CD Import

Max Reger Collection (18CD)

Reger, Max (1873-1916)

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
BRL97579
Number of Discs
:
18
Format
:
CD
Other
:
Import

Product Description


重鎮の盤石演奏から若手の激しい演奏まで多様なレーガー像

レーガー・コレクション(18CD)
スイトナー、ボンガルツ、ブロムシュテット、他


管弦楽曲が約4.5枚分、協奏曲が2枚分、室内楽が3枚分、無伴奏作品が2枚分、オルガン作品が4枚分、ピアノ曲が1枚分、管弦楽伴奏独唱曲が約0.5枚分、合唱曲が1枚分という構成で、レーガーの主要作に手軽に接することができます。オルガン作品全集に続く注目のセットです。
  ブックレット(英語・12ページ)には、Gramophone誌やStrad誌でもおなじみのピーター・クァントリルによる描き下ろし解説が掲載。

注目の無伴奏チェロ組曲
レーガー作品では渋い演奏スタイルが多かったように思いますが、ここに収録されたイタリアの若手、マルティーナ・ビオンディの演奏で聴くと無伴奏チェロ組曲も実に親しみやすく、第1番冒頭からバッハを思わせ、以後も親しみやすい曲調が続くという作品本来のの性格にふさわしいダイナミックで思い切りの良い演奏が楽しめます。レーガーのことなので重音だらけで音域も広く、旋律的要素と舞曲的要素が交錯し、しかも対位法まで投入されるなど書法は濃密であり、無伴奏作品でありながらその響きはきわめて多様です。
  技術的には難曲とされるこれらの組曲を、マルティーナ・ビオンディは野太くしかも切れ味の良いチェロの音で豊かすぎるほどの表情で演奏。おだやかで晦渋なレーガー像とは無縁のパワフルなアプローチです。

定番のエテルナ音源は8枚分
レーガーが成功してからの主要拠点が、約30年後には東ドイツに含まれることになったこともあってか、エテルナ制作音源にはレーガーの名録音が揃っていますが、ここではCD8枚分を収録。

他の10枚は国際的な演奏陣
ドイツ以外の国々では、レーガーの音楽は、一部のオーケストラ曲とオルガン曲くらいしか知られていない状態が長く続いていましたが、近年は多くの作品が取り上げられるようになり、豊かなイントネーションや克明なアクセントを反映させた演奏が聴かれることも多くなりました。
  レーガー自身、バイエルン語の話者で、アクセントもイントネーションも強烈だったと伝えられているので、近年の起伏豊かなイントネーションの演奏様式には十分な正統性もあると考えられます。
  ここでは、イタリア、ポルトガル、オランダ、イギリスの演奏家によるレーガーを聴くことができます。

ピアノ三重奏曲 Op.102
1908年にダルムシュタットで演奏された際、感動したヘッセン大公エルンスト・ルートヴィヒがレーガーに銀メダル(芸術と科学部門)を授与した傑作。ここではポルトガルの若手3人による情感豊かな演奏がチャイコフスキーばりに美しいレーガーを聴かせています。
日本語トラックリスト
レーガー情報(まとめ)
レーガー年表
原語トラックリスト

 収録概容

オーケストラ

CD1
◆ 「バレエ組曲」 Op.130 (スイトナー)
◆ 「管弦楽のための古風な様式による協奏曲」 Op.123 (スイトナー)
◆ 「ベートーヴェンの主題による変奏曲とフーガ」 Op.86 (スイトナー)

CD2
◆ 「ヒラーの主題による変奏曲とフーガ」 Op.100 (コンヴィチュニー)
CD3
◆ 「モーツァルトの主題による変奏曲とフーガ」 Op.132 (ボンガルツ)
◆ 「アルノルト・ベックリンによる4つの音詩」 Op.128 (ボンガルツ)
CD4
◆ 「シンフォニエッタ」 Op.90 (ボンガルツ)
◆ 「希望に寄せて」 Op.124 (ブルマイスター、ボンガルツ)
◆ 「愛の讃歌」 Op.136 (ブルマイスター、ボンガルツ)
CD5
◆ ヴァイオリン協奏曲 Op.101 (シェルツァー、ブロムシュテット)
CD6
◆ ピアノ協奏曲 Op.114 (ヴェーバージンケ、ヘルビヒ)
CD7
◆ 「ある悲劇のための交響的プロローグ」 Op.108 (レーグナー)
◆ 「ロマンティック組曲」 Op.125 (レーグナー)

室内楽

CD8
◆ 弦楽三重奏曲 イ長調 Op.77b (ファレリウス・アンサンブル)
◆ クラリネット五重奏曲 Op.146 (ファレリウス・アンサンブル)
CD9
◆ ピアノ三重奏曲 Op.102 (アルティウム・トリオ)
◆ セレナーデ Op.77a (オリーヴァ)
◆ セレナーデ Op.141a (オリーヴァ)
CD10
◆ クラリネット・ソナタ Op.49 No.1 (コンティ)
◆ クラリネット・ソナタ Op.49 No.2 (コンティ)
◆ クラリネット・ソナタ Op.107 (コンティ)
◆ アルバムの綴り (コンティ)
◆ タランテラ (コンティ)

無伴奏

CD11
◆ 無伴奏チェロ組曲第1番 Op.131c No.1 (M.ビオンディ)
◆ 無伴奏チェロ組曲第2番 Op.131c No.2 (M.ビオンディ)
◆ 無伴奏チェロ組曲第3番 Op.131c No.3 (M.ビオンディ)
CD12
◆ 無伴奏ヴィオラ組曲第1番 Op.131d No.1 (サンツォ)
◆ 無伴奏ヴィオラ組曲第2番 Op.131d No.2 (サンツォ)
◆ 無伴奏ヴィオラ組曲第3番 Op.131d No.3 (サンツォ)、他

オルガン

CD13
◆ コラール幻想曲「われらが神は堅き砦」 Op.27 (ブルーク)
◆ コラール幻想曲「魂よ、大いに喜べ」 Op.30 (ブルーク)
◆ コラール幻想曲「輝く暁の星のいと美わしきかな」 Op.40 No.1 (ブルーク)
◆ コラール幻想曲「主よ、汝の怒りにてわれを罰するなかれ」 Op.40 No.2 (ブルーク)
CD14
◆ コラール幻想曲「すべての人は死ぬ」 Op.52 No.1 (ブルーク)
◆ コラール幻想曲「目を覚ませと呼ぶ声が聞こえ」 Op.52 No.2 (ブルーク)
◆ コラール幻想曲「アレルヤ、神をたたえるは我が魂の歓び」 Op.52 No.3 (ブルーク)
CD15
◆ B-A-C-Hの名による幻想曲とフーガ Op.46 (ファルチオーニ)
◆ オルガン・ソナタ第1番 Op.33 (ファルチオーニ)
◆ オルガン・ソナタ第2番 Op.60 (ファルチオーニ)
CD16
◆ 交響的幻想曲とフーガ「インフェルノ幻想曲」Op.57 (マリーニ)
◆ 幻想曲とフーガ ニ長調 Op.135b (マリーニ)
◆ 序奏、パッサカリアとフーガ ホ長調 Op.127 (マリーニ)

ピアノ

CD17
◆「バッハの主題による変奏曲とフーガ」 Op.81 (ウォーカー)
◆「暖炉のそばの夢」 Op.143 (ウォーカー)

無伴奏合唱

CD18
◆ 宗教的歌曲「人は生きて、ただ短い時を楽しむ」 Op.138 No.1 (クノーテ)
◆ 宗教的歌曲「朝の歌」 Op.138 No.2 (クノーテ)
◆ 宗教的歌曲「夜の歌」 Op.138 No.3 (クノーテ)
◆ 宗教的歌曲「聖母様の夢」 Op.138 No.4 (クノーテ)
◆ モテット「わが歌は」 Op.110 No.1 (クノーテ)
◆ モテット「主よ、私をお守りください」 Op.110 No.2 (クノーテ)
◆ モテット「おお死よ、いかに苦いか」 Op.110 No.3 (クノーテ)

戻る

 オーケストラ作品
 CD1 63'59

◆ バレエ組曲 Op.130 17'57
01.  第1曲 序奏:行進曲のテンポで 3'03
02.  第2曲 コロンビーヌ:アダージェット 3'31
03.  第3曲 道化師:ヴィヴァーチェ 2'12
04.  第4曲 ピエロとピエレット: ラルゲット 3'38
05.  第5曲 愛のワルツ:ソステヌート 2'53
06.  第6曲 フィナーレ:プレスト 2'40

1912年完成。コメディアデラルテ的なタイトルも持つ6つの曲で構成された楽しく親しみやすい作品。最初は5曲でしたが2曲追加して7曲となり、最終的にはそこから「パンタローヌ(金満好色商人の役)」を除き、「序奏」、「コロンビーヌ」、「道化師」、「ピエロとピエレット」、「愛のワルツ」、「フィナーレ」の6曲で確定して完成。レーガーは実際のバレエ上演は想定していなかったものの、レーガーの死の翌年に「ピエロの初めての舞踏会」というタイトルによりライプツィヒでバレエ上演されています。
  レーガー作品ということで重めに演奏されてしまうことも多い曲ですが、スイトナーは内容にふさわしく軽快で鮮やかな音楽づくりでさすがです。
シュターツカペレ・ベルリン
オトマール・スイトナー (指揮)

録音:1972年8月、東ベルリン、キリスト教会 (ETERNA制作音源)
◆ 管弦楽のための古風な様式による協奏曲 Op.123 23'16
07.  第1楽章 アレグロ・コン・スピリト 7'47
08.  第2楽章 ラルゴ 9'15
09.  第3楽章 アレグロ 6'14

1912年完成。バロック好きだったレーガーによる後期ロマン派化された合奏協奏曲的な作品。ヴァイオリン・ソロを聴かせるカール・ズスケとハインツ・シュンクは共にシュターツカペレ・ベルリンのコンサートマスター。
カール・ズスケ、ハインツ・シュンク (ヴァイオリン)
シュターツカペレ・ベルリン
オトマール・スイトナー (指揮)

録音:1972年8月、東ベルリン、キリスト教会 (ETERNA制作音源)
◆ ベートーヴェンの主題による変奏曲とフーガ Op.86 22'31
10.  主題:アンダンテ 1'34
11.  第1変奏:ウン・ポコ・ピウ・レント 2'03
12.  第2変奏:アパッショナート 1'20
13.  第3変奏:アンダンティーノ・グラツィオーゾ 2'18
14.  第4変奏:ヴィヴァーチェ 0'48
15.  第5変奏:アンダンテ・ソステヌート 3'14
16.  第6変奏:アレグレット・コン・グラツィア 1'28
17.  第7変奏:ポコ・ヴィヴァーチェ 1'25
18.  第8変奏:アレグロ・ポンポーゾ 2'16
19.  フーガ:コン・スピリト 6'05

1904年に2台ピアノ用に作曲し、1915年に管弦楽用に編曲。主題に使われたのはベートーヴェンの11のバガテル Op.119の最後の曲。晩年のベートーヴェンのピュアな美しさで知られる音楽。
シュターツカペレ・ベルリン
オトマール・スイトナー (指揮)

録音:1971年8月、ポツダム、バーベルスベルクDEFA交響楽団スタジオ (ETERNA制作音源)
オトマール・スイトナー情報


カール・ズスケ情報



戻る

 CD2 44'32

◆ ヒラーの主題による変奏曲とフーガ Op.100 44'33
01.  主題:アンダンテ・グラツィオーゾ 0'27
02.  第1変奏:ピウ・アンダンテ 1'08
03.  第2変奏:アレグレット・コン・グラツィア 4'10
04.  第3変奏:ヴィヴァーチェ 2'23
05.  第4変奏:ポコ・ヴィヴァーチェ 2'19
06.  第5変奏:アンダンテ・ソステヌート 4'02
07.  第6変奏:テンポ・ディ・メヌエット 2'43
08.  第7変奏:プレスト 3'40
09.  第8変奏:アンダンテ・コン・モート 3'14
10.  第9変奏:アレグロ・コン・スピリト 2'05
11.  第10変奏:アレグロ・アパッショナート 2'23
12.  第11変奏:アンダンテ・コン・モート 6'01
13.  フーガ:アレグロ・モデラート 9'58

1907年完成。1772年にライプツィヒで初演されたヨハン・アダム・ヒラー[1728-1804]の喜歌劇「収穫の花輪」の中の旋律を主題として使用。フリッツ・シュタインバッハ[1855-1916]に献呈。
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
フランツ・コンヴィチュニー (指揮)

録音:1961年6月、ライプツィヒ、コングレスハレ (ETERNA制作音源)
フランツ・コンヴィチュニー
ヴァイオリンとヴィオラを学び、22歳から24歳までの3年間、ライプツィヒ音楽院で勉強しながらライプツィヒの歌劇場やフルトヴェングラー時代のゲヴァントハウス管弦楽団で演奏。卒業後はウィーンに移り、フィッツナー弦楽四重奏団のヴィオラ奏者として活動する一方、フォルクス音楽院で教職に就いて、ヴァイオリンと音楽理論を教えて過ごしていました。
  しかし26歳の時には、コンヴィチュニーは指揮者になることを決意し、まずシュトゥットガルト歌劇場の練習指揮者の職を得ます。下積みを経て頭角をあらわしたコンヴィチュニーは、3年後には同劇場の首席指揮者に就任、32歳でフライブルクの音楽総監督となり、その後、フランクフルトの音楽総監督として劇場と演奏会を指揮、戦後はハノーファーとハンブルクで指揮し、48歳のときにゲヴァントハウス管弦楽団の首席指揮者に就任。60歳の時、演奏旅行先のベオグラードで「ミサ・ソレムニス」のリハーサル中に倒れて亡くなるまで同楽団と充実した活動を展開。
  その間、52歳から54歳のときにはドレスデン国立歌劇場の音楽監督とシュターツカペレ・ドレスデンの首席指揮者も兼任、54歳からはベルリン国立歌劇場の音楽監督も兼ねるという東ドイツ最高の指揮者として大活躍していました。


戻る

 CD3 61'29

◆ モーツァルトの主題による変奏曲とフーガ Op.132 [1914]
01.  主題:アンダンテ・グラツィオーゾ 2'25
02.  第1変奏:リステッセ・テンポ 2'32
03.  第2変奏:ポコ・アジタート 2'03
04.  第3変奏:コン・モート 1'29
05.  第4変奏:ヴィヴァーチェ 0'44
06.  第5変奏:クワジ・プレスト 1'43
07.  第6変奏:ソステヌート 2'11
08.  第7変奏:アンダンテ・グラツィオーソ 2'33
09.  第8変奏:モルト・ソステヌート 6'54
10.  フーガ:アレグレット・グラツィオーゾ 9'47

