ウンベルト・エーコ

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ウンベルト・エーコ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784488010515
ISBN 10 : 4488010512
フォーマット
出版社
発行年月
2016年02月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
530p;20

内容詳細

知の巨人、ウンベルト・エーコ待望の最新刊。ナチスのホロコーストを招いたと言われている、現在では「偽書」とされる『シオン賢者の議定書』。この文書をめぐる、文書偽造家にして稀代の美食家シモーネ・シモニーニの回想録の形をとった本作は、彼以外の登場人物のはほとんどが実在の人物という、19世紀ヨーロッパを舞台に繰り広げられる見事な悪漢小説(ピカレスクロマン)。祖父ゆずりのシモニーニの“ユダヤ人嫌い”が、彼自身の偽書作りの技によって具現化され、世界の歴史をつくりあげてゆく、そのおぞましいほど緊迫感溢れる物語は、現代の差別、レイシズムの発現の構造を映し出す鏡とも言えよう。

【著者紹介】
ウンベルト・エーコ : 1932年、北イタリア、アレッサンドリア生まれ。記号論学者、評論家、哲学者、文学者、作家。トリノ大学で中世美学、トマス・アクィナスを研究。卒業後、イタリア放送協会(RAI)の文化番組や出版社ボンピアーニの評論部門に関わる。ミラノ大学、フィレンツェ大学等を経て、ボローニャ大学の記号論の教授に就任。同大学名誉教授。主な著作に『開かれた作品』、『記号論』、『薔薇の名前』、『フーコーの振り子』他

橋本勝雄 : 1967年生まれ。京都大学文学部卒業。同大大学院博士後期課程単位取得退学。現在、京都外国語大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • Kircheis さん

    ★★★☆☆ エーコのこれまでの作家活動の集大成のような作品だった。 失った記憶を取り戻す過程で過去の事実が描かれる手法は『女王ロアーナ〜』と同じだし、陰謀論が物語の核となっているのは『フーコーの振り子』を彷彿とさせる。偽書作成は『バウドリーノ』でも描かれていた。そもそも物語の形を借りて歴史的な出来事を独自解釈する手法は『薔薇の名前』以来ずっと共通していることである。 登場人物がほぼ実在の人物ということで歴史小説としての側面があるのだが、19世紀ヨーロッパの歴史に疎く、完全には楽しめなかったのが残念。

  • starbro さん

    ウンベルト・エーコ、「薔薇の名前」に続いて、二作目です。19世紀末のパリ、プラハを舞台に秘密結社フリーメイソン、薔薇十字団、ユダヤ人陰謀説等と澁澤龍彦的な大変興味のある世界でした。著者が意図していることをどこまで理解しているかは別ですが、楽しみながら読了しました。しかし欧州人のユダヤ嫌いは相当根が深そうです。第二次大戦中はナチス以外も迫害していたとのこと。やはりユダヤ人がキリストを殺害したことを2000年以上経っても恨んでいるのでしょうか?ユダヤ人が本書を読んだら激怒するんでしょうね。

  • KAZOO さん

    ある意味ピカレスク・ロマンということなのでしょうか?主人公の性格が面白く私には楽しめます。このような系譜の小説は「ラサリーリョ・デ・トルメス」あるいはパトリック・ジュースキントの「香水」などがありますがそれらよりも膨大な知識などを駆使している感じがします。教養小説的な意味合いがあるのかもしれません。図なども数多くおさめられていて、エーコの作品の中では一番すきかもしれません(最も読んでいるのは数冊ですが)。

  • マエダ さん

    本書にはナチスに影響を与え、ホロコーストの引き金ともいわれる史上最悪の偽書「シオン賢者の議定書」が物語の中心にある。反ユダヤ主義の小悪党シモニーニの思考を読者に内側から体験させるのがこの本の特徴というように、反ユダヤ主義を体感できる。この物語で唯一の架空の人物がシモニーニだけというのも面白い。間違いなくおすすめの一冊。

  • どんぐり さん

    何が面白くてこんな長大な物語を読むことになってしまったのか、もはや意地の読書。エーコという作家が書いていなければ途中で放り出していただろう。反ユダヤ主義の出版物「シオン賢者の議定書」に関わった架空の人物を主人公に据え、虚構と現実を交えて描いたフィクション。人種と宗教の憎悪に、フリーメイソンとカトリック(なかでもイエズス会)とユダヤ人の悪口が頻繁に出てくる。イタリア統一運動を推進したガリバルディ、フロイド、デュマ、ドストエフスキーなど歴史上の人物がいろいろと登場するが、西洋史を読み解くことができないと、この

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