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Complete Piano Works : Ciro Longobardi (7CD)

Messiaen, Olivier (1908-1992)

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
BRL97295
Number of Discs
:
7
Format
:
CD
Other
:
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Product Description


ファツィオリで奏でられる明晰で力強いメシアンの世界

メシアン:ピアノ作品全集(7CD)
チーロ・ロンゴバルディ(ピアノ)

【概要】
◆2019年から発売が開始された全集シリーズは、最初の「鳥のカタログ」3枚組が「Diapason 星5つ」と「イタリア国立音楽批評家協会年間賞(フランコ・アッビアーティ賞)」を獲得し、次の「8つの前奏曲、他」2枚組が「Fanfare誌 推薦盤」、最後の「幼子イエスに注ぐ20の眼差し、他」2枚組が「MusicWeb International 年間ベスト録音ノミネート」といった感じで、20世紀作品としてはかなりの評価の高さです。
◆メシアンのピアノ曲というと、カトリシズムがどうとか精神性がどうとか言われたりすることからなんとなく雰囲気的な演奏も多いようですが、幼子イエスにしても元々は朗読放送番組用の注文で書き始められたものですし、「鳥の声=大自然の象徴」などというアバウトすぎる考えで聴くのもどうかと思うので、ロンゴバルディのように作品の実像をそのまま示すかのような率直な演奏は歓迎されるところです。幼子イエスは寓話、鳥の声=鳴き声ですし。
◆上の画像は、一見すると収容所で苦悩しているように見えるメシアンですが、実際には成人誌に真剣に見入っているところです。視点転換は重要です。

【収録作品】
◆メシアンのピアノ曲は1940〜1950年代を中心に、若い頃から晩年まで書かれており、最初は20歳、最後は84歳でした。20年単位で区切ると以下のような感じです。
・1920〜1930年代 「8つの前奏曲」(1929)、「滑稽な幻想曲」(1932)、「デュカスのトンボーのための小品」(1935)。
・1940〜1950年代 「ロンドー」(1943)、「幼子イエスに注ぐ20の眼差し」(1944)、「カンテヨジャヤー」(1949)、「4つのリズムのエチュード」(1950)、「鳥のカタログ」(1958)。
・1960〜1970年代 「ニワムシクイ」(1970)
・1980〜1990年代 「鳥の小スケッチ」(1985)

【演奏】
◆イタリアのピアニスト、ロンゴバルディは、現代音楽の解釈で現在最も信頼されるピアニストの一人で、構造的な複雑さと音響的な美しさを両立させて作品の姿を明確に伝える能力に定評があり、メシアンのほか、アイヴス、クルターグ、クセナキス、フェルドマンの演奏も高く評価されています。

【録音】
◆2017年から2023年にかけて、すべてイタリア北部、ウーディネ近郊のカヴァリッコにあるアルテスオーノ・レコーディング・スタジオで録音。ピアノの自然な減衰音と、倍音の豊かさを捉えることに秀でたスタジオでもあり、メシアンの音楽に不可欠な共鳴と色彩を再現するのに理想的な環境といえます。

【仕様】
◆ブックレット(英語・24ページ)には、演奏のロンゴバルディによる詳細な解説などが掲載。EU製で、ディスクはメジャー・レーベルでもおなじみの独オプティマル・メディアが製造。


Brilliant ClassicsPiano ClassicsBerlin ClassicsNeue Meister

 作品情報付きトラックリスト


CD1 [62'49]
◆幼子イエスに注ぐ20の眼差し [119'52]
1944年3月23日から9月8日にかけて、ドイツ占領下のパリで作曲され、パリ解放の歓喜の中で完成。当初、作家のモリス・トエスカ(1904-1998)から、降誕祭に関する彼の詩の朗読放送のための付随音楽として作曲を依頼されたものでしたが、メシアンは規模を拡大し、全20曲、演奏時間約2時間におよぶ巨大な独奏曲として完成。初演は戦後の1945年3月26日にパリでイヴォンヌ・ロリオのピアノと、メシアンの朗読によりおこなわれています。
  大規模な作品を有機的に結合するために、以下の3つの循環主題が用いられています。
1. 神の主題:第1曲「父のまなざし」で呈示される主題。絶対的な平安、父なる神の愛、創造主の存在を象徴。全曲を通じて変容しながら現れ、最終曲で勝利の歌として回帰。
2. 星と十字架の主題:第2曲「星のまなざし」、第7曲「十字架のまなざし」で主要な役割を果たす主題。下降する旋律線が特徴で、キリストの誕生(星)と受難(十字架)が運命的に結びついていることを示します。
3. 和音の主題:第6曲「その方によってすべてのものは造られた」で呈示される4音からなる和音の連鎖。鐘の音のような響きを持ち、神の栄光や喜びを表す場面で用いられます。
  また、これらの主題以外にも「愛の主題」や「喜びの主題」などが副次的に現れ、作品全体に統一感を与えています。

