『ロボゲイシャ』 公開記念! 井口昇監督 インタビュー
2009年12月22日 (火)
「大人計画」所属、最近では竹中直人監督最新作『山形スクリーム』にも俳優としても大活躍されている井口昇氏ですが、監督された『片腕マシンガール』が2007年、世界を席巻し、国内外の映画ファンを熱狂させながら、その名を一気にシラシメル結果となった井口監督の最新作『ロボゲイシャ』がいよいよ公開!監督の”脳内遊園地”に足を踏み入れ、戯れて参りました。”デートムービー”として、この映画を観に行ったカップルは、固い絆で結ばれること必至?!では逝きましょう・・・地獄へおいでやす!INTERVIEW and TEXT: 長澤玲美
今、”デートムービー”っていう言葉が自分の中のすごいバロメーターなんですよ。カップルが映画を観て、観終わった後にすごくいい感じに食事が出来て、ちゃんとホテルに行けるまでを考えてる監督ってたぶん、世界を探してもいないと思うんですよ(笑)。
- --- 本日はどうぞ、よろしくお願い致します。
よろしくお願いします。
- --- 最新作『ロボゲイシャ』をたのしく拝見させて頂きました。
ありがとうございます。
- --- 今作は、前作の『片腕マシンガール(以下、マシンガール)』とは違い、角川が出資した100%日本の映画ですが、「日本でも海外でも通用するもの、且つ血が出ないものを作って欲しい」とのお話しがあったそうですね。『マシンガール』がヒットしたことで、このような要望を受けることは多いですか?
そうですね。実際実現したのはこの『ロボゲイシャ』だけなんですけど、特に特殊造形をやっている西村(喜廣)さんが「『マシンガール』みたいなものを作ってくれ」って言われることが多くなったみたいですね。でも、僕自身はやっぱり、周りの作品とかを観てても、「女の子主演のアクションスプラッターみたいなものが増えてるなあ」と思って。それまでは「企画通すの大変だったのに」とか「種を蒔くのが大変だったのに」と思って。「みんな、やりやすそうでいいね」って思いましたけど(笑)。
- --- 井口さんはそういったジャンルムービーといわれるものを「日本からどんどん発信したい」というお気持ちはありますか?
やっぱり、僕自身、「娯楽映画をいっぱい作っていきたい」っていう気持ちがありますんで、ご要望とあればいろんなジャンルのものにチャレンジしたいなっていう風には思ってますね。
- --- 『マシンガール』後、井口さんの周りの環境に具体的な変化はありましたか?
それはやっぱりありましたね。まず、あれが当たって、すごいいろいろ勘違いしてくれる人が多くて、「井口、ハリウッドデビューしたんだって!?」とかって言われることもあるんですけど、「いや、ハリウッドはデビューしてないけどさ」って言ったりとか(笑)。あとは、僕のベーシックというか「こういう作品を作る人なんだ」っていう基本ラインが出来たっていうのは思いますね。外国での上映もあったりして、去年は韓国に行って、この前初めてニューヨークにも行って来たんですけど、去年くらいからようやく海外に行けるようになって(笑)。外国の映画祭の方とも交流が出来るようになりましたし、そういう意味ではかなり大きく状況を変えてくれた作品だと思いますね。
- --- むしろ、これからですよね。
そうですね。だから、これからヘマをしないように気を付けたいというか(笑)。西村さんも僕も広い意味での作品を作っていきたいと思ってますし、「他の監督さんがやりやすい状況に引っ張っていかないといけないなあ」と思ってるんですよね。だから、僕らが「ある程度の道を拓いていかないといけないんじゃないかな」っていう責任は感じてますけどね。
- --- 今作は、「芸者」をテーマに選ばれましたが、「外国人が作った間違った描写の日本の映画がお好き」と。
まあ、それだけじゃないですけど(笑)、それは好きでしたね。好きというかおもしろいですね、やっぱり。5〜6歳くらいの子供の時に『007は2度死ぬ』とかすごいやってたんですよね、テレビで。で、まずそっちのヘンな日本の方を先に観ちゃったようなものなので。芸者っていうと、大体こう・・・裸で温泉に入りながら男にサービスするとか(笑)、そっちのイメージなんですよね。だから、外国人が作った日本を先に観ちゃっているので、実際の京都とかの舞妓さんが歩いてたりするとやっぱり何かね、確かに大人し過ぎる感じがあるんですよね。やっぱり、外国人が作ったキッチュなイメージっていうのは、どっかで僕はベーシックになってる感じがありますんで、それを何か「自分でも作れないかあ」っていうのをすごく思ってたんですよね。あとまあ、芸者のカツラはおもしろいですね。「芸者のカツラを被って、真面目な芝居をするとたいがいの人はおもしろくなるんだ」ってことがすごく、この作品でわかりました(笑)。
- --- 「芸者のカツラはガンダムに似てる」っておっしゃってましたよね?(笑)。
「ガンダムに似てるなあ」と思いました(笑)。でも、ガンダムって多分、芸者からイメージしてるんじゃないかなって思いましたね。
- --- 今年はガンダムの生誕30周年記念として、お台場で実寸大(高さ18メートル、重さ35トン)のガンダムがお目見えしてましたし、ガンダムが世間で騒がれている中で、芸者のカツラがまさかそこにリンクするとは・・・(笑)と。
僕もね、西村さんの造形を見て、「これ、ガンダムじゃーん」って思って、すごいおもしろかったですね。やっぱり、ガンダム世代に訴えかける・・・多分、芸者には興味なくても、ガンダムには興味がある人は多いと思うので、その辺も「若い世代に訴えかけるものになればいいなあ」と思ってますし、「『ロボゲイシャ』のプラモデルが出ればいいなあ」と思って。”ガンプラ”みたいな感じで作ってもらえるといいなって思ってます(笑)。
- --- 芸者をはじめ、「”日本特有のエキゾチックさとか富士山とかの奇妙なおかしさ”というのをなぜ日本人が撮れないんだろう、ある種常識に縛られてるんじゃないか」とありましたが、ご自身でそのようなものを盛り込んで出来上がった『ロボゲイシャ』を拝見されて、改めていかがですか?