28分。1914年完成。

シュターツカペレ・ドレスデン
ハインツ・ボンガルツ (指揮)

録音:1968年8月、ドレスデン、ルカ教会 (ETERNA制作音源)

◆ アルノルト・ベックリンによる4つの音詩 Op.128 [1913]
11.  第1番 ヴァイオリンを弾く隠者 9'42
12.  第2番 浜辺の波の戯れ 4'30
13.  第3番 死の島 9'31
14.  第4番 バッカナール 5'00

28分。1913年完成。
ヴァルター・ハルトヴィチ (ヴァイオリン)
ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団
ハインツ・ボンガルツ (指揮)

録音:1964年6月、ドレスデン、ルカ教会 (ETERNA制作音源)
ハインツ・ボンガルツ


戻る

 CD4 74'13

◆ シンフォニエッタ Op.90 50'10
01.  第1楽章 アレグロ・モデラート 15'22
02.  第2楽章 スケルツォ:アレグロ・ヴィヴァーチェ 13'09
03.  第3楽章 ラルゲット 8'22
04.  第4楽章 アレグロ・コン・スピリト 13'17

1905年完成。
ギュンター・ジーリング(ヴァイオリン)
ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団
ハインツ・ボンガルツ (指揮)

録音:1972年11月、ドレスデン、ルカ教会 (ETERNA制作音源)
05.  ◆ 希望に寄せて Op.124 11'54

1912年3月に完成。ヘルダーリン[1770-1843]の詩を使用。前年にマイニンゲン宮廷楽団の楽長に任命されていたレーガーは、希望的なテキストを2行追加してわかりやすくしています。ほの暗い中に明るさも示されるワーグナー風な作品。レーガーと親しかったソプラノ歌手のアンナ・エルラー・シュナウト[1878-1963](マーラー8番初演にも出演)に献呈。
06.  ◆ 愛の讃歌 Op.136 11'57

1914年8月に完成。テキストはユダヤ系ドイツ人詩人ルートヴィヒ・ヤコボフスキー[1868-1900]の叙事詩「プロメテウスの種族について」から一部を抜粋。内容はプロメテウスが神に対して「神聖な愛の消えかけた炎を再び燃え上がらせてほしい」と懇願するもの。曲調はワーグナー風。バリトンまたはアルトのために書かれています。
  レーガーは1914年2月に過労で倒れ、マイニンゲンで4週間休養したのち、南チロルのメラーノのサナトリウムでさらに約1か月療養。その際の同行者でマイニンゲンの後任楽長であるフリッツ・シュタイン[1879-1961]と夫人に感謝して献呈(レーガーはこの3年前に夫妻の息子の名付け親にもなっていました)。
アンネリース・ブルマイスター (アルト)
ライプツィヒ放送交響楽団
ハインツ・ボンガルツ (指揮)

録音:1968年2、5月、ライプツィヒ、ハイラント教会 (ETERNA制作音源)
アンネリース・ブルマイスター


戻る

 CD5 57'40

◆ ヴァイオリン協奏曲 イ長調 Op.101 57'40
01.  第1楽章 アレグロ・モデラート 27'35
02.  第2楽章 ラルゴ・コン・グラン・エスプレッション 15'59
03.  第3楽章 アレグロ・モデラート 14'06

1908年4月に完成し、10月にアンリ・マルトー独奏、ニキシュ指揮ゲヴァントハウス管により初演。マルトーとレーガーは1904年に知り合ってから50回以上もリサイタルで共演しており、この協奏曲もマルトーの為に作曲し献呈。ブラームスやベートーヴェンの影響が感じられますが、レーガー本人は透明度の高い音楽を目指したということです。しかし、第1楽章が巨大すぎたり、わかりやすい名人芸的な見せ場がほとんどないこともあって人気が出ず、この曲を当初から気に入りその後も取り上げ続けたのは当時17歳のアドルフ・ブッシュくらいでした。実際にはある程度覚えて慣れてさえしまえば叙情的で魅力的な作品だと思います。

マンフレート・シェルツァー (ヴァイオリン)
シュターツカペレ・ドレスデン
ヘルベルト・ブロムシュテット (指揮)

録音:1981年5月、ドレスデン、ルカ教会 (ETERNA制作音源)
マンフレート・シェルツァー
1933年、ドレスデンに誕生。5歳からシュターツカペレ・ドレスデンのヴァイオリニストである父からヴァイオリンを学び、17歳でルドルフ・ケンペに認められてシュターツカペレ・ドレスデンで演奏。20歳のときにはヴァルター・フェルゼンシュタインに気に入られてベルリンのコーミッシェ・オーパーの第1コンサートマスターに就任。その後、ソリストとして国際的なキャリアを築き、ヨーロッパ各国、南北アメリカ、日本、中国などで演奏。1973年から1975年まで、ライプツィヒのゲヴァントハウス管弦楽団のソリスト兼第1コンサートマスターを務め、1976年からはドレスデンの「カール・マリア・フォン・ウェーバー」音楽大学の教授としても活躍。


ヘルベルト・ブロムシュテット
1927年7月11日、マサチューセッツ州のスプリングフィールドに誕生。両親は仕事でアメリカに滞在していたスウェーデン人で、2年後にはスウェーデンに戻っています。ブロムシュテットはストックホルム王立音楽院とウプサラ大学のほか、ジュリアード音楽院やダルムシュタットでも学んでいます。現代作品からバロックまで幅広い音楽を勉強したブロムシュテットは、1953年にクーセヴィツキー賞を受賞し、1955年にはザルツブルク指揮者コンクールで優勝。その間、1954年に、ストックホルム・フィルを指揮してデビュー、ほどなくノールショピング響、オスロ・フィル、デンマーク放送響、スウェーデン放送響の首席指揮者を歴任、やがて1975年にシュターツカペレ・ドレスデンの首席指揮者となり、以後は国際的な活動を展開していきます。1985年、サンフランシスコ交響楽団の音楽監督に任命され、1995年には再びドイツに戻って北ドイツ放送交響楽団の首席指揮者を経て、1998年にライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の首席指揮者となります。以後はフリーとして活動し、現在はサンフランシスコ交響楽団の桂冠指揮者、ゲヴァントハウス管弦楽団とバンベルク交響楽団、NHK交響楽団の名誉指揮者でもあり、日本もよく訪れています。


戻る

 CD6 41'43

◆ ピアノ協奏曲 Op.114 41'43
01.  第1楽章 アレグロ・モデラート 19'50
02.  第2楽章 ラルゴ・コン・グラン・エスプレッシオーネ 10'30
03.  第3楽章 アレグロ・コン・スピリト 11'23

41分。1910年完成。
アマデウス・ヴェーバージンケ (ピアノ)
ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団
ギュンター・ヘルビヒ (指揮)

録音:1972年、ドレスデン、ルカ教会 (ETERNA制作音源)
アマデウス・ヴェーバージンケ


ギュンター・ヘルビヒ情報


戻る

 CD7 52'33

01.  ◆ ある悲劇のための交響的プロローグ Op.108  26'02
  グラーヴェ(第1小節〜):0:00〜
  アレグロ・アジタート(第35小節〜):4:10〜
  テンポ・プリモ(第194小節〜):15:18〜
  モルト・ソステヌート(第266小節〜):19:42〜
  アレグロ・アジタート(第290小節〜):省略
  アンダンテ・ソステヌート(第413小節〜):22:31〜

1908年完成。具体的な劇作品への交響的プロローグではなく、ブラームスの「悲劇的序曲」のように悲劇的な雰囲気の音楽表現を狙った作品。レーガーならではの大編成オーケストラ・サウンドを堪能できる力作ですが、ややくどいところもあるため、全432小節のうち123小節(第290〜412小節)に関しては、指揮者の判断で省略して良いというレーガーの指示が楽譜にあります。レーグナーはここで該当箇所を省略することで、作品を聴きやすく仕上げています。
◆ ロマンティック組曲 Op.125 26'15 [1912]
02.  第1曲 ノットゥルノ 7'58
03.  第2曲 スケルツォ 8'17
04.  第3曲 フィナーレ 10'00

1912年完成。レーガー自身が「標題音楽への初の試み」であるとした作品。この頃のレーガーは、ブラームス派の牙城だったマイニンゲン宮廷楽団で音楽監督を務めており、2年後に過労で倒れて辞任するまでは短いながらも幸福な時を過ごしていました。
  第1曲 ノットゥルノは、「牧神の午後への前奏曲」を思わせるような雰囲気もある美しい曲調。ドイツ・ロマン派詩人アイヒェンドルフ[1788-1857]の「夜の魔法」にインスピレーションを得た音楽で、第2曲 スケルツォも同じくアイヒェンドルフの「妖精」に、第3曲 フィナーレも同じくアイヒェンドルフの「鷲」にインスパイアされています。

ベルリン放送交響楽団
ハインツ・レーグナー (指揮)

録音:1974年12月、ベルリン (ETERNA制作音源)
ハインツ・レーグナー情報


戻る

 室内楽作品
 CD8 60'06

◆ 弦楽三重奏曲 イ長調 Op.77b 23'49
01.  第1楽章 ソステヌート〜アレグロ・アジタート 7'45
02.  第2楽章 ラルゲット 6'56
03.  第3楽章 スケルツォ:ヴィヴァーチェ 2'33
04.  第4楽章 アレグロ・コン・モート 6'35

1904年完成。
ファレリウス・アンサンブル
└ エーヴァ・コスキネン (ヴァイオリン)
└ ペーター=ハンス・クーニング (ヴィオラ)
└ ジュディス・チャップマン (チェロ)

録音:1997年9月19-21日、オランダ、エンスヘデ、ムジークセントルム (Valerius Records制作音源)
◆ クラリネット五重奏曲 Op.146 36'04
05.  第1楽章 モデラート・エド・アマービレ 8'59
06.  第2楽章 ヴィヴァーチェ 5'44
07.  第3楽章 ラルゴ 10'32
08.  第4楽章 ポコ・アレグレット 10'49

1915年完成。

ファレリウス・アンサンブル
└ アンドレ・ケルファー (クラリネット)
└ エーヴァ・コスキネン (ヴァイオリン)
└ マリー=テレーセ・ヘルマン (ヴァイオリン)
└ ミシェレ・サイトナー (ヴィオラ)
└ ジュディス・チャップマン (チェロ)

録音:1997年9月19-21日、オランダ、エンスヘデ、ムジークセントルム (Valerius Records制作音源)
ファレリウス・アンサンブル


戻る

 CD9 79'25

◆ ピアノ三重奏曲 Op.102 41'41
01.  第1楽章 アレグロ・モデラート、マ・コン・パッシオーネ 14'52
02.  第2楽章 アレグレット 4'55
03.  第3楽章 ラルゴ 12'00
04.  第4楽章 アレグロ・コン・モート 9'54

1908年完成。
アルティウム・トリオ
└ フランシスコ・リーマ・サントス (ヴァイオリン)
└ ペドロ・ゴメス・シウヴァ (チェロ)
└ ジョアン・バラータ (ピアノ)

録音:2018年9月、リスボン、カルースト・グルベンキアン財団
アルティウム・トリオ


◆ セレナーデ Op.77a 20'01
05.  第1楽章 アレグロ 7'27
06.  第2楽章 アンダンテ・センプリーチェ・コン・ヴァリアツィオーニ 7'35
07.  第3楽章 プレスト 4'59

1904年完成。
◆ セレナーデ Op.141a 17'33
08.  第1楽章 ヴィヴァーチェ 5'03
09.  第2楽章 ラルゲット 6'32
10.  第3楽章 プレスト 5'58

1915年完成。
アンドレア・オリーヴァ (フルート)
カルロ・パラッツォーリ (ヴァイオリン)
ルーカ・サンツォ (ヴィオラ)

録音:2016年5月25〜27日、ローマ、アートスタジオ
アンドレア・オリーヴァ


戻る

 CD10 69'30

◆ クラリネットとピアノのためのソナタ 変イ長調 Op.49 No.1 18'30
01.  第1楽章 アレグロ・アファナート 7'02
02.  第2楽章 ヴィヴァーチェ 3'56
03.  第3楽章 ラルゲット 3'09
04.  第4楽章 プレスティッシモ・アッサイ 4'23

◆ クラリネットとピアノのためのソナタ 嬰ヘ長調 Op.49 No.2 18'58
05.  第1楽章 アレグロ・ドレンテ 7'30
06.  第2楽章 ヴィヴァチッシモ 2'28
07.  第3楽章 ラルゲット 4'00
08.  第4楽章 アレグロ・アファービレ 5'00

1900年完成。レーガー27歳。ブラームスのクラリネット・ソナタに刺激されて作曲。レーガー自身が、「非常に軽快で親しみやすい曲で、決して長くなく、管楽器の音色が飽きさせない。」と述べてもいます。なお、ピアノ・パートはクラリネットと終始対話するため、二重奏ながら音数が多くレーガー的。
◆ クラリネットとピアノのためのソナタ 変ロ長調 Op.107 28'11
09.  第1楽章 モデラート 10'40
10.  第2楽章 ヴィヴァーチェ 5'08
11.  第3楽章 アダージョ 5'21
12.  第4楽章 アレグレット・コン・グラツィア 7'02

1909年完成。レーガー36歳。レーガー自身が「この作品は非常に良く響き、親密な室内楽であり、一緒に演奏するのは難しくない。」と述べるだけあって、クラリネットの旋律楽器的な魅力が際立っており、メランコリックな魅力にも富んでいます。
◆ アルバムの綴り 変ホ長調 WoO II/13
13.  アンダンテ・コン・モート 1'21

1902年完成。レーガー29歳。
◆ タランテラ ト長調 WoO II/12
14.  非常に活気のある 1'45

1902年完成。レーガー29歳。
クラウディオ・コンティ (クラリネット)
ロベルタ・バンバーチェ (ピアノ)