1. 第1曲父の眼差し [6'56]
「神の主題」が全編を支配。極めて遅いテンポで和音が静かに、しかし力強く連打されます。これは「言(ことば)」が受肉する以前の、父なる神の永遠のまなざしを表しています。リズム的な変容はなく静寂が支配。

2. 第2曲 星の眼差し [2'49]
「星と十字架の主題」が呈示。高音域の輝かしい衝撃音が「星」を、低音域の重々しい響きが「十字架」を象徴。キリストの誕生の瞬間に、すでにその死(贖罪)が予見されているというパラドックスを描いています。

3. 第3曲 交換 [3'16]
神と人類の「聖なる交換」を描きます。神は人間となり、人間は神となる、という思想です。「非対称的拡大」という技法が用いられ、短い断片的な動機が、繰り返されるたびに音程や音価を拡大させ、螺旋状に成長していく様が描かれます。これは神性の受肉という神秘の拡大を音化したものです。

4. 第4曲 聖母の眼差し [5'32]
聖母マリアの純粋さと優しさを描く曲です。無垢な旋律と、鐘のような和音が交錯し、マリアが幼子イエスを見つめる慈愛に満ちた視線を表現。

5. 第5曲 子を見つめる子の眼差し [5'36]
三位一体の神秘。永遠の御子(神としてのキリスト)が、地上の御子(幼子イエス)を見つめる構図。3つのリズム・カノンが「神の主題」と組み合わされ、鳥の声のような装飾音が神秘的な雰囲気を醸し出します。

6. 第6曲 彼によってすべては成された [11'15]
「和音の主題」が力強く呈示されるフーガ的な構造を持つ部分。創造のエネルギーと宇宙のビッグバンを思わせる激しいヴィルトゥオジティが炸裂し、ピアノの全音域を駆使して「創造主としてのキリスト」の力が描かれます。最も演奏困難な曲の一つ。

7. 第7曲 十字架の眼差し [3'22]
「星と十字架の主題」が悲劇的に扱われます。重厚な和音と苦痛に満ちた旋律が、受難の道を象徴します。音楽は十字架の重みを感じさせるように遅く、重々しく進行。

8. 第8曲 高き所の眼差し [2'30]
ヒバリ、ウグイスなどの鳥の声が模倣され、天の高みから降り注ぐ光と喜びが表現されます。軽やかで色彩豊かな楽曲で、受難の重苦しさから解放された天的な視点を示しています。

9. 第9曲 時の眼差し [3'19]
時間の神秘を扱います。メシアン独特の「逆行不能リズム」や半音階的なリズム変容が用いられ、不可思議な時の流れを描きます。時間は永遠(神)を見つめる存在として擬人化。

10. 第10曲 喜びの精霊の眼差し [8'44]
圧倒的なエネルギーに満ちた舞曲。オリエンタルなリズム(インドのリズムなど)と強烈な打鍵が、聖霊の激しい喜びを爆発させます。1944年の部分初演でも演奏された超絶技巧を要する難曲。

11. 第11曲 聖母の最初の聖体拝領 [6'39]
マリアが受胎した瞬間、彼女は自身の胎内にいるイエスを礼拝。これをメシアンは「最初の聖体拝領」と解釈しています。「神の主題」が変奏され、脈打つようなリズム(心音の象徴)が聞こえ、マリアの心臓の鼓動とイエスの鼓動が重なり合う神秘的な一体感が描かれます。

12. 第12曲 全能の言葉 [2'45]
神の言葉の威厳と力を、低音域の強打と重厚な和音で表現。モノフォニックな旋律が、まるで打楽器のように響き渡り、創造と審判の力を示唆。


CD2 [71'48]
1. 第13曲 クリスマス [4'24]
クリスマスの鐘の音。ヴィブラフォンやチェレスタのような煌びやかな音色がピアノで模倣され、シンプルで牧歌的な喜びを表現。

2. 第14曲 天使の眼差し [5'00]
天使の群れが歌い、飛び交う様を描きます。「和音の主題」が変容し、輝かしいトレモロや急速なパッセージが現れ、光の爆発のような音響効果が生み出されます。

3. 第15曲幼子イエスの接吻 [9'27]
全曲中で最も甘美で瞑想的な曲の一つです。「神の主題」が子守唄のように優しく奏でられ、幼子イエスが聖母に(そして象徴的に全人類に)与える口づけの優しさが描かれます。和声は豊麗で、愛の温かさを伝えます16。

4. 第16曲 預言者、羊飼い、博士たちの眼差し [3'12]
エキゾチックな旋律とリズムが登場し、東方の博士たちの行列や古代の楽器の響きを模倣。オーボエやタムタムのような音色がピアノで模倣され、異国情緒あふれる祝祭的な雰囲気を醸成。

5. 第17曲 沈黙の眼差し [5'15]
色彩豊かな和音が静かに響き渡ります。ここでの沈黙は「無」ではなく、神の神秘が満ちている状態。虹色の和音が静かに推移し、不可視の存在を見つめる内的な視線が描かれます。