世界の中でもどうしても、芸者に一番関心を持てないのって日本人な気がするんですよね。自分と遠いものとして考えちゃうというか。当然、お座敷遊びなんて僕はしたことないですし、一生出来ないかもしれないですけど、この映画があるから、もしかしたらきっかけになるかもしれないですけど(笑)、どっかでそのへん、自分の生活と切り離しちゃってるんですね、日本人っていうのは。でも、今回、カツラとか着物を見たりして、こんなに一種キッチュでかなりストレンジでおもしろいものが実はすごく身近にあって、「何でこれを僕らが守っていかないんだろう、関心を持っていかないんだろう」っていうことは思いましたね。白塗りして奇妙なカツラを付けて、不思議な踊りを踊ってるのを見ているっていうのは、「すごく不思議な体験だな」っていう風に思いますし、僕らが日本人であるっていうことをもっと自覚的にならなくちゃいけない時が来たんじゃないかな(笑)っていうのはすごく思いますね。あとは特にやっぱり、若い世代の人達がこういう芸者っていうこととかに「もう1回気が付いて欲しいな」っていうのは今回思いましたね。
- --- 他に日本のイメージとして、これから映像化してみたいものはありますか?
切腹ですねえ。
- --- 切腹・・・。
切腹をかなり大々的に。外国の方からすると、切腹ってものすごく怖いことらしいんですよ。刀自体がすごい怖い武器に見えるらしいんですね。それで自分のお腹を斬らなきゃいけないっていうのって、ものすごい不条理な刑に見えるらしくて。確かに、僕らは切腹っていうのは映画とかで見慣れてはいるけれど、相当残酷なことらしいので、映像でちゃんと描いたら相当インパクトのあるものになるんじゃないかなって思いますね。今回、切腹のシーンももっと入れたかったんですけどね。でも、この間『ロボゲイシャ』のスピンオフ(『恐怖ゲイシャ軍団』)を撮ったんですよ。OLがオフィスのバルコニーでランチしてて、みんなでパスタ食べてるその前でテーブルの上に切腹した男が2人いてってシーンを撮ったんですけど(笑)。
- --- それをスピンオフで(笑)。
ええ。でもやっぱり、「切腹っておもしろいなあ」と思いますね。「切腹っておもしろいなあ」って言い方もどうなのかなって思いますけど(笑)、関心はすごくありますね。確かにこんなにすごい怖い刑はないなって思いますね。美意識として、切腹を自分でして、さらに首を斬り落とされるって、2倍の恐怖じゃないですか?これはすごいことですよね。
- --- その切腹を大々的なテーマとして扱われた場合に、井口さんが監督されるとどんな映画になるのか、すごく妄想が膨らみます。
切腹を扱っても、デートムービーとして描きたいですけどね、『SAW』みたいな感じで(笑)。あとは何だろうなあ・・・活き造りみたいなのをテーマに映画作りたいですけどね。
- --- 活き造りでしたら、例えばどのように?(笑)。
活き造りが跳ねすぎて、それが人間に襲い掛かるっていうのは考えたことがあるんですよ(笑)、フライングキラーみたいに。そういう、活き造りで勝負っていうか大会をやったりとかね。「活き造り大会でどっちが活きがいいか」っていう。活き造りの魚同士を噛み合わせて戦わせたりとか、そういうのはおもしろいんじゃないかなって思いますね。
- --- 井口さんの思い付かれたそういうイメージを特殊造形の西村喜廣さんやVFXの鹿角剛司さん、撮影の長野泰隆さんなどの技術が集結すれば可能ですもんね?(『片腕マシンガール』の技術チーム。今作の『ロボゲイシャ』でも再結集!)
そうですね。本当にもう、半分あきれながらもちゃんとやってくれるので(笑)。「足がキャタピラになりたいんですけど」って言っても、「ああ、キャタピラね、わかった」「芸者がガンダンクみたいになりたいんですけど」「ああ、ガンタンク、わかった」とかって言ってくれるので。
- --- 心強いですよね。
心強いですよね、本当に。素晴らしい方々に本当に恵まれてると思いますね。
- --- 今回は日本での製作ということで、「内蔵は出せない、人の首もはねられない」という、「日本出資製作ならではの、映倫を通さないとならない制限」についてなのですが、アイデアを形にする素晴らしい技術があって本当は可能なものが実現出来ないということについてのお考えはありますか?