録音:2015年1〜2月、イタリア、マントヴァ音楽院、モンテヴェルディ講堂
クラウディオ・コンティ


ロベルタ・バンバーチェ


戻る

 無伴奏作品
 CD11 44'39

◆ 無伴奏チェロ組曲第1番 ト長調 Op.131c No.1 11'51
01.  第1曲 プレリュード 3'22
02.  第2曲 アダージョ 4'41
03.  第3曲 フーガ 3'48
◆ 無伴奏チェロ組曲第2番 ニ長調 Op.131c No.2 15'07
04.  第1曲 プレリュード 5'05
05.  第2曲 ガヴォット 2'54
06.  第3曲 ラルゴ 4'24
07.  第4曲 ジーグ 2'44
◆ 無伴奏チェロ組曲第3番 イ長調 Op.131c No.3 17'19
08.  第1曲 プレリュード 5'08
09.  第2曲 スケルツォ 4'39
10.  第3曲 アンダンテと変奏曲 7'32

3曲とも第1次大戦開戦後まもない1914年秋に作曲(1915年1月には楽譜をジムロック社に送っているので1915年作曲説は間違い)。
  この年のレーガーは、マイニンゲン宮廷管弦楽団とのツアー中の1914年2月に過労が原因で倒れて療養を余儀なくされ、7月に宮廷楽長(音楽総監督)を辞任。チロルでの療養中から作曲を始めるなど、激務から解放され体力も回復したレーガーの創作力は高まっており、「モーツァルトの主題による変奏曲とフーガ」Op.132、「テレマンの主題による変奏曲とフーガ」Op.134、「30の小コラール前奏曲」Op.135など次々に作曲、第1次開戦直後には「愛国的序曲」Op.140まで書いていました(翌1915年にはドイツ兵の犠牲者のためにレクイエムを作曲)。
  演奏のマルティーナ・ビオンディは1994年生まれのイタリア人チェリスト。冒頭から激しくよく歌い、思い切り良く豪快に響き渡る重音パッセージや起伏に富むダイナミックな表現に驚かされます。イントネーションやアクセントもきわめて鮮やかで、伝統的な平板系のレーガー演奏とはだいぶ印象が異なります。
  使用楽器はレーガーに近い時代にトリノで成功していたアントニオ・グァダニーニの1881年製のチェロで、弦は近年人気のラーセンを張っています。録音会場は北イタリア、ピエモンテの山間の町サルッツォにある音楽学校。音響の良い小ホールでワイドレンジな収録に成功しており、レーガーの無伴奏チェロ組曲史上最高の音質に仕上がっています。
マルティーナ・ビオンディ (チェロ)

録音:2023年11月24〜26日、イタリア、サルッツォ
マルティーナ・ビオンディ
1994年に音楽家の家庭に誕生。4歳でチェロの勉強を始め、コゼンツァのスタニスラオ・ジャコマントーニオ音楽院を卒業し、その後、ローマの聖チェチーリア国立アカデミーでジョヴァンニ・ソッリマに、シュタウファー音楽院でアントニオ・メネゼスに、ライプツィヒ音楽大学でペーター・ブルーンスに師事。2016年にはベルリン・ハンス・アイスラー音楽大学でニコラス・アルトシュテットに師事して修士号を取得。
  その間、17歳の時にシューマンのチェロ協奏曲でオーケストラ・コンサートにデビューし、以後、ラヴェッロ音楽祭、アルフレッド・ピアッティ国際フェスティヴァル、モンテプルチアーノ・カンティエーレ音楽などに定期的に招待されています。
  CDは、Brilliant Classicsなどから発売。


戻る

 CD12 52'35

◆ 無伴奏ヴィオラ組曲第1番 ト長調 Op.131d No.1 11'31
01.  第1曲 モルト・ソステヌート 4'29
02.  第2曲 ヴィヴァーチェ 3'11
03.  第3曲 アンダンテ・ソステヌート 2'35
04.  第4曲 モルト・ヴィヴァーチェ 1'16

◆ 無伴奏ヴィオラ組曲第2番 ニ長調 Op.131d No.2 9'26
05.  第1曲 コン・モート 2'08
06.  第2曲 アンダンテ 3'24
07.  第3曲 アレグレット 1'38
08.  第4曲 ヴィヴァーチェ 2'16

◆ 無伴奏ヴィオラ組曲第3番 ホ長調 Op.131d No.3 9'18
09.  第1曲 モデラート 3'14
10.  第2曲 ヴィヴァーチェ 1'54
11.  第3曲 アダージョ 2'40
12.  第4曲 アレグロ・ヴィヴァーチェ 1'30

1915年完成。レーガーは、50以上の作品をバッハに捧げたバロック・マニアな人物でもあります。フーガ、パッサカリア、シャコンヌなど対位法形式の音楽を好み、これら3つの組曲にもそうした趣向が反映されていますが、第1次大戦中の1915年に作曲されたこともあってか、組曲第1番と第3番ではほの暗いエレジーのような雰囲気も印象的です。

以下、オリジナル・アルバムをそのまま収録したため他の作曲家の無伴奏ヴィオラ作品となります。
◆ アンリ・ヴュータン [1820-1881]
13.  無伴奏ヴィオラのためのカプリッチョ ハ短調 Op.55(遺作)「パガニーニへのオマージュ」 3'08

ベルギーの作曲家、アンリ・ヴュータン[1820-1881]は、ヴァイオリンの名手として知られ、14歳でのロンドン・デビューに際してはパガニーニ[1782-1840]やベルリオーズ[1803-1869]とも出会っています。ヴュータンは53歳で脳卒中の発作に見舞われ半身が麻痺、残りの8年間はつらい生活でした。「パガニーニへのオマージュ」は、大先輩との若き日の出会いに想を得たのか、ノスタルジックな泣き笑いのような曲になっていて不思議な魅力があります。

◆ クシシュトフ・ペンデレツキ 1933-2020
14.  無伴奏ヴィオラのためのカデンツァ 7'34

ポーランドの作曲家、クシシュトフ・ペンデレツキ[1933-2020]は、前衛的なスタイルで成功し、記譜法も実験的でしたが、1970年代なかばからは五線譜への記譜に復帰。1984年に書かれたこの「カデンツァ」も、小節線や拍子記号は無いものの、五線譜に記譜されています。前年に書かれたヴィオラ協奏曲の素材が使用されたりしていることから、協奏曲のカデンツァと見做すこともできますが、緩急緩の構成と、急の部分でのバロック的ともいえる親しみやすさは緩の部分の嘆き傾向とのコントラストも明確で、独立した作品としての存在感も十分です。作品はソ連出身のヴァイオリンとヴィオラの名手、グリゴリー・ジスリンのために書かれています。
◆ ベンジャミン・ブリテン 1913-1976
15.  無伴奏ヴィオラのためのエレジー 6'19

イギリスの作曲家、ベンジャミン・ブリテン[1913–1976]が1930年に作曲した「エレジー」は、16歳と8か月のときの作品。ブリテン少年はピアノとヴィオラが得意で作曲は5歳から始めていたという天才ぶりで、10代前半にはフランク・ブリッジに長く師事していました。この作品はロンドンの王立音楽大学に入学する直前に書かれたもので、直近2年間のノーフォークの寄宿学校生活のつらい思い出が投影されています。
◆ イーゴリ・ストラヴィンスキー 1882-1971
16.  無伴奏ヴィオラのためのエレジー 4'46

ロシア帝国生まれの作曲家、イーゴリ・ストラヴィンスキー[1882–1971]がアメリカ暮らし4年目の1944年に作曲した「エレジー」は、同じくアメリカ暮らし4年目のプロ・アルテ四重奏団の創設メンバーであるヴィオラ奏者、ジャーマン・プレヴォスト(ジェルマン・プレヴォ)からの委嘱作。主旨は1940年11月に白血病のため亡くなったプロ・アルテ四重奏団創設者で第1ヴァイオリン奏者のアルフォンス・オンノウ(アルフォンス・オンヌー)を追悼するというもの。聖歌や対位法の要素も取り入れた作風で、悲しみと親密さが同居したような独特な魅力があります。
ルーカ・サンツォ (ヴィオラ)

録音 2023年3月14〜16日、イタリア、ラツィオ州、アルデーア、ニュー・スタジオ「G&G」
ルーカ・サンツォ
ブルーノ・ジュランナの弟子で、ソリストとして活動するほか、ミケランジェロ四重奏団を創設するなど室内楽にも熱心なヴィオラ奏者。19世紀と20世紀の音楽を専門とするグループ「パルコ・デッラ・ムジカ・コンテンポラネア・アンサンブル」の長年のメンバーでもあり、聖チェチーリア音楽院のヴィオラ教授も務めています。CDは、Brilliant Classics、Tactusなどから発売。


戻る

 オルガン作品
 CD13 62'27

01.  ◆ コラール幻想曲「われらが神は堅き砦」 Op.27 [1898] 12'30
02.  ◆ コラール幻想曲「魂よ、大いに喜べ」 Op.30 [1898] 17'42
03.  ◆ コラール幻想曲「輝く暁の星のいと美わしきかな」Op.40 No.1 [1899] 17'45
04.  ◆ コラール幻想曲「主よ、汝の怒りにてわれを罰するなかれ」Op.40 No.2 [1899] 14'10
ワウテル・ファン・デン・ブルーク (オルガン)

録音:1989年7月、オランダ、ブレダ、聖母教会 (Fidelio Prestant制作音源)
 CD14 51'43

01.  ◆ コラール幻想曲「すべての人は死ぬ」 Op.52 No.1 [1900] 15'59
02.  ◆ コラール幻想曲「目を覚ませと呼ぶ声が聞こえ」 Op.52 No.2 [1900] 18'46
03.  ◆ コラール幻想曲「アレルヤ、神をたたえるは我が魂の歓び」 Op.52 No.3 [1900] 16'46
ワウテル・ファン・デン・ブルーク (オルガン)

録音:1990年6月、オランダ、ナイメーヘン、ステーフェンス教会 (Fidelio Prestant制作音源)
ワウテル・ファン・デン・ブルーク


戻る

 CD15 64'25

◆ B-A-C-Hの名による幻想曲とフーガ Op.46 17'28
01.  幻想曲 8'05
02.  フーガ 9'23
◆ オルガン・ソナタ第1番 嬰ヘ長調 Op.33 24'35
03.  第1楽章 幻想曲 4'40
04.  第2楽章 間奏曲 5'52
05.  第3楽章 パッサカリア 14'03
◆ オルガン・ソナタ第2番 ニ短調 Op.60 21'49
06.  第1楽章 インプロヴィゼーション 8'28
07.  第2楽章 インヴォカシオン 6'22
08.  第3楽章 イントロダクション 2'12
09.  第4楽章 フーガ 4'47
アドリアーノ・ファルチオーニ (オルガン)

録音:2016年11月27〜28日、イタリア、ペルージャ、サン・ロレンツォ・メトロポリタン大聖堂、タンブリーニ・オルガン
アドリアーノ・ファルチオーニ
1975年、イタリア中部ウンブリア州のテルニに誕生。ペルージャ・フランチェスコ・モルラッキ音楽院で、ピアノ、チェンバロ、オルガンを学んでいます。ヨーロッパ各地、ロシア、イスラエル、アメリカ、南アフリカの重要な音楽祭や大聖堂でコンサートを開催。現在、ペルージャ大聖堂のオルガニスト。


戻る

 CD16 71'12

◆ 交響的幻想曲とフーガ ニ長調 Op.57 「インフェルノ幻想曲」 23'51
01.  幻想曲 13'36
02.  フーガ 10'15
◆ 幻想曲とフーガ ニ長調 Op.135b 17'16
03.  幻想曲 7'25
04.  フーガ 9'51
◆ 序奏、パッサカリアとフーガ ホ長調 Op.127 29'52
05.  序奏 4'41
06.  パッサカリア 14'28
07.  フーガ 10'43
ロベルト・マリーニ (オルガン)

録音:2011年6月4日、オーストリア、リンツ=ラント、ザンクト・フローリアン、アウグスティヌス会修道院、ブルックナー・オルガン(Op.57, Op.135b)、2012年4月13〜14日、ルクセンブルク、ドゥデランゲ、聖マルティン教会、シュタールフート/ヤン・オルガン(Op.127)
ロベルト・マリーニ
イタリア中部の大聖堂の街、テーラモに誕生。幼い頃からオルガンに親しみ、非常に若い時にバッハの作品でデビュー。
  ローマでは聖チェチーリア音楽院の名オルガニスト、フェルナンド・ジェルマーニ[1906-1998]にオルガンとオルガン作曲を師事し、レーガーの「創作主題による変奏曲とフーガ」Op.73の演奏によってディプロマを取得。
  続いてマリーニはスイスに向かい、ジュネーヴ音楽院で同地出身の名オルガニスト、リオネル・ロッグ[1936- ]に師事して腕を磨き、オルガン・ヴィルトゥオーゾ部門のプルミエ・プリを獲得。
  以後、ヨーロッパ各地で演奏をおこない、バッハとレーガーの全曲演奏では、ドイツ大使館、マックス・レーガー研究所、イタリア聖公会会議の後援も受けるなど国際的な注目度も高まっています。
  マリーニは現在、ローマ教皇庁宗教音楽研究所のオルガン教授で、ペスカーラ音楽院のオルガンとグレゴリオ聖歌の教授も兼務。
  また、故郷、テーラモ大聖堂の名誉オルガン奏者としてテーラモ国際オルガン・フェスティヴァルの芸術監督を務めるほか、近郊のカステルバッソ・オルガン・サマー、スペインのマジョルカ島で開催されるアントニ・マルトレル国際オルガン・フェスティヴァルの芸術監督も務めています。CDは、Brilliant Classics、Fugatto、SYMPHONIAなどから発売。





戻る

 ピアノ作品
 CD17 72'16

◆ バッハの主題による変奏曲とフーガ ロ短調 Op.81 34:53
01.  主題 アンダンテ(クワジ・アダージョ) 01'50
02.  第1変奏 リステッソ・テンポ 01'26
03.  第2変奏 (センプレ・エスプレッシーヴォ・エド・アッサイ・レガート) 01'19
04.  第3変奏 グラーヴェ・アッサイ 03'18
05.  第4変奏 ヴィヴァーチェ 01'08
06.  第5変奏 ヴィヴァーチェ 01'36
07.  第6変奏 アレグロ・モデラート 01'25
08.  第7変奏 アダージョ 02'09
09.  第8変奏 ヴィヴァーチェ 01'11
10.  第9変奏 グラーヴェ・エ・センプレ・モルト・エスプレッシーヴォ) 03'15
11.  第10変奏 ポコ・ヴィヴァーチェ 01'01
12.  第11変奏 アレグロ・アジタート 01'07
13.  第12変奏 アンダンテ・ソステヌート 02'31
14.  第13変奏 ヴィヴァーチェ 00'52
15.  第14変奏 コン・モート 01'48
16.  フーガ - ソステヌート - ピウ・モート - アダージョ 08'57