6. 第18曲 恐ろしい塗油の眼差し [6'58]
「塗油」とはキリストが王・祭司として聖別されることを意味しますが、ここでは神性が肉体に宿る瞬間の「恐ろしさ」に焦点が当てられています。強烈な打撃音とトリル、不協和音が、神の威厳と畏怖を表現。

7. 第19曲 私は眠るが、私の心は目覚めている [9'16]
「雅歌」からの引用をタイトルに持ちます。「愛の主題」と「神の主題」が対話し、神秘的な愛の合一を象徴します。静謐で官能的とも言える宗教的な愛の表現。

8. 第20曲 愛の教会の眼差し [13'37]
壮大なフィナーレ。「神の主題」が全宇宙を包み込むかのようにフォルティッシモで奏でられ、鐘の音、鳥の声、これまでに登場したすべての主題要素が合流。教会(信徒の共同体)がキリストに対して抱く燃えるような愛が、圧倒的なカタルシスとともに表現され、輝かしい和音で全曲を閉じます。

◆鳥の小スケッチ [14'15]
長年連れ添った妻イヴォンヌ・ロリオへの愛情と感謝を込めて書かれた「鳥の小スケッチ」は、メシアン最晩年の1985年の夏に作曲。「鳥のカタログ」のような巨大な構造とは対照的に、ここでは「スケッチ」の名が示す通り、簡潔で透明感のある筆致が特徴的。 彼女が愛した鳥(特にコマドリ)を中心に据え、晩年のメシアンが到達した「単純化」と「純化」の境地を示してもいます。複雑な和声やリズムの実験は影を潜め、鳥の歌そのものの美しさと、それを支える和音の色彩が純粋に呈示されます。 全6曲から構成されていますが、コマドリが第1、3、5曲とロンド形式のように繰り返し登場し、作品全体の軸となっています。

9. 第1曲コマドリ [2'20]
愛らしく可憐な旋律。オレンジ色の胸を持つこの鳥を、メシアンは特に愛していました。シンプルで親しみやすい歌。

10. 第2曲 クロウタドリ [2'14]
1951年のフルート作品でも扱われた鳥。フルートのような流麗で知的な歌が特徴。

11. 第3曲 コマドリ [2'28]
再登場するコマドリの主題。第1曲とは異なる装飾が施されています。

12. 第4曲 ウタツグミ [2'04]
繰り返しの多い、リズミカルで力強い歌声。呪文のような反復が特徴。

13. 第5曲 コマドリ [2'43]
三度目の登場。親密な雰囲気。

14. 第6曲 ヒバリ [2'26]
非常に高い音域を使用し、空高く舞い上がるヒバリのさえずりを技巧的なパッセージで描写。光に満ちた輝かしいフィナーレ。
チーロ・ロンゴバルディ(ピアノ/ファツィオリ F278 mkIII)

録音:2023年9月21-23日、10月26-28日
場所:イタリア、カヴァリッコ、アルテスオーノ・レコーディング・スタジオ



CD3 [57'35]
◆鳥のカタログ(1956-58)
「鳥のカタログ」は、1956年10月から1958年9月にかけて作曲された、全7巻13曲からなるピアノ独奏のための記念碑的作品。メシアンは自らを「鳥類学者」と称し、フランス各地の森、山、海岸、湿地を訪れて鳥の声を採譜しました。この作品はそうした採譜活動の集大成であり、鳥の声を単に装飾的に用いるのではなく、音楽の構造そのものとして扱っています。 重要なのは、メシアンが鳥の声だけでなく、その鳥の生息地を舞台として描写しようとした点です。各曲の楽譜には詳細な序文が付されており、そこには特定のフランスの地方(プロヴァンス、ブルターニュなど)、風景(岩山、海、森)、時間帯(夜明け、正午、日没、深夜)、そして光や色彩、気温、匂いまでもが記述されています。メシアンにとって鳥の歌は、その環境と不可分なものでした。

第1巻
1. 第1曲キバシガラス [7'54]
舞台はドーフィネ地方のアルプス、メイジュ山塊。 高山の断崖絶壁と氷河。キバシガラスのアクロバティックな飛翔が、グリッサンドや跳躍を多用した書法で描かれます。厳しい自然と崇高な山の静寂が対比されます。

2. 第2曲 ニシコウライウグイス [8'07]
舞台はシャラント地方。 黄金色の羽を持つ美しい鳥。早朝の太陽の光がオークの森に差し込む様子。明るい長調の響きと、フルートのような笑うような歌声が特徴。

3. 第3曲 イソヒヨドリ [12'51]
舞台はルシヨン地方の海岸、バニュルス。 ターコイズブルーの海と断崖。波の音がピアノの低音域のクレッシェンドで模倣され、断崖に反響するイソヒヨドリの歌と共鳴。
第2巻
4. 第4曲 サバクヒタキ [14'00]
舞台はルシヨン地方のブドウ畑。 灼熱の太陽と乾燥した大地。極彩色の和音が強烈な光を描き、乾いたリズムが荒涼とした風景を表現。
第3巻
5. 第5曲 モリフクロウ [7'25]
舞台はソローニュ地方の森。 夜の帳が下りる恐怖と神秘。不気味な鳴き声と、闇の中に潜む気配が、不協和音と沈黙の対比によって描かれます。

