TOP > Music CD・DVD > News > Japanese Pop > 【対談】梶芽衣子 × 岡本店長 vol.2

【対談】梶芽衣子 × 岡本店長 vol.2

Monday, November 9th 2009

interview
梶芽衣子

1965年にデビュー、「野良猫ロック」「女囚さそり」「修羅雪姫」などの主演シリーズ映画でその人気を決定的なモノにし、クエンティン・タランティーノも熱狂的なファンであることを公言する梶芽衣子が、今年6月に約25年ぶりの新曲「女をやめたい / 思い出日和」をリリース。 なんとその大女優・梶芽衣子がHMV ONLINEに登場!対談のお相手は、演歌/歌謡曲ページのコーナー「演歌いいとこどり」を連載中のHMVの重鎮、銀座INZ店・岡本尚人店長。
前回は“歌手・梶芽衣子”として新曲「女をやめたい」を中心のお話でしたが、 第2回となる今回は、役者として、そしてよりプライベートな部分を語っていただきました!
今回のスペシャル対談は、3回に分けてお送りしております。最終回にはプレゼント告知もありますので、最後までお見逃しなく!

梶(以下K) まぁ、はっきり言って…歌ってどっちかっていうとあんまり得意じゃないんですね、私自身は。

岡本店長(以下O) そうですか?

K 得意じゃないんですよ、体力的にも精神的にも。やっぱり大変ですよ、歌は。
芝居は自分の間で出来るけど、歌は“メロディーで間が出来てる”。そこにはめ込んでいかなきゃいけないっていうその作業は、結構楽じゃないですよね。 だけど、あえてそれをやりたいと思ったのは、今役者の部分で安住しちゃうと自分がダメになっちゃうんじゃないかと思ったの。 このまま老け込むのは嫌だと思って。自分自身にプレッシャーをかけて元気になることってないかな?っていう時に、「歌」って思ったんですね。
だから、すごくタイミング的にも良かったと思うし、これからどうなっていくか分かりませんけど、頑張りたいなって。

O この歌によって、また役の幅が広がったりね。

K そう。ドラマのプロデューサーの方とかも買ってくださったのよ。それで「女優・梶芽衣子らしい歌だな」って皆さん仰るの。 すごくそれが嬉しくて!
私は普段バラエティー番組とかに出て派手にやるとか苦手な人なんで、どっちかっていうと引っ込んで、 裏の方で静かにしてるのが本当は好きなんですよ。 で、プロデューサーの人達で、そんな私に結構苛立ってる人も多いわけですよ、「もうちょっと何かやったらー?」とか。 「そのまま老け込む気かー!」とかね(笑)。厳しい人はそういうこと仰って下さるわけ。 でも、やるったって何やんのよっていうのがあって。 で歌をやった時に皆さんが「そういうふうに(歌を)やろうと思った梶さんの元気がすごく嬉しい」って仰って下さったの。 これがすごく嬉しくて。「やっと何かやる気になってくれたじゃない!」みたいな(笑)。

O (笑)。テレビは『鬼平犯科帳』に出てらっしゃいますよね。

K 池波正太郎先生の作品には20年出続けてますんで、これはもう私のライフワークというか…とってもありがたいですよね。
だって、他の仕事で20年やるっていっても難しい部分がありますよ、年齢的にも。 でも役者として難しい年齢を超えてから、こういう素晴らしい作品でやらせていただけてるっていうのは、 それはもう言葉に言い尽くせない感謝がありますね。

O 余談ですけど、(梶さんは)ストイックなところがあって、「(撮影で)汗をかいちゃいけないから水を控えていたら倒れちゃった」っていう話を聞いたんですが。

K 違うの、それは新人の時にね…、人間だから暑ければ汗が出るじゃない?そうするとね、メイクをやって下さる人にね、 「お前達みたいな新人の汗拭いてる暇ないんだから汗かくな!」って言われたの。

O (笑)。

K 「えっ、新人って汗もかけないんだ…」と思って(笑)。 「もう二度とあんなこと言わせない…、それなら汗かかない方がいい、汗かかなきゃいいんでしょ!」って。
それ以来顔から出ないの、汗。

O 今も!?

K うん。精神力。

O そういう体質になっちゃったんだ。水を飲んでも?

K その辺は努力があるわけですよ。今だって全然出ませんよ、顔。
例えば真夏の京都の暑さなんて地獄ですよ。カメラ前に立つと温度50℃。それでカツラ被って着物着て。 顔は出ないけど、その代わり帯まで汗が染みてる。 でも顔は涼しい。これ特技(笑)。

O 女優さんってみんなそうなんですか?

