孝明天皇と「一会桑」 幕末・維新の新視点 文春新書

家近良樹

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784166602216
ISBN 10 : 4166602217
フォーマット
出版社
発行年月
2002年01月
日本
追加情報
:
18cm,228p

内容詳細

日本人の大多数が信じてきた『史実』は薩長史観のフィクションにすぎない。幕末・維新の過程で大きな役割を果たしたが歴史叙述では無視されてきた孝明天皇、一橋慶喜、会津・桑名両藩に光を当て、歴史の真実を問う。

【著者紹介】
家近良樹 : 1950年、大分県生まれ。同志社大学大学院博士課程満期退学。文学博士。現在、大阪経済大学助教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ジュンジュン さん

    歴史は勝者によって作られる、明治維新もまた。従来影が薄かった孝明天皇にスポットライトを当て、敗者である一会桑側から眺めることによって、通説とは違う歴史が姿を現す。慶喜の好投で9回表までリードする一会桑。裏、エラーからピンチを招き、対幕府強硬派(討幕派ではない)にサヨナラホームランを許し逆転負け。こんな感じ。

  • はちこう さん

    著者の顔は歴史番組で何度も見たことがあるが、本を読むのは今回が初めて。勝者の視点ではなく、孝明天皇、一ツ橋慶喜、会津藩を中心に幕末の動乱の移り変わりがとても分かりやすく描かれている。孝明天皇は頑なに攘夷にこだわっていたとのこと。それを諫め開国の必要性を説く公家もいたが、天皇は彼らを排除し周りを同調者で固めていく。孝明天皇は、過去に読んだ本の中では主役ではなかったが、周囲の人達に対し多大な影響力を持ち、かつ日本の未来のカギを握る重要人物だったと認識を改めさせられた。

  • 紫 さん

    2002年刊行。幕末維新史研究を○○史観から実証主義へ転換させた著者による画期的幕末論考。孝明天皇と一体化してしまった「一会桑」の怪奇的な立ち位置。武力討幕が目的ではなかった薩長同盟。大政奉還に猛反発する会津藩。王政復古のクーデターの目的は討幕ではなくて会津桑名両藩の排除。会津藩も薩摩藩も一枚岩ではなく、京都方と国元の対立を抱えていた等々……後付けからは見えてこない幕末諸藩の動向。複雑な情勢を分かりやすく読み解いたというより、単純化されがちな経緯が複雑怪奇だと教えてくれる一冊であります。星5つ。

  • Yohei さん

    孝明天皇に焦点を当てて幕末を論じた前半は非常に興味深かった。後半は王政復古とその後のクーデターが薩長による一貫した雄々しいものではなかったという議論になる。 全体を通して手紙などの資料の紹介が多く、臨場感のある考察だった。

  • Toska さん

    時期を限れば慶喜と会津藩こそが最も天皇に忠実、逆に長州は朝敵だったという歴史の皮肉。確かにこれは勤王vs佐幕史観とは相容れない。一方で、幕府の正義を声高に言い立てるのでもなく、彼らが敗北した理由を客観的に分析する著者の姿勢には好感が持てる。実際、会津藩でも前のめりなのは容保ひとり、国元は寧ろ冷ややかで、彼らには主君の無理がよく見えていたのだろう(この辺り、殿様の思惑を超えて藩士が政局を動かした長州とは真逆の構図であるのが面白い)。

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家近良樹

1950年、大分県生まれ。同志社大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。文学博士(史学、中央大学)。専攻は幕末史を中心とした日本近代史。大阪経済大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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