー作で6編の短編集です。これがデビュー作かという感じで、全てが強烈で個性的な作品が並んでいました。最初の【夏光】のラストで夏光の本当の意味が分かる所とか、【夜鷹の朝】の不思議な娘の描写、【百焔】の呪いの話の結末、【は】はスプラッタホラ-の絶品で、【Out of This World】では切ないノスタルジックホラ-、最後の【風、檸檬、冬の終わり】は、他人の感情を臭いとして嗅ぎとる能力がある女性の話で、どれも素晴らしい作品ばかりでした。

  • dr2006 さん

    人体の美醜は人の心をも蝕むのか。目口耳歯鼻、これらは自分以外の他人に対し、何らかのメッセージを発するが、心の動きと繋がっている。傍でそれを感じることが出来た時に、6つの物語が始まった。汚れたものや穢れた存在の描写に手加減が無いが、垣間見える一縷の光は優しさで満ちていて、そこに凄く心奪われた。乾さんの作品は何冊か読んでいるが、これがデビュー作?とは驚きだ。茹だる夏に過酷な涼を与えてくれるホラーで、人の心へのカタルシスもある。夢に出てきそうなところが・・、印象に残る怪作。

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