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本をともす

小谷輝之

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784788720152
ISBN 10 : 4788720159
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2025
Japan

Content Description

二〇二二年四月の開店以来、早いもので三年という時間が経過した。毎日、決めた時間に店を開けて、夜が訪れると店を閉める。単純な日々の繰り返しのようでいて、実際はそうではなく、毎日なにかが発生する。バタバタするときもしょちゅうある。

店を開けたあとはお客さんを待つ。基本的にはただ待つ。考えれば出版社に勤務していたときも待つ仕事が多かった。著者から原稿を、カメラマンから写真を、外に撮影に行けば、雲に隠れた太陽がふたたび顔を出すまで待つこともあった。だからなのか、待つことは嫌いではない。

二十五年の会社員生活を経て開業した葉々社は、本屋と出版社を兼務している。本を売りながら、本を作ってもいる。二つの出版社に所属していたころは、仕事が忙しすぎて、自分自身がどんな仕事に向いているのか、真剣に考えたことはなかったように思う。これまでずっと雑誌や書籍の編集に携わってきたのだが、営業の仕事には一度も就いてこなかった。本屋の仕事を始めてみて、自分はもしかすると営業に向いていたのではないかと感じている。リアルな場所としての本屋、イベント出店、オンラインストアをはじめ、毎日いろんなお客さんとのやりとりがある。本の話を聞いたり、仕事上の悩みについて相談を受けたり、日々、さまざまな年代のお客さんの人生に少しだけ触れている。まだ、三年程度しか本屋の仕事をしていないけれど、五十歳にしてたどり着いたこの職業は、天職なのかもしれない。いまはそう思っている。それほどまでに本屋は楽しいし、やりがいもある。

本書は、私が葉々社を開業するまでと、開業してからの記録である。毎日、どんなことを考えながら本屋の仕事を継続してきたのか、また、目の前に立ちふさがる課題に対して、どう向き合ってきたのかについて、具体的な数字を示しつつ振り返っている。

本屋が好きな人、本がないと生きていけない人たちのことを想像しながら原稿を書いた。本書をきっかけにして、全国各地に小さな本屋がもっと増えていくことを願っている。

【著者紹介】
小谷輝之 : 東京・梅屋敷の新刊書店「葉々社」店主。出版社勤務を経て、2022年4月に「葉々社」を開業。本屋を運営しながら出版も行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • tamami

    夏葉社の島田さんが「本屋さんを今すぐやりたくなる本です。」と賛辞を寄せていて、非常に貴重な個人書店開店からの3年間の記録であり、様々な工夫や努力で経営も順調な様子は参考にしたいところだ。一方で、仕入れ先の出版社について、みすず書房、筑摩書房、…晶文社、岩波書店…明石書店、大月書店…とあり、リベラルな傾向の出版社が多い印象を受ける。棚が限られている中で、多くを並べることは出来ないけれど、選書については色眼鏡を外して、読者に任せることが大切ではないか。目指すは読書の達人も初心者も手に取り、心惹かれる面白い本。

  • Apple

    本書を読んで,個人書店を経営される方の本を愛する気持ちと,本と人々をつなげることに対する使命感のようなものを感じました.彼らの仕事は街に文化の火を灯していくようなカッコいいイメージすら湧いてきました.葉々社の店舗に初めて伺った際は,陳列される本のステキさに軽い陶酔感を覚えたような感じがしました.また本書ではオススメの大型および個人書店が紹介されており,著者が信頼する出版社も挙げてくれてあります.今後の本選びにもおおいに参考になるように思います.一人の読者としてこういう書店を絶やしたくないと感じます.

  • 阿部義彦

    最近の本屋さんの書いた本ではベストだと思う。本の造りから紙質から全てにグッときた。22年に梅屋敷で『葉々社』というひとり書店兼出版社を開業した小谷輝之さんの本です。まだ3年しか経ってませんがその経緯考えが具体的に綴られます。店舗の下見に来たついでに梅屋敷駅のカフェで、一服してた女性客4人全員がスマホでなくて本を読んでいたので、この地に決断しました。本は買い切りが多く、大手版元の決めた掛け率の悪さが衰退の根本なのに、掛け率を改善しないのに憤慨してます、私と同意見です。読メの読者にもお勧めします。時事通信社。

  • M H

    梅屋敷の個人書店「葉々社」店主の本。開業前から現在までの心境や経営面などが詳しく書かれていて、納得、気付きが色々あった。特に@素敵と思う出版社(列挙されている)、A掛率の低さ・大手の買切条件の悪さ、B個人経営かつ接客業ゆえ心身を良い状態に保つ大切さあたり。幸いにも3年めにしていちばん良い経営状況になっているそうで、やりがいを感じていることが伝わってくる。ますますお店に行きたくなった。

  • izw

    面白かったあ〜。朝目が覚めて読み始めたが、止まらず、一日暇をみては読み進めて読み終わってしまった。京急梅屋敷駅近くに小さな本屋「葉々堂」を開店してから3年。町の小さな本屋を継続するために、やるべきことを諸々やってみて、経営がやっと安定する兆しが見えてきた。本はどこで買っても同じものだけど、本屋は単に本というモノを売るのではなく、読みたい本に出会う体験を売るのだということがよくわかる。雑誌の編集を2社で20年以上やった経験も活きているが、何より本が好きで本を好きな人に届けたいという気持ちを貫くことが大切だ。

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