韓国エンタメはなぜ世界で成功したのか 文春新書

菅野朋子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784166613472
ISBN 10 : 4166613472
フォーマット
出版社
発行年月
2022年01月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
264p;18

内容詳細

近年、韓国発のエンターテインメントの世界的な活躍のニュースは毎日のように目に入ってきます。7人組ボーイズグループBTSの国連でのスピーチやパフォーマンス、Netflixドラマ『イカゲーム』や『愛の不時着』の世界的ヒット。髪型やファッションをK-POPアーティストに寄せることも今では珍しくありません。その韓国エンタメ産業の躍進は、実は韓国社会の変化と大きく結びついています。
◎1980年代の民主化運動による「表現の自由」の拡大 ◎1997年アジア通貨危機、IMFショックによる韓国産業界の変化(輸出強化とIT化)。そして2010年以降顕著になった世界のデジタル社会化。こうした社会の変化が韓国のエンタメ産業にどのような影響を及ぼしたのか、本書前半ではBTSをプロデュースしたパン・シヒョク氏や、韓国エンタメ産業界の巨人・CJグループのイ・ミギョン氏など立役者たちのプロフィールを交えつつ、具体的に描かれます。一方、本書の後半では、世界的なビジネスとなった韓国エンタメ界に残る負の面に目を向けます。韓流スターの性接待や、オーディション番組における不正操作。相次ぐ女性スターの自死。こうした問題もまた、韓国社会の変化のなかで、取り上げられ方が変化してきました。とりわけフェミニズムの広がりによる女性の権利意識の高まりは大きなポイントになっています。その他兵役や韓流スターたちと政治との関りなど、韓国のエンタメ界と韓国社会との密接なつながりへの理解が本書によって深まります。
また最終章では日本のエンタメコンテンツが韓国でどのように受容されているかがレポートされます。厳しい現状から、いま日本に求められているものは何かが見えてきます。

筆者は2000年に『好きになってはいけない国』を上梓し、禁じられながらも日本のコンテンツを愛する韓国の若者たちをルポしたジャーナリスト。長く韓国に住み、その社会とエンタメ産業の変化を目の当たりにしてきました。

【著者紹介】
菅野朋子 : 1963年生まれ。中央大学卒業。カナダ、韓国に留学。出版社勤務、「週刊文春」記者を経てフリーに。ソウル在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • チャーリブ さん

    題名のように、K-POPや韓ドラに代表される韓国エンタメがなぜ世界で成功したかが本書の主テーマですが、それ以外に韓国社会のミソジニーの問題、韓国における日本エンタメや日本文学などにも触れられています。「韓流」成功の大きな要因は、韓国の「デジタル大国」化や文化事業の「国策」化であり、その震源は1997年のIMFショックによる危機意識にあるというのが本書の分析です。文学では、村上春樹さんと並んで東野圭吾さんが人気だとか。たしかに登場人物たちの「人情味」が魅力のひとつかもしれませんね。

  • 遊々亭おさる さん

    韓国生まれの映画や音楽が次々と日本に輸入され人気を博し、その人気は日本に留まらず世界を相手に通用するエンタメ一大王国となった韓流エンタメ。それは経済危機のピンチをチャンスに変え、デジタル化の波をいち早く捉え適応して世界を見据えてきた戦略の勝利。ことエンタメに関して韓国は日本の背中を追いかける存在ではない。光があれば闇がある。急激な時代の変化に対応出来ずに露になった韓国芸能界の闇は、韓国と同じく儒教の影響を受けてきた日本にとっての他山の石となるか。女性憎悪もネットの闇も性犯罪も日本でも起きていることだしね。

  • ののまる さん

    韓国エンタメに詳しくないのに読みましたw 中国や韓国のエンタメの急成長がすごい。いつまでも日本のことを憧れて追いかけているなどという一昔前の手前勝手な幻想を持ち続けていると、少子化のいま、国内需要でどれだけ生き残っていけるのだろうかと心配になってきます。

  • ユズ さん

    韓国映画、韓国ドラマに続き今年とうとうk-POPにハマり、業界について知りたくなったので選んでみました。 結果、私の知りたい事が全部書いてあって、夢中になって読みました。とても面白かったです。 軍事政権だった時代からIMF危機、エンタメへの公の補助金制度やデジタル化などの経済、アイドルの自死やドラッグ、ファンの人達による活動などの人権問題まで、ここ20年の韓国がどれだけ駆け足でここまで登り詰めたのかが良く分かります。そして日本のここ20年との差が歴然と見えて、日本はどうしたらいいのかなと考えさせられます。

  • jinya tate さん

    日本の背中を追いかける韓国というイメージを持つ日本人が多いかもしれないが、日本人が考える以上のスピードで変化している。エンタメ界のその変化を知る上で、本書はとても参考になった。

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