E.T.A.ホフマンの音楽〜管弦楽、室内楽、器楽、教会音楽から歌劇まで
幻想文学で名高いエルンスト・テオドール・アマデウス・ホフマンの生誕250周年を記念し、彼の音楽家としての業績を再訪しようという「cpo」らしいボックス。
モーツァルトの20年後に生まれたホフマンは、本名エルンスト・テオドール・ヴィルヘルム(E.T.W.)・ホフマンながら、モーツァルトを敬愛してその名前アマデウスをとってE.T.A.ホフマンを名乗るほどの音楽好きでした。法律家の家に生まれ裁判官となりますが、ナポレオン戦争で職を追われて劇場監督の職を得たのを契機に音楽評論や音楽作品の創作活動を活発化させます。唯一の交響曲や5つのピアノ・ソナタ、オペラなどの舞台作品や教会音楽など、多岐にわたる創作活動のうち主要作品をカバーした当セットは、作曲家E.T.A.ホフマンに関心のある人にとって最良のガイドとなることでしょう。
ホフマンは全作品の約半数を舞台音楽の分野に費やし、ドイツ語オペラと音楽劇の可能性を真剣に模索しました。歌劇『愛と嫉妬』は、1804年に着想され1807年に完成したホフマン最初期の本格的オペラですが、劇場から上演を拒否されてしまった、いわば幻の作品。メロドラマ『ディルナ』は、インドを舞台に異国趣味、朗読、音楽を融合させた幻想的な作品。
宗教音楽ではカトリック的な志向が強く、厳粛かつ劇的な面を備えた作品を生み出しました。
管弦楽分野での代表作は『交響曲変ホ長調』。比較的恵まれていたワルシャワ時代に作曲・初演されたもので、明快で祝祭的な響きを備えています。室内楽では、厳格な構成を持つ『ハープ五重奏曲』や、ベートーヴェンの影響下で対位法と幻想性を追求した『ピアノ三重奏曲』が収録されています。『ピアノ・ソナタ』は古典派形式を基盤に自由なフーガや大胆な性格対比を取り入れ、ロマン派を先取りする音楽世界を築きました。
ディスク6にフリードリヒ・ヴィット[1770-1836]の交響曲が収録されているのは、ホフマンがヴィットの交響曲を論じて「交響曲はいわば楽器によるオペラである」という言葉を残したことによるもの。ホフマンの言葉を思いつつこの曲を聴くことで、ホフマンの美意識を追体験してもらおうという意図によります。(輸入元情報)
【収録情報】
Disc1-2
● E.T.A.ホフマン:歌劇『愛と嫉妬』 AV.33 全曲
ゲイリー・マーティン(バリトン)
ローベルト・セリアー(テノール)
フロリアン・シムソン(テノール)
イェルク・ジモン(バス)
クリスティーナ・ゲルストベルガー(ソプラノ)
テレーゼ・ヴィンセント(ソプラノ)
ジビッレ・シュペヒト(メゾ・ソプラノ)
ジビッラ・デュッフェ(ソプラノ)
シュテファン・ゼーヴェニヒ(バス・バリトン)
ルートヴィヒスブルク城祝祭管弦楽団
ミヒャエル・ホフシュテッター(指揮)
録音時期:2008年7月27,28日
録音場所:ドイツ、Ludwigsburg, Forum am Schlosspark
Disc3
● E.T.A.ホフマン:メロドラマ『ディルナ』 AV.51
アンゲリカ・クラウツベルガー(ナレーター)
マルティン・ヘルマン(ナレーター)
ヴェルナー・クロッコフ(ナレーター)
カンテムス(室内合唱団)
ノイス・ドイツ・チェンバー・アカデミー
ヨハネス・ゴリツキ(指揮)
録音時期:1998年5月
録音場所:ドイツ、ケルン、Deutschland Radio
Disc4
E.T.A.ホフマン:
● バルト海の十字架 AV.20
● バレエ音楽『アルルカン』 AV.41
● 歌劇『不老不死の薬』 AV.34〜序曲
● 歌劇『愛と嫉妬』 AV.33〜序曲
ノイス・ドイツ・チェンバー・アカデミー
ヨハネス・ゴリツキ(指揮)
録音時期:1998年5月10-13日
録音場所:ドイツ、ケルン、Sendesaal, Deutschland Radio
Disc5
E.T.A.ホフマン:
1. ミサ曲 ニ短調 AV.18
2. ミゼレーレ 変ロ短調 AV.42
ユッター・ベーネルト(ソプラノ)
シビラ・ルーベンス(ソプラノ:2)
レベッカ・マーティン(メゾ・ソプラノ)
トーマス・クーリー(テノール)
ヨルク・フェリックス・シュペール(バス)
ケルン放送合唱団
ケルン放送交響楽団
ルペルト・フーバー(指揮)
録音時期:2010年6月18日
録音場所:ドイツ、ケルン、WDR Funkhaus Koln, Klaus-von-Bismarck-Saal
Disc6
E.T.A.ホフマン:
● 交響曲 変ホ長調
● 歌劇『ウンディーネ』〜序曲
● 歌劇『オーロラ』〜序曲
● 歌劇『オーロラ』〜終わりの情景:行進曲
ヴィット:
● 交響曲 イ長調
ケルン・アカデミー
マイケル・アレグザンダー・ウィレンズ(指揮)
録音時期:2014年1月8-11日
録音場所:ドイツ、Deutschlandfunk, Kammermusiksaal
Disc7
E.T.A.ホフマン:
1. ピアノ三重奏曲 ホ長調 AV.52
2. 6つのイタリア風二重唱曲 AV.67
3. ハープ五重奏曲 ハ短調 AV.24
ラーヴェンスブルク・ベートーヴェン・トリオ(1)
ドロテー・ミールズ(ソプラノ:2)
ヤン・コボウ(テノール:2)
ヴォルフガング・ブルンナー(ピアノ:2)
イザベル・モレッティ(ハープ:3)
パリジー四重奏団(3)
録音時期:1997年11月4日(1)、2001年11月26日(2)、1995年2月18日(3)
録音場所::ドイツ、バーデン=バーデン、SWR, Hans-Rosbaud-Studio
Disc8
● E.T.A.ホフマン:フォルテピアノ・ソナタ全集
1. ソナタ イ長調 AV.22
2. ソナタ ヘ短調 AV.27
3. ソナタ ヘ長調 AV.29
4. ソナタ 嬰ハ短調 AV.40
5. ソナタ ヘ短調 AV 30
ヴォルフガング・ブルンナー(フォルテピアノ/1810年頃、ウィーン、フランツ・ミュンゼンゲルガー製)
録音時期:1995年2月
録音場所:ドイツ、Kleiner Sendesaal des SFB
録音方式:ステレオ(デジタル)
総収録時間:約500分