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アメリカひじき・火垂るの墓 新潮文庫

野坂昭如

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784101112039
ISBN 10 : 4101112037
フォーマット
出版社
発行年月
2003年07月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
16cm,272p

内容詳細

昭和20年9月21日、神戸・三宮駅構内で浮浪児の清太が死んだ。虱だらけの腹巻きの中にあったドロップの缶。その缶を駅員が暗がりに投げると、栄養失調で死んだ四歳の妹、節子の白い骨がころげ、蛍があわただしくとびかった―浮浪児兄妹の餓死までを独自の文体で印象深く描いた『火垂るの墓』、そして『アメリカひじき』の直木賞受賞の二作をはじめ、著者の作家的原点を示す6編。

【著者紹介】
野坂昭如 : 1930(昭和5)年、神奈川県鎌倉生れ。早大中退。様々な職を経て、コラムニストとして活躍。’63年の処女小説『エロ事師たち』で、性的主題を辛辣かつユーモラスに追求、俄然注目される。’67年には、占領下の世相に取材した「アメリカひじき」、戦争・空襲・焼跡の体験を描いた「火垂るの墓」を発表。翌年、この両作で直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ヴェネツィア さん

    野坂昭如の比較的初期の短篇を6篇収録。巻頭の2作「火垂るの墓」と「アメリカひじき」は第58回(1968年上半期)の直木賞を受賞。この2作は、書かれた時期こそ近いのだろうが、文体も主題もともに大きく異にしている。「アメリカひじき」は、戦後22年を経てなお進駐軍のアメリカ人に対するコンプレックスが作品を形成しているが、一方の「火垂るの墓」は、大戦末期の神戸空襲から戦後まもなくの三宮を舞台に展開する。妹、節子の語りがなんとも哀切である。そして、それを導いてゆく野坂独特の切れ目のない饒舌体が極めて効果的である。

  • yoshida さん

    大東亜戦争の末期から敗戦後の日本を生きる人々を描く短編6編。夏に読むつもりが読み終えてしまった。まずは標題作の「火垂るの墓」。映画では戦争の被害が両親を喪った兄妹に襲いかかり、観る度にやるせなくなります。原作では無駄なくコンパクトに纏り、映画の情景が浮かんできます。「アメリカひじき」でのかつての進駐軍だった男を必死に接待する俊夫の悲しさ。二人の関係が敗戦後も続く日米関係を象徴するようでやるせない。「焼土層」の家族の離散。最後に一緒になる両親に悲しくなる。戦後は確かにあり、忘れてはならないと改めて思った。

  • kaizen@名古屋de朝活読書会 さん

    【直木賞】NHK TV Jブンガクの2009年6月に紹介がありました。 火垂るの墓ではなく、アメリカひじきの紹介でした。 「一時しのぎ」 は、 Anything is better than nothing. とのこと。 「アメリカひじき」は、アメリカの紅茶とのこと。

  • ケイ さん

    再読。初読の時は子供を見殺しにするのか…と衝撃的だった。しかし、死は救いであるのかもしれないと今回は少しホッとする。ドロップの蓋から流れ出した妹の魂と一緒に彼も昇天したのかとも思える。戦争の時の話をきれいに書こうとしても仕方ない。現実はこうであったのだと知らしめる。アメリカひじきでは、終戦時に子供だった彼らはアメリカに対する激しい憧れと劣等感を持っていたのだと改めて思った。

  • 扉のこちら側 さん

    2016年548冊め。再読。表題作の「火垂るの墓」はもちろんなのだが、毎回「死児を育てる」でもつらくなる。戦後、裕福な暮らしを手に入れても、戦禍の中で見殺しにした妹の影から逃れられずに実子殺しに及んでしまう女の話。「もはや戦後ではない」ですらない現代にも逃れられないものがあると思わされる。

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