まあ、そこは割り切りましたね。今回は『マシンガール』と似たような描写もあるけど、「基本的には違うジャンルの映画なんだ」っていう、アクションコメディとしての割り切り方をしましたし、前回『マシンガール』の時にあまりにも女性のお客さんがいなかったんでショックだったんですよ。僕としては一応、デートムービーを作ったつもりなのに「やっぱりいないかあ」って思って。
今、”デートムービー”っていう言葉が自分の中のすごいバロメーターなので、今回は「もう1回、”デートムービー”にチャレンジしてみようかな」と思って。カップルが映画を観て、観終わった後にすごくいい感じに食事が出来て、ちゃんとホテルに行けるまでを考えてる監督ってたぶん、世界を探してもいないと思うんですよ(笑)。『ロボゲイシャ』はちゃんといい感じで会話が弾む映画を目指したつもりなんで。「何だろう、あれね」とかって男が言いながら、「キャタピラになるなんてー」とかって女の子が言いながらも、「でも意外とよかったんじゃなーい」とか言いながら、ワインを飲めるような映画にしたつもりです。- --- そういうものが井口さんの中の”デートムービー”ですか?(笑)。
僕の考える”デートムービー”はそうですね(笑)。で、もうひと越え言えば、「シネコンでやりたかったなあ」っていうのがありますけどね。
- --- 今作はシネコンに入っていてもあまり違和感ないですよね。
すごくそこらへんを考えてて、シネコンに似合う描写をいっぱい使って作ってるつもりなんですけど(笑)。どうでした?ご覧になって。
- --- わたしは『マシンガール』もキャーキャー言いながらたのしませて頂いたタイプなんですけど(笑)、今作はそれよりももっと、ストーリーやギャクの部分など細かい演出も堪能させて頂きましたし、安心してスクリーンに身を委ねられました。
じゃあ、例えば「『ロボゲイシャ』観に行こう」って男性がデートに誘って来てもその人のことを嫌いにならない感じですか?(笑)。
- --- ええ。「『ROOKIES』観に行こう」って言われたら嫌いになっちゃいますけど(笑)。
いやあ、いい方ですねえ(笑)。そういう方いるんだあ。シネコンに行って、「『ROOKIES』か『ロボゲイシャ』、どっちにする?」って彼氏に言われたら、「わたしは『ロボゲイシャ』かなあ」っていう感じ?(笑)。
- --- もちろんです(笑)。
ああ、そういう人がもっと増えるといいなあ。
- --- 今作では日本人がわかるギャグを意識的に多く取り入れられていますよね?
そうですね。『マシンガール』の時は、実はギャグ禁止令が出てて、あれでもギャグが禁止されてたんですよ。僕はギャグを入れないつもりでいたんですけど、それでもあの有様なので。今回はギャグって意識してないところもあって、僕が現場でおもしろければそれでいいみたいなところも何箇所かありますけど、ある程度自由に作らせてもらった感じですね。
- --- 特に冒頭の松尾スズキさんのシーンは長めに設けられていて、ギャグも満載でしたね。
松尾さんって、追い詰められるとアドリブがおもしろい方なんですよ(笑)。チェンソーで襲われてるシーンは結構、アドリブなんですよね。松尾さんがおもしろいアドリブを言うまで延々と撮ってたんですよ。あのシーンだけで実は10分くらい回ってて、ずーっと「松尾さん、もうひと越え、何かアドリブないですか?」って言って撮ってたシーンなので。あそこは掴みとして、すごく大物の俳優さんが出て来て派手な掴みがある・・・「昔の大作映画のパターンを分集した作りにしたいな」って思ったんですよね。だから、「松尾さんがいきなり政治家役で出たら、何か知らないけど大作感があるんじゃないかな」って思って、ああいうシーンを入れてみた感じですね。
- --- まず、松尾さんのシーンで笑わせられました(笑)。
ありがとうございます。松尾さん本人がブログの中で、「政治家の役だけど、難しいセリフは1つもなかった」って書かれてましたけど、本当にその通りですけどね(笑)。
- --- その松尾さんに続き、竹中直人さんのシーンもすごく大好きだったんですけど、竹中直人監督としての最新作『山形スクリーム』を拝見させて頂いて、井口さんも俳優として瓜瓦眉執(うりがわら びしゅう)役で出演されていましたよね?
ああ、よく覚えて下さって(笑)。
- --- 最高にステキでした(笑)。公開前に竹中さんにもインタビューもさせて頂いたんですが、俳優としての井口さんのことを「大好きなんですよね」とおっしゃっていました。井口さんにとっての竹中さんはどのような存在ですか?
