驕れる白人と闘うための日本近代史 文春文庫

松原久子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167753054
ISBN 10 : 4167753057
フォーマット
出版社
発行年月
2008年09月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
16cm,281p

内容詳細

「我々の歴史こそ世界史であり、あらゆる民族は我々の文明の恩恵に浴することで後進性から救われてきた」―そんな欧米人の歴史観・世界観に対し、日本近代史に新たな角度から光を当てることで真っ向から闘いを挑む。刊行当時、ドイツで大きな物議を醸した本書は、同時に、自信を失った日本人への痛烈な叱咤にもなっている。

目次 : 「西洋の技術と東洋の魅力」/ 世界の端で―「取るに足らない国」だった日本/ 劣等民族か超人か―「五百年の遅れと奇跡の近代化」という思い込み/ 草の根民主主義―江戸時代の農民は「農奴」ではなかった/ 税のかからない商売―商人は独自の発展を遂げていた/ 金と権力の分離―サムライは官僚だった/ 一人の紳士―初代イギリス駐日公使・オールコックが見た日本/ 誰のものでもない農地―欧米式の「農地改革」が日本に大地主を生んだ/ 大砲とコークス―日本はなぜ「自発的に」近代化しなかったのか/ 高潔な動機―「白人奴隷」を商品にしたヨーロッパの海外進出/ 通商条約の恐ろしさ―日本はなぜ欧米との「通商関係」に恐れたか/ 茶の値段―アヘンは「中国古来の風習」だと信じている欧米人/ ゴールドラッシュの外交官―不平等条約で日本は罠に陥った/ 狙った値上げ―関税自主権がなかったために/ 頬ひげとブール―欧米と対等になろうとした明治政府/ 猿の踊り―日本が欧米から学んだ「武力の政治」/ たて糸とよこ糸―今なお生きる鎖国時代の心

【著者紹介】
松原久子 : 京都市出身。1958年国際基督教大学卒業後、米ペンシルヴェニア州立大学大学院舞台芸術科にて修士号取得。同時に日本演劇史を講ず。70年西独ゲッティンゲン大学大学院にてヨーロッパ文化史学で博士号取得。週刊新聞DIE ZEITにコラムを持ち、国営テレビの番組で日欧文化論を展開。ドイツペンクラブ会員。ドイツ語による著書多数(小説、戯曲、評論)。87年米カリフォルニア州に移住。スタンフォード大学フーヴァー研究所特別研究員を経て、現在著作に専念

田中敏著 : 前橋市出身。1957年慶應大学経済学部卒業。66年西独政府給費留学生としてミュンヘン・ゲーテ・インスティトウート・ドイツ語師範科卒業。77年明星大学教授。現、明星大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • to boy さん

    今まで何となくそうじゃないかなぁって思っていたことをズバリ発言されていてすっきりしました。どの国でも民族でも自分たちの歴史や文化を通してしかものを見ることができないのは仕方ないけど、19世紀に世界を制覇した欧米は自分たちの見方が唯一正しいものと思い込んでしまったことが間違いのもと。著者は江戸時代が優れていると言っている訳ではないが、当時の政治文化が日本の風土に適したものであり欧米から非難されるべきものではないと主張。今では日本人でさえ忘れている固有の価値観を見直すべき時かもしれません。

  • James Hayashi さん

    ドイツ語で書かれたものの翻訳。ドイツ人の思い込みに思いがけないインパクトを与えた書。タイトルもドギツイが欧米が日本や植民地に対し行ってきた不平等や見下した態度などを、日本の近代史に則し説明。分かりやすくまた新しい知見を得られた。書かれたのは89年らしいが、当時でもドイツでは、日本の技術は欧州から輸出されたものと誰もが信じ、日本の和平的な文化は理解されていない。とにかく参考になったし、論点も裏付けがあり、歴史、比較文化を扱っており良書。元スタンフォード研究員。

  • sarie さん

    ドイツ人に向けてドイツ語で書かれたものを翻訳したもの。 これを読んで普段感じている違和感の正体が理解できました。こういう方が海外で間違った日本観を少しずつ訂正していってくれているのでしょう。勉強になりました。

  • yuji さん

    痛快!大拍手!白人こそ野蛮なのだ。信用に値しない。江戸時代のみならず縄文時代からみても平和な時代は長く続いている。「人種戦争」、大東亜戦争は日本が勝った -英国人ジャーナリスト ヘンリー・ストークスが語る「世界史の中の日本」は白人からみた植民地支配を失った側の論点で書かれている。本書は、日本側がなぜ帝国主義にならざるをえなかったを書いている。本書は日本人がドイツ語で白人の考えを否定する本である。結局、世界は鎖国していた日本人の生き方を目指している。同じとは知らずに。白人は自分で見つけたと威張るだろうが。

  • まご さん

    アメ公、ロ助、その他の白人の傲慢さに対し、書いた本。だからと言って、白人の傲慢思想は、今後も変わる事はないし、日本人はこの先も淡々とやっていけばいい、と思った。両者には、それぞれに良いところもあれば、悪いところもある。将来的に、世界がどんなふうになって行くのか?見ものです。

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