6. 第6曲 モリヒバリ [6'47]
舞台はフォレズ地方。夜の訪れとともに歌う詩的な鳥。下降する半音階的な歌と和音が、松林の香りと星空を描写します。



CD4 [44'40]
第4巻
1. 第7曲 ヨーロッパヨシキリ [28'49]
舞台はソローニュ地方の沼地、池、葦原。 全曲中最大の規模を持つ大作。深夜0時から始まり、夜明け、正午、日没を経て、再び深夜に至る24時間のサイクルを描きます。ヨシキリの執拗なリズムに加え、カエルの鳴き声、水面の波紋、昆虫の音などが複雑に組み合わされ、湿地の生態系そのものが音楽化されています。
第5巻
2. 第8曲 ヒメコウテンシ [5'15]
舞台はプロヴァンス地方のクロー平野。 乾燥した砂漠のような荒野。猛烈な暑さと、ジリジリと鳴くセミの声(ピアノの高音域での乾いた連打)が特徴的。短い曲ですが、風景の乾燥感が強烈に表現されています。

3. 第9曲 ウグイス [10'20]
舞台はシャラント地方の川辺。 豊かな緑と川の流れ。ウグイスの急激で爆発的な歌声が、静かな川の音の中から突発的に響きます。


CD5 [46'43]
第6巻
1. 第10曲 コシジロイソヒヨドリ [18'15]
舞台はエロー地方、ムレーズ圏谷。奇怪な形をしたドロマイトの岩山が連なる風景。石の幻影と、鳥の幾何学的で硬質な歌が対比されます。月光に照らされた不気味な岩の描写が含まれます。

第7巻
2. 第11曲 ノスリ [9'46]
舞台はドーフィネ地方、マテジーヌ高原。 空を旋回する猛禽類。獲物を狙う緊張感と、広大な空間の描写。「回転」のイメージが、ピアノの回転するような音型で表現されます。

3. 第12曲 クロサバクヒタキ [8'30]
舞台はルシヨン地方。 黒い鳥。再び灼熱の岩場と太陽。喜びと悲しみが入り混じったような歌声が響きます。

4. 第13曲 ダイシャクシギ [10'04] 
舞台はブルターニュ地方、ウエサン島。 荒涼とした海、霧、灯台のサイレン。哀愁を帯びた長いトリルと、孤独な叫びが、作品全体のフィナーレとして深い余韻を残します。波の音が激しく打ち寄せ、冷たい海風を感じさせます。

チーロ・ロンゴバルディ(ピアノ/ファツィオリ F278 mkIII)

録音:2017年12月19-21日、2018年4月18-20日
場所:イタリア、カヴァリッコ、アルテスオーノ・レコーディング・スタジオ



CD6 [63'27]
◆8つの前奏曲
「8つの前奏曲」は、メシアンがまだパリ国立高等音楽院の学生であった1928年から1929年にかけて作曲。当時20歳前後であったメシアンは、ポール・デュカスの作曲クラスに在籍しており、クロード・ドビュッシーやモーリス・ラヴェルの影響を強く受けていました。特にドビュッシーの「前奏曲集」からの影響は顕著であり、各曲に付された詩的なタイトルや、ピアノの響きに対する繊細な感覚にその痕跡を見ることができます。 しかし、単なる模倣にとどまらず、メシアン独自の音楽語法である「移調の限られた旋法」がすでに萌芽的に、あるいは明確に使用されている点も重要です。また、この時期、メシアンは敬愛する母(詩人のセシル・ソバージュ)を亡くしており(1927年)、その喪失感と悲哀が作品全体に通底する「悲しみの中の透明感」や「死せる時」といったテーマに反映されていることが読み取れます。全8曲からなり、各曲は独自のタイトルと色彩的な性格を持っています。形式的には比較的伝統的な三部形式などを踏襲しつつも、和声語法においてメシアン特有の革新性が見られます。

1. 鳩 [1'54]
静謐で簡潔な楽曲です。オレンジ色と紫色の色調を持つとされ、穏やかな反復進行が、鳩の慎ましやかな動きや鳴き声を象徴しています。旋律線はシンプルですが、それを支える和声は「移調の限られた旋法」に基づいており、独特の浮遊感を醸し出しています。

2. 悲しい風景の中の恍惚とした歌 [7'30]
タイトルが示す通り、荒涼とした灰色の風景の中で、遠くから聞こえる恍惚とした歌を描いています。対位法的な処理と、色彩豊かな和音の対比が特徴です。