監督さんとしてはすごく、いつも毎回映画に誘って頂いて、僕がかなり拙い芝居であっても、わりと許してくれるというかですね、だいたい呂律が回ってないことが多いんですけど、それでも「いいよ、それで」みたいな感じに言って頂いて本当にありがたくて。竹中さんご本人が役者さんなので、役者さんのことに対してすごく愛情が強い方なんですね。現場でも、「どうやったらその役者さんのいいところが膨らんで見えるか」っていうことをすごく考えてらっしゃる監督さんなので、すごくやりやすいですよね。竹中さんが必ず、「こういう言い方をしてくれ」とかってまず、ご自身で演技をして見せて下さるんですけど、それがすごく上手なのでプレッシャーはあるんですけどね(笑)。でもすごく、俳優さんに対する愛の深い監督さんだと思いますね。映画に対して誠実な方だと思いますし、真面目な方だと思いますし。
竹中さんは役者さん側になるともう本当に全部、僕の指示に従ってくれるというか。すごく丁寧に全部受け答えしてくれて、自分から「それ違うんじゃないか」っていうことは一切言わない方ですね。監督さんとしてのお仕事もすごく理解されてる方ですし、「俳優さんっていうのはどういうお仕事なのか」っていうこともすごい理解してる方だと思いますね。今回、竹中さんに『ロボゲイシャ』に出て頂いてやっぱり思うのは、竹中さんが出ることによっての説得力ってすごいあると思うんですよね。作品が急に締まるというか、それまでナンセンスな話が相当リアリズムを持ってくるというか。竹中さんがしゃべってるセリフも相当バカバカしいんですけど、それをすごいシリアスなトーンで演られるとすごく説得力がありますしね。- --- その竹中さんにもすごく細かく演出されたそうですね。
まあ、竹中さんには「そんなことねえよ」って言われるかもしれないですけど(笑)、かなり手取り足取り、細かく演出させて頂きましたね。
- --- 「その話題をする時はしゃべれる」という設定にも笑ってしまいました(笑)。
そうそう。でもだいたい、竹中さんは金井老人っていう役だけど、老人のメイクとか一切してないですからね(笑)。老人の真似をしてるだけですからね。でも、みんなが「おじいちゃん」って言ってるから、おじいちゃんに見えるかもしれないけど(笑)。普段の竹中さんのメイクのまんまですからね。車椅子に乗って、帽子被ってジャージ着てるだけ。
- --- 今回のヒロインは木口亜矢さんと長谷部瞳さんですが、女の子をキャスティングする際に決め手となる、共通したポイントというのはありますか?
うーん、やっぱり今回もそうなんですけど、「自信のない子が何かによって変わっていく様を描きたい」というか、「何か変化を描いていきたい」っていうのがいつもあるんですよね。元々の発想が「女の子版スパイダーマン」みたいなのがやれたらなあと思ってて。すごく気の弱い虐げられてる女の子がある能力を持ったことによって、人格も含めて変わっていく、成長していく物語っていうのにしたかったんですよね。何かやっぱり、変貌するのが好きなんですよね。「映画が変化していかないと僕自身が何かノレない」っていうのがあって。そういう発想にいつもなっちゃいますね。今回は姉妹の関係がロボになることによって揺れ動いていくっていう発想ですからね(笑)。
- --- 木口亜矢さんは、この芸者メイクをしていると普段のイメージと全然違うので、初めはわかりませんでした。
普段の木口さんを知ってると、この姿と全く一致しないですもんね。
- --- でも、すごくかわいい芸者さんになりましたよね。
木口さんのこの芸者メイクって、初めて実際に面接させて頂いた時には当然、白塗り出来ないんですよ。なので、もう推理だったんですね。僕の中での勘で、「この人は芸者が似合うんじゃないか」って、あのメイクをした時のこともイメージしてキャスティングしたんですけど、「似合わなかったらどうしよう」って、内心ちょっとドキドキしてたんですけど、実際、すごく似合ってたのでほっとしましたね。やっぱり、目の大きさのインパクトですね。あとは、本人もキックボクシングを習ってらしたので、そのへんの勘のよさと、一見、ちょっとギャルっぽくて・・・僕はギャルっぽい女性がわりと苦手だったんですけど、そのルックスの印象とはだいぶ違う大らかな方なので、現場もすごくやりやすかったですね。でも、今のギャルっぽい人をみんな、芸者のメイクをさせると「意外と似合うかもしれない」って思って(笑)。
- --- 結構みんな、かわいいかもしれないですよね(笑)。長谷部さんのキャスティングの決定についてもお聞かせ頂けますか?
会社側から「長谷部さんはどうか?」って言われたんですけど、長谷部さんご自身、この台本を読んですごく、菊奴を演りたがってくれたんですね。長谷部さんとは僕は前に深夜ドラマ(「栞と紙魚子の怪奇事件簿」)で彼女がセリフがない、すぐ殺されてしまう役で出てもらったことがあったんですけど、すごく真面目で礼儀正しい方で「すごく育ちのいい方だなあ」って思ってたんですよね。ただ、最初はこの菊奴っていう意地悪な役を彼女が演じた時に「どう見えるのかな」って思ってたんですけど、菊奴っていう役が「単なる意地悪な役に見えて欲しくないなあ」と思ったので、「長谷部さんが演ったらおもしろいんじゃないかな」って思ったんですよね。実際、長谷部さんはすごくがんばってくれてますし、意地悪なんだけど愛のある役にしてもらったような気がするので、彼女にお願いしてよかったなあって思いましたね。
- --- 「王様のブランチ」でレポーターもされてましたよね?
