田辺写真館が見た“昭和” 文春文庫

田辺聖子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167153427
ISBN 10 : 4167153424
フォーマット
出版社
発行年月
2008年05月
日本
追加情報
:
16cm,235p

内容詳細

おせいさんの生家、大阪の「田辺写真館」。そこには古きよき戦前の昭和の、自由でハイカラな空気があふれていた。めいっぱいのお洒落をして、カメラに向き合う愛しい家族たち…。戦火をまぬがれた貴重な写真と共に、忍び寄る戦争の影に負けじと人生を謳歌する、庶民の暮らしをつづった珠玉のエッセイ。

目次 : 足立クンの召集令状/ ツンツンの『細雪』/ 父母のいませし昔…/ 大阪に“ハイカラ”ありき/ 浪花の子守サン/ 浪花立志伝/ 肩上げ少女/ 浪花のアール・ヌーボー/ アメリカの大和撫子/ 昭和初年の子供ファッション/ 可憐・渺茫たり「昭和の男の子」/ 年のはじめのためしとて/ ヒサコねえちゃん/ 浪花のお雛さん/ ベルリンの日の丸/ 田辺写真館(スタジオ・タナベ)・花の六人衆/ 才子・才媛の華燭の典/ 昭和の子供の夏休み/ わが大君の召されたる…/ 学徒出陣/ 戦火、熄む

【著者紹介】
田辺聖子 : 1928年大阪生。樟蔭女子専門学校国文科卒。64年「感傷旅行(センチメンタル・ジャーニイ)」で芥川賞受賞。軽妙洒脱でユーモラスな小説を主体に歴史エッセイ、評論など幅広く活躍。87年「花衣ぬぐやまつわる…わが愛の杉田久女」で女流文学賞、93年「ひねくれ一茶」で吉川英治文学賞、94年菊池寛賞受賞。95年紫綬褒章受章。98年「道頓堀の雨に別れて以来なり」で泉鏡花文学賞、井原西鶴賞、99年読売文学賞受賞。2000年文化功労者。03年「姥ざかり 花の旅笠―小田宅子の『東路日記』」で蓮如賞受賞。「田辺聖子全集」(全24巻・別巻1)の完結により、06年度朝日賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 優希 さん

    おせいさんの実家は写真館。古き良き昭和のハイカラな雰囲気の中で写真に写る家族たちが微笑ましかったです。今を楽しんでいる昭和初期の庶民のクロニクルを覗いているようでした。貴重な写真が見られるのも実家が写真館ならではですね。

  • kinupon さん

    昭和初期の大阪のある写真館を営む家族の歴史です。東京と大阪の違いなども描かれており、さすが大阪商人です。

  • ばう さん

    ★★★最近は写真と言えばスマホで撮るばかりで我が家でもプリントされたものは子供達の学生時代を最後にそれ以降は有りません。本書は筆者の生家である大阪の写真館で撮られた写真を中心に、それにピッタリな川柳が添えられておせいさんの実家の戦前のハイカラで伸びやかな暮らしが浮き彫りにされています。そこにあるのは正に「古き良き時代」、みんな明るく呑気で自由、逞しく元気いっぱいです。私も古い写真、大切にしなきゃ。凄く久し振りに実家にある母の幼い頃の写真やその母(つまり私の祖母)の結婚式の写真が見たくなりました。

  • あまね さん

    とても面白かったです。田辺聖子さんのご実家は写真館を営まれていたのですね。戦前の華やかで明るく笑いの絶えない生活を僅かに手元に残ったお写真から紡ぐエッセイ。田辺さんらしい洒脱な筆で繋がれています。どのエッセイもとても楽しく心地よいものでした。一転、最後の最後で空襲でなにもかも失ったことを簡潔に書かれている田辺の筆は、解説で浅田次郎さんが書いてらっしゃったように掘り起こしたくもない記憶だったことが伝わってきます。本書のラスト5行に田辺さんがこの本を書いた全ての思いが書かれています。いい読書時間を頂きました。

  • yamatoshiuruhashi さん

    田辺聖子の育った家庭は写真館を営んでいた。祖父や父たちが撮った写真の多くは大空襲で焼失してしまったが、母親が実家に孫の様子を知らせるために送った写真など戦災を免れた写真もあった。本作は写真を数葉掲載しそれに著者のエッセイが綴られているもの。それぞれの章の初めにはその内容にふさわしい川柳が一句、冒頭に記されている。著者自らが「戦前は暗い時代ではなかった」と書くように庶民のバイタリティと明日への希望に満ちた写真も数々ある。実に貴重な写真と随筆である。心に残った一句。「昔とは父母のいませし頃を云い」

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田辺聖子

1928年、大阪生まれ。樟蔭女子専門学校国文科卒。64年『感傷旅行』で芥川賞、87年『花衣ぬぐやまつわる…』で女流文学賞、93年『ひねくれ一茶』で吉川英治文学賞、94年菊池寛賞、『道頓堀の雨に別れて以来なり』で98年に泉鏡花文学賞と99年に読売文学賞、2003年『姥ざかり花の旅笠』で蓮如賞を受賞。0

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