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起終点駅 小学館文庫

桜木紫乃

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784094061369
ISBN 10 : 4094061363
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2015
Japan

Content Description

鷲田完治が道東の釧路で法律事務所を開いてから三十年が経った。国選の弁護だけを引き受ける鷲田にとって、釧路地方裁判所刑事法廷、椎名敦子三十歳の覚醒剤使用事件は、九月に入って最初の仕事だった(表題作「起終点駅」)。久保田千鶴子は札幌駅からバスで五時間揺られ、故郷の天塩に辿り着いた。弟の正次はかつてこの町で強盗殺人を犯し、拘留二日目に自殺した。正次の死後、町を出ていくよう千鶴子を説得したのは、母の友人である星野たみ子だった(「潮風の家」)。北海道各地を舞台に、現代人の孤独とその先にある光を描いた短編集を、映画化と同時に文庫化!

【著者紹介】
桜木紫乃 : 1965年北海道生まれ。2002年「雪虫」で第八二回オール讀物新人賞を受賞。13年『ホテルローヤル』で第一四九回直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • さてさて

    「起終点駅(ターミナル)」という表題作を含んだ六つの短編から構成されたこの作品は、北海道の四つの地域に舞台を移しながら描かれていきます。函館、道央、そして釧路と、同じ道内であってもそこに描かれる風景は微妙に異なります。北海道を丸ごと楽しめるように、北国の風景を丁寧に映し取っていく桜木さんの筆の力の魅力を存分に味わえるこの作品。六つの短編が纏う『死』の影を感じさせる独特の雰囲気感の中に静かに紡がれていくそれぞれの人物の確かな生き様に、人生を生きるということの意味を深く感じさせる素晴らしい作品だと思いました。

  • yoshida

    北海道を舞台とした短編集。共通するテーマは孤独と縁、そして再生。暗い描写もあるが、登場人物それぞれが孤独と沿う姿がたくましい。また、ラストに希望があり読ませる。「起終点駅」での徐々に打ち解ける鷲田と敦子。敦子の育った家を訪れる二人を待つ現実の哀しさ。悪縁を切り生きることを選ぶ敦子の清々しさが胸を打つ。「スクラップ・ロード」での久彦と父との再会。あまりに唐突に訪れる別離。そして再生に向けて動き出す久彦。母の電話での声が暖かい。孤独からの再生。孤独を経験しているからこそ、人はしなやかに強くなる。珠玉の短編集。

  • ウッディ

    様々な理由で自ら過去と決別して生きてきた人達を描いた短編集。北海道の地方都市を舞台にしていることもあり、寂しげで静かな印象の話でした。家族や他人との交流を断ち、目の前にある生活を黙々と過ごして行き着く先、終着駅(ターミナル)には何が待っているのか?「スクラップ・ロード」の救いの無さが、読んでいて辛かった。街ですれ違う人々にも、一冊の本になるほどの人生があるのかもと思わせてくれる本でした。

  • utinopoti27

    北の大地で、辛い過去を抱え、ひっそりと生きる者たちを描く短編集。全ての話に共通するテーマは【孤独】なのだが、彼らはなぜその生き方を選んだのか、理由は千差万別だ。自ら進んで身を置く者、止むにやまれぬ事情を抱える者・・。孤独に生きるということは、徹底して自分と向き合うことなのだと思う。自分の孤独を大切にする者は、他人のそれもまた深く理解できる。互いを知ることで紡ぐ縁があるからこそ、思いは受け継がれ、新たな旅立ちへと繋がってゆくのだろう。陰鬱なモノトーンの世界で展開する、切なく物悲しい人間ドラマだ。

  • しんたろー

    私がイメージする北海道は、緑の薫る大地と澄み切った青空…桜木さんの描く北海道は灰色のドンヨリした空と魚臭い冷たい海辺…180度違うのに、心惹かれるのは何故だろう?6つの短編は、孤独に馴染んだ人生を送る男女が描かれているが、各々の心根には微かな熾火のように愛がくすぶっている。その愛が切なく哀しいから、共鳴するのかも知れない。特に表題作の主人公・鷲田から、不器用で純粋な男の心情がヒシヒシと伝わってくる。新聞記者・里和がパワハラに耐えながら、人生の大先輩の死から学ぶ2編もシリーズ化して欲しい味わい深い話だった。

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