K いやいや、みんなダラダラかいてますよ。

O でもそれってちょっと異常体質じゃないですか(笑)?

K 体質じゃない(笑)。

O 精神力(笑)!

O すごいですね。水飲んでても出ないっていうのはねぇ。
ちょっと話変わっちゃうけども、その若さを保つ秘訣っていうのは?

K それはね、1に「睡眠」、2に「食事」、それから3に「ストレス貯めない」。

O 食事っていうのは野菜とか?

K バランスの取れた食事。でも私10年ぐらい前までは好き嫌いが激しくて。 もうお肉さえ与えてればOKっていう。朝からでも食べちゃう人だったの。

O 肉食だったんですか?

K そうです。もうステーキ大好き、チーズ大好き、バター大好き、バターなんてかじっちゃうぐらい好き。

O 寿司屋の娘が(笑)!?

K そう。カレー大好き(笑)。

O あららら。

K あのね、寿司屋だから、…カレーとかお肉とか脂っぽいものって、店に匂いが行っちゃうじゃない?

O ああ!食べられなかったんだ!

K そう!その反動なのよ(笑)!だから、その頃(10年前)はステーキ300gぐらい平気でしたね。 それでいて野菜は全然食べない。

O それであのスレンダーな体をキープしてたんですか!?

K いや、やっぱり「忙しい」っていうのはすごいね。太らす暇がなかった。

O じゃあ、それはそれでバランスが取れてたんですかね。

K バランスは取れてない(笑)。それでひどく胆嚢をやられちゃって。
病院に行ったらお医者様が「もうちょっと生きたいかい?」って言うから「すごく生きたい!」って言ったら、「じゃあ食事療法しなきゃダメだよ」って(笑)。 で、さっきのステーキとかの話を全部したの。そしたら「1年持ちません」って言われて(笑)。

O それっていくつぐらいの時なの?

K ええっとねぇ、30代前半かな?
それで「どうすればいいですか?」って訊いたら「今の食事を全部やめて、魚・野菜を食べなさい」って言われて。

O じゃあ、それからそういう食生活に?

K なりました。嫌いだった野菜も好きになり、嫌いだった魚も食べるようになり。青魚はいまだにダメだけど(笑)。
例えばお魚にしてもね、始めの頃は天ぷらから始めたのよ。

O 油っこいのから始めたんだ(笑)。

K そう!焼き魚じゃ物足りなくてダメなのよ(笑)。だから天ぷらとかフライから始めて。

O アジフライとか美味しいもんね!

K もう大好き!ソースとかたっぷりかけて(笑)。

O そうそうそう!体に悪いな(笑)。

K で(笑)、そこから始めて1年かかりました。

O そうすると体調も違う感じがするんですか?スッキリみたいな。

K もう軽いしスッキリだし、調子は良くなりましたよね。 その食事療法を始めてから、1日の食事の70%を野菜にしてるわけ、今も。
それと水。水は1日に2リットル絶対飲んでる。朝起きるでしょ?そしたら胃に何にも入れる前にコップ1杯の水を飲むのよ。

O あ、それ聞いた事ありますね。

K 夜寝る前、それからお風呂に入る前にも1杯飲むの。 でも気をつけて欲しいのは、冷たいのはダメ。常温のを飲んで。心臓をやられるから。
以上で健康談義は終わりです(笑)。いかがでしたか?今日の講義は(笑)。





次回vol.3に続く!(vol.3はコチラ↓から)






新譜 梶芽衣子『女をやめたい』
女優・梶芽衣子が25年ぶりにリリースした新曲『女をやめたい』。『吾亦紅』のヒットで知られる杉本眞人が作曲を手がける今作は、これまでの梶芽衣子のイメージを一新するかのような、達観したかのような女性の生き様が描かれている。
profile

梶 芽衣子[Meiko Kaji]

1965年、日活映画「青い果実」にてデビュー。 その後「野良猫ロック」「女囚さそり」「修羅雪姫」などの主演シリーズ作でその人気を決定的なモノにする。 これまでの出演映画作品数は約100作品にものぼる。 歌手として、自身が主演した映画の主題歌「修羅の花」「怨み節」などをリリース、1974年には「怨み節」で日本有線放送大賞を受賞。 映画監督のクエンティン・タランティーノが梶芽衣子の熱狂的なファンであることを公言し、自身の作品「キル・ビル」において、梶の「修羅の花」「怨み節」を使用している。 2009年6月、約25年ぶりとなる新曲「女をやめたい」をリリース。

オススメ記事


Latest Items / Tickets Information