3. 軽やかな数 [1'41]
技術的な軽快さが求められるトッカータ風の楽曲です。流れるような速いパッセージが続き、リズムの軽妙さが際立ちます。メシアンの後の作品に見られる複雑なリズム操作の前兆とも言える、拍節感を超えた流れが存在します。

4. 死んだ瞬間 [3'55]
「死んだ瞬間」とも訳されます。過去の記憶、あるいは取り戻せない時間に対する哀悼のような、重く沈んだ響きが特徴です。和音の配置が広く、空間的な広がりと静寂を感じさせます。

5. 感じ取れない夢の響き... [3'49]
多調的な手法(ポリトーナリティ)とスタッカートによる軽やかな動きが組み合わされています。メシアンによれば、青とオレンジのモードが支配的であり、夢の中で触れることのできない微細な音の粒子を描写しています。ピアノの高音域のきらめきが印象的です。

6. 苦悩の鐘と別れの涙 [8'37]
曲集の中で最も規模が大きく、劇的な内容を持つ作品です。低音域で執拗に鳴り響く鐘の音(オースティナート)が「苦悩」を象徴し、その上に「別れの涙」を表す悲痛な旋律が歌われます。和声は濃厚で、紫色の色調を帯びているとされます。クライマックスでは圧倒的な音響が築かれますが、最後は静寂の中に消え入るように終わります。

7. 静かな嘆き [2'54]
第6曲の激しさとは対照的に、抑制された悲しみを表現しています。簡潔なテクスチュアの中で、内面的な対話が行われているような趣があります。

8. 風の中の反射... [5'48]
フィナーレを飾るにふさわしい、ヴィルトゥオジティに溢れた楽曲です。嵐のような激しい動きと、風に揺れる水面や光の反映が描写されています。ドビュッシーの「西風の見たもの」を彷彿とさせる激しいパッセージと、メシアン特有の色彩的和音が融合し、若き作曲家の才能が遺憾なく発揮されています。

◆滑稽な幻想曲
ファンテジー・ビュルレスクとも。1932年に作曲され、1933年2月8日に当時の職場であるパリのエコール・ノルマル音楽院でロベール・カサドシュが初演。ジャズの影響や同時代の新古典主義的なスタイルを試みた実験的な一作。

9. [7'38]
冒頭表記は「モデレ・メ・ブリヤン(控えめながら輝かしく」)。ロンド形式に近い循環的な構造で、主要主題が何度も回帰しながら、その間にエピソード的なセクションが挿入。冒頭から、ジャズを思わせるシンコペーションや不協和音を含む快活なリズムが聴かれますが、これは当時のパリで流行していた音楽スタイルでもあります。乾いた音色や機械的な運動性が強調され、ピアニスティックな技巧が随所に盛り込まれてもいます。
◆ポール・デュカスのトンボーのための小品 [2'58]
1935年5月17日にメシアンの恩師デュカスが69歳で亡くなったことを悼み、当時の有力な音楽誌「ラ・ルヴュ・ミュジカル」の編集長アンリ・プリュニエールが、デュカス追悼特集号「ポール・デュカスのトンボー」を企画。トンボーは、フランスのバロック時代に遡る伝統ある形式で、特定の人物を追悼するための器楽作品を指し、音楽誌「ラ・ルヴュ・ミュジカル」ではかつて「クロード・ドビュッシーのトンボー」も企画していました。メシアンはピアノ小品を依頼され、他の8名の作曲家(ファリャ、シュミット、ロドリーゴ、ピエルネ、ロパルツ、他)と共に作品を寄せています。

10. [2'58]
シンプル」な構造で、技巧的なパッセージや装飾を排し、和音の色彩と響きの推移のみに焦点が当てられています。

◆ロンドー [2'38]
1943年に作曲。パリ音楽院ピアノ科コンクールのための課題曲。

11. [2'38]
古典的なロンド形式(A-B-A-C-A-Coda)を採用。

◆カンテヨジャヤー [12'52]
1949年の夏、メシアンはクーセヴィツキーの招きを受け、タングルウッド音楽センターで作曲のマスタークラスを担当するためタングルウッドに滞在し、その際に書いたのがこの作品。委嘱作ではないため初演はなかなかおこなわれず、1954年2月にようやくブーレーズのドメーヌ・ミュジカル公演でロリオにより実施。
  タイトルはサンスクリット語に由来し、メシアンによれば、カルナータカ音楽(南インド古典音楽)の用語で、「歌われるもの」を意味する言葉から派生し、「勝利の歌」といったニュアンスを含んでいるということです。

12. [12'52]
13世紀インドの音楽理論書「サンギータ・ラトナーカラ(音楽の海)」を徹底的に研究し、同書に記載された120種類のリズムパターンから複数素材を拡大、縮小、逆行などの手法も含めて使用。ピアノは旋律楽器としてよりも打楽器として扱われ、音域の極端な跳躍、クラスター的な和音、鋭いスタッカートなど多用。ピアノの響きが極限まで拡張されていますが、基本的には、ルフランとクプレが交替するロンド形式の変種と見なせます。