1904年完成。ウォーカーは、「最後の小節はピアノ曲全体の中でも最も壮大で勝利に満ちたもののひとつ」と惚れ込んでいます。
◆ 「暖炉のそばの夢」 Op.143 37'08
17.  第1曲 ラルゲット 変ロ長調 03'34
18.  第2曲 コン・モート 変ホ長調 02'37
19.  第3曲 モルト・アダージョ イ長調 03'40
20.  第4曲 アレグレット・グラツィオーゾ ホ長調 02'22
21.  第5曲 アジタート ロ短調 02'50
22.  第6曲 ポコ・ヴィヴァーチェ 変イ長調 02'10
23.  第7曲 モルト・ソステヌート ニ長調 04'12
24.  第8曲 ヴィヴァーチェ(エチュード)ハ長調 01'11
25.  第9曲 ラルゲット 変ホ長調 04'05
26.  第10曲 ヴィヴァーチェ(ユーモレスク)ニ短調 02'37
27.  第11曲 アンダンティーノ ト短調 03'40
28.  第12曲 ラルゲット(エチュード) ニ長調 04'10

37分。1915年完成。
イーデン・ウォーカー (ピアノ)

録音:2023年10月16〜17日、イギリス、ワイアストーン・コンサート・ホールス
イーデン・ウォーカー
1995年生まれ。バーミンガム王立音楽とデンマーク王立音楽アカデミーで学び、現在、ドイツのロストック音楽演劇大学で音楽学の博士課程に在籍しながら、ハンブルクを拠点に活動するイギリス人ピアニスト。レーガー、ブゾーニ、アルカン、ゴドフスキーなどマニアックな作品の探求に注力し、高度な技術によって複雑な音楽を巧みに操るピアニストとして名声を得ています。


戻る

 無伴奏合唱作品
 CD18 55'19

宗教的歌曲 Op.138より 10'09
01.  第1曲:人は生きて、ただ短い時を楽しむ 3'03
02.  第2曲:朝の歌 2'07
03.  第3曲: 夜の歌 3'00
04.  第4曲:聖母様の夢 1'59

1914年完成。
宗教合唱曲集(モテット) Op.110 44'52
05.  第1曲:わが歌は 17'21
06.  第2曲:主よ、私をお守りください 17'11
07.  第3曲:おお死よ、いかに苦いか 10'19

1912年完成。
ベルリン放送合唱団
ベルリン放送ソリスト協会 (Op.110 第1曲と第3曲に参加)
ディートリヒ・クノーテ (指揮)

録音 1974〜1975年、ベルリン (ETERNA制作音源)
ディートリヒ・クノーテ
1929年、ドレスデンに誕生。10歳の時にギュンター・ラミン時代の聖トーマス合唱団に入団。ライプツィヒとベルリン=シャルロッテンブルクの音楽アカデミーで学んだ後、1953年からライプツィヒ放送合唱団指揮者として活動。1955年にはソリスト・アンサンブル「カペラ・リプシエンシス」を設立し、主にルネサンスとバロック時代の音楽を演奏。
  1962年にライプツィヒのフンクハウスでおこなわれた建国記念式典で国歌が歌われる前に、ライプツィヒ放送合唱団と共にその場から去ってしまった(式次第を把握していなかった)ため解任され、その後、タクシー運転手や、バレエ学校の練習ピアニストとして過ごします。
  4年後の1966年にベルリン・ジングアカデミー室内合唱団の副指揮者となって合唱界に復帰。1975年にコッホが亡くなると首席指揮者に昇格して1989年まで在任。その間、1982年にはベルリン放送合唱団の首席指揮者となって引退する1993年まで指揮していました。


戻る

 作曲者情報


参照資料:「Max Reger - Werk statt Leben: Biografie(Susanne Popp)」、「Max Reger: Der konservative Modernist(Michael Schwalb)」、「Max Reger am Wendepunkt zur Moderne(Susanne Popp, Susanne Shigihara)」、「Selected Writings of Max Reger(Christopher Anderson)」、「Max Reger und Karl Straube(Gustav Robert-Tornow)」、他
 家族

父ヨーゼフ
ヨーゼフ・レーガー[1847-1905]。バイエルン王国北東部のランナースドルフに誕生し、バイエルン王国ミュンヘンで死去(58歳)。カトリック。
◆ 母フィロメナ
フィロメナ・カタリーナ・レーガー(旧姓:ライヒェンベルガー)[1852-1911]。バイエルン王国北東部のグレーチェンロイトに誕生し、バイエルン王国ミュンヘンで死去(58歳)。カトリック。
◆ 兄弟
マックス・レーガー[1873-1916]は第1子。第2子テオドール[1875-1875]、第4子アレクサンダー[1877-1877]、第5子ロベルト[1879-1879]は生後数日から数か月で死去しており、第3子エマ[1876-1944]のみ成人。エマは熱狂的なカトリック信者で生涯独身。マックスはプロテスタントで離婚歴のある女性と1902年に結婚したことでカトリック教会から破門されプロテスタントに。
◆ 妻エルザ
マルガレーテ・ウルリケ・アウグスタ・マリー・カロリーネ・エルザ・フォン・レーガー(旧姓:バーゲンスキー)。1870年10月25日にプロイセン王国コルベルク(現・ポーランド、コウォブジェク)に誕生し、1951年5月3日に西ドイツのボンで死去(80歳)。プロテスタント。
◆ 子供
クリスタ・レーガー[1905-1969](1907年3月養子縁組)
シャルロッテ・レーガー[1907-1963](1908年10月養子縁組)
 教育

◆ 自宅でピアノなど指導
1878年、5歳で母フィロメナによるピアノの指導がヴァイデンの自宅で開始。のちに父ヨーゼフも弦楽器や理論など音楽に関するさまざまなことを自宅で指導。
◆ 小学校
1879年、6歳でヴァイデンの小学校に入学し、1882年に9歳で卒業。幼時期から母フィロメナに読み書きと算数を教わっていたため、入学後4週間で第2学年に進級。


◆ 王立中等学校
1882年、9歳でヴァイデンの王立中等学校に入学し、1886年に13歳で卒業。成績優秀。


◆ リントナー
1884年、11歳でアダルベルト・リントナー[1860-1946]によるピアノとオルガンの指導が開始され、1889年、16歳まで継続。リントナーは父ヨーゼフの元教え子で、ヴァイデンの教師・オルガニスト。


◆ 自宅でオルガン
1885年、13歳のときに自宅にオルガンが設置。楽器は父の勤務先である王立教員養成学校準備校で使わなくなったオルガンを改造したもので足鍵盤もある立派なもの。


◆ 王立教員養成学校準備校
1886年、13歳でヴァイデンの王立教員養成学校準備校に入学し、1889年に16歳で卒業。同校は父ヨーゼフの勤務先。


◆ ゾンダースハウゼン音楽院



◆ アルベルト・フックス音楽院



 仕事

◆ アルベルト・フックス音楽院



◆ ミュンヘン音楽アカデミー
1905年、オルガンと理論の講師として契約。しかし、保守派だらけで衝突が絶えず翌1906年に辞任。現・ミュンヘン音楽演劇大学。


◆ ライプツィヒ王立音楽院
教授として作曲を指導。


◆ ライプツィヒのパウロ教会
音楽監督。隣接するライプツィヒ大学が運営する教会。


◆ マイニンゲン宮廷楽団
首席指揮者。


 拠点

◆ ブラント (約1年)
1873〜1874年。バイエルン王国。バイロイトの東約23kmに位置するフィヒテル山地ティルシェンロイトに属する自治体で、当時の人口は600人ほど。レーガーの生地。画像は校舎兼生家。


◆ ヴァイデン (約16年)
1874〜1890年。バイエルン王国。ブラントの南東約37kmに位置。当時の人口は5千人ほど。鉄道「ヴァイデン・バイロイト線(約58km)」や「レーゲンスブルク・ヴァイデン線(約86km)」が通る交通の要衝。


◆ ゾンダースハウゼン (約3か月)
1890〜1890年。シュヴァルツブルク=ゾンダースハウゼン侯国。ヴァイデンの北北西約220kmに位置。当時の人口は5千人ほど。


◆ ヴィースバーデン (約8年)
1890〜1898年。プロイセン王国。ゾンダースハウゼンの南西約220kmに位置。当時の人口は約9万人。帝国都市ヴィースバーデンは、温泉やカジノもあり、当時ドイツで最も富裕層の多い都市のひとつでした。


◆ ヴァイデン (約3年)
1898〜1901年。バイエルン王国。ヴィースバーデンの東南東約300kmに位置。鉄道のもたらした経済効果により人口約1万人に発展。しかし、レーガーは刺激が欲しくなり大都会ミュンヘンに移るよう家族を説得。


◆ ミュンヘン (約6年)
1901〜1907年。バイエルン王国。ヴァイデンの南南西約180kmに位置。当時の人口は約50万人。


◆ ライプツィヒ (約4年)
1907〜1911年。ザクセン王国。ミュンヘンの北北東約360kmに位置。当時の人口は約55万人。


◆ マイニンゲン (約4年)
1911〜1915年。ザクセン=マイニンゲン公国。ライプツィヒの南西約170kmに位置。当時の人口は約2万人。


◆ イェーナ (約1年)
1915〜1916年。ザクセン=ワイマール=アイゼナハ大公国。ライプツィヒの南西約70kmに位置。当時の人口は約4万人。


 トピック

◆ カトリックの日曜礼拝で演奏
1886年、13歳のレーガーは、ヴァイデンの聖ミヒャエル教区教会でおこなわれるカトリックの日曜礼拝で演奏するようになります。当時、この教会は2週間交替でプロテスタント住民にも使用されていたため、プロテスタントのコラールに触れることも可能でした。
◆ 公開演奏会デビュー
1887年、14歳のレーガーは、初めて一般聴衆の前でピアノを演奏。曲目はユダヤ系ポヘミア人作曲家ユリウス・シュルホフ[1825-1898]のピアノ・ソナタ。シュルホフはショパンやリストと交流のあったピアニスト・作曲家。ヘ短調ソナタは1854年に出版されリストに献呈された17分ほどの曲。


◆ 兵役
1896年10月、志願兵としての兵役が開始。当時のドイツの志願兵役制度は、装備費、宿泊費、食費など、兵役期間中に必要な多額の費用を全額自費で賄うことにより兵役期間を2年短縮して1年とし、さらに昇進もしやすくするというものでした。費用相場は2,000〜3,600マルク(約300〜540万円相当)で、当時の小学校教師の年収が2,000マルク(約300万円相当)ほどであったことから、この制度が富裕層を優遇することは明らかで、同様の制度はオーストリア、フランス、イタリア、ロシアなどにもありました。
  レーガーの場合は兵役期間短縮が目的ですが、資金が足りなかったため、6月にピアノ協奏曲ヘ短調を作曲し、7月に交響曲ロ短調をほぼ完成、イギリスのオーゲナー社から出版するはずでしたが見送られたため、ピアノの個人指導などで稼ぐことになります。
  翌年夏、レーガーのなじみの指導先であるバーゲンスキー家には将来の妻エルザの実兄でプロイセン陸軍中佐のハンスとその家族も滞在。実家で兵役中のレーガーに出会ったハンスは、そのルールを守らない型破りな様子に驚き、救いようのない人だと呆れてもいました。
  一方、ハンスの4歳の息子クルトは、よくレーガーの近くに座って演奏を眺めたりしていたので、レーガーのことが気に入っていたようですが、9月2日、鉄ネジの誤飲によりあっけなく死去。
  レーガーは幼いクルトの死を悲しみ「小さなジークフリートのための葬送行進曲」を作曲していますが、残念ながら楽譜は現存していません。悲しみの中、1897年10月1日に兵役も終了。



 年表

 西暦年リンク

1873 1874 1875 1876 1877 1878 1879 1880 1881 1882 1883 1884 1885 1886 1887 1888 1889 1890 1891 1892 1893 1894 1895 1896 1897 1898 1899 1900 1901 1902 1903 1904 1905 1906 1907 1908 1909 1910 1911 1912 1913 1914 1915 1916
 1873年/明治6年 (0歳)

【拠点】 ブラント(バイエルン王国)。
◆ 3月19日午前3時15分、マックス・レーガー誕生。生地はバイエルン王国の北部、バイロイトの東約23kmに位置するフィヒテル山地ティルシェンロイトに属するブラントで、当時の人口は600人ほど。レーガー誕生の2年前の1871年には、連邦国家であるドイツ帝国が成立。バイエルン王国はその構成国で、連邦議会61議席中、プロイセン王国の17議席に次ぐ6議席を確保。

◆ 父ヨーゼフ・レーガー[1847-1905]は小学校教員で、ピアノやコントラバスの演奏のほか、音楽理論にも精通したカトリック教徒。母フィロメナ・カタリーナ・レーガー(旧姓:ライヒェンベルガー)[1852-1911]はティルシェンロイトの地主の娘でピアノを弾くカトリック教徒。2人は1871年10月12日に隣接するエプナトの教区教会で挙式。マックスはその第1子。


◆ 3月22日、エプナトの教区教会で受洗。洗礼名は、ヨハン・バプティスト・ヨーゼフ・マクシミリアン・レーガー。


◆ 9月10日、バイエルン国王ルートヴィヒ2世、宮殿複合施設を建設するために、キームゼー湖のヘレンヴェルト島を35万グルデン(約8億7500万円相当)で購入。新ヘレンキームゼー城は、ノイシュヴァンシュタイン城、リンダーホーフ城と並ぶ名所として有名。

戻る

 1874年/明治7年 (0〜1歳)

【拠点】 ブラント(バイエルン王国)→ ヴァイデン(バイエルン王国)。
◆ 父ヨーゼフの新たな勤務先がヴァイデンの王立教員養成学校準備校に決定。
◆ レーガー家はブラントの南東約37kmに位置するヴァイデン(バイエルン王国)に転居。ヴァイデンの当時の人口は5千人ほどでしたが、1862年にバイエルン東部鉄道の「ヴァイデン・バイロイト線(約58km)」が開通しており、1863年には「レーゲンスブルク・ヴァイデン線(約86km)」も開通するなど交通の要衝で、20世紀を迎える頃には1万人近くに達していました。


戻る

 1875年/明治8年 (1〜2歳)

【拠点】 ヴァイデン(バイエルン王国)。


◆ 2月22日、弟テオドール誕生(同年死去)。

戻る

 1876年/明治9年 (2〜3歳)