そうなんですよね、突撃レポーターみたいな。日経新聞のキャンペーンガールをやったりもしていた方で水着すらなったことがない方がいきなり、バストマシンガンですからね(笑)。胸叩いて、「ガン」とかって胸から弾が出るとか。でもこれは緊張しましたよ、「大丈夫かなあ」って思って。でも、長谷部さんも受けてくれたんで、本当にありがたかったですね。
- --- 木口さんと長谷部さんをはじめとして、芸者さんの衣装がすごくきれいでかわいかったんですが、こだわりも大きいですよね?
そうですね。血とかも出てきて相当ナンセンスな映画ではありますけど、プレスにも書きましたけど、「見た目が華やかなお正月映画のような作品にしたいなあ」と思ったので。やっぱり、主演の女優さんのかわいらしさ、華やかさが引き立つような。画面の印象として『マシンガール』は白黒のイメージだったんですけど、今回は「かわいい色が出るようにして欲しい」っていう風にカメラマンの長野(泰隆)さんにお願いして。「着物ってお金がかかるから大変だろうな」って、最初は結構ビビってたんですけど、「ちゃんと着物を入れてよかったなあ」って、今ではすごく思いますね。
みなさん、すごくいろいろ苦労して用意して下さいましたね。実際の予算としては『マシンガール』より若干少ないくらいなんですけど、スタッフさんがいろんな知恵を絞って下さって、たくさん苦労をして頂いて、高価に見えるように工夫して頂いたんで、本当にそこはスタッフさん、あとは本当にキャストのみなさんにも助けられた感じですね。台本を読んだ時にみなさん「うわあー、こりゃあ大変だあ」って呟くように言ってましたね(笑)。
- --- みなさんが口を揃えて「大変だあ」とおっしゃっていても、応えて下さることを井口さんはご存知だから・・・。
そういう意味では悪魔みたいな人ですけどね(笑)。いや、でも、僕も相当・・・毎日胃が痛かったですよ。毎日撮影が夜中までかかって、次の日も朝7時シュート(撮影開始)みたいな感じだったりして、睡眠時間2時間くらいみたいな感じなんですよね。照明の方が僕の隣で寝てて、「あー、また徹夜かあ」とかって聞こえてくるんですよ。もう60代の年配の方なんですけど、「はあー、しんどいなあ」とかって聞こえてくるんですよ。それを聞いたりして、日々罪悪感に魂をえぐられるような毎日でしたよ(笑)。
- --- 今回、”デートムービー”ということをお話して下さいましたが、女の子が「あ、芸者さんの衣装ってかわいい」って思いそうなくらいかわいいですよね。
見えてますか?なら、本当によかったですね。それがまあねえ、1つの狙いではありますよね。若い人が観て「あ、かわいいじゃん」とか。特にギャルの子とかが観てくれて、「芸者の格好ってヤバくない?」みたいなね。「そういう風に思ってくれるといいな」って思ってますね。だから今回チラシもね、「『ザナドゥ』みたいなキラキラした感じにしてくれ」って言ったんですよ。
- --- 『ザナドゥ』って拝見したことがないのですが・・・。
バカバカしいですよ?(笑)。悪戯にキラキラした映画なんです。ミラーボールがキラキラ回ってるような。
- --- その『ザナドゥ』を撮影前に観直されていて、ピンクのコスチュームにイメージが反映されたとのことですが・・・。
そうですね。『007は二度死ぬ』でもピンクの下着って結構出てくるんですけど、「おもちゃ箱をひっくり返したような画の感じにしたいなあ」っていうのがあって、「毒々しさもあってキッチュなんだけどかわいらしさもある感じにしてみたいな」と思って。あとはなるべく、「女性のお客さんを劇場に入れてみたいなあ」っていうのがありまして。でも、それでもやっぱり、後半にゲロがいっぱい出て来たりとかするので、「やっぱり”デートムービー”には向かないのかもしれない」とは思いましたけど。やっぱり、我慢出来なくなっちゃうんですよね(笑)。
- --- お客さんが価値観の開放といいますか、先入観なくいろいろなジャンルの映画を体験して下さると、もっともっと映画が活性化されていって、おもしろくなりますよね。
やっぱり、お客さんもそろそろ冒険していい頃だと思うので(笑)、自分達が観やすい映画だけじゃなくて、「今日は変わった珍味、カエルの蒸し焼きでも食べてみるか」みたいな感じで、構えないでノリで来て欲しいですよね。「何かおもしろそうだから行ってみよう」みたいな。本当に『ROOKIES』とか『サマーウォーズ』とかと一緒に並んであったらうれしいんですけどね。
- --- ぜひ、配給の角川さんには『ロボゲイシャ』をシネコンでかけるようにがんばって欲しいですね。
そうですね(笑)。でもこの『ロボゲイシャ』を最初に観た時はやっぱり、冒頭に角川映画のマークが出たのが一番感動しましたけどね。でも、何かのギャグなんじゃないかみたいな(笑)。僕が何か無理矢理貼り付けたような感じですもんね。
- --- 今回はあまり血が出ないというところもあって、西村さん的にはいかがだったんでしょうか?