チーロ・ロンゴバルディ(ピアノ/ファツィオリ F278 mkIII)

録音:2020年9月18-20日、2021年2月8-10日
場所:イタリア、カヴァリッコ、アルテスオーノ・レコーディング・スタジオ



CD7 [46'12]
◆4つのリズムのエチュード [17'31]
1949年から1950年にかけて作曲された実験的な作品集。この時期、メシアンはダルムシュタット夏季現代音楽講習会で教鞭をとっており、ピエール・ブーレーズやカールハインツ・シュトックハウゼンといった次世代の前衛作曲家たちに多大な影響を与えていました。
  この作品は、従来の「旋律」や「和声」の概念から離れ、音のパラメータ(音高、音価、強度、アタック)を独立して操作する試みが行われています。特に第2曲「音価と強度のモード」は、戦後の「トータル・セリー(総音列技法)」の直接的な引き金となった歴史的作品として知られています。

1. 火の島 I [2'07]
パプアニューギニアの主題を用いた楽曲です。メシアンは民族音楽的な素材をリズム的に変容させることに興味を持っていました。激しい打撃音と、原始的なエネルギーに満ちたリズムが特徴で、火山の爆発や儀式的な狂熱を描いています。

2. 音価と強度のモード [4'30]
音楽史上極めて重要な位置を占める作品です。メシアンは、36の音高、24の音価(長さ) 、7つの強度(pppからfffまで) 、12のアタック(奏法) をあらかじめ設定(モード化)し、それらを組み合わせて作曲。 これにより、音楽は従来の「歌」や「展開」を失い、抽象的な点描画のような響きを持つことになりました。この「感情の欠如」と「構造の純粋さ」が、ブーレーズらにとって新しい音楽の啓示となりました。

3. リズムのネウマ [5'59]
グレゴリオ聖歌の記譜法である「ネウマ」をリズムに応用した作品です。様々なリズム細胞(リズムのネウマ)が定義され、それらがパズルのように組み合わされたり、置換されたりしながら進行します。音高ではなくリズムそのものが主役となる書法が追求されています。

4. 火の島 II [4'55]
第1曲と同様、パプアニューギニアの主題に基づいていますが、より複雑な構成を持っています。「逆行カノン」や「置換」といった高度なリズム操作が行われつつも、音楽的なエネルギーは失われず、圧倒的なフィナーレへと突き進みます。ここでは、知的な構成と原始的な力が融合しています。
◆ニワムシクイ [28'12]
「ニワムシクイ」は、1970年の夏に作曲されました2。この作品は「鳥のカタログ」には含まれませんが、そのコンセプトを継承し、さらに大規模に発展させた単一楽章の作品であり、実質的な「カタログの第14曲」とも見なされます。 メシアンは毎夏、ドーフィネ地方のプティシェ湖(Lac de Laffrey/Petichet)周辺で過ごしましたが、この作品はその湖畔の風景と、そこに生息する鳥たち(特にニワムシクイ)への賛歌です。この時期のメシアンは、色彩への関心をさらに深めており、鳥の声と風景の色彩(湖の青、紫、緑など)の融合が、より自由で流動的な形式の中で追求されています。

5. [28'12]
曲は、特定の形式(ソナタ形式など)には従わず、一日の時間の経過(夕暮れから夜、そして夜明け)に沿って進行します。
 【ニワムシクイの歌】:主人公であるニワムシクイの歌は、長く複雑で、技巧的なヴィルトゥオジティを要します。その歌は「せせらぎ」のようであり、絶え間なく変化します。
 【 他の鳥たち】:クロウタドリ、サヨナキドリ(ナイチンゲール)、ヒバリ、ウズラなど、18種類以上の鳥が登場し、対位法的に絡み合います。
 【風景の描写】:湖の水の色彩の変化や、木々の揺らぎ、アルプスの山々の威容が、色彩豊かな和音によって描かれます。「鳥のカタログ」と比べると、より瞑想的でありながら、同時に即興的な自由さを感じさせる書法が特徴です。

チーロ・ロンゴバルディ(ピアノ/ファツィオリ F278 mkIII)

録音:2020年9月18-20日、2021年2月8-10日
場所:イタリア、カヴァリッコ、アルテスオーノ・レコーディング・スタジオ

 演奏者情報

チーロ・ロンゴバルディ(ピアノ)
1994年のオランダ・ロッテルダムでのガウデアムス国際現代音楽演奏コンクールでファイナリストおよび最優秀ピアニストに選ばれ、同年、ダルムシュタットで開催された第37回現代音楽講習会でクラニヒシュタイナー音楽賞を受賞。その後、現代音楽を中心にヨーロッパ各国で演奏。
  2019年には、Piano Classicsからメシアンの「鳥のカタログ」全曲がリリースされ、イタリアの批評家にとって最も重要な賞であるアッビアーティ賞を受賞したほか、フランスの主要な雑誌「ディアパソン」では5つ星の評価を獲得。2021年には、Piano Classicsから、メシアンの初期の作品と晩年の鳥類学作品を集めた2枚組アルバムもリリース。
  2020年から2022年の間、ロンゴバルディはレッジョ・エミリアのアペルト・フェスティヴァルで、メシアンのピアノ作品全曲を5回のコンサートでイタリア初演しています。
  CDは、Piano Classics、Stradivarius、Kairos、Limen、Mode Records、Rai Trade、Neos、Die Schachtelなどから発売。


