エリオトロープ/寺田 愛、瀬尾和紀
融点を彷徨う たおやかなフルートがパリの薫香を運ぶ
19世紀末から20世紀前半に黄金期を迎えたフランス音楽においてフルートほど重要な役割を担った楽器はなかったかもしれない。
ピエルネ、ゴーベール、イベールらが残した作品は、ときに憂いを帯びながらも流麗な美しさに溢れ、聴き手にあたたかな余韻を残す。
フランスで学び、彼らの音楽に魅了されたフルーティスト、寺田 愛が色彩豊かに描く渾身の1stアルバム。(メーカー資料より)
イベール:戯れ(ソナチネ) Jeux - Sonatine pour flute et piano
ピエルネ:セレナード Serenade op.7
ピエルネ:カンツォネッタ Canzonetta op.19
ドビュッシー:夢 Reverie
フォーレ:コンクール用小品 Morceau de concours
フォーレ:小品 Pieces (Vocalise-Etude)
フォーレ:シシリエンヌ Sicilienne op.78
ゴーベール:子守唄 Berceuse
ゴーベール:ソナタ Sonate pour flute et piano
ルーセル:アリア Aria
ボザ:アリア Aria
ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ Pavane pour une infante defunte
ピエルネ:ソナタ Sonate pour flute et piano op.36
録音年:2016年3月8-10日/収録場所:栃木市岩舟文化会館 コスモースホール
フランスで学んだ寺田 愛のデビュー盤。フランス近代の佳曲ばかりを揃え、洒脱かつ洗練された品位ある歌いまわしで聴かせる。瀬尾のピアノも秀逸。フランスから薫風がそよぎ渡ってくるような演奏だ。アルバム・タイトルはフランス語で特定の“植物、香水”を意味するが、イメージ色の薄紫色とよく似合う。(弘)(CDジャーナル データベースより)