PLASTICS2

Thursday, August 6th 2009



  plastics  
   
 

PLASTICS 英国デビュー30周年!

1970年代後半、テクノポップ黎明期日本でテクノポップを代表したバンドPLASTICS。日本はもとより海外での活動もさかんに行い、今年は英国・ラフトレードでのデビューから30周年!
その英国デビュー30周年を記念して、2007年に行われた「結成30周年LIVE」の音源を完全収録したアルバムが発売決定!2007年の結成30周年ライブを、2009年英国デビュー30周年の年にリリースするというこのややこしさがPLASTICSらしい(?)。そしてそのリリースを記念して中西俊夫、立花ハジメ、佐久間正英という日本の音楽シーンのリビングレジェンドでもある御三方にインタビューしてきました!緊張しましたよ〜。でも、御三方ともとっても優しかったのです。当時のことをお話してくれたり、もちろん結成30周年LIVEのお話など、とてもおもしろいお話を聞かせてくれましたので、ぜひ読んでみてください!
 
   

インタビュー PLASTICS

昔のままでやりませんか?っていうのは興味はなかった

HMV : 4人で初めてガッと合わせた時ってどんな感触でしたか?

立花 : うーん、まーちゃんは(屋敷さんと)やったことあるんだっけ?

佐久間 : うん、あるある。(THE d.e.p.)

立花 : 中西はCHILL・MELONでやってて、僕はCHILLでやる前は…長い付き合いなんだけど、豪太はほとんど東京にいなかったから意外とCHILLでやったのが初めてで。もちろんこの4人で音を出したのは初めてですね。でも、豪太もPLASTICSの曲は知ってたりするし、それとプラス僕と中西の最近の曲とか「こんな感じなんだ」っつって音出したんだけど、意外と新しく作った曲の方がその4人で…

中西 : あっ、そういえばすんなり音固まったね。

立花 : 新しい曲はみんなそんなにイメージがないから…僕とか中西がこんな感じって説明して、そうすると新鮮だし、そんな固まったイメージがないからそっちの方がノリが良かったりする… それで、最初のをやってみようよっていうと、みんなそれぞれコピーだったらコピー、PLASTICSだったらPLASTICSで、イメージがあるからそのノリでワッとやろうとするんだけど、みんなそれぞれコピーだったらコレ、PLASTICSだったらコレ、っていうイメージがあって。コピーも何ヴァージョンもあるし、PLASTICSも何ヴァージョンもあるから… とりあえず「1、2、3、4」ってガーッてやっても「あれ?なんかちょっと違うかな」みたいなね(笑) 

HMV : 佐久間さん的にはどんな感じでしたか?

佐久間 : うん、みんなと音を合わせたときはもちろん想像通りで。 豪太くんともやってるし、この2人の音も大体わかってるから… 昔の曲をどうやるかっていう解釈はアレだけどね… それはまぁ、ラクに(笑)

HMV : 中西さんはどうですか?

中西 : 僕はCHILLで参加してて、ハジメの音とか分かってたから… あまりそんなに違和感とかはなかったけど、あれで初めてやったとしたらずっとちっちゃいアンプでずっと歪みっぱなしでしょ?(笑) あの頃…この歳にしてようやくヘンドリックスに目覚めたみたいな感じの(笑) ちょっとビックリしたと思うけどな… CHILLでワンクッションあったんで。

HMV : 割とすんなり?

中西 : うん、すんなりと… だから、1・2回合わせて「これだったらいけるな」って感触が… さっき言ったように新曲のほうが…なぞるとか再構成するとか、リメイクするっていうアイディアがないからすんなりいけましたね。あの感じでいってたら、2・3日で10曲くらい出来てたよね。

立花 : うん。

HMV : そこはなぜいかなかったのですか?

