
ソプラノ・サクソフォンで聴くフォーレ、グリーグ、プロコフィエフ
フルートのための幻想曲とヴァイオリン・ソナタ、フルート・ソナタを編曲
デュオ・ラテルザ=バンディエーラ
サクソフォンは専用レパートリーが限られているため、既存作品の編曲演奏も盛んにおこなわれています。このアルバムでは、ソプラノ・サクソフォンにとてもよく合うフォーレのフルートとピアノのための幻想曲に、グリーグ初期のヴァイオリン・ソナタ第1番、そしてプロコフィエフのフルート・ソナタ(ヴァイオリン・ソナタ第2番への編曲が有名)のアレンジが収録されています。
使用楽器
原曲がフルート、ヴァイオリン、ピアノのために書かれた作品なので、3曲ともソプラノ・サックスのためにアレンジされています。楽器はセルマーのシリーズ3「ジュビリー」を使用。ピアノはヤマハのC3。
フォーレ:幻想曲 Op.79
パリ音楽院でのフルート・コンクール開催に際し、フランスのフルート奏者タファネルの依頼により、フォーレ[1845-1924]が1898年に作曲。フレージング、表現、音色のコントロール、技巧の能力をテストするために必要な手段を講じるよう要請されています。
当時のフォーレは長年に渡る不遇の時代から抜け出し、マドレーヌ寺院の首席オルガニストとパリ音楽院の作曲家教授を兼務しており、1905年にはパリ音楽院の学長に就任してもいました。
グリーグ:ヴァイオリン・ソナタ第1番 Op.8-1
1858年から1862年までライプツィヒ音楽院で作曲とピアノを学んだグリーグ[1843-1907]は、1863年から4年間に渡ってコペンハーゲンに滞在し、ニルス・ゲーゼ[1817-1890]に作曲を師事。その間、同地で声楽を学んでいたいとこのニーナとも親しく交流し、1867年に結婚しています。ヴァイオリンソナタ第1番が書かれたのは1865年。グリーグ自身が後年、「まだ少し素朴だが、旋律的なアイデアは豊富」と評している通り、たくさんの素材や手法が投入された曲調はなかなか魅力的です。
プロコフィエフ:フルート・ソナタ Op.94
第2次大戦中の1942年から1943年にかけての疎開中に作曲。戦時中は音楽官僚による社会主義リアリズムの制約が軽減されたため、プロコフィエフは自由に書くことができ、傑作が多く生まれています。この「フルート・ソナタ Op.94」もそうした時期に書かれた傑作ですが、初演を聴いたオイストラフの勧めと助言により「ヴァイオリン・ソナタ Op.94bis」として改作され、現在ではそちらのほうが有名になっています。ここではフルート・ソナタの方からアレンジされているため、第2楽章もスケルツォと記載されています(ヴァイオリン・ソナタ版ではプレスト)。

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演奏者情報
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ジュゼッペ・ラテルザ(サックス)
1986年、南イタリアのポマーリコに誕生。2006年にマテーラ音楽院を卒業し、フランスのヴェルサイユ音楽院を2014年に卒業。数多くのコンクールでファイナリストに選ばれ、国内外で12回も入賞。
2014年からパリのピュトー音楽院で教え、2015年からはパリのクラマール音楽院とエリック・サティ音楽院、レオナルド・ダ・ヴィンチイタリア国立研究所で指導。
2016年からはイタリア空軍軍楽隊に所属してアルト・サックスを担当しています。
CDは、Brilliant Classics、Onyxなどから発売。

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フランチェスカ・バンディエーラ(ピアノ)
1994年生まれ。ベネヴェント音楽院でピアノとヴァイオリンを学び、サンタ・チェチーリア国立音楽院で室内楽を学んで2023年に卒業したのち、パルマ音楽院で室内楽を研究。その間、2018年にリア・トルトラ国際ピアノコンクールで優勝。
CDは、Brilliant Classicsなどから発売。

トラックリスト (収録作品と演奏者)
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フォーレ:幻想曲 Op.79(アンジェロ・トゥルキ編) 05'31
1. I. アンダンティーノ 2'09
2. II. アレグロ 3'22
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グリーグ:ヴァイオリン・ソナタ Op.8-1(ジュゼッペ・ラテルザ編) 22'41
3. I. アレグロ・コン・ブリオ 10'15
4. II. アレグレット・クァジ・アンダンティーノ 5'14
5. III. アレグロ・モルト・ヴィヴァーチェ 7'12
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プロコフィエフ:フルート・ソナタ Op.94(ジュゼッペ・ラテルザ編) 24'58
6. I. モデラート 8'53
7. II. スケルツォ: アレグロ・スケルツァンド 5'10
8. III. アンダンテ 3'29
9. IV. アレグロ・コン・ブリオ 7'26
デュオ・ラテルザ=バンディエーラ
ジュゼッペ・ラテルザ(ソプラノ・サックス)
フランチェスカ・バンディエーラ(ピアノ)
録音:2023年6月23〜24日、イタリア、ローマ
Track list
Grieg · Prokofiev
Violin Sonatas
Fauré
Fantaisie Op.79
Arranged for Saxophone
Gabriel Fauré 1845-1924
Fantaisie Op.79
[tr. Angelo Turchi]
1. I. Andantino 2'09
2. II. Allegro 3'22
Edvard Grieg 1843-1907
Violin Sonata Op.8 No.1
[tr. Giuseppe Laterza]
3. I. Allegro con brio 10'15
4. II. Allegretto quasi andantino 5'14
5. III. Allegro molto vivace 7'12
Sergei Prokofiev 1891-1953
Sonata Op.94
[tr. Giuseppe Laterza]
6. I. Moderato 8'53
7. II. Scherzo: Allegro scherzando 5'10
8. III. Andante 3'29
9. IV. Allegro con brio 7'26
DUO Laterza - Bandiera
Giuseppe Laterza saxophone · Francesca Bandiera piano
Total Time: 53'20
Recording: 23-24 June 2023, Rome, Italy