岸辺の旅

湯本香樹実

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163289809
ISBN 10 : 4163289801
フォーマット
出版社
発行年月
2010年02月
日本
追加情報
:
20cm,210p

内容詳細

失踪中の夫が帰ってきた。ただし、その身は海底で蟹に喰われたという。死後の軌跡を遡るふたり。彼岸と此岸をたゆたいつつ、永久に失われたものへなお手を差し延べる…。哀しく深いゴースト・ストーリー。

【著者紹介】
湯本香樹実 : 1959年東京生まれ。東京音楽大学音楽科作曲専攻卒。1993年、初めての小説『夏の庭―The Friends』で日本児童文学者協会新人賞、児童文芸新人賞を受賞。同作品は映画化・舞台化されたほか、十数ヵ国で翻訳出版され、米・ボストン・グローブ=ホーン・ブック賞、ミルドレッド・バチェルダー賞等を受賞した。また2009年、絵本『くまとやまねこ』(酒井駒子画)で講談社出版文化賞絵本賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • みも さん

    湯本さんについてはあまり詳しくないけれど、こういう作品も書かれるのですね。僕だけかもしれませんが、村上春樹さんの匂いを嗅ぎ取りました。繊細なタッチと薄い空気感。展開される事象には些か唐突感があるけれど、決してそれは強引な筆遣いではなく、微妙な違和感を易々と乗り越える。そこには雲のじゅうたんにでも寝そべっているような、いつまでもそこに留まっていたいような心地よさがある。夫婦とは奇妙なもの。傍らにいない事に気づいた時、心は乱れ、その残像を探り、圧倒的な不在に言葉を失う。さて妻は、どちらの岸辺にいるのだろうか。

  • おくちゃん🌸柳緑花紅 さん

    夫が失踪して三年、生きているのか?死んでいるのか?夫の好きな白玉を作る台所に夫が現れる。しかし彼はもう死んでいるという。二人で旅を続ける中で気づく事、望むなら死者と生者は繋がれる。しかしやはり別れの時がくる。「行かないで」の声が切ない。血の繋がらない者同士が縁あって夫婦になるって実は凄い事なんだと、夫婦の別れというものが心の奥をチクチクと刺す。いつか必ず別れが来るのだ。文中の[一度死んだことも、いつか死ぬことも、何もかも忘れて今日を今日一日の為だけに生きるそういう毎日を続けていく、ふたりで]が心に残る。

  • あつひめ さん

    悲しくても辛くても愛しい人を探すために泣きながらでもご飯を食べる。それが残された人のやるべきことなのだろう。残された人は消えた人の分まで時を背負わねばならない。そうやって、自分の心を慰めるように生きるのだろう。

  • mike さん

    3年前に突然失踪した夫が現れた。「出かけよう」と言う夫に付いて妻は旅に出る。それは夫が死後辿った軌跡であった。恋愛小説だが、美しい絵画を眺めているような、雲を掴むような柔らかなファンタジー。あぁもっと刺激をください。

  • はる さん

    行方不明だった夫が帰って来た。ただしその存在は…。静かで悲しい二人の旅の物語。抽象的な描写が多く薄闇を彷徨うな気分。純文学的な色合いが強い印象です。二人だけの世界になかなか共感出来なかったのですが、ラストは綺麗でした。もしかしたらすべては夢だったのかもしれない…。

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人物・団体紹介

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湯本香樹実

1959年東京都生まれ。作家。1993年『夏の庭―The Friends―』で、日本児童文学者協会新人賞、児童文芸新人賞を受賞。本作品は10カ国以上で翻訳され、ボストン・グローブ=ホーン・ブック賞、ミルドレッド・バチェルダー賞などを受賞。2009年『くまとやまねこ』(絵:酒井駒子)で講談社出版文化賞

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