中西 : 1日で2曲とか出来てたからなぁ…

立花 : 中西の家で打ち合わせしようかっていって、それで… いや、それは一応PLASTICS名義でやるからって言って…

中西 : あぁ〜そうか。PLASTICSっていうプレゼンスがあるから…

立花 : いくらなんでも、なぞらないって言ってもPLASTICS名義でやってて、「COPY」とか「TOP SECRET MAN」とか聴きたいなっていう人が来てくれているのに、全部新曲とかさ…(笑) 「これが新しいPLASTICSだ!」って言っても… うーん、みんなは微妙…ってなるわけだし(笑) それは、豪太とか…PLASTICSも最初はドラム・ベースもいて、そんなバンド時代があって、まーちゃんのプロデュ−スと島ちゃんとか、79年のラフトレードから出た時はそれぞれがいた時はあまりバンドって感じじゃなくて、リズムボックスとか… だけど、昔の曲をバンド形態でやってみたいなっていう気持ちはここ何年かで…ない訳ではなかったから。

HMV : たまたまかどうかわからないですが、最近80年代のリバイバルブームのような感じがありますよね。NEW WAVEを再構築みたいな感じで… そういうものとリンクしているのかな、とも思ったのですが。

立花 : 僕はそういうのは全然… よくNEW WAVEがリバイバルしてて…

中西 : 僕らは「オールドウェーブ」じゃないの?(笑) 立花 : あ、あぁ… で、NEW WAVEがリバイバルしてて、PLASTICSなんかも正に今じゃないんですか?っていう意味でのPLASTICS… さっきも言ったけど、昔のままでやりませんか?っていうのは興味はなかったし。そういう意味では展覧会でもPART2ってやったことないんだけど、一応自分なりに新しい何かを探してやってきているつもりだったから、80年代リバイバル再結成ブームで…とかっていうのは、僕は全然興味がなかったですね。

HMV : そこはたまたまリンクしているっていう感じですね。

立花 : うーん… たまたまだけどもそういうのを期待している人は、ガッカリは全然されなかったと思うけど、そういうのでやっているんじゃないんだなっていうのは伝わったと思うんですよね。

HMV : 新曲も一番ガッツリいった感じなのは…それはそうですよね。

立花 : 新曲もやったけど、昔の曲もやったし… 一番ウケたのはやっぱり最後にやった「TOP SECRET MAN」だったりして。そういう意味ではみんなの気持ちもわかったし、メールの書き込みでもオープニングは昔の「COPY」のイントロから入ったんだけど、そこからハードなバンド形態に流れ込んでいったのが良かったです、とか。そういう書き込みも多かったし。

B-52’sのギターのRickyが使ってたチューニング

HMV : カヴァーをはさんでいますよね。

中西 : カヴァーね。あの手の曲は当時からやっていたからね。Lou Reedとか。

HMV : Velvet Undergroundとか、T-REXの20th Century Boyとか…

立花 : あれはもう小山田くんがなんか… あそこのメンバーはすごい忙しいんだけど、たまたま… いくつか候補のバンドがあったんだけど、できれば小山田くんがいいなぁと思って聞いたらスケジュールが空いてて、リキッドのスケジュールとかみんなのスケジュールが合って。小山田くんに「今日はありがとうね」って話してて、PLASTICSが終わった後に… 終わってアンコールの前くらいに「やりなよ!なんか一緒にやろうよ!」みたいな感じで。小山田くんも「えーっ!」みたいな感じで(笑) 全然打ち合わせも話もしてないし。で、「出来る曲なんかないの?Johny Be Goodでもなんでもいいよ!」みたいな感じで(笑) それで、たまたま20th Century Boyだったらなんとかなるかな…みたいな感じで。あれは全然予定してなくて。

HMV : そうなんですか?その場の流れでそうなったんですね!

中西 : あれは別に…  映画の「20世紀少年」でやっているんじゃないっていう(笑)

立花 : 僕とか中西はRED SHOESとかでやってたりしてたから、別に打ち合わせとかしなくても出来る曲が何曲かあって… 「Waiting for the man」とかROXYの曲とかVelvetの曲とか…

HMV : その流れで?

立花 : 「Waiting for the man」は一番最初のバンド形式のPLASTICSの頃からやってたね。

中西 : うん。それこそ77、78年くらいからやってるんじゃないかな。まぁ、ある意味ルーツといえばルーツみたいな、やり慣れている曲っていうか。オリジナル書くまではそんなことばかりやってたから… やってて楽しいしね。だから、カヴァーでやっている感覚もなくて、ほとんどオリジナルでやっているのに近いような気分になってる(笑)

立花 : それと僕やまーちゃんにリズムセクションに挑戦したかったというか、一緒に音を出してみたかったっていう理由の一つに、まーちゃんや中西はよく知ってるけども、普通のチューニングの6弦と変則チューニングの5弦のやつ…CHILLは変則チューニングの5弦でしかやってないんだけど、それはB-52’sのギターのRickyが使ってたチューニングで、RickyはあのD・A・D・G・G以外にも…