 トラックリスト

オリヴィエ・メシアン(1908-1992)

CD1 [62'49]
幼子イエスに注ぐ20の眼差し(1944)
1. 第1曲父の眼差し [6'56]
2. 第2曲 星の眼差し [2'49]
3. 第3曲 交換 [3'16]
4. 第4曲 聖母の眼差し [5'32]
5. 第5曲 子を見つめる子の眼差し [5'36]
6. 第6曲 彼によってすべては成された [11'15]
7. 第7曲 十字架の眼差し [3'22]
8. 第8曲 高き所の眼差し [2'30]
9. 第9曲 時の眼差し [3'19]
10. 第10曲 喜びの精霊の眼差し [8'44]
11. 第11曲 聖母の最初の聖体拝領 [6'39]
12. 第12曲 全能の言葉 [2'45]



CD2 [71'48]
幼子イエスに注ぐ20の眼差し(続き)
1. 第13曲 クリスマス [4'24]
2. 第14曲 天使の眼差し [5'00]
3. 第15曲幼子イエスの接吻 [9'27]
4. 第16曲 預言者、羊飼い、博士たちの眼差し [3'12]
5. 第17曲 沈黙の眼差し [5'15]
6. 第18曲 恐ろしい塗油の眼差し [6'58]
7. 第19曲 私は眠るが、私の心は目覚めている [9'16]
8. 第20曲 愛の教会の眼差し [13'37]

◆鳥の小スケッチ(1985)
9. 第1曲コマドリ [2'20]
10. 第2曲 クロウタドリ [2'14]
11. 第3曲 コマドリ [2'28]
12. 第4曲 ウタツグミ [2'04]
13. 第5曲 コマドリ [2'43]
14. 第6曲 ヒバリ [2'26]
チーロ・ロンゴバルディ(ピアノ/ファツィオリ F278 mkIII)

録音:2023年9月21-23日、10月26-28日
場所:イタリア、カヴァリッコ、アルテスオーノ・レコーディング・スタジオ



CD3 [57'35]
鳥のカタログ(1956-58)
第1巻
1. 第1曲キバシガラス [7'54]
2. 第2曲 ニシコウライウグイス [8'07]
3. 第3曲 イソヒヨドリ [12'51]

第2巻
4. 第4曲 サバクヒタキ [14'00]

第3巻
5. 第5曲 モリフクロウ [7'25]
6. 第6曲 モリヒバリ [6'47]



CD4 [44'40]
鳥のカタログ(続き)
第4巻
1. 第7曲 ヨーロッパヨシキリ [28'49]

第5巻
2. 第8曲 ヒメコウテンシ [5'15]
3. 第9曲 ウグイス [10'20]



CD5 [46'43]
鳥のカタログ(続き)
第6巻
1. 第10曲 コシジロイソヒヨドリ [18'15]

第7巻
2. 第11曲 ノスリ [9'46]
3. 第12曲 クロサバクヒタキ [8'30]
4. 第13曲 ダイシャクシギ [10'04]
チーロ・ロンゴバルディ(ピアノ/ファツィオリ F278 mkIII)
録音:2017年12月19-21日、2018年4月18-20日
場所:イタリア、カヴァリッコ、アルテスオーノ・レコーディング・スタジオ



CD6 [63'27]
8つの前奏曲(1928-29)
1. 鳩 [1'54]
2. 悲しい風景の中の恍惚とした歌 [7'30]
3. 軽やかな数 [1'41]
4. 死んだ瞬間 [3'55]
5. 感じ取れない夢の響き... [3'49]
6. 苦悩の鐘と別れの涙 [8'37]
7. 静かな嘆き [2'54]
8. 風の中の反射... [5'48]

◆滑稽な幻想曲(1932)
9. [7'38]

◆ポール・デュカスのトンボーのための小品(1935)
10. [2'58]

◆ロンドー(1943)
11. [2'38]

◆カンテヨジャヤー(1949)
12. [12'52]
チーロ・ロンゴバルディ(ピアノ/ファツィオリ F278 mkIII)

録音:2020年9月18-20日、2021年2月8-10日
場所:イタリア、カヴァリッコ、アルテスオーノ・レコーディング・スタジオ



CD7 [46'12]
4つのリズムのエチュード(1949-50)
1. 火の島 I [2'07]
2. 音価と強度のモード [4'30]
3. リズムのネウマ [5'59]
4. 火の島 II [4'55]

ニワムシクイ(1970)
5. [28'12]
チーロ・ロンゴバルディ(ピアノ/ファツィオリ F278 mkIII)

