日本人の戦争 作家の日記を読む 文春文庫

ドナルド・キーン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167651800
ISBN 10 : 4167651807
フォーマット
出版社
発行年月
2011年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
318p;16

内容詳細

永井荷風、高見順、伊藤整、山田風太郎らは、日本の太平洋戦争突入から敗戦までをどう受け止めたのか。勝利に歓喜する者、敵への怒りに震える者、無力感から諦念に沈む者…。作家たちの戦時の日記に生々しく刻まれた声に耳をすまし、国家の非常時における日本人の精神をあぶり出す傑作評論。巻末に平野啓一郎との対談を収録。

目次 : 第1章 開戦の日/ 第2章 「大東亜」の誕生/ 第3章 偽りの勝利、本物の敗北/ 第4章 暗い新年/ 第5章 前夜/ 第6章 「玉音」/ 第7章 その後の日々/ 第8章 文学の復活/ 第9章 戦争の拒絶/ 第10章 占領下で

【著者紹介】
ドナルド・キーン : 1922年、米国ニューヨーク生まれ。日本文学研究者、文芸評論家。コロンビア大学に学ぶ。米海軍日本語学校で学んだのち情報士官として海軍に属し、太平洋戦線で日本語の通訳官を務めた。戦後、ケンブリッジ大学、京都大学に留学。1955年からコロンビア大学助教授、教授を経て、同大学名誉教授。2008年に文化勲章受章。2011年、日本国籍を取得し日本に永住することを発表した

角地幸男 : 1948年、東京生まれ。早稲田大学仏文科卒。ジャパンタイムズ編集局勤務を経て、城西短期大学准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • かいゆう さん

    読友さん紹介本。昭和16年から21年後半、開戦、東京大空襲、原爆投下、終戦、連合軍の占領までを、時系列で作家たちの日記がまとめられており、日本人の見た戦争を知る事が出来た。日記でさえも検閲の対象となったこの時期、作家たちが守り抜いた日記。彼らが何を思っていたのか、とても興味深いものでした。戦時中から軍部を愚かだと批判する者、米英へのうらみをむき出しにする者、若い者たちが再び戦争をし復讐する事を願う者…わりと思いのまま書いたのだなという印象。新聞記事や戦後の文学の解放などの変遷も作家ならではの記述と思う

  • piro さん

    戦中から戦後にかけて記された作家たちの日記を基に当時を語る一冊。それぞれの作家の思いが滲み出ると共に、いかに一般人に対して正しい情報が隠されていたのかと言う事もわかります。厭戦的な永井荷風、好戦的な山田風太郎は対照的。報道班員として東南アジアなどへ派遣されていた高見順の日記が印象に残りました。「自国の政府によって当然国民に与えられるべきであった自由が与えられずに、自国を占領した他国の軍隊によって初めて自由が与えられるとは」と戦中の日本を恥ずかしいと評する。先入観のない視点、柔軟な思考に共感しました。

  • さきん さん

    山田風太郎の視点は今から見ると過激な軍国青年という風を吹いていて、危なくておっかない印象を受けるけど、その中でも、西洋の古典作品を淡々と消化し、敗戦後も強気な姿勢(誇り)を崩さないところが好感持てた。高見順はより飄々と世の中を捉えていた。30代で家族持ちだと、兵隊になっても家族のために生きて帰りたいという気持ちを持つというキーンの解説は腑に落ちた。

  • 岡本正行 さん

    少し前に読み終えた。戦争は、好きではない、戦争映画は大好きである。当然のことながら、気楽な考えでは、映画とはいえ、戦争はやれない。命がけなのだ。敵の攻撃や日々の危険な状況、はらはら、どきどきの連続、まして映画だし、観客の要望に応えようとしている。実際は、どうだが経験がないからわからない。この著者はアメリカ人、戦争中、日本語を駆使して日本人を理解し、日本に帰化するような人である。作家の書いた日記、人に見せるつもりかどうか、いろんな観点がある。極限の日々の世界を綴ったもの、それを書き続けた。いい本でした。

  • 佐島楓 さん

    言論統制が敷かれていた戦中、書きたいことが書けなかった当時の作家のジレンマと、戦後の日本人の忘れっぽさとご都合主義。やりきれなくて仕方ない。渡辺一夫氏と高見順はその中でも立派な人だと思った。後世に残る文章とは、ポリシーを持ったものだと改めて教わった。名著。

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人物・団体紹介

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ドナルド・キーン

1922‐2019。ニューヨーク生れ。コロンビア大学名誉教授。日本文学の研究、海外への紹介などの功績によって1962(昭和37)年、菊池寛賞、’83年、山片蟠桃賞、’90(平成2)年、全米文芸評論家賞、’93年、勲二等旭日重光章を受章。2002年、文化功労者に選ばれる。’08年、文化勲章を受章。’1

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