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古楽器アンサンブルによる変化に富むサウンド!
バッハ:「フーガの技法」、「われら困難の極みにありて」
イェルク・ハルーベック指揮イル・グースト・バロッコ
バッハの未完の大曲「フーガの技法」は、様々な曲順や楽器で演奏されていますが、ここではドイツの古楽器アンサンブル「イル・グースト・バロッコ」がユニークなサウンドを聴かせてくれます。編成は、ツィンク1 (コルネットの先祖)、トロンボーン3、トラヴェルソ2、オーボエ2、ファゴット1、ヴァイオリン2、ヴィオラ1、チェロ1、ヴィオローネ1、オルガン1、チェンバロ1というもので、おなじみのイェルク・ハルーベックが指揮とチェンバロ、および編曲を担当。オルガンは1737年にジルバーマンが製作した銘器、チェンバロはバロック後期北ドイツのクリスティアン・ツェルのモデルをクリスティアン・フックスが製作したもので、どちらも良い音がします。
このハルーベックによる古楽器アンサンブル版は、2023年夏にバイエルン州の音楽祭「アンスバッハ・バッハ週間」で注目されたもので、レコーディングは翌2024年にテューリンゲン州ポニッツのフリーデンス教会でおこなわれています。
アルバムの締めくくりは、「フーガの技法」出版譜 (初版)の最後に収められていたコラール「われら困難の極みにありて」 BWV 668a。同じく古楽器アンサンブルによる演奏です。
装丁はデジパック仕様で、ブックレット (ドイツ語、英語・16ページ)には、音楽ジャーナリストでアンスバッハ・バッハ週間の音楽祭監督を2006年から務めるアンドレアス・ボンバによる解説のほか、レコーディングの際の教会内での音楽家の配置を示す手書きのカラフルなスケッチ画像なども掲載。
Berlin Classics ・
Brilliant Classics ・
Piano Classics ・
Neue Meister
演奏者情報
イェルク・ハルーベック
1977年、西ドイツのベックムに誕生。シュトゥットガルトとフライブルクで教会音楽、オルガン、チェンバロをヨン・ラウクヴィークとロバート・ヒルに師事したのち、バーゼル・スコラ・カントルムで、アンドレア・マルコンらに師事。
現在、指揮者、チェンバロ奏者、オルガン奏者として活動する古楽のスペシャリストで、シュトゥットガルト音楽大学で歴史的鍵盤楽器の教授としても活動。
CDは、Berlin Classics、CPO、Bayer、PAN Classics、Glossa、Hänsslerから発売。
イル・グースト・バロッコ (古楽アンサンブル)
2008年、イェルク・ハルーベックによってシュトゥットガルトで設立。全員がバーゼル・スコラ・カントルムで学んでおり、レパートリーは17〜18世紀の音楽を中心に、コンサートから オペラ、教会音楽まで網羅。曲種によって、室内楽から大編成のアンサンブルまで対応。
CDは、Berlin Classics、CPOから発売。
トラックリスト (収録作品と演奏者)
CD 69'30
ヨハン・セバスティアン・バッハ (1685-1750)
「フーガの技法」 BWV 1080
01. 4声のフーガ 2'51
02. 主題の反行形による4声のフーガ 2'27
03. 4声のフーガ 2'40
04. 反行形による4声のフーガ 3'26
05. 12度の転回対位法による4声の二重フーガ 2'44
06. 主題の反行形による4声のフーガ 2'59
07. 主題の縮小を含むフランス風の4声のフーガ 4'13
08. 主題の拡大と縮小を含む4声のフーガ 4'31
09. 8度のカノン 2'28
10. 3つの主題による三重フーガ 5'36
11. 4声の三重フーガ 5'59
12. 反行形による拡大カノン 4'14
13. 4声の鏡像フーガ (正立形) 2'32
14. 4声の鏡像フーガ (倒立形) 2'09
15. 3声の鏡像フーガ (倒立形) 2'21
16. 3声の鏡像フーガ (正立形) 2'21
17. 反行形による拡大カノン 4'35
18. 未完の三重フーガ 7'32
「われら困難の極みにありて」 BWV 668a
19. 3'50
イル・グースト・バロッコ (古楽アンサンブル)
└ アンナ・シャル (ツィンク)
└ シメン・ファン・メヘレン (トロンボーン)
└ ミゲル・タントス・セビヤノ (トロンボーン)
└ 栗原洋介 (トロンボーン)
└ クレア・ゲーネヴァイン (トラヴェルソ)
└ エンリーコ・コーデン (トラヴェルソ)
└ ゲオルク・フリッツ (オーボエ)
└ プリスカ・コンプロイ (オーボエ)
└ アンドルー・バーン (ファゴット)
└ エーファ・サラディン (ヴァイオリン)
└ アンドレス・ムリーヨ (ヴァイオリン)
└ ツォハー・アーロン=シュネーア (ヴィオラ)
└ ヨナタン・ペシェク (チェロ)
└ フレート・ヴァルター・ウーリヒ (ヴィオローネ)
└ ゼーレン・ギーゼラー (オルガン)
イェルク・ハルーベック (指揮、チェンバロ、編曲)
録音:2024年9月24〜27日。ドイツ、テューリンゲン州、ポニッツ、フリーデンス教会。
Track list
Die Kunst der Fuge, BWV 1080
1. Einfache Fuge (I) 02'51
2. Einfache Fuge (III) 02'27
3. Einfache Fuge (II) 02'40
4. Fuga contraria (V) 03'26
5. Doppelfuge (VI) 02'44
6. Doppelfuge (X) 02'59
7. Fuga contraria (VI) 04'13
8. Fuga contraria (VII) 04'31
9. Canon in Hypodiapason (XV) 02'28
10. Tripelfuge (3st.) [VIII] 05'36
11. Tripelfuge (4st.) [XI] 05'59
12. Canon in Hypodiatessaron (XIV) 04'14
13. Spiegelfuge recto (4st.) [XII] 02'32
14. Spiegelfuge inverso (4st.) [XII] 02'09
15. Spiegelfuge inverso (3st.) [XIII] 02'21
16. Spiegelfuge recto (3st.) [XIII] 02'21
17. Canon al roverscio et per augm. (XIV) 04'35
18. Fuga a 3 Soggetti (XIX) 07'32
19. Wenn wir in hoechsten Noethen sein, BWV 668a 03'50
il Gusto Barocco
Anna Schall | Zink
Simen Van Mechelen, Miguel Tantos Sevillano, Yosuke Kurihara | Trombones
Claire Genewein, Enrico Coden | Traversi
Georg Fritz, Priska Comploi | Oboes
Andrew Burn | Bassoon
Eva Saladin, Andres Murillo | Violins
Zohar Alon-Shner | Viola
Jonathan Pešek | Violoncello
Fred Walter Uhlig | Violone
Sören Gieseler | Organ
Jörg Halubek | Arrangement, Harpsichord And Musical Direction