録音:2020年9月18-20日、2021年2月8-10日
場所:イタリア、カヴァリッコ、アルテスオーノ・レコーディング・スタジオ

 Track list

CD1
Vingt Regards sur l'Enfant-Jésus(1944)
1. I. Regard du Père 6'56
2. II. Regard de l'étoile 2'49
3. III. L'échange 3'16
4. IV. Regard de la Vierge 5'32
5. V. Regard du Fils sur le Fils 5'36
6. VI. Par Lui tout a été fait 11'15
7. VII. Regard de la Croix 3'22
8. VIII. Regard des hauteurs 2'30
9. IX. Regard du Temps 3'19
10. X. Regard de l'Esprit de joie 8'44
11. XI. Première communion de la Vierge 6'39
12. XII. La parole toute-puissante 2'45

Ciro Longobardi piano
Fazioli F278 mkIII

Total time: 62'49
Recording: 21-23 September & 26-28 October 2023, Artesuono Recording Studios, Cavalicco(Udine), Italy

CD2
Vingt Regards sur l'Enfant-Jésus
1. XIII. Noël 4'24
2. XIV. Regard des Anges 5'00
3. XV. Le baiser de l'Enfant-Jésus 9'27
4. XVI. Regard des prophètes, des bergers et des Mages 3'12
5. XVII. Regard du silence 5'15
6. XVIII. Regard de l'Onction terrible 6'58
7. XIX. Je dors, mais mon coeur veille 9'16
8. XX. Regard de l'Eglise d'amour 13'37

Petites Esquisses d'Oiseaux(1985)
9. I. Le Rouge-gorge 2'20
10. II. Le Merle noir 2'14
11. III. Le Rouge-gorge 2'28
12. IV. La Grive musicienne 2'04
13. V. Le Rouge-gorge 2'43
14. VI. L'Alouette des champs 2'26

Ciro Longobardi piano
Fazioli F278 mkIII

Total time: 71'48
Recording: 21-23 September & 26-28 October 2023, Artesuono Recording Studios, Cavalicco(Udine), Italy

CD3
Catalogue D'oiseaux(1956-58)
Livre I
1. I. Le Chocard des Alpes 7'54
2. II. Le Loriot 8'07
3. III. Le Merle bleu 12'51

Livre II
4. IV. Le Traquet Stapazin 14'00

Livre III
5. V. La Chouette Hulotte 7'25
6. VI. L'Alouette Lulu 6'47

Ciro Longobardi piano
Fazioli F278 mkIII

Total time: 57'35
Recording: 19-21 December 2017, 18-20 April 2018, Artesuono Recording Studios, Cavalicco(Udine), Italy

CD4
Catalogue D'oiseaux
Livre IV
1. VII. La Rousserolle Effarvatte 28'49

Livre V
2. VIII. L'Alouette Calandrelle 5'15
3. IX. La Bouscarle 10'20

Ciro Longobardi piano
Fazioli F278 mkIII

Total time: 44'40
Recording: 19-21 December 2017, 18-20 April 2018, Artesuono Recording Studios, Cavalicco(Udine), Italy

CD5
Catalogue D'oiseaux
Livre VI
1. X. Le Merle de roche 18'15

Livre VII
2. XI. La Buse variable 9'46
3. XII. Le Traquet rieur 8'30
4. XIII. Le Courlis cendré 10'04

Ciro Longobardi piano
Fazioli F278 mkIII

Total time: 46'43
Recording: 19-21 December 2017, 18-20 April 2018, Artesuono Recording Studios, Cavalicco(Udine), Italy

CD6
Huit Préludes(1928-29)
1. La colombe 1'54
2. Chant d'extase dans un paysage triste 7'30
3. Le nombre léger 1'41
4. Instants défunts 3'55
5. Les sons impalpables du rêve... 3'49
6. Cloches d'angoisse et larmes d'adieu 8'37
7. Plainte calme 2'54
8. Un reflet dans le vent... 5'48

9. Fantaisie burlesque(1932) 7'38
10. Pièce pour le tombeau de Paul Dukas(1935) 2'58
11. Rondeau(1943) 2'38
12. Cantéyodjayâ(1948) 12'52

Ciro Longobardi piano
Fazioli F278 mkIII

Total time: 63'27
Recording: 18-20 September 2020, 8-10 February 2021, Artesuono Recording Studios, Cavalicco(Udine), Italy



CD7
Quatre Études de rythme(1949-50)
1. Île de Feu I 2'07
2. Mode de valeurs et d'intensités 4'30
3. Neumes rythmiques 5'59
4. Île de Feu II 4'55

5. La Fauvette des Jardins(1970) 28'12

Ciro Longobardi piano
Fazioli F278 mkIII

Total time: 46'12
Recording: 18-20 September 2020, 8-10 February 2021, Artesuono Recording Studios, Cavalicco(Udine), Italy

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Comprehensive Evaluation

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