「Danacord」によるデンマークの音楽遺産復刻!
20世紀デンマーク室内楽シーンを牽引したヴァイオリニスト、
エアリング・ブロクのHMV・TONO全録音が初CD化。
クラウス・ビューリトの秘蔵コレクションからの復刻を中心に、
新たなマスタリングで蘇る至高の6枚組ボックス!
20世紀デンマークの音楽遺産を探る「Danacord Records」のシリーズ。「デンマーク室内奏者のパイオニア」のヴァイオリニスト、エアリング・ブロク[1904-1992]の「HMV」と「TONO」レーベルに残した録音が、新マスタリングによる6枚のCDでセット・リリースされます。
エアリング・ブロク(Erling Bloch)は、1904年にコペンハーゲンで生まれました。15歳の時に王立デンマーク音楽アカデミーに入学し、1922年にデビュー・コンサートを行いました。カール・ニールセンが第5番と第6番の交響曲を作った間の時代です。ブロクは一年後、デンマーク王立管弦楽団に入団。1946年からアカデミーで教え、教授職が多忙になる1954年まで王立管弦楽団に在籍しました。
ブロクの室内楽奏者としてのキャリアは、1923年から1924年、トーヴァル・ニルセンの四重奏団に加わったことから始まり、1933年には王立管弦楽団の同僚とともにエアリング・ブロク四重奏団を結成しました。エミール・テルマーニに学んだレーヴァート・フリースホルム(Lavard Friisholm)[1912-1999]。トーヴァル・ニルセンの四重奏団でブロクと一緒だったハンス・カソウ(Hans Kassow)[1902-1964]。チェロは、創設メンバーのトーベン・アントン・スヴェンセン(Torben Anton Svendsen)[1904-1980]が舞台監督に転出したため、途中でアスガー・ロン・クリスチャンセン(Asger Lund Christiansen)[1927-1998]に代わりました。彼はアカデミーのピアノの教授だったホルガー・ロン・クリスチャンセン(Holger Lund Christiansen)[1900-1959]の子で、ブレンダール・ベンクトソンとならぶ、世代を代表するチェリストと目されていました。交代に際して彼はスヴェンセンとブロクから適切な指示を受け、チェリストが変わったことによる様式とサウンドの変化はなかったと言われます。
ベートーヴェンが、初演後、最後の楽章を『大フーガ』として独立させ、それに代わる楽章を書いて完成させた弦楽四重奏曲第13番変ロ長調。ヴァウン・ホルンボーの弦楽四重奏曲第1番は1949年に作曲され、エアリング・ブロク四重奏団が初演。フランクフルトの音楽祭でも彼らが演奏し、その成功によりホルンボーが国際的に知られることに寄与しました。スヴェン・S・シュルスの小協奏曲は『デンマークは香しく』などの合唱曲で親しまれている彼の初期の一作です。
ブロクのアンサンブルは、ドイツ=オーストリア系の四重奏団とは異なる角度から作曲家たちの世界に入りこんでいき、「デンマークの」と特徴づけられるスタイルに独特の魅力がありました。ブロクは1967年に解散するまでリーダーを務め、1974年の引退後も「デンマーク室内楽」の現場で審査員の仕事などをつづけ、1992年に没しました。
フルートの加わる作品には、ホルガー・ギルバト=イェスパセン(Holger Gilbert-Jespersen)[1890-1975]が参加しました。彼は王立デンマーク音楽アカデミーを卒業後、パリでアドルフ・エネバンとフィリップ・ゴーベールに学び、洗練された繊細なスタイルを磨きました。王立管弦楽団の首席フルート奏者と木管五重奏団のフルート奏者を務め、カール・ニールセンがフルート協奏曲を作曲、献呈したことで知られます。
すべて省略のない演奏。王立図書館から提供されたバルトークの四重奏曲をのぞき、クラウス・ビューリト(Claus Byrith)氏のコレクションから復刻されました。作業にあたり彼は、すでにテープ録音の始まった1950年ごろから1960年代初期にかけての録音でも、ひとつの楽章の中はもちろん、編集の箇所がごく少ないことに気づいたといいます。ブロクたち音楽家と制作スタッフは明らかに、その音楽から生まれる自然な流れや響きを重視していたことが伺え、こうした復刻プロデューサーの目からみた考察が、広範囲に及ぶノーツ(デンマーク語・英訳)に書かれています。(輸入元情報)
※録音の2種類ある『ニールセン:第4番』と『ハイドン:セレナード』は、最初の録音に不満だった演奏者の要望で実現した後年の録音を収録しています。(輸入元情報)
【収録情報】
Disc1
● ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第13番変ロ長調 Op.130
● ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第8番ト長調 Op.30-3
● ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第9番イ長調 Op.47『クロイツェル』
Disc2
● ニールセン:弦楽四重奏曲第3番変ホ長調 Op.14
● ニールセン:弦楽四重奏曲第4番ヘ長調 Op.44
● ホルンボー:弦楽四重奏曲第1番 Op.46
Disc3
● ハイドン:弦楽四重奏曲ヘ長調 Op.3-5, Hob.III:17『セレナード』
● ハイドン:弦楽四重奏曲第53番ニ長調 Op.64-5, Hob.III:63『ひばり』
● シューベルト:弦楽四重奏曲第12番ハ短調 D.703『四重奏断章』
● ホルンボー:フルート、ヴァイオリン、チェロとピアノのためのセレナータ Op.18
● ストラヴィンスキー:弦楽四重奏のための小協奏曲 (1920)
● バルトーク:弦楽四重奏曲第6番 Sz.114
Disc4
● ハイドン:フルート、ヴァイオリンとチェロのためのディヴェルティメント ト長調 Hob.IV:7
● ベートーヴェン:『仕立て屋カカドゥ』の主題による変奏曲とロンド Op.121a
● クーラウ:フルート五重奏曲第1番ニ長調 Op.51
● クーラウ:フルート、ヴァイオリンとピアノのための三重奏曲ト長調 Op.119b
● グルック:フルート、ヴァイオリン、チェロのためのメヌエット(from Sonata II in G minor)
● ゲーゼ:ピアノ三重奏曲ヘ長調 Op.42
Disc5
● ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第15番イ短調 Op.132
● ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第5番ヘ長調 Op24『春』
● リスエヤ:フルート、ヴァイオリンとチェロのためのセレナード Op.26b
Disc6
● モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第28番変ロ長調 K.380
● グレトリー:フルート、ヴァイオリン、チェロとピアノのためのソナタ 変ロ長調 Op1-1
● ウェーバー:ヴァイオリン・ソナタ第3番ニ短調 Op.10b〜ロシアの歌とロンド
● シューベルト:幻想曲 ハ長調 D.934
● ベアセン:弦楽四重奏曲第2番ハ短調〜スケルツォ
● ニールセン:ヴァイオリン・ソナタ第2番 Op.35
● シュルス:フルート、ヴァイオリン、チェロとピアノのための小協奏曲 (1936)
エアリング・ブロク(ヴァイオリン)
エアリング・ブロク四重奏団
ホルガー・ギルバト=イェスパセン(フルート)
ホルガー・ロン・クリスチャンセン(ピアノ)
録音:1937年〜1954年
制作・復刻:クラウス・ビューリト