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Grande Sonata, Fantasia L’Infortunee, Fantasies : Gianluca Faragli(P)

Ries, Ferdinand (1784-1838)

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
PCL10269
Number of Discs
:
1
Label
:
Format
:
CD
Other
:
Import

Product Description


ベートーヴェン的な音楽からショパンを予見する音楽まで多彩な内容


フェルディナント・リース:幻想曲風大ソナタ「不幸な人」、幻想曲の夜 シラーの詩「諦め」、序奏とジプシー風のロンドー、フィガロの結婚」の主題による幻想曲
ジャンルーカ・ファラーリ(ピアノ)


フランス軍から占領国市民への徴兵通知によりベートーヴェンとの師弟生活を中断させられたフェルディナント・リースは、16歳から20歳までの多感な時期に、まだ30代前半だったベートーヴェンと4年間過ごしていたことになります。

山あり谷ありだった30代前半のベートーヴェン
この時期のベートーヴェンは、ピアノ・ソナタ「月光」あたりから「熱情」までに加え、交響曲第2番と第3番、三重協奏曲、ピアノ協奏曲第3番、ヴァイオリン・ソナタ第6〜9番などを書いたほか、ジュリエッタに惚れたり、耳の状態が悪化したり、ハイリゲンシュタットの遺書を書いたり、ヨゼフィーネに惚れたり、楽器が進歩してピアノの音域が拡大したり、3度も引っ越したりと、生活も作曲も非常に振れ幅が大きくなっています。

リースへの影響
そうしたベートーヴェンの激しい面は、長時間身近に接していた弟子のリースにも影響を与えたと思われ、リース初期の、幻想曲風大ソナタ「不幸な人」 (1808) と、フィガロの結婚」の主題による幻想曲 (1807,1812)はどちらもとてもエネルギッシュです。
  その後のリースの作品は少し様子が変わってきて、後年のショパンやシューマンを思わせるようなシラーの「諦め」による幻想曲 (1821)、序奏とジプシー風のロンドー (1837) などまさにロマン派的な作品となっています。

克明な演奏
演奏はイタリアの若手、ジャンルーカ・ファラーリ。よくまわる指で小気味よいピアノを聽かせています。

ブックレット
16ページ。テキストは英語とイタリア語。SONYやSOMMでCDもリリースしてきたイタリアのピアニスト、アレッサンドロ・タヴェルナ[1983- ]による各作品についての解説が掲載。

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 作曲者情報

フェルディナント・リース [1784-1811]

【簡易年表】
1784年、ベートーヴェンの生家の近くで誕生

フェルディナント・リースは1784年11月28日にボンで誕生。ケルン選帝侯の宮廷音楽家の父は少年時代のベートーヴェンにヴァイオリンを教えたり、ベートーヴェン家を支援したりしていましたが、1794年にフランス革命軍がボンを襲撃して荒廃させ宮廷も解体したことで仕事が無くなってしまいます。しかし、父はさまざまな仕事をおこなって家計を支え、やがて息子をベートーヴェンの弟子にすべく1801年にウィーンに向けて送り出します。

1801年、ウィーンに滞在、ベートーヴェンの弟子兼マネージャー

10月、16歳のリースはベートーヴェンからピアノを学ぶ一方で、マネージャーのような仕事もこなし、難聴になりつつあったベートーヴェンを助ける一方、ベートーヴェンからは自分の代わりにコンサートでピアノを弾くように言われ、ピアニストとしての活動も始めていました。

1805年、フランス軍による徴兵通知

ベートーヴェンや周囲のパトロンとの良好な関係が続いているさなか、故郷ボンを占領中のフランス軍から1805年11月に徴兵の知らせが届き、リースはウィーンを去らなければならなくなります。徴兵検査は視力の問題で失格となり、フランス軍に参加せずに済みました。

1806年、ボンで作曲活動

リースはボンにそのまま1年ほど滞在して作曲家になる道を模索。ジムロック社から出版してもいましたが、まだまだ復興途中で、フランス軍も駐屯するボンではあまり音楽需要がありませんでした。