西村さんは「それはそれでまあ、いいんじゃないの?」とは言ってましたけどね。ただ、メカを作る方が内蔵とか人体を作るよりお金と労力がかかるらしいんですよ。人体の破壊とかって別の作り物を混ぜてやったり出来るから誤魔化しがきくんですね。でも、ロボットとか機械っていうのはいちいち新たに作らなきゃいけないんで労力が全然違うらしいんですよ。だから、「もう、ロボの方がしんどいよお〜」って言ってましたね(笑)。残酷効果は『マシンガール』の方が派手に見えるんですけど、実は『ロボゲイシャ』の方が作り物の数が多くて。いちいちいろんなものを全部作ってもらってるので大変だったと思いますけどねえ。だから本当に申し訳ないですね。“尻刀“だけでも3つ作りましたからね(笑)。
- --- 一力所、某アクションシーンでは結構、血が出てましたよね。あれは許容範囲だったんですか?(笑)。
あれはチャレンジだったんですよ。「ああいうシーンが1回くらいなくちゃダメだな」って思って、とりあえず撮るだけ撮って、もし映倫審査とかで落ちたら、「DVDの映像特典で入れよう」って思ってたんですけど、通っちゃったんですね(笑)。
- --- よかったですね(笑)。
だから、晴れてあのシーンは普通に12歳の子供も観れる映像になったので(笑)。まあ、あれくらいだったら大丈夫だと思うんですけどね。でも、あれくらいでも人によってはね、観れない人もいるからね、非常に難しいものです。
- --- 斎藤工さんが大活躍されていましたね。井口さんの作品で男性のキャストがあんなに活躍する作品は珍しいですよね?
本当にそうなんですよ。しかも、いわゆるハンサム・・・美青年とか美少年とかって言われる人が出てくる映画って、ほとんど撮ったことがなかったので(笑)、逆に「どういうキャスティングしたらいいのかな」って実は思ってて。台本を書いた時に「このリアリティのないセリフをリアリティを持たせてしゃべれる人っているのかな」って思ってたんですけど、知り合いの監督から斎藤工さんを薦められて。実際、彼が過去に出た作品もよかったので、「ぜひ仕事したいなあ」と思って。実際出てもらった時に、斎藤工さんに演じて頂いて、影野ヒカルって役が初めてわかったというか。「ああ、こういう人物だったんだ」って。「ハンサムな人が真面目に演れば演るほど何ておもしろいんだ」と思って。最後の上半身裸でロボットを操縦して、吐いたり、顔ボコボコになったりみたいなのも(笑)、最後は斎藤さん本人が「ぜひ惨めに死にたい」という風に言ってくれて。
最初は単に殴られて爆発して終わりだったんですけど、「何か足りないな」って思ったんですよね。やっぱり、なんだかんだ言ってすごい悪い奴っていう設定なんで、「ひどい目に遭わないと観てる人はやっぱり納得出来ないだろうな」って思ってて。斎藤さんが「僕も実はそう思ってて、ヒカルっていう役はひどい目に合って死んで欲しいと客だったら思うんですよ」って言ったんで、「じゃあ、ゲロとか吐いてもらえない?」って言ったら「あ、いいっスよ!」って言ってくれたんで、「やったあー!」ってガッツポーズしてやってもらった感じですね。でも、そういうことをすごく嬉々として斎藤さんにやって頂いたんで。相当バカバカしいことを今回やってもらってるんですけど、やっぱり、バカバカしいことをやっても、斎藤さんがやるとすごく品がいいというか。かっこよくないですか?- --- あの役にぴったりでしたね。あんなに嫌な奴でも最後は愛すべきというか、人間らしくなりましたよね。
そうなんですよねえ。やっぱり、「悪役は魅力的じゃないと映画っておもしろくならないだろうな」って思ったので、やっぱり、斎藤さんみたいなああいうハンサムな方が悪役をやるっていうのがすごく意味があるんじゃないかなって思ったんですよね。
『あんにょん由美香』などのプロデューサーの直井さん:発見ですよね、邦画界の。どう考えてもおかしい画ズラなのに一人キマってるっていう(笑)。「改造して下さい」ってヨシエが言いに来た時の画とかおかしいじゃないですか?(笑)。天狗のコスチュームの美女たちが押さえてて、荘厳な音楽がかかってて、「待っていたよ」って言った時の表情とかね。これはすごい、ブレないって(笑)。そうそうそうそう。芸者に囲まれてる映像もおかしいですもんね(笑)。ちなみに「斎藤くんの衣装は「花より男子」みたいにして下さい」って衣装さんに言ったんですよ。「花より男子」はちゃんと観たことないんですけど(笑)、「なんか、御曹司って感じで、絵に描いたような衣装にして下さい」って言ったら、ああいう服が来たんですけど、僕が考えた「花より男子」ってこんな感じなんですよね。
- --- 「花より男子」って言われて納得出来るくらい、ああいう雰囲気の衣装です。
やっぱりね、そこに説得力がないとこの話はね。今回志垣太郎さんにも出て頂いて本当によかったですし、悪側が尋常じゃないくらい金持ちだっていうのが見えないと説得力が持てないので、キャスティングはやっぱりすごく緊張しましたし、力入れましたね。志垣太郎さんと斎藤工さんの親子っていうのはなかなかすごいですもんね。
- --- その影野親子の財産、城ロボにも意表を突かれたんですけど、すごくかわいいロボットでしたね。
そうなんですよね。僕らの世代ってやっぱり、特撮ものとかマジンガーZとか大魔神とか、そういうものを観て育ってるんで、『トランスフォーマー』とかの今風のロボットじゃない。「僕達世代のロボットといえばこれだ!」っていうのを出したくて。建物と生き物が合体するみたいなのってやってみたかったんですよ。やっぱり、「城が動き出したらおもしろいだろうな」って。僕は一人旅が好きだったので、よく城巡りとかしてたんですよ。「これが動き出したらおもしろいだろうなあ」っていつも思ってたんで、今回その夢が叶って本当にうれしいですし、やっぱり何か、愛嬌のある感じにしたかったんですよね。
- --- 動きもかわいかったですね。
本当ですか?ちゃんとフィギュア出たら欲しくなるようなものにしたかったんですね。
- --- ゲイシャシリーズと城ロボと天軍と・・・セットで発売してもらいたいですね。
セットでね。発売して欲しいですけどねえ。ゲイシャトランスフォームと一緒にね。今回、城ロボ人気も上がってくれればいいなって。キーホルダーとかにもなって、女の子が付けてくれたりしたらすごくうれしいですね。
- --- 天軍(天狗美女軍団)の亜紗美さんと泉カイさんの演技は凄みが効いてましたね。天狗も日本のイメージとして井口さんの中にありますか?