【拠点】 ヴァイデン(バイエルン王国)。


◆ 4月13日、妹エマ[1876-1944]誕生。
◆ 8月13日、バイロイト祝祭劇場、「ラインの黄金」により開場。建設資金は後援公募とオスマン帝国皇帝アブデュルアズィズからの巨額援助、及びルートヴィヒ2世からの40万マルクの融資(約6億円相当。後年完済)など。

戻る

 1877年/明治10年 (3〜4歳)

【拠点】 ヴァイデン(バイエルン王国)。


◆ 6月10日、弟アレクサンダー誕生(同年死去)。

戻る

 1878年/明治11年 (4〜5歳)

【拠点】 ヴァイデン(バイエルン王国)。


◆ 母によるピアノの指導が開始。ほどなく父も音楽に関するさまざまなことを指導。

戻る

 1879年/明治12年 (5〜6歳)

【拠点】 ヴァイデン(バイエルン王国)。


【教育】 ヴァイデンの小学校。
◆ 7月10日、弟ロベルト誕生(同年死去)。
◆ ヴァイデンの小学校に入学。読み書き計算ができたため4週間後に第2学年に進級。


戻る

 1880年/明治13年 (6〜7歳)

【拠点】 ヴァイデン(バイエルン王国)。


【教育】 ヴァイデンの小学校。

戻る

 1881年/明治14年 (7〜8歳)

【拠点】 ヴァイデン(バイエルン王国)。


【教育】 ヴァイデンの小学校。

戻る

 1882年/明治15年 (8〜9歳)

【拠点】 ヴァイデン(バイエルン王国)。


【教育】 ヴァイデンの小学校→ ヴァイデンの王立中等学校。
◆ ヴァイデンの小学校を卒業。
◆ ヴァイデンの王立中等学校に入学。


戻る

 1883年/明治16年 (9〜10歳)

【拠点】 ヴァイデン(バイエルン王国)。


【教育】 ヴァイデンの王立中等学校。


戻る

 1884年/明治17年 (10〜11歳)

【拠点】 ヴァイデン(バイエルン王国)。


【教育】 ヴァイデンの王立中等学校。


【教育】 アダルベルト・リントナーによる個人指導(ピアノ、オルガン)。
◆ ヴァイデンの教師でオルガニストのアダルベルト・リントナー[1860-1946]にピアノとオルガンを師事。リントナーはレーガーの父ヨーゼフの教え子。


戻る

 1885年/明治18年 (11〜12歳)

【拠点】 ヴァイデン(バイエルン王国)。


【教育】 ヴァイデンの王立中等学校。


【教育】 アダルベルト・リントナーによる個人指導(ピアノ、オルガン)。


◆ 父の勤務先である王立教員養成学校準備校のオルガンが使われなくなったため、自宅用に改造して設置。自宅でもオルガン演奏が可能に。


戻る

 1886年/明治19年 (12〜13歳)

【拠点】 ヴァイデン(バイエルン王国)。


【教育】 ヴァイデンの王立中等学校→ ヴァイデンの王立教員養成学校準備校。
【教育】 アダルベルト・リントナーによる個人指導(ピアノ、オルガン)。


◆ ヴァイデンの王立中等学校を優秀な成績で卒業。


◆ 典礼演奏が上達したため、ヴァイデンの聖ミヒャエル教区教会でおこなわれるカトリックの日曜礼拝で演奏するようになります。当時、この教会は2週間交替でプロテスタント住民にも使用されていたため、プロテスタントのコラールに触れることも可能でした。
◆ ヴァイデンの王立教員養成学校準備校に入学。


戻る

 1887年/明治20年 (13〜14歳)

【拠点】 ヴァイデン(バイエルン王国)。


【教育】 ヴァイデンの王立教員養成学校準備校。


【教育】 アダルベルト・リントナーによる個人指導(ピアノ、オルガン)。


◆ 5月、公開演奏会に初めて出演。会場の「ガストホーフ・ツア・アイゼンバーン」は当時の鉄道建設ラッシュに対応した「線路沿いの宿」。宿泊だけでなく、飲食や音楽演奏の地域拠点としてドイツ各地に数多く出現。
  曲目はユダヤ系ポヘミア人作曲家ユリウス・シュルホフ[1825-1898]のピアノ・ソナタ ヘ短調。シュルホフはショパンやリストと交流のあったピアニストで作曲家。ヘ短調ソナタは1854年に出版されリストに献呈された17分ほどの曲。ユリウス・シュルホフはのちにレーガーがライプツィヒ音楽院で教えることになる作曲家エルヴィン・シュルホフ[1894-1942]の大叔父。


ちなみにエルヴィン・シュルホフは初期にはレーガーの影響を受けた「ヴァイオリンとピアノのための組曲」なども作曲していましたが、第1次大戦でオーストリア軍に従軍したのち前衛化。やがてナチ政権下のドイツとその保護領であるチェコで仕事を失ったエルヴィンは、1939年にソ連政府に市民権を申請して1941年4月26日に承認され、6月13日にはソ連領事館でビザを取得。移住しようとしていた矢先の6月22日にドイツが不可侵条約を破ってソ連に侵攻したため、ソ連市民権を得ていたシュルホフは敵国民扱いのユダヤ人となり翌6月23日に逮捕、翌年バイエルンのヴュルツブルク強制収容所で死去。


戻る

 1888年/明治21年 (14〜15歳)

【拠点】 ヴァイデン(バイエルン王国)。


【教育】 ヴァイデンの王立教員養成学校準備校。


【教育】 アダルベルト・リントナーによる個人指導(ピアノ、オルガン)。


◆ 夏、名付け親でもある裕福な叔父ヨハンに連れられバイロイトで、モットル指揮「パルジファル」、リヒター指揮「マイスタージンガー」を鑑賞。衝撃を受け、作曲家になることを決意。叔父ヨハンは毎年のようにレーガーを邸宅に滞在させていました。
◆ リントナーがハンブルクのフーゴー・リーマンとミュンヘンのヨーゼフ・ラインベルガー宛にレーガーの序曲ニ短調を送付。両者とも好意的でしたが、特にリーマンは積極的な反応でした。

【作品】
管弦楽
● 序曲ニ短調

戻る

 1889年/明治22年 (15〜16歳)

【拠点】 ヴァイデン(バイエルン王国)。


【教育】 ヴァイデンの王立教員養成学校準備校。
【教育】 アダルベルト・リントナーによる個人指導(ピアノ、オルガン)。


◆ 6月、ヴァイデンの王立教員養成学校準備校を卒業。


◆ 音楽の勉強を希望するものの父親は拒否。
◆ 8月、アンベルク(バイエルン王国)の王立教員養成学校に合格。
◆ 弦楽四重奏曲ニ短調を完成。終楽章に父を意識してコントラバスを使用。
◆ レーゲンスブルク大聖堂で礼拝に接して感動し、礼拝で演奏されるオルガン音楽を勉強して作曲することを決意。

【作品】
管弦楽
● 交響的楽章「ヘロイデ(英雄)」
室内楽
● 弦楽四重奏曲ニ短調
● フルートと弦楽五重奏のためのスケルツォ

戻る

 1890年/明治23年 (16〜17歳)

【拠点】 ヴァイデン(バイエルン王国)→ ゾンダースハウゼン(シュヴァルツブルク=ゾンダースハウゼン侯国)→ ヴィースバーデン(プロイセン王国)。
【教育】 ゾンダースハウゼン音楽院。
【教育】 アルベルト・フックス音楽院。
【所属組織】 アルベルト・フックス音楽院(講師:オルガン、ピアノ)。
◆ 4月、ゾンダースハウゼン(シュヴァルツブルク=ゾンダースハウゼン侯国)に転居。


◆ 4月、ゾンダースハウゼン音楽院で、フーゴー・リーマン[1849-1919]のクラスに7月まで参加。リーマンはこの年、ハンブルク音楽院を辞めて故郷のゾンダースハウゼンに戻り、地元の音楽院で教えていました。リーマンは音楽辞典編纂でも有名な音楽理論家、音楽史家、音楽教育者。


◆ 9月、リーマンがヴィースバーデン(プロイセン王国)のアルベルト・フックス音楽院(旧称:フロイデンベルク音楽院)に招かれて契約したため、レーガーもヴィースバーデンに転居。


◆ 9月、アルベルト・フックス音楽院に入学。学生としてピアノと音楽理論を専攻しながら、オルガンとピアノの講師として報酬も得られるよう契約。


◆ アルベルト・フックス院長のフックスとの共演でチェンバロを演奏。フックスは歴史的楽器のコレクターでもありました。

【作品】
管弦楽
● 交響的楽章ニ短調
室内楽
● ヴァイオリン・ソナタ Op.1

戻る

 1891年/明治24年 (17〜18歳)

【拠点】 ヴィースバーデン(プロイセン王国)。


【教育】 アルベルト・フックス音楽院。
【所属組織】 アルベルト・フックス音楽院(講師:オルガン、ピアノ)。


◆ この頃から酒量と喫煙量が増大。

【作品】
室内楽
● ピアノ三重奏曲 Op.2
● ヴァイオリン・ソナタ Op.3
ピアノ
● 演奏会用大ワルツ WoO III/3(Op.378)

戻る

 1892年/明治25年 (18〜19歳)

【拠点】 ヴィースバーデン(プロイセン王国)。


【教育】 アルベルト・フックス音楽院。
【所属組織】 アルベルト・フックス音楽院(講師:オルガン、ピアノ)。



【作品】
室内楽
● チェロ・ソナタ Op.5
● 2つの弦楽四重奏のためのスケルツォ
ピアノ
● 12のワルツ・カプリース Op.9(4手)
オルガン
● 3つの小品 Op.7
声楽
● 3つの合唱曲 Op.6
● 5つの歌曲 Op.8

戻る

 1893年/明治26年 (19〜20歳)

【拠点】 ヴィースバーデン(プロイセン王国)。


【教育】 アルベルト・フックス音楽院。
【所属組織】 アルベルト・フックス音楽院(講師:オルガン、ピアノ)。


【個人事業】 個人指導。作曲。音楽評論。
◆ 2月、アルベルト・フックス音楽院での学業を修了。オルガンとピアノの講師として引き続き在職。
◆ ピアノの個人指導先のバーゲンスキー家で将来の妻となるエルザと出会います。
◆ 「アルゲマイネ・ムジーク・ツァイトゥング」紙に音楽評論を寄稿。
◆ ロンドンの出版社、オーゲナー社と契約。契約期間は7年間。

【作品】
ピアノ
● 20のドイツ舞曲 Op.10(4手)
● 7つのワルツ Op.11(4手)
オルガン
● 6つのコラール前奏曲
声楽
● 5つの歌 Op.12

戻る

 1894年/明治27年 (20〜21歳)

【拠点】 ヴィースバーデン(プロイセン王国)。


【所属組織】 アルベルト・フックス音楽院(講師:オルガン、ピアノ)。


【個人事業】 個人指導。作曲。音楽評論。
◆ 2月、ベルリンでヴァイオリン・ソナタ Op.1、ピアノ三重奏曲 Op.2、チェロ・ソナタ Op.5、歌曲を演奏するコンサートを開催。
◆ 3月、アルコールの過剰摂取が非難されます。
◆ 「アルゲマイネ・ムジーク・ツァイトゥング」紙に音楽評論を寄稿。

【作品】
ピアノ
● 綴じていないページ Op.13
声楽
● 5つの二重唱曲 Op.14
● 湖の上に立つ Op.14b

戻る

 1895年/明治28年 (21〜22歳)

【拠点】 ヴィースバーデン(プロイセン王国)。


【所属組織】 アルベルト・フックス音楽院(講師:オルガン、ピアノ)。


【個人事業】 個人指導。作曲。
◆ 秋、リーマン家がライプツィヒに転居。

【作品】
ピアノ
● 青年時代より Op.17
● すべての短調と長調の111のカノン
オルガン
● 組曲 Op.16
声楽
● タントゥム・エルゴ・サクラメントゥム(ラテン語)

戻る

 1896年/明治29年 (22〜23歳)

【拠点】 ヴィースバーデン(プロイセン王国)。


【所属組織】 アルベルト・フックス音楽院(講師:オルガン、ピアノ)。


【個人事業】 個人指導。作曲。
◆ 2月、フランクフルト・ムゼウム協会主催演奏会で、R.シュトラウス、ブゾーニと交流。


◆ ブラームス宛にオルガン組曲 Op.16を送付。バッハの手法による作品で、ブラームスは気に入り、他も送ってくれるようレーガーに依頼。
◆ 10月、志願兵としての兵役が開始。当時のドイツの志願兵役制度は、装備費、宿泊費、食費など、兵役期間中に必要な多額の費用を全額自費で賄うことにより兵役期間を2年短縮して1年とし、さらに昇進もしやすくするという制度でした。費用相場は2,000〜3,600マルク(約300〜540万円相当)で、当時の小学校教師の年収が2,000マルク(約300万円相当)ほどであったことから、この制度が富裕層を優遇するものであることは明らかで、同様の制度はオーストリア、フランス、イタリア、ロシアなどにもありました。
  レーガーの場合は兵役期間短縮が目的ですが、資金が足りなかったため、6月にピアノ協奏曲ヘ短調を作曲し、7月に交響曲ロ短調をほぼ完成、イギリスのオーゲナー社から出版するはずでしたが見送られたため、借金で賄うことになります。



【作品】
ピアノ
● 華麗な練習曲
● 8つの即興曲 Op.18
● 5つのフモレスケ Op.20

戻る

 1897年/明治30年 (23〜24歳)

【拠点】 ヴィースバーデン(プロイセン王国)。


【個人事業】 個人指導。作曲。
◆ 4月3日、ブラームス死去。
◆ 夏、志願兵役中のレーガーは、兵役費用に充てるため、4年前から教えているバーゲンスキー家で、エルザとエルザの従姉妹のベルタにピアノの個人指導を実施。
  バーゲンスキー家にはエルザの実兄でプロイセン陸軍中佐のハンスとその家族も滞在しており、レーガーに会ったハンスは、そのルールを守らない型破りな様子に驚き、救いようのない人だと呆れてもいました。
  一方、ハンスの4歳の息子クルトは、よくレーガーの近くに座って演奏を眺めたりしていたので、レーガーのことが気に入っていたようですが、9月2日、鉄ネジの誤飲によりあっけなく死去。
  レーガーは幼いクルトの死を悲しみ「小さなジークフリートのための葬送行進曲」を作曲していますが、残念ながら楽譜は現存していません。
◆ 10月1日、兵役終了。



