江戸の不動産 文春新書

安藤優一郎

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784166612109
ISBN 10 : 4166612107
フォーマット
出版社
発行年月
2019年03月
日本
追加情報
:
208p;18

内容詳細

江戸を世界一の大都市に押しあげた原動力は、活発な不動産取引だった。大名や旗本は郊外の土地を買い漁り、中心部の土地は等価交換で入手。町人、農民も土地取引に参入し、多額の礼金に悩まされつつ、貸家経営などにいそしんだ。知られざる江戸時代の不動産ビジネスの実態を浮き彫りにする。

目次 : 第1章 巨大都市・江戸の土地事情(家康、江戸へ入る/ 火事で拡大した江戸 ほか)/ 第2章 武士の不動産商法(大名たちの不動産取引/ 下級武士の土地活用術 ほか)/ 第3章 町人・農民の不動産ビジネス(千葉の豪商、江戸へ進出する/ 江戸の豪商、礼金に悩まされる ほか)/ 第4章 幕府の土地を私有地にする裏技(豪農、空き地に目をつける/ 幕府への裏工作 ほか)/ 第5章 東京の誕生(軍事都市に戻った江戸/ さびれゆく武家地 ほか)

【著者紹介】
安藤優一郎 : 1965年、千葉県生まれ。歴史家。文学博士(早稲田大学)。早稲田大学教育学部社会科地理歴史専修卒業、同大学院文学研究科博士後期課程満期退学。江戸をテーマとする執筆・講演活動を展開(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • きみたけ さん

    これまでにない視点で結構面白かったです。江戸時代の不動産ビジネスの実態を浮き彫りにした一冊。著者は、江戸をテーマとする執筆・講演活動を展開している歴史家の安藤優一郎氏。江戸の土地の事情から、武士の不動産商法、町人・農民の不動産ビジネス、幕府の土地を私有地にする裏技、明治維新における武家屋敷の没収などをまとめています。江戸時代の不動産取引が意外にも活発であったことに驚きでした。あと、慶應義塾の三田キャンパス誕生の馴れ初め(福沢諭吉のしたたかさ)や三菱の丸の内ビジネス街の取り組みが興味深いところです。

  • wiki さん

    職業柄、不動産と名前のつく本は書店で見かけ次第購入するようにしている。その中でタイトルも適当に選んだが、仕事に多少なりとも活かせそうなのは最終章くらい。後は教養と思って読んだ。著者いわく、「武士、町人、農民が入り乱れて活発な不動産取引が行われ」「その流れの中で生み出されたエネルギーが江戸の街を拡大させ、発展させてきた。内需中心の閉じられた世界であったにもかかわらず、江戸が世界最大の都市として繁栄した秘密は、ダイナミックな不動産ビジネスにこそ求められる」と。だから現代においても不動産中心の経済なのだろうか。

  • パトラッシュ さん

    「上に政策あれば下に対策あり」とは万国共通の名言。江戸という大都市で生きるには幕府の規則や命令に唯々諾々と従うだけではやっていけず、身分を問わず不動産取引に熱中していた歴史的事実を次々と明らかにしていく。厳しい封建制度の政治が行われていたという旧来の江戸期理解を完全に打ち砕き、大名から百姓まで人びとが逞しくしたたかに生きていた実相が手に取るようだ。福沢諭吉が大名屋敷跡に慶大三田キャンパスを建てたのは知っていたが、裏では不動産ブローカー並みの暗躍をしていたとは。まさしく1万円札にふさわしい人物だったわけか。

  • bapaksejahtera さん

    江戸東京という、歴史は新しいが政治的性格から社会的物理的に凄まじい変動に見舞われた都市を対象に、土地という強力な資産の変遷を今日から振返り俯瞰するという作業は貴重であり良い所に目をつけた。本書が利用した文献はさほど目新しいものではなく、依って内容自体は目覚ましいものではない。しかし安定し始めた江戸の中で市井の実態を知らぬ幕閣と海千山千の町人達の間で十分な下僚もなく奮闘する町奉行所。薩長に蹂躙され混迷の明治の濁水の中で成長した資本などの記述は印象的だ。後にこの資本が山を削り谷を埋め○○ヒルズを築くのだから。

  • ミニすけ さん

    勉強になった。明治維新直後に東京の地価が暴落し、荒れ野になっていたということに、驚いた。その時に購入していれば、タダ同然だったのに。ご先祖様のバカと思った。

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安藤優一郎

歴史家。1965年、千葉県生まれ。早稲田大学教育学部卒業、同大学院文学研究科博士後期課程満期退学(文学博士)。JR東日本「大人の休日倶楽部」など生涯学習講座の講師を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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