1807年、パリに滞在

1807年の始め、リースは現状を打開すべく、プロイセン軍とロシア軍を撃破して戦勝に沸く皇帝ナポレオンのパリに移って活動を開始。しかし1年半ほど滞在したものの、敵国人の音楽家には、演奏でも作曲でも需要はありませんでした。

1808年、ウィーンに滞在

1808年8月、ウィーンに3年ぶりに戻ってベートーヴェンとの再会を喜びます。しかし、9か月後の1809年5月にはナポレオンがウィーンに無血入城。今度はオーストリア軍からの徴兵の可能性があったため、リースはウィーンを離れることとなります。

1809年、ボンに滞在

リースはいったん故郷ボンに戻って1年半ほど過ごしており、クラリネット・ソナタ Op.29[1809]と、クラリネット三重奏曲 Op.28[1810]はこの時期に書かれています。
1811年、その後

ロシア北欧ツアー(2年)、ロンドン(11年)、ボン(3年)、フランクフルト(10年)と移り住み、1838年1月13日にフランクフルトで53歳で死去。
  リースがベートーヴェンと一緒だったのは、最初のウィーン滞在の4年間と2度目の滞在時の9か月で、計4年9か月ということになります。

 演奏者情報

ジャンルーカ・ファラーリ(ピアノ)

1995年、イタリア北部、ジェノヴァ近郊のノヴィ・リグレに誕生。ジェノヴァ音楽院を卒業後、ベルガモ音楽院 で学位を取得し、ピネロロ音楽アカデミーでエンリコ・パーチェに師事。国内外の数々のピアノ・コンクールに出場して優秀な成績を収め、以後、ソロと室内楽の両方で活動し、2020年からはベルガモ音楽院ピアノ科で教えてもいます。
  CDは、Piano Classicsなどから発売。



 トラックリスト (収録作品と演奏者)

フェルディナント・リース [1784-1838]

1. ◆ 幻想曲の夜 シラーの詩「諦め」Op.109 (1821) 15'51

2. ◆ 序奏とジプシー風のロンドー Op.184 (1837) 7'44

フィガロの結婚」の主題による幻想曲 Op.77 24'01
3. 第1番 (1807) 12'28
4. 第2番 (1812) 11'33

幻想曲風大ソナタ「不幸せな人」 Op.26 (1808) 23'19
5. I. アダージョ・コン・エスプレッション〜アレグロ・モルト・アジタート 7'51
6. II. アンダンテ 2'47
7. III. フィナーレ.プレスト 12'41

ジャンルーカ・ファラーリ(ピアノ)
録音:2023年10月、イタリア、イヴレア、SMCレコーズ、バロック・ホール
 Track list

FERDINAND RIES 1784-1838
GRANDE SONATA FANTASIA “L'INFORTUNÉE" · FANTASIES

1 Fantasie nacht Schiller's Gedicht “Resignation", Op.109 15'51
2 Introduction and Rondeau à la zingaresco, Op.184 7'44

Fantasy on themes from “Le Nozze di Figaro", Op.77
3 No.1 12'28
4 No.2 11'33

Grande Sonata Fantasia “L'Infortunée", Op.26
5 I. Adagio con espressione — Allegro molto agitato 7'51
6 II. Andante 2'47
7 III. Finale. Presto 12'41

Gianluca Faragli piano

Total time: 71'19
Recording: October 2023, Baroque Hall, SMC Records, Ivrea, Italy



 年表付き商品説明ページ一覧

【バロック作曲家(生年順)】

バード [c.1540-1623]
カッツァーティ [1616-1678]
ルイ・クープラン [1626-1661]
クープラン一族
グリューネヴァルト [1673-1739]
ダンドリュー [1682-1738]
スタンリー [1713-1786]
ヨハン・エルンスト・バッハ [1722-1777]

【古典派&ロマン派作曲家(生年順)】

ハイドン [1732-1809]
ミスリヴェチェク [1737-1781] (モーツァルトへの影響大)
モンジュルー [1764-1836] (ピアノ系)
ベートーヴェン [1770-1827]
ジャダン [1776-1800] (ピアノ系)
リース [1784-1838]
ブルックナー [1824-1896]
マルトゥッチ [1856-1909]
トゥルヌミール [1870-1939]
ルクー [1870-1894]
レーガー [1873-1916]
ラフマニノフ [1873-1943]

