サッリネン:交響曲全集、協奏曲、バラバの対話、室内楽作品集
2025年に90歳を迎えたフィンランド楽壇の重鎮アウリス・サッリネンの交響曲全曲と主要な管弦楽作品を集めたセット。サッリネンはシベリウス音楽院でヨーナス・コッコネンらに師事、卒業後は作曲の教師を務めながらフィンランド放送交響楽団で指揮者としても活動しました。フィンランド政府から終身年金受給資格を得てからは創作活動に専念しています。
近代以後のフィンランドの作曲家にとって交響曲の創作は、シベリウスの模倣を避けつつ独自性を打ち立てるという挑戦でもありました。サッリネンの作品は調性を含む古典的な形式や素材を土台に現代性を表現しようとするもの。音響面での実験性や前衛性は少なく、息の長い旋律、冷たさを感じる音色、重厚な構成などが特徴で、地理的に近く文化的な交流のあった当時のソ連/ロシアやエストニアの20世紀音楽に通じる要素も感じられます。規模はいたずらに長大化することなく、演奏時間は15分前後から40分弱。
このセットの更なる魅力は、シベリウス・アカデミーゆかりのすぐれた演奏家が起用された協奏曲や室内楽作品。超絶的なアコーディオン奏者として来日公演でも人気を博したミカ・ヴァユリュネンや、チャイコフスキー・コンクール第2位入賞で長谷川陽子や上村文乃らの指導者としても知られるアルト・ノラスらの演奏は、これらの作品の基準となるものでしょう。サッリネンは聖書においてキリスト磔刑の際に釈放されたバラバに関心を寄せており、ここにも複数の作品が収められています。(輸入元情報)
【収録情報】
Disc1
サッリネン:
1. 荘厳序曲(リア王) Op.75
2. 交響曲第1番 Op.24
3. コラール Op.22
4. 交響曲第7番 Op.71『ガンダルフの夢』
ラインラント=プファルツ州立フィルハーモニー管弦楽団
アリ・ラシライネン(指揮)
Disc2
1. 交響曲第4番 Op.49
2. 交響曲第2番 Op.29『交響的対話』
3. ホルン協奏曲 Op.82『鐘とアリア』
4. 葬送音楽 Op.7
マルティン・オッラリード(打楽器:2)
エサ・タパニ(ホルン:3)
ノールショピング交響楽団
アリ・ラシライネン(指揮)
Disc3
1. 交響曲第3番 Op.35
2. 交響曲第5番 Op.57『ワシントン・モザイク』
ラインラント=プファルツ州立フィルハーモニー管弦楽団
アリ・ラシライネン(指揮)
Disc4
1. 交響曲第6番 Op.65『ニュージーランドの日記より』
2. チェロ協奏曲 Op.44
ヤン=エーリク・グスタフソン(チェロ:2)
ノールショピング交響楽団
アリ・ラシライネン(指揮)
Disc5
1. シャドウズ Op.52
2. 交響曲第8番 Op.81『秋の断章』
3. ヴァイオリン協奏曲 Op.18
4. パレス・ラプソディ Op.72
ヤーッコ・クーシスト(ヴァイオリン:3)
ラインラント=プファルツ州立フィルハーモニー管弦楽団
アリ・ラシライネン(指揮)
Disc6
● バラバの対話 Op.84
ペッテリ・サロマー(バリトン)
リーッカ・ランタネン(メゾ・ソプラノ)
ユハ・コティライネン(バス・バリトン)
マリ・パロ(ソプラノ)
トピ・レフティプー(テノール)
カッレ・ホルムベリ(ナレーター)
イルポ・マンスネルス(フルート)
ミシェル・ルティエク(クラリネット)
エリナ・ヴァハラ(ヴァイオリン)
アルト・ノラス(チェロ)
ミカ・ヴァユリュネン(アコーディオン)
アリ=ペッカ・マエンパー(打楽器)
ラルフ・ゴトーニ(ピアノ)
Disc7
1. 序奏とタンゴ組曲 Op.74b
2. 室内音楽 III『ドン・ファンキホーテの夜の踊り』 Op.58
3. セバスティアン・ナイトのための悲歌 Op.10
4. 室内音楽 IV『セバスティアン・ナイトのための悲歌の変容』 Op.79
5. 室内音楽 V『バラバ変奏曲』 Op.80
アルト・ノラス(チェロ:2,3)
ミカ・ヴァユリュネン(アコーディオン:5)
ヴィルトゥオージ・ディ・クフモ(1,2,4,5)
ラルフ・ゴトーニ(指揮:1,2,4,5、ピアノ:1)
Disc8
1. チェロ・ソナタ Op.86
2. 白鳥の歌から Op.67
3. ピアアノ三重奏曲 Op.96『つかの間の幻影』
アルト・ノラス(チェロ)
エリナ・ヴァハラ(ヴァイオリン:3)
ラルフ・ゴトーニ(ピアノ)
デジタル録音:2002年〜2005年、2010年
総収録時間:約514分