北欧から届いたakikoの透き通る時間

Thursday, November 26th 2009

akiko新作は、ジャズランド・レーベルのオーナーでもあるブッゲ・ヴェッセルトフト(key)とのデュオ。北欧ならではの澄んだ静寂な空気感を届けます。

今年6月に発売した『HIT PARADE –LONDON NITEトリビュート-』では、10代の頃から通っていたロック・パーティー「ロンドン・ナイト」へ捧げて、イベント縁のDJ/プロデューサーとのコラボレーションで60～90年代の洋楽ヒット・チューンを大胆にカヴァーしたakiko。

そんな彼女の新作が早くも登場です。

パーティー・アルバムのような前作の後で、akikoが次に表現するのは、たった2人だけで奏でるミニマムな音楽。

北欧ジャズ・シーンでトップクラスの人気を誇るブッゲ・ヴェッセルトフトをプロデューサーに迎え、この夏ノルウェーを訪れレコーディングを行いました。

ブッゲ・ヴェッセルトフトは、ノルウェー・オスロを拠点にヨーロッパで確固たる人気を誇るジャズランド・レーベルの主宰者でもあるキーボード奏者です。

かねてからブッゲの作品を愛聴していたakikoの想いが叶って実現した今回のレコーディングは、ブッゲのホームベースであるオスロ市内のプライベート・スタジオ「ブッゲズ・ルーム」にて２人だけで行われました。

ブッゲが奏でる美しいピアノ（一部フェンダー・ローズ）とのデュオで、バラードを中心にakikoのヴォーカルをじっくりと聴かせる、北欧らしいフォーキーでインティメイトな雰囲気ただよう作品に仕上がっています。

akiko自身のよる3曲の作詞作曲、スタンダードに加えて、ビートルズの「ノルウェーの森」、ジョン・コルトレーンの「ナイーマ」を収録。

更に、3曲においてakiko初のポエトリー・リーディング・トラックのスタジオ録音も収録し、北欧ならではの空気感を更に伝えています。

まさに、タイトルが示すように「言葉」の美しさをピュアでシンプルに伝え、akikoは本作で広く豊かな表現力を磨いたと言えるでしょう。

冬のピッタリなインティメイトなデュオ作。言葉とピアノが織り成すハーモニーに、リスナーは魅了される事は間違いありません。

収録曲

01.プア・バタフライ
Poor Butterfly　(words by John Golden, music by Raymond Hubbell)
02.オール・オブ・マイ・ワールド
All of My World　(words and music by akiko)
03.ノルウェーの森
Norwegian Wood　(words and music by Lennon/McCartney)
04.ホワット・イズ・イット
What Is It　(words by akiko)
05.イット
It　(words by akiko, music by Bugge Wesseltoft)
06.アイ・ミス・ユー
I Miss You　(words and music by akiko )
07.イッツ・オンリー・ア・ペイパー・ムーン
It's Only a Paper Moon　(words and music by Harold Arlen/E.Y. Harburg/Billy Rose)
08.ワーズ
Words　(words by akiko, music by akiko/Bugge Wesseltoft)
09.ナイーマ
Naima　(words by Mark Murphy, music by John Coltrane)
10.ジ・オンリー・ワーズ
The Only Words　(words and music by akiko)

akiko: all vocals and glockenspiel
ブッゲ・ヴェッセルトフト: piano, Fender Rhodes, Prophet 5, glockenspiel, kalimba and percussion
Produced, arranged and recorded by Bugge Wesseltoft　Co-produced by akiko
2009年9月、オスロ、ブッゲズ・ルームにて録音

ブッゲ・ヴェッセルトフト
北欧ジャズ・シーンの誇るキーボード奏者／プロデューサー。
80年代にノルウェーの名だたるジャズ界の先鋭的アーティストと共演。90年代からオスロのアンダーグラウンドなクラブ・シーンとの交流を深め、96年にレーベル「ジャズランド」を設立。以降、“ニュー・コンセプション・オブ・ジャズ（ジャズの新たなる概念）”をモットーに、エレクトロニクス、サンプリングなどクラブ・ミュージックの要素を取り入れた新しいスタイルのジャズを創作しつづけている。近年のアルバム『IM』(2007年)、『プレイング』(2009年)はアコースティック・ピアノを核に、サンプリングやエフェクト等の手法を絶妙に取り入れたアンビエント感あふれる作品を発表している。