【作品】
ピアノ
● 小さなジークフリートのための葬送行進曲

戻る

 1898年/明治31年 (24〜25歳)

【拠点】 ヴィースバーデン(プロイセン王国)→ ヴァイデン(バイエルン王国)。
【個人事業】 個人指導。作曲。
◆ 2月、ピアノ五重奏曲ハ短調が完成するものの、英オーゲナー社は出版を拒否。
◆ ハイデルベルクとボンの楽長職に応募して不合格。ブゾーニとモットルの推薦を得ていただけにレーガーのショックは大きく、酒量が増大。
◆ 3月、妹エマがアルコール依存状態のレーガーを実家に連れ戻して立て直そうとヴィースバーデンを訪れるもののレーガーは拒否。
◆ 3月、レーガーと同年齢の若いオルガニスト、カール・シュトラウべ[1873-1950]が、オルガン組曲 Op.16をベルリン初演。前年にブラームス宛に送って気に入られていた曲。
◆ 6月、妹エマの連れ戻しに応じ、レーガーはヴァイデンの実家に転居。



【作品】
室内楽
● ピアノ五重奏曲ハ短調 WoO II/9
● チェロ・ソナタ ト短調 Op.28
ピアノ
● 即興曲「美しく青きドナウ」
● 6つのワルツ Op.22(4手)
● 6つの小品 Op.24
● 水彩画 Op.25
● 「若者への挨拶」
オルガン
● コラール幻想曲「われらが神は堅き砦」Op.27
● 幻想曲とフーガ ハ短調 Op.29
● コラール幻想曲「大いに喜べ、おおわが魂よ」Op.30
声楽
● 讃歌と歌 Op.21
● 彼らはみなあなたに栄光をもたらすでしょう
● 2つの宗教的な歌 Op.19(ドイツ語、オルガン伴奏)
● 4つの歌曲 Op.23
● アンナ・リッターの6つの詩 Op.31

戻る

 1899年/明治32年 (25〜26歳)

【拠点】 ヴァイデン(バイエルン王国)。


【個人事業】 作曲。
◆ 5〜6月、ザルツブルクの隣ベルヒテスガーデンのシュネーヴィンクルに長期滞在。ヴィースバーデン時代にピアノの個人指導をおこなっていたバーゲンスキー家からの招待。同地で同家の娘エルザと再会。エルザは1891年にフランツ・フォン・ベルケン少将と結婚し、1899年4月に離婚。レーガーは恋愛感情を抱き、歌曲を作曲して表現。しかしまだ離婚から間もないことや、ヴィースバーデン時代のレーガーの深酒を覚えていたエルザは拒否。

【作品】
管弦楽
● ホルンと弦楽のためのスケルツィーノ

室内楽
● ヴァイオリン・ソナタイ長調 Op.41
ピアノ
● 7つの性格的小品 Op.32
● 5つの絵画的小品 Op.34(4手)
● 色とりどりの葉 Op.36
● 3つのアルバムの綴り

オルガン
● オルガン・ソナタ第1番嬰ヘ短調 Op.33
● 序奏とパッサカリア
● 2つのコラール幻想曲 Op.40
声楽
● 男声合唱のための7つの歌 Op.38
● 3つの合唱曲 Op.39
● マリア、まことの天の喜び
● 6つの歌 Op.35
● 5つの歌 Op.37

戻る

 1900年/明治33年 (26〜27歳)

【拠点】 ヴァイデン(バイエルン王国)。


【個人事業】 作曲。
◆ 2月、B-A-C-Hの名による幻想曲とフーガを完成し、ラインベルガーに献呈。

【作品】
管弦楽
● ヴァイオリンと管弦楽のための2つのロマンス Op.50
室内楽
● 4つの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Op.42
● 2つのクラリネット・ソナタ Op.49
● 2つの弦楽四重奏曲 Op.54
ピアノ
● 6つの間奏曲 Op.45
● 10の演奏会用小品 Op.44
● 7つのシルエット Op.53
オルガン
● B-A-C-Hの名による幻想曲とフーガ Op.46
● 6つのトリオ Op.47
● 3つのコラール幻想曲 Op.52
● 前奏曲ハ短調
声楽
● 8つの歌曲 Op.43
● 7つの歌曲 Op.48
● 12の歌曲 Op.51
● 3つのコラール Op.79g
● 15の歌曲 Op.55

戻る

 1901年/明治34年 (27〜28歳)

【拠点】 ヴァイデン(バイエルン王国)→ ミュンヘン(バイエルン王国)。
【個人事業】 個人指導。演奏。作曲。
◆ 1月、ベルリンで歌曲の伴奏者としてピアノを演奏。
◆ 3月、シュトラウベがミュンヘンでレーガー作品のオルガン・コンサートで演奏して成功。
◆ ライプツィヒのペータース社から12の小品集 Op.59を出版。
◆ 7月、父ヨーゼフが持病悪化の為、早期退職。
◆ レーガーが両親を説得し、家族全員でミュンヘンに転居。


◆ ブリュートナーのグランド・ピアノを購入。
◆ 理論とピアノ演奏の個人指導を開始。
◆ 11月、シュトラウベが再びミュンヘンでレーガー作品のオルガン・コンサートで演奏。

【作品】
室内楽
● 2つの弦楽四重奏曲Op.54
● ヴァイオリンとピアノのためのカプリス
ピアノ
● 6つのブルレスケ Op.58(4手)
● 左手のための4つの特別な練習曲
オルガン
● 「我らが王、万歳」による変奏曲とフーガ
● 交響的幻想曲とフーガ Op.57「インフェルノ幻想曲」
● 12の小品 Op.59
● オルガン・ソナタ第2番 Op.60
声楽
● 演奏しやすい典礼曲 Op.61
● 8つのタントゥム・エルゴ Op.61a
● 4つのタントゥム・エルゴ Op.61b
● 4つのタントゥム・エルゴ Op.61c
● 8つのマリアの歌 Op.61d
● 4つのマリアの歌 Op.61e
● 4のマリアの歌 Op.61f
● 6つの哀悼歌 Op.61g
● 15の歌曲 Op.55
● 16の歌曲 Op.62

戻る

 1902年/明治35年 (28〜29歳)

【拠点】 ミュンヘン(バイエルン王国)。


【個人事業】 個人指導。演奏。作曲。
◆ 10月25日、エルザ・フォン・バーゲンスキー(マルガレーテ・ウルリケ・アウグスタ・マリー・カロリーネ・エルザ・フォン・バーゲンスキー)[1891-1951]と法的に結婚。新居はミュンヘン。エルザが離婚歴ありのプロテスタントだったため、熱心なカトリックであるレーガーの家族は強く拒絶。また、レーガーはカトリック教会から破門に。
◆ 11月、ヴェルト通り35番地の実家を出て、通りの反対側の20番地に転居してエルザとの結婚生活を開始。
◆ 12月7日、エルザとプロテスタント教会で結婚。

【作品】
室内楽
● ピアノ五重奏曲 ハ短調 Op.64
● ヴァイオリンとピアノのためのロマンス
● ヴァイオリンとピアノのための小さなカプリス
● クラリネット(またはヴァイオリン)とピアノのためのアルバムの綴り
● クラリネット(またはヴァイオリン)とピアノのためのタランテラ
● フルートとピアノのためのアレグレット・グラツィオーゾ

無伴奏
● 無伴奏ヴァイオリンのための前奏曲とフーガ

ピアノ
● 夜に
● 葉と花(12の小品)

オルガン
● 前奏曲とフーガ ニ短調
● 12のモノローグ Op.63
● 12の小品 Op.65
● 52のやさしいコラール前奏曲 Op.67

声楽
● 棕櫚の主日の朝
● 12の歌曲 Op.66
● 6つの歌曲 Op.68

戻る

 1903年/明治36年 (29〜30歳)

【拠点】 ミュンヘン(バイエルン王国)。


【個人事業】 個人指導。演奏。作曲。
◆ 3月、シュトラウベがライプツィヒの聖トーマス教会オルガン奏者に就任し、ほどなくライプツィヒ・バッハ協会の合唱指揮者にも就任(トーマスカントル就任は1918年)。
◆ 転調に関する理論書「Modulation」を出版。人気を博します。
◆ 9月、ヴェルト通りのアパートから800メートルほど離れたプライジング通りのアパートに転居し、エルザの母、アウグスタ[1841-1907]が同居開始。現在のガスタイクの隣の場所。

【作品】
室内楽
● ヴァイオリン・ソナタ Op.72

ピアノ
● 10の小品 Op.79a

オルガン
● 10の小品 Op.69
● 創作主題による変奏曲とフーガ Op.73
● 13のコラール前奏曲 Op.79b

声楽
● 変容の歌 Op.71(献呈:愛しのエルザ・レーガーに)
● 3つの宗教的歌曲(ドイツ語、オルガン伴奏)
● 17の歌曲 Op.70
● 18の歌曲 Op.75

戻る

 1904年/明治37年 (30〜31歳)

【拠点】 ミュンヘン(バイエルン王国)。


【個人事業】 個人指導。演奏。作曲。
◆ 4月、エルザの兄ハンスがドイツ領南西アフリカ(現・ナミビア)で反乱軍との戦いで戦死。ハンスは7年前にヴィースバーデンのバーゲンスキー家でレーガーと会っており、その際、ハンスの息子クルトが誤飲事故で急死したことから、レーガーは「小さなジークフリートの葬送行進曲」を作曲していました。
◆ 5月、フランクフルト・トーンキュンストラー音楽祭でアンリ・マルトーとヴァイオリン・ソナタ Op.72で成功を収め、しばらくはマルトーと内外で頻繁に演奏していたため、ペータースに宛てて「鉄道車輛に住んでいます」と手紙を送るほどの多忙さでした。
◆ 「J.S.バッハの主題による変奏曲とフーガ」と「ベートーヴェンの主題による変奏曲とフーガ」も人気曲となり、レーガーの知名度向上に大きく貢献。

【作品】
室内楽
● 弦楽四重奏曲 Op.74
● フルート、ヴァイオリン、ヴィオラのためのセレナーデ Op.77a
● 弦楽三重奏曲 Op.77b
● 管楽セレナーデ
● チェロ・ソナタ Op.78
● ヴァイオリンとピアノのための3つの演奏会用小品 Op.79d
● チェロとピアノのための2つの演奏会用小品 Op.79e

ピアノ
● J.S.バッハの主題による変奏曲とフーガ Op.81
● ベートーヴェンの主題による変奏曲とフーガ Op.86
● ロマンス イ短調

オルガン
● 5つのやさしい前奏曲とフーガ Op.56
● 12の小品 Op.80

声楽
● 14のコラール Op.79f

戻る

 1905年/明治38年 (31〜32歳)

【拠点】 ミュンヘン(バイエルン王国)。


【所属組織】 ミュンヘン音楽アカデミー。
【個人事業】 演奏。作曲。
◆ 5月、ミュンヘン音楽アカデミー(現・ミュンヘン音楽演劇大学)の講師にモットルにより任命。理論とオルガンを指導。


◆ 6月、ドイツ音楽協会(ADMV)主催によりグラーツで開催されたトーンキュンストラー音楽祭で、バッハの主題による変奏曲とベートーヴェンの主題による変奏曲が演奏されて成功。


◆ 9月28日、父ヨーゼフ、ミュンヘンで死去。58歳。
◆ 10月8日、レーガーの擁護者であるモットルがエッセンで「シンフォニエッタ」を初演。以後、シュタインバッハ、ニキシュ、シャルクなどによりシーズン中に22回演奏される成功作に。


◆ 12月、自動演奏ピアノ「ヴェルテ・ミニョン」のために10曲の小品を演奏。前年に開発されたばかりの新しい楽器。



【作品】
管弦楽
● シンフォニエッタ Op.90
室内楽
● ヴァイオリン・ソナタ Op.84
無伴奏
● 7つの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Op.91
ピアノ
● 無窮動
オルガン
● 4つの前奏曲とフーガ Op.85
● 組曲 Op.92
声楽
● 4つのカンタータ
● 復活カンタータ
● 4つの歌 Op.88

戻る

 1906年/明治39年 (32〜33歳)

【拠点】 ミュンヘン(バイエルン王国)。


【所属組織】 ミュンヘン音楽アカデミー。


【個人事業】 作曲。演奏。指揮。個人指導。
◆ 1月、ドイツ音楽協会(ADMV)を脱退。副会長のマックス・シリングス[1868-1933]との衝突が原因(シリングスは当時はフォン無し)。


◆ 2月、モットルがミュンヘンで「シンフォニエッタ」を指揮したコンサートで、組織的な妨害活動が展開。レーガーは同地で自分を敵視する一派が200枚の無料チケットを配ったと友人に報告。普通に考えれば前月に揉めたシリングスの支持者ということになりそうです。


◆ 2月、「シンフォニエッタ」をハイデルベルクで指揮。これが指揮者デビュー。
◆ 7月、ミュンヘン音楽アカデミーを退職。レーガーと揉めたシリングスの仲間であるルートヴィヒ・トゥイレ[1861-1907]は、その平明で保守的な姿勢により同アカデミーの人気作曲科教授でしたが、レーガーの複雑な技法が理解できず敵対し、衝突が頻発したことでレーガーはうんざりして退職。レーガーが教えていた生徒の何人かは、以後、レーガーの個人指導を受けることになります。


◆ 秋、国内外でレーガー作品をとりあげるコンサートが増え、シーズン中にレーガ―作品だけのコンサートが25回おこなわれています。
◆ 12月、サンクトペテルブルクでのレーガー作品コンサートが成功。

【作品】
管弦楽
● セレナーデ Op.95
室内楽
● ヴァイオリンとピアノのための古風な様式による組曲 Op.93
ピアノ
● 2つの小品
● スケルツォ 嬰ハ短調
● 4つのソナチネ
● 6つの小品 Op.94(4手)
● 序奏、パッサカリアとフーガ Op.96(2台ピアノ)
オルガン
● 前奏曲とフーガ 嬰ト短調
声楽
● 4つの歌 Op.97

戻る

 1907年/明治40年 (33〜34歳)

【拠点】 ミュンヘン(バイエルン王国)→ ライプツィヒ(ザクセン王国)。
【所属組織】 ライプツィヒ王立音楽院。
【所属組織】 ライプツィヒ大学(パウロ教会音楽監督)。
【個人事業】 作曲。演奏。指揮。
◆ 3月、ライプツィヒ(ザクセン王国)に転居。


