Songs I Like A Lot

ドラマー/パーカッショニスト兼コンポーザー/アレンジャーとして確固たる人気を誇るジョン・ホーレンベック。前作も二人の男性ヴォーカリストをフィーチュアした歌モノ・アルバムでしたが、こちらの新作は断然ポップな内容！様々な大物ジャズメンやポップ・スター達と多くの共演を重ねているドイツの名門オケ、hrビッグ・バンド（フランクフルト・ラジオ・ビッグバンド）との共演です！

ホーレンベックと共演多数のテオ・ブラックマン、そしてPalmetto レーベルよりコンスタントに作品を発表し、日本でも人気の高いケイト・マクギャリーの男女ヴォーカルを全曲でフィーチュア！ラストの1 曲を除き、全曲がカバー・ナンバー。多くのジャズ・カバーが存在するジム・ウェッブの大名曲2 曲のカバーM-1 と3。そして、人気女性シンガー・ソング・ライター、イモージェン・ヒープの 2009 年のアルバム収録曲からカバーしたM-2は、原曲の美しい歌心をそのままダイレクトに反映させたポップなアレンジ。

ボブ・ディラン他のカバーで有名なカントリー調のアメリカ民謡を、原曲とは程遠いプログレ調のダークなアレンジにしてカバーしたM-4。オーネット・コールマンの名作『サイエンス・フィクション』（1971 年）収録のアグレッシヴ・チューンを、美しく清楚なバラッドに仕上げたM-5。誰もが知るクイーンの大名曲「バイシクル・レース」のカバーM-6 は原曲の雰囲気そのままにダイナミックなブラス・アンサンブルが炸裂！原曲がシンフォニックなクイーンの楽曲は、ビッグ・バンドの演奏にピッ タリ！

7 曲目は、日本エレクトロニカ・ミュージック界の草分け、竹村延和の2002 年のアルバム『10th』に収録されていた美しいナンバー「Falllake」のカバー。元の雰囲気そのままのアレンジなのですが、原曲とは逆に、すべてが生身の人間の歌声とアコーステックな楽器で演奏されている所がミソ。その牧歌的サウンドは、竹村氏の音楽世界を壊さぬカバー・チューンに仕上がっています。そして、ラストは美しいミニマル風のオリジナル曲。Ｍ -7 からそのまま組曲の如く流れに乗って奏でられます。

今回も主流派のジャズ色は薄い作品ですが、美しいメロディやヴォーカルものがお好きな方、そして、何より演奏力の高いビッグ・バンドがお好きな方にはオススメです！(新譜インフォより)

メンバー：John Hollenbeck (arranger , conductor , perc) Kate McGarry (vo) Gary Versace (p,org)
with hr BIG BAND
メンバー：Heinz-Dieter Sauerborn (as,ss,fl) , Oliver Leicht (cl, alto—clarinet ,fl) , Ste en Weber (ts,laa,fl) , Julian Arguelles (ts,ss,fl) , Rainer Heute (bs,bcl) , Frank Wellert (tp,flh) , Thomas Vogel (tp, flh) , Martin Auer (tp,flh) , Axel Schlosser (tp,flh) , Gunter Bollmann (tb) , Peter Feil(tb) , Christian Jaksjo (ts, tenor—horn) , Manfred Honetschlager (btb) , Martin Scales (g) , Thomas Heidepriem (b) , Jean Paul Hochstadter (ds)