薫り立つ唯一無二のピアニズム
「ディアーナ」とはサンスクリット語で静慮。心を鎮めて念慮すること。禅那。耳馴染みのあるクラシック・ピアノ名曲の中から、「蒼・メディテーション」をテーマにセレクションしました。
「遥か彼方から聞こえる魂の声」に耳を傾けて、崇高な芸術と向き合う…癒やしに身を委ねて…
平澤真希ならではの唯一無二の薫り立つピアニズムが今、ここに紐解かれます。(販売元情報)
【収録情報】
1. アルバムの綴り(スクリャービン)
2. ノクターン第14番嬰ヘ短調 Op.48-2(ショパン)
3. ワルツ第7番嬰ハ短調 Op.64-2(ショパン)
4. 愛の夢 第3番(リスト)
5. 間奏曲 イ長調 Op.118-2(ブラームス)
6. 練習曲 変ロ短調 Op.4-3(シマノフスキ)
7. 月の光(ドビュッシー)
8. タイスの瞑想曲(マスネ/平澤真希 編曲)
9. トロイメライ(シューマン)
10. 月光ソナタ〜第1楽章(ベートーヴェン)
11. エリーゼのために(ベートーヴェン)
12. 祈り(平澤真希)〈ボーナス・トラック〉
平澤真希(ピアノ)
録音時期:2018年6月5,6日
録音場所東京、五反田文化センター
録音方式:ステレオ(DSD 11.2MHz / DSD 256/セッション)
SACD Hybrid
企画制作:ソニー・ミュージックダイレクト
発売:ミューズエンターテインメント
【アルバムによせて 平澤 真希】
Dhyana ディアーナとは、サンスクリット語で静慮という意味です。心を鎮めて念慮すること、禅那ともいいます。「遥か彼方から聞こえてくる魂の声」に耳を傾けて、皆さんと共に音楽の根源を共有することができたら…。その思いからクラシックの名曲をこのアルバムに綴りました。
「こんなにも壮絶で、真っ暗闇を歩きながらこの曲は作曲されていたのか!」世界中で愛されているベートーヴェン作曲「エリーゼのために」を録音している時、私は命がけの綱渡りをしている自分を投影し、胸が張り裂けるような思いになりました。テーマに込められた「切なる願い」は私たちの想像以上に、命の奥底から見えている光だと思いました。例えば片手で弾く#レミをあえて両手で書いていること、それは届かない思いであり、その切なさを息絶え絶えに奏でているのです。そこから見えている光はどこまでも崇高で優雅、永遠の光です。ベートーヴェンの自筆スケッチに書かれた「非常に優雅に」は、愛、愛する人、女神、光などのことですが、何という崇高な世界でしょう。
私は今回の録音に際して、現代社会の迷走から、さらなる音の調和を求めて、福井県の禅寺に通い、あえてピアノを手放し、音楽の根源に向き合い、無心になって得た、すべてがひとつであるという体験をこのアルバムの一音一音に託しました。私の命を昇華させ、全身全霊を込めて演奏しました。
ショパン作曲「ノクターン第14番」の途絶えることのない切ないメロディーの後の中間部は、心に宿る本来の自分との対話のよう。そして再度繰り返されるメロディーの先に黎明の希望の光を見出します。ポーランドの近代作曲家シマノフスキの「練習曲」では、大地の底から聴こえてくる声を歌いあげます。
ベートーヴェン作曲の「月光ソナタ」を聴いた弟子のカール・ツェルニーはこの曲を「遥か彼方から聴こえてくる魂の声」と表現しました。リストは「愛の夢」で、今ここに生かされているこの奇跡、今ここに全てをいただいている奇跡、私たちはひとつでありそれは愛以外の何ものでもない、その歓喜を見事に音で表現しました。「祈り」は2011年震災の後、私が平和を願い作曲した曲です。
ここに収めた美しい名曲の一音一音の素晴らしさを、皆さんと共有できればとてもうれしく思います。
2018年秋 平澤 真希
【平澤 真希(ピアノ) Maki Hirasawa, Piano プロフィール】
平澤真希(ピアニスト)。長野県伊那北高校を卒業後、東京音楽大学在学中にカロル・シマノフスキの音楽に強い影響を受ける。1993年、霧島国際音楽祭グランプリ受賞の折、音楽祭審査委員として来日していたポーランドの名ピアニスト、レギナ・スメンジャンカ(ショパン音楽院学長など歴任)に才能を認められ、ショパン音楽院(現ショパン音楽大学)に奨学金特待生として留学。シマノフスキの作品を中心に、ピアノ・ソロ、ヴァイオリン・デュオ、コンチェルト等、幅広いレパートリーを習得し、在学中からポーランド各地で演奏活動を行う。数多くの国際音楽祭に出演。ショパン音楽院大学院最優秀首席卒業。
日本、ポーランド、フランス、オランダ、ウクライナ、クウェート、フィリピン等世界各地で演奏活動を行い、魅力的かつ比類ない音楽的個性と独創性を持ったピアニストと評されている。テレビ、ラジオ(ポーランド第1 テレビ、NHK-FMなど)に出演。16年間ポーランドに在住し、巨匠音楽家達のパートナーとして、また室内楽奏者としても2010年まで毎年世界各地でリサイタルを開いてきた。
またポーランドでも病気の子供達のために活動する団体に加わり音楽を提供し社会福祉にも力を注いでいる。2010年元日、インターネット・TV、「FM南青山お正月特別番組・平澤真希 珠玉のピアノ・コンサート」に出演。世界各地からの視聴を得て、1週間のアーカイブ放送予定が1ヶ月間のロングラン放送となるなど高い人気度を示した。
この年から日本での活動を増やし、上野・東京文化会館、高崎シティギャラリーホールなどコンサートツアーを行い「レクチャーコンサート“祖国への愛”シリーズ『ポーランド・ショパン後の音楽』」と題し、ポーランドの文化勲章受章ヴァイオリニスト、コンスタンティ・クルカとともに公演、聴衆に大きな感動を与えるなど各地でのコンサート、民放各局で精力的にテレビコンサートを行っている。これまでに、CD「ショパン没後のポ−ランド音楽」、「パッション・ザ・ピアノ」、「ショパン室内楽曲全集」(コンスタンティ・クルカ、アンジェイ・ブルーベルとの共演)、帰国後、2014年2月アールアンフィニ・レーベル(ソニー・ミュージックダイレクト/ミューズエンターテインメント)よりCD「オマージュ・ア・ショパン」をリリース。「レコード芸術」において「特選盤」に選定される。2015年紀尾井ホールにて「歓喜〜闇の先に見えるもの」と題したテーマでのリサイタルを開催。2011年震災後より作曲を始め2016年自作曲アルバム「水の記憶」をリリース。2017年より坐禅修行。2012年4月から2018年3月まで標高1200メートルにある清里「ホール・オブ・ホールズ」にて通算1400回以上の公演を行う。2018年11月に6枚目のCD「Dhyana ディアーナ」(当アルバム)をリリース。「魂のピアニスト」と呼ばれている。(2018年11月現在)