◆ 3月、1歳11か月の孤児クリスタ[1905-1969]と養子縁組。

◆ ライプツィヒ王立音楽院の教授に任命。作曲を指導。


◆ ライプツィヒのパウロ教会音楽監督に任命。



【作品】
管弦楽
● J.A.ヒラーの主題による変奏曲とフーガ Op.100
ピアノ
● 6つの前奏曲とフーガ Op.99
● 永遠にあなたのもの!
声楽
● 歌曲集「素朴な歌」Op.76(全6巻60曲)
● 2つの宗教的な歌 Op.105
● 6つの歌 Op.104

戻る

 1908年/明治41年 (34〜35歳)

【拠点】 ライプツィヒ(ザクセン王国)。


【所属組織】 ライプツィヒ王立音楽院。


【所属組織】 ライプツィヒ大学(パウロ教会音楽監督)。
【個人事業】 作曲。演奏。指揮。
◆ 3月、ピアノ三重奏曲 Op.102をライプツィヒで初演。
◆ ダルムシュタット(ヘッセン大公国)で演奏されたピアノ三重奏曲 Op.102により、ヘッセン大公エルンスト・ルートヴィヒ[1868-1937]が銀メダル(芸術と科学部門)を授与。


◆ ライプツィヒのパウロ教会音楽監督を退任。


◆ 10月、1歳8か月の孤児シャルロッテ[1907-1963]と養子縁組。

【作品】
管弦楽
● ある悲劇のための交響的プロローグ Op.108
● ヴァイオリン協奏曲 Op.101
● ヴァイオリンと管弦楽のための組曲(アリア) Op.103a
室内楽
● ピアノ三重奏曲 Op.102
● ヴァイオリンとピアノのための組曲(6つの演奏会用小品) Op.103a
オルガン
● 6つのコラール前奏曲
声楽
● 聖別の歌
● 詩篇第100番第1部 Op.106

戻る

 1909年/明治42年 (35〜36歳)

【拠点】 ライプツィヒ(ザクセン王国)。


【所属組織】 ライプツィヒ王立音楽院。


【個人事業】 作曲。演奏。指揮。
◆ 5月、ロンドン・ツアー。
◆ マックス・シリングスと和解し、ドイツ音楽協会(ADMV)に復帰。シリングスは前年にシュトゥットガルト(ヴュルテンベルク王国)の宮廷劇場総監督に就任し、この1909年にはドイツ音楽協会の会長に就任。



【作品】
室内楽
● 弦楽四重奏曲 Op.109
● ヴァイオリンとピアノのための2つの小ソナタ Op.103b
● クラリネット・ソナタ Op.107
声楽
● 詩篇第100番第2部 Op.106
● ツェッペリンへ(無伴奏合唱曲)
● 我らの父(無伴奏合唱曲)
● 3つの二重唱曲 Op.111a
● 3つの歌 Op.111b(無伴奏女声合唱曲)
● 3つの歌 Op.111c(無伴奏女声合唱曲)
● 修道女 Op.112(合唱、管弦楽)

戻る

 1910年/明治43年 (36〜37歳)

【拠点】 ライプツィヒ(ザクセン王国)。


【所属組織】 ライプツィヒ王立音楽院。


【個人事業】 作曲。演奏。指揮。
◆ 5月、ドルトムント(プロイセン王国)で「第1回ドイツ・レーガー音楽祭」3日間開催。レーガー作品による7つのコンサートで、多くの作品を紹介。
◆ レーガーの成功により、ライプツィヒの批評家ヴァルター・ニーマン[1876-1953]による激しい批評攻撃が激化。ニーマンの執筆媒体はライプツィヒの日刊紙「ノイエステ・ナハリヒテン(=最新ニュース)」などで、当時10万部近い部数のドイツ文字印刷で保守系の新聞。ライプツィヒの当時の人口は50万人ほどで、ラジオも存在しない時代なので影響力は絶大。ニーマンはサロン系のピアノ曲などを後年作曲したこともある人物。



【作品】
管弦楽
● ピアノ協奏曲 Op.114
室内楽
● ピアノ四重奏曲 Op.113
● チェロ・ソナタ Op.116
● 弦楽六重奏曲 Op.118
ピアノ
● エピソード集 Op.115

戻る

 1911年/明治44年 (37〜38歳)

【拠点】 ライプツィヒ(ザクセン王国)。


【所属組織】 ライプツィヒ王立音楽院。


【所属組織】 マイニンゲン宮廷(宮廷楽団首席指揮者)。


【個人事業】 作曲。演奏。指揮。
◆ 1月16日、マイニンゲン宮廷楽団の首席指揮者、ヴィルヘルム・ベルガー[1861-1911]が胃の手術直後に49歳で急死。ベルガーは重厚で複雑な作風からブラームス派の作曲家と呼ばれた人物。


◆ 2月、ザクセン=マイニンゲン公ゲオルク2世[1826-1914]は、レーガーを宮廷楽長に任命。


◆ 3月、ザクセン=コーブルク=ゴータ公カール・エドゥアルト[1884-1954]から宮廷顧問に任命。レーガーは感謝の印としてピアノ曲集「私的な日記」Op.82の第3巻を献呈。


◆ 5月、ダルムシュタット音楽祭で、詩篇第100番 Op.106を聴いたヘッセン大公エルンスト・ルートヴィヒが感動してもう一度演奏するよう要請。30分ほどの合唱と管弦楽のための作品で、有名なコラール「われらが神は堅き砦」が背後で鳴り響く終曲の高揚感は確かに素晴らしいものがあります。ヘッセン大公は1908年にピアノ三重奏曲 Op.102に感動してレーガーに銀メダル(芸術と科学部門)を授与していた人物。


◆ 5月、ピルモント(ヴァルデック=ピルモント侯国)で、フリッツ・ブッシュの指揮により、第1回バッハ=レーガー音楽祭が開催。


◆ 6月7日、母フィロメナ、ミュンヘンの病院で死去。58歳。
◆ マイニンゲン(ザクセン=マイニンゲン公国)に転居。


◆ 12月、マイニンゲン宮廷楽団の首席指揮者に就任。レーガーはビューローやシュタインバッハの時代のように多くのツアーを実施することを計画。マイニンゲン宮廷楽団は、ハンス・フォン・ビューロー[1830-1894]の時代[1880-1885]にブラームス本人との関係が強まり、ビューローの後任はブラームスの推薦で、使徒フリッツ・シュタインバッハ[1855-1916]が就任。在任中[1886-1903]はブラームス尽くしだったことから、マイニンゲンは約30年に渡ってブラームス派の牙城だったことになります。これはシンプル志向のヴァルター・ニーマンに攻撃されて裁判でも負け、同じく平明なミュンヘン楽派のシリングスとトゥイレに苦しめられたレーガーにとっては理想的な環境でもありました。レーガーはここで楽器の音響的可能性を探求するかのように、幅広いスタイルのオーケストラ音楽を作曲するようになります。



【作品】
管弦楽
● ある喜劇の序曲 Op.120
室内楽
● 弦楽四重奏曲嬰 Op.121
● ヴァイオリン・ソナタ Op.122
声楽
● 宗教的合唱曲集 Op.110
● 夜の聖別 Op.119

戻る

 1912年/明治45年/大正元年 (38〜39歳)

【拠点】 マイニンゲン(ザクセン=マイニンゲン公国)。


【所属組織】 ライプツィヒ王立音楽院。


【所属組織】 マイニンゲン宮廷(宮廷楽団首席指揮者)。


【個人事業】 作曲。演奏。指揮。
◆ 11月、カールスルーエでレーガー音楽祭開催。

【作品】
管弦楽
● 管弦楽のための古風な様式による協奏曲 Op.123
● ロマンティック組曲 Op.125
無伴奏
● 無伴奏ヴァイオリンのための前奏曲とフーガ Op.117
ピアノ
● 私の日記から Op.82(4巻35曲)
オルガン
● 前奏曲とフーガ 嬰ヘ短調
声楽
● ローマの勝利の歌 Op.126
● 希望に寄せて Op.124

戻る

 1913年/大正2年 (39〜40歳)

【拠点】 マイニンゲン(ザクセン=マイニンゲン公国)。


【所属組織】 ライプツィヒ王立音楽院。


【所属組織】 マイニンゲン宮廷(宮廷楽団首席指揮者)。


【個人事業】 作曲。演奏。指揮。
◆ 4月、シューベルトの歌曲「メムノン」を管弦楽伴奏に編曲。以後。「魔王」などのシューベルト作品や自作など計45曲の歌曲を編曲。
◆ 5月、ヴェルテ社製フィルハーモニー・オルガンにより演奏を記録。場所はフライブルク・イム・ブライスガウ(バーデン大公国)。


◆ 6月、ハイデルベルク(バーデン大公国)で「バッハ=レーガー音楽祭」開催。
◆ 9月、世界最大のオルガンのために書いた30分ほどの作品「序奏、パッサカリアとフーガ」Op.127がシュトラウベにより初演。ナポレオンからの解放戦争100周年を記念して、プロイセン王国ブレスラウは、市の予算のみで新たに巨大な「世紀ホール」を建設。ホールに設置されたパウル・ヴァルカー[1846-1928]製作のオルガンは当時世界最大で、15,133本のパイプと185のレジスターを備えていました。



【作品】
管弦楽
● アルノルト・ベックリンによる4つの音詩 Op.128
● バレエ組曲 Op.130
オルガン
● 序奏、パッサカリアとフーガ Op.127
● 9つの小品 Op.129
声楽
● ジルヴェスター・カノン

戻る

 1914年/大正3年 (40〜41歳)

【拠点】 マイニンゲン(ザクセン=マイニンゲン公国)。


【所属組織】 ライプツィヒ王立音楽院。


【所属組織】 マイニンゲン宮廷(宮廷楽団首席指揮者)。
【個人事業】 作曲。演奏。指揮。
◆ 2月28日、マイニンゲン宮廷管弦楽団ツアー中にハーゲンで倒れて指揮をキャンセル。
◆ 3月、マイニンゲンで4週間休養。
◆ 4月、南チロルのメランのサナトリウムに約1か月滞在(メランは第1次大戦後にオーストリアからイタリアに割譲されてメラーノとなります)。
◆ 6月25日、ザクセン=マイニンゲン公ゲオルク2世死去。


◆ 6月25日、ザクセン=マイニンゲン公ベルンハルト3世即位。


◆ 6月28日、サライェヴォ事件発生。
◆ 7月、マイニンゲン宮廷の音楽総監督を辞任。「劇場公爵」と呼ばれたゲオルク2世が88歳で亡くなり、63歳で後を継いだ息子のベルンハルト3世は、キャリア約40年の元プロイセン軍人で、1912年に退役するときには上級大将を務めていた人物。予備役動員はすでに始まり大規模動員も間近な状況の中、マイニンゲンの劇場が維持されるはずもなく、オーケストラもすでに解散状態でした。


◆ 7月28日、第1次大戦開戦。

【作品】
管弦楽
● モーツァルトの主題による変奏曲とフーガ Op.132
● 祖国への序曲 Op.140
室内楽
● ピアノ四重奏曲イ短調 Op.133
● 古風な様式による3つの二重奏曲(カノンとフーガ) Op.131b
● 2つのヴァイオリンのためのアレグロ
器楽
● 3つの無伴奏チェロ組曲
● 無伴奏ヴァイオリンのための6つの前奏曲とフーガ Op.131a
ピアノ
● モーツァルトの主題による変奏曲とフーガ Op.132a
● テレマンの主題による変奏曲とフーガ Op.134
● 婦人慈善団体の行進曲
オルガン
● 30の小コラール前奏曲 Op.135a
声楽
● 宗教的歌曲集 Op.138
● 宗教的歌曲集 Op.137
● 愛の讃歌 Op.136
● 別れの歌

戻る

 1915年/大正4年 (41〜42歳)

【拠点】 マイニンゲン(ザクセン=マイニンゲン公国)→ イェーナ(ザクセン=ワイマール=アイゼナハ大公国)。
【所属組織】 ライプツィヒ王立音楽院。


【個人事業】 作曲。演奏。指揮。
◆ 3月、イェーナに転居。ベートーヴェン通り2番地に家を購入。



【作品】
管弦楽
● ベートーヴェンの主題による変奏曲とフーガ Op.86の管弦楽編曲
室内楽
● クラリネット五重奏曲 イ長調 Op.146
● ヴァイオリン・ソナタ ハ短調 Op.139
● フルート、ヴァイオリン、ヴィオラのためのセレナーデ ニ短調 Op.141a
● 弦楽三重奏曲 ニ短調 op.141b
器楽
● 3つの無伴奏ヴィオラ組曲
● 無伴奏ヴァイオリンのための前奏曲ホ短調
ピアノ
● 暖炉のそばの夢 Op.143
声楽
● ヘッベルによるレクイエムOp.144b
● 2つの歌 Op.144
● ラテン語レクイエム Op.145a(未完)
● 5つの新しい子供の歌 Op.142

戻る

 1916年/大正5年 (42〜43歳)

【拠点】 イェーナ(ザクセン=ワイマール=アイゼナハ大公国)。


【所属組織】 ライプツィヒ王立音楽院。
【個人事業】 作曲。演奏。指揮。
◆ 3月、兵役不適格と通告。
◆ 4月、ライプツィヒ音楽院との契約を1923年まで延長。


◆ 5月11日、ライプツィヒのホテル・ヘンチェルの居室で心不全により43歳で死去。前日には通常通り、ライプツィヒ音楽院での指導をおこなっていました。


◆ 5月14日、イェーナで大規模な音楽葬。遺体は火葬されて骨壺に収められるもののエルザ未亡人は埋葬せず自宅に保管し、1922年にワイマールに転居した際、同地に埋葬。その後、未亡人は1929年にミュンヘンに転居し、翌年同地に改葬。

【作品】
管弦楽
● 古風な様式による組曲 Op.93の管弦楽編曲
室内楽
● クラリネット五重奏曲 Op.146
● ヴァイオリンとピアノのための12の小品 Op.103c(素朴な歌 Op.76より編曲)
オルガン
● 幻想曲とフーガ Op.135b
● 7つの小品 Op.145
ピアノ
● ドイツの歌によるフゲッタ

戻る




 Track list

Reger Collection

CD1 63'59
A Ballet Suite Op.130 [1913]
1.  I.  Entrée: Tempo di Marcia 3'03
2.  II.  Colombine: Adagietto [molto tranquillo] 3'31
3.  III.  Harlequin: Vivace 2'12
4.  IV.  Pierrot und Pierrette: Larghetto 3'38
5.  V.  Valse d'amour: Sostenuto – Tempo di Valse 2'53
6.  VI.  Finale: Presto 2'40