天狗って外国の方からするとちょっと馴染みが薄いかもしれませんけど、日本人からするとすごくインパクトのあるキャラクターだなって思うんですよね。子供の頃から高尾山とかに親子でハイキングとかに行くと、天狗のお面を買ったりとか。で、あの天狗の鼻の意味を知った時って、「そんなにえげつない生き物なんだ」って思うじゃないですか(笑)。でもやっぱり、あの発想って、外国でも上映されることになる作品だからこそ、やりたかったっていうところがありますね。で、実際に、天狗という男の妖怪を女の子がその格好をしてるっていうのがやりたかったんですよね。「本来だったらマヌケに見えるコスチュームがかっこよく見えるといいな」って思ったんですよね。だから、今回すごく、「マヌケに見えるものが観ていくうちにだんだんかっこよく見えてくるといいんじゃないかな」っていう風に思ってましたね。
- --- かっこよくキマってましたよね。
ありがとうございます。女の人が観てそういう風に思ってくれるのはうれしいですね。
- --- すごく見所がたくさんある映画なので、DVDになった時の映像特典としてこだわりの衣装や作り物なども映して頂きたいですね。
そうですね。脇の細かいギャグとかが実はあったりするので、本音を言うと何回か繰り返し観てもらいたいですね。そうするとようやく頭の中で整理出来るタイプの作品だと思うので。特にDVDとかになった時は、リピート向きの作品だと思うので、カップルでも何回も観て欲しいなあって思いますね。
- --- 別件なのですが、宣伝の方が「古代少女ドグちゃん(以下、ドグちゃん)」の第1話のサンプルを送って下さって拝見させて頂きました。
本当ですか(笑)。
- --- ええ(笑)。せっかくですので、「ドグちゃん」のお話もさせて頂きたいのですが、この製作のきっかけというのは?
きっかけはですね、元々は毎日放送の登坂(琢磨)さんっていう方がプロデューサーさんでいらっしゃって、その方がゆうばり(国際ファンタスティック)映画祭に来ていて、若手の監督を探していたんですね。そのゆうばりでたまたま『マシンガール』が上映されたのを観て下さってすごい気に入ってくれて、「ぜひ一緒にやろう」って話になって。
登坂さんはもともと特撮好きだったんですけど、そういうことがあまり社内には出せなかった。だから何か、「吹っ切った作品がやってみたい」っていうことでほぼ1年間、登坂さんと2人でああでもないこうでもないってずーっと企画会議をやってたんですよ。でも、なかなか思い浮かばなくて。で、ある時僕がトイレに行きながら、「ラムちゃんみたいなのを実写でやってるのって観たことないなあ」っていう風に思って、古代の女の子が土偶とかのビキニを付けてたら、言葉は悪いですけど、気持ち悪い、気色悪いラムちゃんみたいな感じになるかなって(笑)。で、「テンちゃんみたいなミニキャラクターも土偶がしゃべってたりして、ちょっとグロかわいいみたいなキャラクターが一緒にいる、気持ち悪いラムちゃんみたいなものをやれたらおもしろいだろうな」って思ってたんですよね。
で、それをなんとなくその登坂さんに話したら、気に入ってくれて、おもしろがってくれて。「じゃあちょっとこれでやろうよ」っていう話になって、いろんな監督さんを誘って話を進めていくうちに賛同してくれる監督さんもキャストの方もいて、それで話がだんだん大きくなっていったって感じですね。- --- 関西の方でしか観れないんですよね?(MBS(毎日放送)で10月7日スタート!毎週水曜 深夜1:25〜OA!)
