深い重低音が、チェロのように歌い出す。
オーケストラの枠を超え、ソロ楽器としての新境地を拓くマルク・アンドレの衝撃
マルク・アンドレ。コントラバスの歴史に新たな一ページを刻む若き天才・・・。2002年にフランスで生まれたマルク・アンドレは、いま世界の音楽界から最も熱い視線を浴びるコントラバス奏者のひとりです。その優雅な音色、豊かな表現力、そして緻密に練り上げられた音楽性は、「コントラバスにおける最も繊細で優雅な音色」と国際的に称賛されています。彼はオーケストラの最後列で全体を支える役割に甘んじてきたコントラバスを、スポットライトを浴びる「主役」の座へと引き上げました。
彼のキャリアにおいて最大の転換点となったのは、2025年、メジャーレーベルであるワーナー・クラシックスと独占契約を結んだことでしょう。コントラバス奏者として同レーベルとこのようなパートナーシップを築くのは史上初という快挙であり、このデビュー・アルバムのリリースは、音楽史における重要な瞬間として期待されています。
マルク・アンドレの演奏の最大の特徴はその「歌心」にあります。4歳でヴァイオリンを始め、チェロを経てコントラバスに辿り着いたという経歴が、彼の奏でる音色にチェロのような柔軟さと純粋な響きを与えています。評論家たちは彼の演奏を「想像を絶する音の世界」「信じられないほど軽やかで気高い音色」と評し、その技巧だけでなく、聴衆の心に深く訴えかけるストーリーテリングの才能を高く評価しています。
彼の才能をいち早く見出したのが、チェロのゴーティエ・カプソンでした。カプソンのプロジェクトへの出演を機にフランス全土で注目を集めた彼は、その後、レイ・チェンやアンドレアス・オッテンザマーといった一流アーティストとの室内楽共演を通じて、その多才さを証明し続けています。活動の場はすでに世界中に広がっており、2024年の中国ツアーを成功させたほか、ウィーン楽友協会やパリのシャンゼリゼ劇場、南米のテアトロ・コロンなど世界最高峰のステージに立ち続けています。2025/26シーズンには台湾や韓国でのソロ・デビュー、さらには新協奏曲の世界初演も控えており、その勢いはとどまるところを知りません。
ICMA(国際クラシック音楽賞)をはじめ数々の国際的な賞を受賞している彼は、フランス伝統の優雅さと中央ヨーロッパ流派の構造的な深みを融合させた独自の音楽的アイデンティティを持ち、コントラバスという楽器の可能性を押し広げ、新たなスターとして世界の舞台を闊歩しています。
※ワーナーミュージック・ジャパン取り扱い輸入盤のみ、日本語解説・帯付き。日本語解説にはオリジナル・ブックレット解説の日本語訳、布施 砂丘彦氏による書下ろし解説を掲載。(輸入元情報)
【収録情報】
01. ドヴォルザーク[1841-1904]:我が母の教え給いし歌 Op.55-4(クライスラー編)
02. ピアソラ[1921-1992]:タンゴの歴史〜ナイトクラブ 1960
03. ドビュッシー[1862-1918]:美しい夕暮れ CD.84
04. グルック[1714-1787]:メロディ(精霊の踊り)(クライスラー編)
05. フランク[1822-1890]:アンダンティーノ・クィエトーゾ M.5
06. モリコーネ[1928-2020]&A.モリコーネ[1964-]:ニュー・シネマ・パラダイス
07. ヴィラ=ロボス[1887-1959]:メロディア・センチメンタル W.556
08. ドビュッシー:月の光(レーレンス編)
09. シューマン[1810-1856]:トロイメライ Op.15-7
10. 梅林 茂[1951-]:夢二のテーマ
11. ジャゾット[1910-1998]:アルビノーニのアダージョ ト短調
12. チャイコフスキー[1840-1893]:感傷的なワルツ Op.51-6
13. ソルタン[1953-1997]:エレジー
14. ラヴランド[1955-]:ソング・フロム・ア・シークレット・ガーデン(アスタノヴァ編)
15. ファリャ[1876-1946]:歌劇『はかなき人生』〜スペイン舞曲 第1番
マルク・アンドレ(コントラバス)
ガブリエル・ビアンコ(ギター:02,15)
ヴェロニカ・パトリシア・テルエル(ピアノ:01,03-14)
編曲:マルク・アンドレ(コントラバス・アレンジ)、ガブリエル・ビアンコ(ギター・アレンジ:15)
録音時期:2025年9月22-24日(01,03-14)、12月8日(02,15)
録音場所:アメリカ、バーモント州パトニー、Sun Hill Studio(01,03-14) フランス、モントルイユ、Sequenza Studio(02,15)
録音方式;ステレオ(デジタル)