Concerto in the Old Style Op.123* [1912]
7.  I.  Allegro con spirito 7'47
8.  II.  Largo 9'15
9.  III.  Allegro 6'14

Variations and Fugue on a Theme of Beethoven Op.86
[arr.  for orchestra] [1915]
10.  Andante 1'34
11.  Variation 1: Un poco più lento 2'03
12.  Variation 2: Appassionato 1'20
13.  Variation 3: Andantino grazioso 2'18
14.  Variation 4: Vivace 0'48
15.  Variation 5: Andante sostenuto 3'14
16.  Variation 6: Allegretto con grazia 1'28
17.  Variation 7: Poco vivace 1'25
18.  Variation 8: Allegro pomposo 2'16
19.  Fugue: Con spirito [non troppo allegro] 6'05

Karl Suske, *Heinz Schunk violin

Staatskapelle Berlin
Otmar Suitner

CD2 44'32
Variations and Fugue on a Theme of J.A.  Hiller Op.100 [1907]
1.  Theme: Andante grazioso 0'27
2.  Variation 1: Più andante 1'08
3.  Variation 2: Allegretto con grazia – Meno allegretto – Andante sostenuto – Largo 4'10
4.  Variation 3: Vivace 2'23
5.  Variation 4: Poco vivace 2'19
6.  Variation 5: Andante sostenuto – Quasi più andante – Tempo primo – Più lento 4'02
7.  Variation 6: Tempo di Minuetto – Meno mosso – Tempo primo 2'43
8.  Variation 7: Presto 3'40
9.  Variation 8: Andante con moto 3'14
10.  Variation 9: Allegro con spirito – Poco meno mosso – Tempo primo 2'05
11.  Variation 10: Allegro appassionato 2'23
12.  Variation 11: Andante con moto – Più lento – Largo – Più largo 6'01
13.  Fugue: Allegro moderato – Meno mosso – Tempo primo – Quasi largo – Più largo 9'58

Gewandhausorchester Leipzig
Franz Konwitschny

CD3 61'29
Variations and Fugue on a Theme of Mozart Op.132 [1914]
1.  Andante grazioso 2'25
2.  Variation 1: L'istesse tempo 2'32
3.  Variation 2: Poco agitato 2'03
4.  Variation 3: Con moto 1'29
5.  Variation 4: Vivace 0'44
6.  Variation 5: Quasi presto 1'43
7.  Variation 6: Sostenuto 2'11
8.  Variation 7: Andante grazioso 2'33
9.  Variation 8: Molto sostenuto 6'54
10.  Fugue: Allegretto grazioso 9'47

Staatskapelle Berlin
Heinz Bongartz

Four Tone Poems a_ er Arnold Böcklin Op.128* [1913]
11.  I.  The hermit playing the violin: Molto sostenuto 9'42
12.  II.  The play of the waves: Vivace 4'30
13.  III.  The isle of the dead: Molto sostenuto [doch nie schleppend] 9'31
14.  IV.  Bacchanal: Vivace 5'00

* Walter Hartwich violin

Dresdner Philharmonie
Heinz Bongartz

CD4 74'13
Sinfonietta Op.90 [1905]
1.  I.  Allegro moderato [quasi Allegretto] – 15'22
2.  II.  Scherzo: Allegro vivace – Trio: Moderato 13'09
3.  III.  Larghetto 8'22
4.  IV.  Allegro con spirito – Più allegro 13'17

Günter Siering violin [3]

Dresdner Philharmonie

5.  To Hope Op.124 [F.  Hölderlin] [1912] for alto and orchestra 11'54
6.  Hymn of Love Op.136 [L.  Jacobowski] [1914] for alto/baritone and orchestra 11'57

Annelies Burmeister alto

Rundfunk-Sinfonieorchester Leipzig
Heinz Bongartz

CD5 57'40
Violin Concerto Op.101 [1907–8]
1.  I.  Allegro moderato 27'35
2.  II.  Largo con gran espressione – 15'59
3.  III.  Allegro moderato [ma con spirito] 14'06

Manfred Scherzer violin

Staatskapelle Dresden
Herbert Blomstedt

CD6 41'43
Piano Concerto Op.114 [1910]
1.  I.  Allegro moderato 19'50
2.  II.  Largo con gran espressione – 10'30
3.  III.  Allegro con spirito 11'23

Amadeus Webersinke piano

Dresdner Philharmonie
Günther Herbig

CD7 52'33
Symphonic Prologue to a Tragedy Op.108 [short version] [1908]
1.  Grave – Allegro agitato – Andante sostenuto – Largo 26'02

A Romantic Suite Op.125 [a_ er J.F.  Eichendo_ f] [1912]
2.  I.  Notturno: Molto sostenuto 7'58
3.  II.  Scherzo: Vivace 8'17
4.  III.  Finale: Molto sostenuto 10'00

Rundfunk-Sinfonieorchester Berlin
Heinz Rögner

CD8 60'06
String Trio in A minor Op.77b [1904]
1.  I.  Sostenuto – Allegro agitato 7'45
2.  II Larghetto 6'56
3.  III.  Scherzo: Vivace 2'33
4.  IV.  Allegro con moto 6'35

Clarinet Quintet Op.146 [1915]
5.  I.  Moderato ed amabile 8'59
6.  II.  Vivace 5'44
7.  III.  Largo 10'32
8.  IV.  Poco allegretto 10'49

Valerius Ensemble

Recording: 19-21 September 1997, Muziekcentrum Enschede, The Netherlands

CD9 79'25
Piano Trio Op.102
1.  I.  Allegro moderato, ma con passione 14'52
2.  II.  Allegretto 4'55
3.  III.  Largo 12'00
4.  IV.  Allegro con moto 9'54

ARTIUM TRIO
Francisco Lima Santos violin · Pedro Gomes Silva cello · João Barata piano

Recording: September 2018, Calouste Gulbenkian Foundation, Lisbon, Portugal


Serenade Op.77a
5.  I.  Allegro 7'27
6.  II.  Andante semplice con variazioni 7'35
7.  III.  Presto 4'59

Serenade Op.141a
8.  I.  Vivace 5'03
9.  II.  Larghetto 6'32
10.  III.  Presto 5'58

Andrea Oliva flute · Carlo Parazzoli violin · Luca Sanzò viola

Recording: 25-27 May 2016, Art Studio, Rome, Italy

CD10 69'30
Clarinet Sonata in A flat Op.49 No.1 [1900]
1.  I.  Allegro affanato 7'02
2.  II.  Vivace 3'56
3.  III.  Larghetto 3'09
4.  IV.  Prestissimo assai 4'23

Clarinet Sonata in F sharp minor Op.49 No.2 [1900]
5.  I.  Allegro dolente 7'30
6.  II.  Vivacissimo 2'28
7.  III.  Larghetto 4'00
8.  IV.  Allegro affabile 5'00

Clarinet Sonata in B flat Op.107 [1908-1909]
9.  I.  Moderato10'40
10.  II.  Vivace – Adagio – Vivace 5'08
11.  III.  Adagio 5'21
12.  IV.  Allegretto con grazia [Vivace] 7'02

Albumblatt in E flat [?1902]
13.  Andante con moto 1'21

Tarantella in G minor [?1902]
14.  Äußerst lebhaft 1‘45

Claudio Conti clarinet · Roberta Bambace piano

Recording: January-February 2015, Monteverdi Auditorium, Conservatory of Music of Mantua, Italy

CD11 44'39
Three Suites for Cello Solo Op.131c

Suite No.1 in G
1.  I.  Präludium 3'22
2.  II.  Adagio 4'41
3.  III.  Fuga 3'48

Suite No.2 in D minor
4.  I.  Präludium 5'05
5.  II.  Gavotte 2'54
6.  III.  Largo 4'24
7.  IV.  Gigue 2'44

Suite No.3 in A minor
8.  I.  Präludium 5'08
9.  II.  Scherzo 4‘39
10.  III.  Andante con Variazioni 7'32

Martina Biondi cello

Recording: 24-26 November 2023, Fondazione Scuola APM di Saluzzo, Italy

CD12 52'35
3 Suites for Viola Solo Op.131d [1915]

Suite No.1 in G minor
1.  I.  Molto sostenuto 4'29
2.  II.  Vivace 3'11
3.  III.  Andante sostenuto2'35
4.  IV.  Molto vivace 1'16

Suite No.2 in D
5.  I.  Con moto [non troppo vivace] 2'08
6.  II.  Andante 3'24
7.  III.  Allegretto 1'38
8.  IV.  Vivace 2'16

Suite No.3 in E minor
9.  I.  Moderato 3'14
10.  II.  Vivace 1'54
11.  III.  Adagio 2'40
12.  IV.  Allegro vivace 1'30

Henri Vieuxtemps 1820–1881
13.  Capriccio Op.55 [No.9 Op.posth] – Hommage à Paganini 3'08

Krzysztof Penderecki 1933–2020
14.  Cadenza per viola sola [1984] 7'34

Benjamin Britten 1913–1976
15.  Elegy [1930] 6'19

Igor Stravinsky 1882–1971
16.  Élégie [1944] 4'46

Luca Sanzò viola

Recording: 14–16 March 2023, New Studio ‘G&G' [Giovanni Caruso & Gisela Lòpez], Ardea, Italy

CD13 62'27
1.  Chorale Fantasia Op.27 Ein' feste Burg ist unser Gott [1898] 12'30
2.  Chorale Fantasia Op.30 Freu' dich sehr, o meine Seele [1898] 17'42

Chorale Fantasias Op.40
3.  Wie schön leucht't uns der Morgenstern [1899] 17'45
4.  Straf' mich nicht in deinem Zorn [1899] 14'10

Wouter van den Broek organ
Organ at the Grote of Onze Lieve Vrouwekerk, Breda, The Netherlands

Recording: 1989–1990

CD14 51‘43
Chorale Fantasias Op.52 [1900]
1.  Alle Menschen müssen sterben 15'59
2.  Wachet auf, ru_ uns die Stimme 18'46
3.  Halleluja! Gott zu loben, bleibe meine Seelenfreud 16'46

Wouter van den Broek organ
Organ at the Stevenskerk, Nijmegen, The Netherlands

Recording: 1990

CD15 64'25
Fantasy and Fugue on B-A-C-H Op.46
1.  Fantasy 8'05
2.  Fugue 9'23

Sonata No.1 in F sharp minor Op.33
3.  I.  Fantasy 4'40
4.  II.  Intermezzo 5'52
5.  III.  Passacaglia 14'03

Sonata No.2 in D minor Op.60
6.  I.  Improvisation 8'28
7.  II.  Invocation 6'22
8.  III.  Introduction 2'12
9.  IV.  Fugue 4'47

Adriano Falcioni organ
Organ: Tamburini [1967] – Corna [2015]
at the San Lorenzo Metropolitan Cathedral, Perugia, Italy

Recording: 27-28 November 2016, Perugia's San Lorenzo Metropolitan Cathedral, Italy

CD16 71'12
Symphonische Fantasie und Fuge in D minor Op.57 ‘Inferno Fantasie'
1.  Fantasie 13'36
2.  Fuge 10'15

Fantasie und Fuge in D minor Op.135b
3.  Fantasie 7'25
4.  Fuge 9'51

Introduktion, Passacaglia und Fuge in E minor Op.127
5.  Introduktion 4'41
6.  Passacaglia 14'28
7.  Fuge 10'43

Roberto Marini
tr.1-4: at the Bruckner Organ of the Sti_ sbasilika St.  Florian bei Linz, Austria
tr.5-7: at the Stahlhuth/Jann Organ of the St Ma_ in Church,
Dudelange, Luxembourg

Recording: 4 June 2011, St Florian bei linz, Austria [1-4]; 13-14 April 2012, St Martin's Church, Dudelange, Luxembourg [5-7]

CD17 72'16
Variations and Fugue on a Theme by Johann Sebastian Bach Op.81
1.  Thema.  Andante [quasi Adagio] 1'50
2.  Variation I.  L'Istesso Tempo 1'26
3.  Variation II.  [sempre espressivo ed assai legato] 1'19
4.  Variation III.  Grave assai 3'18
5.  Variation IV.  Vivace 1'08
6.  Variation V.  Vivace 1'36
7.  Variation VI.  Allegro moderato 1'25
8.  Variation VII.  Adagio 2'09
9.  Variation VIII.  Vivace1'11
10.  Variation IX.  Grave e sempre molto espressivo 3'15
11.  Variation X.  Poco vivace 1'01
12.  Variation XI.  Allegro agitato 1'07
13.  Variation XII.  Andante sostenuto 2'31
14.  Variation XIII.  Vivace 0'52
15.  Variation XIV.  Con moto 1'48
16.  Fugue – Sostenuto – Più moto – Adagio8'57

Träume am Kamin [Dreams by the fireside] Op.143
17.  I.  Larghetto in B flat 3'34
18.  II.  Con moto in E flat – Andante 2'37
19.  III.  Molto adagio in A 3'40
20.  IV.  Allegretto grazioso in E – Andante – Tempo primo 2'22
21.  V.  Agitato in B minor 2'50
22.  VI.  Poco vivace in A flat – Molto sostenuto – Tempo primo – Andante 2'10
23.  VII.  Molto sostenuto in D 4'12
24.  VIII.  Vivace [Etüde] in C 1'11
25.  IX.  Larghetto in E flat 4'05
26.  X.  Vivace [Humoreske] in D minor – Meno mosso – Vivace – Un poco meno mosso - Adagio 2'38
27.  XI.  Andantino in G minor 3'40
28.  XII.  Larghetto in D [Studie] 4'10

Eden Walker piano
Recording: 16–17th October 2023, Wyastone Concert Hall, United Kingdom

CD18 55'19
Sacred Songs Op.138 [1914] for 4–8 mixed voices
1.  No.1: Der Mensch lebt und bestehet nur eine kleine Zeit 3'03
2.  No.2: Morgengesang [Du höchstes Licht] 2'07
3.  No.3: Nachtlied [Die Nacht ist kommen] 3'00
4.  No.4: Unser lieben Frauen Traum 1'59

Sacred Songs Op.110* [1912] 5-part motets for a capella choir
5.  No.1: Mein Odem is nicht schwach 17'21
6.  No.2: Ach, Herr, strafe mich nicht 17'11
7.  No.3: O Tod, wie bitter bist du 10'19

Rundfunkchor Berlin
*Runkfunk-Solistenvereinigung Berlin
Dietrich Knothe

Recording: 1974–5, Berlin

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Recommend Items