そうですね、今のところはね。
- --- 残念です。
そうなんですよねえ。後半もさらにすごい方が出て下さるようになっていきましたし、本当にオールスターキャストになりましたしね。でも、東京では放映されないっていうのは若干さびしいんですけど、ただこれを今の時代に深夜で出来るっていうのはわりと奇跡に近いので、それだけでもすごく幸せだったなって思いますね。
- --- 今の時代ではやっぱり厳しいですか?
やっぱりね、予算が厳しいし、確実じゃないと企画が通らなかったりするんですよ。「ドグちゃん」って原作ものではないですしね。あと、ビキニを来た女の子が主役の妖怪ものっていうのもなかなかね。やっぱりこう、最初はみんなに「何じゃそりゃ!?」って言われたらしいんですけど、ようやく始動してきて、何となくみんな「あ、こういうのもアリなんじゃないかな」っていう風に思ってくれたんですよね。
- --- どうして今、土偶なんですか?
うーん、何でしょう。芸者と一緒なんですけど、日本人がちょっと忘れてきてるけど、何か胸に引っかかるものってあると思うんですよ。で、土偶の造形とかもすごいおもしろいなって思ったし、やっぱりみんな、最近の作品の傾向として、わりと身近なおもしろいところから引っ張ってこようとするじゃないですか?でも、忘れられてるものの中にも何か、今の人達を揺さぶるものがあるんじゃないかと思って。土偶っていうのは、言葉の響きもそうですし、ルックスもヘンですし、おもしろいんじゃないかなあって思って。何かこう・・・揺さぶりかけたいんですよね。だから「ドグちゃん」も回を追うごとにかなりシリアスな回もあったりとかして。今の現代の病んでるものの象徴が一人一人妖怪になってるっていう設定なんで、放置自転車の回もあるし、親子の断絶の回もあるし、いろいろテーマは現代の人に向けたものになってると思いますけどね。
- --- ちょっと余談なんですけど、実はわたしも最近、土偶のフィギュアを個人的に買っていて・・・妙に親近感を覚えてしまったんですよね(笑)。
ああ、本当ですか?(笑)。何となく、女の人の方がその辺りにアンテナきくような気がするんですよね。どうでしたドキゴロー、かわいくないですか?
- --- すごくかわいいですし、あの子欲しいです(笑)。
大丈夫ですか?気持ち悪くなりません?
- --- 気持ち悪いのがかわいいと思っちゃうタイプなので、全く(笑)。
僕もそう思っちゃう方なので。ドキゴローって結構エグいルックスしてると思うんですけど、でも僕はすごいかわいいなって思って。現場でもみんな、ドキゴローが大好きになってましたね。ドグちゃん自体ちょっと、普通の女の子じゃないキャラクターを上手くやってくれてるなあと思ってるんですけどね。
- --- アイドリング!!!の(Gカップアイドル)谷澤恵里香ちゃんですよね。
ええ、アイドルの方なんですけどね。1話以降もぜひ、機会がありましたら観て頂けるとうれしいですね。どんどんヘンな話になっていきますんで(笑)。
- --- 竹中さんも8話に出演されるんですよね?『マシンガール』で大活躍だった穂花さんも2話に出演されるようですし、縁のある方がたくさん。
そうですね。あとは登坂さんの縁のある方が多くて。田口浩正さんとか斉藤由貴さんとか上川隆也さんもそうですけど、その辺の方とかね、すごく豪華なキャスティングの方を連れて来れたのも登坂さんのおかげですけどね。
- --- ドグちゃんのお話もありがとうございました。それでは、最後になりますが『ロボゲイシャ』を観られる方に一言お願いします。
ありえない題材だとは思うんですけど、今の時代に反しているようで、「何か刺激が足りないな」って思ってる方はぜひ観て欲しい作品ですね。僕はエンターテイメントとしてを目指して作ったつもりですので、カップルで観て頂いたり、家族で観て頂いたりしても何とか成立すると思いますので、ぜひ、軽い気持ちで観て欲しいですね。
- --- 劇場でぜひ、ですよね。
ええ。劇場で、映画館でぜひ。大きなスクリーンで軽い気持ちで観て頂けたら。たまにはハメを外してもらって、変わった映画を観て欲しいなあと思います。
- --- 本日はありがとうございました。
ありがとうございました。
速報!”ドグちゃん” 映画化決定!!
きょーれつ!もーれつ!『古代少女ドグちゃんまつり!』 スペシャルムービー・エディション 2010年2月20日より、シネマート新宿にて公開決定!!
詳細はこのHPで随時発表!
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1969年生まれ。『片腕マシンガール』(07)、『卍(まんじ)』(06)、『猫目小僧』(05)、『恋する幼虫』(03)、TX「週刊真木よう子」、NTV「栞と紙魚子の怪奇事件簿」等の監督として、その特殊な作家性で熱狂的なファンを集める。また「大人計画」の俳優としても活躍し、『恋の門』(04)、『サヨナラcolor』(04)、TX「週刊真木よう子」、『山形スクリーム』(09)等に出演。監督待機作に「古代少女ドグちゃん」(MBS 10月7日スタート!毎週水曜 深夜1:25〜OA!)がある。10月3日(土)より最新作『ロボゲイシャ』が公開!






