Books

原爆と原発「日・米・英」核武装の暗闘

有馬哲夫

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784166608737
ISBN 10 : 4166608738
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2012
Japan

Content Description

日本の原子力発電をリードしてきた権力者たちには、核オプションを持つという戦略があった。米英の機密文書から初めて明らかにされるイギリスを巻き込んでのプルトニウム確保、ロッキード事件へとつながる原発建設ラッシュ。

目次 : 第1章 広島に原発を建設?(3・11が原爆と原発をリンクさせた/ 「広島に原発を」というイェーツ提案 ほか)/ 第2章 なぜ、日本最初の原発はイギリス製だったか(正力の宣戦布告/ プルトニウムへの執着 ほか)/ 第3章 東海発電所と核武装(原子力委員長・佐藤栄作/ 研究された核武装の可能性 ほか)/ 第4章 ロッキード事件とウラン調達(原発建設ラッシュと核燃料/ 田中角栄は濃縮ウランの大量輸入を決めた ほか)/ 第5章 核なき核大国へ(カーターの核不拡散政策/ NPTの穴 ほか)

【著者紹介】
有馬哲夫 : 早稲田大学教授(メディア論)。1953年生まれ。早稲田大学第一文学部卒業、東北大学大学院文学研究科博士課程単位取得。1993年ミズーリ大学客員教授、2005年メリーランド大学客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • mitei

    原発を作るまでに日本とアメリカのやり取りが手に汗握る展開?で良かった今でもこんな交渉ができてるのか心配だが、アメリカは最後冷戦中のソ連ともウランのやり取りをしてたのは驚いた。

  • 軍縮地球市民shinshin

    有馬哲夫先生の本。アメリカの公文書をフル活用しての本で、まさに「戦後秘史」といった内容。戦後日本は、密かに核武装を検討していた。原子炉、濃縮ウラン、プルトニウム、再処理施設、転換施設を備えた日本は、「その気」さえあればいつでも核武装に転換できた。これらの施設を備えた日本は「核なき核大国」といえた。しかし1991年のソ連崩壊による核技術の途上国への拡散により、「核なき核大国」と日本はいえなくなったという。中国、北朝鮮、そしてかつてはソ連という「アジアにおける冷戦の最前線」に日本は位置していた。

  • ぽんくまそ

    大多数の人にはこの題名と副題は衝撃かもしれない。しかし著者にとっては、原発導入が潜在的核武装能力のためであることをすでに常識的な前提としている。3.11をきっかけに、米国の対日原子力取引についての公文書を洗い直してまとめあげた労作である。前著「原発・正力・CIA」を読みたい。内容一例:核兵器転換可能なプルトニウムを何とかして日本の手で扱えるようにしようとする正力松太郎たちは、縄をつけようとする米国に抵抗して英国から原子炉を手に入れるが、これがポンコツで英国側とトラブルまくり、米国傘下へ戻る。原発は軍需だ。

  • coolflat

    日本が原発を導入する過程を公文書で解き明かしている。日本は最初、英から原発導入する。それから日本は非核保有国であるにも関わらず、国内でのウラン濃縮、再処理を米から勝ち取る。日本が米英を交渉で手玉にとり、得る所をきっちり得る。これも核武装の夢がそうさせていると思うと納得がいく。後、面白い記述としては、福島第一1号機のターンキー契約が過酷事故を起こした主たる原因だという事。冷戦時、米はウランの濃縮を敵国ソ連に委託していた事、田中角栄は米の虎の尾を踏んでCIAに失脚させられたのではないという事、が挙げられる。

  • Meistersinger

    日本の原子力開発と関連する「核兵器開発能力」について描いている。最初の原子炉建設時に色々問題が発生した米国からのものでなく英国企業と契約するなど、日本側が自主的に動いたことが分かる。またカーター時代の核燃料濃縮を日本が勝ち取る様からも「敗戦国は米国のいいなり」というステレオタイプが嘘であることが分かる(「敗戦国の悲哀」は時として怠惰でいるための言い訳に過ぎないのだ)。日本にとって「潜在的核武装能力」は大きな外交カードであると明確にしている点には感銘を受けた。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items