1989〜90年に、日本をはじめ世界各地で行なった「Steel Wheels Tour 〜 Urban Jungle Tour」を構成したコンサート・フィルムで、通常の35ミリ映画の10倍以上というアイマックス方式によって、実体験の白熱のコンサートとはまた違った迫力が味わえるというふれ込みで日本でも91年に劇場公開された作品。長らく入手困難の状態が続いていたが、遂に再発が決定。
ライブ・ショットは、ロンドンのウェンブリー・アリーナを中心に、イタリア・トリノ、ドイツ・ベルリンでのステージを収録。オープニングSE「Continental Drift」から「Start Me Up」のイントロにかけての巨大な爆発音と火柱をはじめ、ステージ・セットや演出がとにかく派手で豪華。監督は、セックス・ピストルズ「The Great Rock'n'Roll Swindle」、「No Future A Sex Pistols Film」、クラッシュ「London Calling The Life Of Joe Strummer」などロック・アーティスト関連の映画では定評のあるジュリアン・テンプル。
会場外のグッズ売り場にも途切れることのない長い行列ができ、おなじみのベロ・マークのTシャツや日本公演パンフなんかが飛ぶように売れていました。開演定刻時間も押し迫り、僕らを含むチケット争奪戦の負け組連中は、「もしかしたら外まで音が漏れてタダで聴けるかもね」といった妄想を膨らませながら、ステージが設置されるバックスクリーン側に最も近いゲート付近へと向かって行きました。実際、オープニングSEからバンドの登場→「Start Me Up」のイントロにつながれるあの爆発音と地鳴りのような歓声らしきものには、これ以上ない最小音量でありつけましたが、あとはほぼ聴き取り不能な小さな騒音の連続。「この巨大卵の中ではどんなに贅沢で絢爛な催し物が繰り広げられているんだろう?」と想像力をフル活用しているうちに悔しさが再度込み上げてきて、一路帰宅の途へ。とても中学生らしいかわいい幕切れです。ただ、4年後の「Voodoo Lounge Tour」では、きっちりとこのお返しはさせて頂きました。東京ドーム公演全てをアリーナ中央・前方3〜5列目で乗り切るという神懸りぶり・・・その後の人生を見る限り、ここで一生分の運を使い果たしたと言っても過言ではないでしょう。
そんなこんなのローリング・ストーンズ初来日見逃し回顧録。そんな人たちのために、この『Live At The Max』は存在するのです。さらには、当時新宿・高島屋にあったアイマックス・シアターでの上映をも見逃してしまった困ったチャンたちのために、この度嬉しい再リリースとなります。勿論、初来日公演を直に目撃した人たちにとっても必須の「Steel Wheels Tour」最強ライヴ映像なのです!