【近現代作曲家(生年順)】

レーバイ [1880-1953] (ギター系)
マルティヌー [1890-1959]
ミゴ [1891-1976] (ギター系も)
サントルソラ [1904-1994] (ギター系も)
ショスタコーヴィチ [1906-1975]
ラングレー [1907-1991] (オルガン系)
アンダーソン [1908-1975]
デュアルテ [1919-2004] (ギター系)
プレスティ [1924-1967] (ギター系)
ヘンツェ [1926-2012]
坂本龍一 [1952-2023]
【指揮者(ドイツ・オーストリア)】

アーベントロート (ベートーヴェンシューマンブルックナーブラームスモーツァルトチャイコハイドン)
エッシェンバッハ
カラヤン
クナッパーツブッシュ (ウィーン・フィルベルリン・フィルミュンヘン・フィル国立歌劇場管レジェンダリー)
クラウス
クリップス
クレンペラー (VOX&ライヴザルツブルク・ライヴVENIASボックス
サヴァリッシュ
シューリヒト
スイトナー (ドヴォルザークレジェンダリー)
フリート
フルトヴェングラー
ヘルビヒ (ショスタコーヴィチマーラーブラームス)
ベーム
メルツェンドルファー
ヤノフスキー
ライトナー
ラインスドルフ
レーグナー (ブルックナーマーラーヨーロッパドイツ)
ロスバウト
【指揮者(ロシア・ソ連)】

アーロノヴィチ
ガウク
クーセヴィツキー
ゴロワノフ
ペトレンコ
マルケヴィチ
【指揮者(アメリカ)】

クーチャー(クチャル)
スラトキン(父)
ドラゴン
バーンスタイン
フェネル
【指揮者(オランダ)】

オッテルロー
クイケン
ベイヌム
メンゲルベルク
【指揮者(フランス)】

パレー
モントゥー
【指揮者(ハンガリー)】

セル
ドラティ
【指揮者(スペイン)】

アルヘンタ
【指揮者(スイス)】

アンセルメ
【指揮者(ポーランド)】

クレツキ
【指揮者(チェコ)】

ターリヒ
【指揮者(ルーマニア)】

チェリビダッケ
【指揮者(イタリア)】

トスカニーニ
【指揮者(イギリス)】

バルビローリ
【指揮者(ギリシャ)】

ミトロプーロス
【鍵盤楽器奏者(楽器別・生国別)】

【ピアノ(ロシア・ソ連)】

ヴェデルニコフ
グリンベルク
ソフロニツキー
タマルキナ
ニコラーエワ
ネイガウス父子
フェインベルク
フリエール
モイセイヴィチ
ユージナ
【ピアノ(フランス)】

ウーセ
カサドシュ
ティッサン=ヴァランタン
ハスキル
ロン
【ピアノ(ドイツ・オーストリア)】

キルシュネライト
シュナーベル
デムス
ナイ
レーゼル (ブラームスベートーヴェン)
【ピアノ(南米)】

タリアフェロ
ノヴァエス
【チェンバロ】

ヴァレンティ
カークパトリック
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【弦楽器奏者(楽器別・五十音順)】

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【チェロ】

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ロストロポーヴィチ
【管楽器奏者】

【クラリネット】

マンツ

【ファゴット】

デルヴォー(ダルティガロング)
【オーボエ】

モワネ
【歌手】

ド・ビーク (メゾソプラノ)
【室内アンサンブル(編成別・五十音順)】

【三重奏団】

パスキエ・トリオ
【ピアノ四重奏団】

フォーレ四重奏団
【弦楽四重奏団】

グリラー弦楽四重奏団
シェッファー四重奏団
シュナイダー四重奏団
ズスケ四重奏団
パスカル弦楽四重奏団
ハリウッド弦楽四重奏団
バルヒェット四重奏団
ブダペスト弦楽四重奏団
フランスの伝説の弦楽四重奏団
レナー弦楽四重奏団

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