エイコ・マルコ・シナワ

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悪党・ヤクザ・ナショナリスト 近代日本の暴力政治 朝日選書

エイコ・マルコ・シナワ

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784022630971
ISBN 10 : 4022630973
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

日本の近代史は暴力で彩られている。明治維新、自由民権運動―。こうした事件や騒動には、無頼漢やヤクザなどの「暴力専門家」が密接に関係していた。暴力と民主主義が絡み合いながら共存してきた日本の近代史の中で、暴力はいかにして民主主義を促進すると同時に脅かす存在であり得たのか。そして、民主主義はいかにして暴力を生み出すと同時にそれを内に抱え込んだのか。政治暴力の文化と民主主義はどのようにしてまったく同時に作動し得たのか。明治時代の博徒から第二次世界大戦後の暴力団まで、「暴力専門家」たちのあり様を通して、暴力が政治の実践全般に深く埋め込まれていたことを明らかにする。

目次 : 第1章 愛国者と博徒―暴力と明治国家の成立/ 第2章 暴力的民主主義―悪党と議会政治の誕生/ 第3章 暴力の組織化と政治暴力という文化/ 第4章 ファシストの暴力―戦前の日本におけるイデオロギーと権力/ 第5章 民主主義の再建―戦後の暴力専門家/ 最後に 暴力と民主主義

【著者紹介】
エイコ・マルコ・シナワ : 1975年、アメリカ合衆国カリフォルニア州フレズノ市生まれ。ウィリアムズ大学歴史学部教授。1997年、ウィリアムズ大学卒業。1999年、ハーバード大学で修士号(東アジア研究)取得。2003年、ハーバード大学で博士号(歴史学)取得

藤田美菜子 : 英日翻訳者。出版社で雑誌・書籍の編集に携わり、その後フリーランスの編集者・翻訳者に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 樋口佳之

    本書の魅力は、「暴力専門家」と政治家との密接な関係という、日本政治の「裏面史」を通史的に描いたことにあるのではない。そうではなく、両者の関係が、戦前から戦後のある段階まで、公然としたものであり、組織的で、制度的であったことを明らかにしたことにある。(解説  藤野裕子)/ 学校の教科書ではまず記述されないし、一般の書籍でも紹介されないけれども、見逃せないお話だったと思います。首相経験者の多くが暗殺されてしまうという事態の底流はここにあるのだろうと読みました。

  • さすらいの雑魚

    日本近現代史のB面を炙りだす。類書に宮崎学(突破者♪)の著作があった気がしますが、かなりエンタメな方向性だっなはず。本作はゴリゴリの研究者の研究成果。維新志士のテロから明治の自由民権運動の博徒、大正デモクラシーから昭和初期に猖獗を極めた壮士・院外団の政治的暴力、戦後の政治的暴力の衰退と金権政治の勃興まで。キッチリ通史に仕立ててる。権威主義的な明治政府に対抗した民権派の暴力が、議会に取り込まれ、政党の政争の為の暴力装置に変質し、暴力に拠る政党は民衆の信頼を失い、政党政治の崩壊を引き起こす流れは、本書の白眉。

  • ばんだねいっぺい

    パンチライン目白押し。民主主義の中心には、暴力がある。法的な報いがなければ、同じ現象が再生産される。現代の壮士は、標的に大量のアンチコメントを書いているのではないか。明日から、歴史の教科書にしたいと思ったり。

  • seki

    日本の近代化過程での暴力勢力の存在について、詳らかにする書。本書を読むと、国会での野次が何故なくならないのかが、なんとなく分かる。さて、現代民主主義では、暴力は抑えられているか?否、一部の人々によりSNSという安価な手段が物理的暴力に代わりつつある。表現の自由か?言葉の暴力か?その線引きは有権者の意識次第なのかもしれない。

  • Toska

    博徒、志士、壮士から大陸浪人に至るまで、近代日本の伴走者であった「暴力専門家」の軌跡を追う。決して日本裏面史ではなく、政治と暴力とのつながりはある時期まで公然たるものだった。暴力は体制・反体制のいずれとも結びつく可能性を持つが、日本では壮士を使いこなした政党政治以降、多くが権力の側に取り込まれたという印象。産業報国のロジックの下、企業の手先となって労働運動潰しに狂奔した戦前の右翼の姿が何ともおぞましい。

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