佐久間 : うん、やってたよね。


立花 : だから、あのD・A・D・B・Bっていうのがメインの… で、Rickyとかとツアーをして話したりギター弾いたりしてて。それで、Rickyもギターの変則チューニングなんかを人に教えることもないと思うんだけども、教えてくれたりして。B-52’sのこの曲はこういうふうに弾いてるんだよ、とか。「あぁ、そうなってるんだ!」みたいな。そんなことをツアー中にRickyと遊んだりしてて。それでRickyはエイズで早々と亡くなっちゃって、だけどそのチューニングは僕のものじゃなくてRickyのものだっていう意識が僕は強すぎたんで、PLASTICSでも使うことはなかったし、ソロになっても使うことはなかったし。だったんだけども、10年くらい前から「懐かしきB-52’s」を聴いてたら、今のB-52’sはドラムだったBillだっけかな?Billがギターになっちゃって、BillはRickyの変則チューニングを使ってなくて…

中西&佐久間 : Keithでしょ?

立花 : Keithだ!B-52’sも随分昔とノリが違ってて。やっぱりRickyの変則チューニングってもので出来てる1枚目、2枚目の特徴というか、あのノリはRickyの変則チューニングとKeithの下手ウマというかグルーヴがあるようなないような(笑) そこら辺で出来上がってきたようないい味を出していたんだけど、リバイバルして出てきたCDも違うテイストになっちゃってて、Keithも普通のギターで弾いてたりして。Rickyの変則チューニングっていう味も一切なくて。それで、僕は僕でRickyのものだって意識が強くて使ってなかったんだけども、下手したらこれ…知ってる人、受け継いでる人って…Keithとか知ってると思うんだけど、なんかもったいないなぁっていうか、逆にRickyに「ハジメ、チューニング教えてあげたじゃん」って…「あれでもっとハジメもいっぱい曲書いてさ、なんか曲書いてやってよ」って言われてる気がしたのね。昔のB-52’sの曲を聴いてて…

中西 : そうだよ、世界中で後継者がいないわけだから…

立花 : もし、B-52’sが昔のままでやりたいって言って、KeithがドラムでRickyの代わりのギタリスト募集ってなったら、もうオーディション(笑)

HMV : 俺しかいないって感じですよね!(笑)

立花 : 本当に当時のことよく知ってるし、それで僕10年くらいそのチューニングで… でも、そのままじゃアレなんで、僕なりに消化していって… それで10年くらいかけて曲が貯まったんで、変則チューニングだけのギターでCHILLでやったわけなんだけど。この間やったPLASTICSの「Waiting for the man」なんかも5弦の変則チューニングでやって、微妙なアレなんだけど…聴いてる人はあんまりわからないかもしれないけど、すごい変則チューニングが合ってたりする。「COPY」なんかもそうなんだけどね。昔の曲なんだけどもチューニングでやるとまた… 新曲じゃないんだけど、昔のとまた違う感じになって。それが面白いなっていうのがあったんで、6弦の曲のやつもあるけど、変則チューニングのやつでやったものもちゃんと音を出してみたいなっていうのもあったよね…

中西 : ハジメが死んじゃうとここで途絶えちゃうから、新しい誰かに伝えられたほうがいいよね。

HMV : そうですね!伝えていかないと…

立花 : まぁ、大丈夫じゃないかな…全然(笑)

HMV : コーネリアスとかとも共演していて、(5弦ギターの)弾き方とかずっと見ていたりしていたんですか?

立花 : いやー… その時はそんな余裕なかったから、どうかなぁ… でもね、よく…なんだっけなぁ…NEW WAVE好きの若いバンドの子がいて… 名前忘れちゃったけど、あの… 

HMV : POLYSICS? 

立花 : えーっと、POLYSICSみたいな感じでもっと若い子… 

中西 : MOTOCOMPOじゃなくて…

立花 : そんなやつ??そんなバンドがね、よく「ギター弾いてくれませんか?」って言ってくるわけよ。それで、その時に「こんな曲なんだけど…」って持ってきて、変則ギターで弾いたりするよね。そうすると「あーあー、いい感じですよね!」って言って、ブースに来て「あっ、そうなってるんですか!」って言って…

HMV : 響きが全然違うわけですよね。同じコードの音を出しても…

立花 : うん、コード感が違うのと…

中西 : メジャーとマイナーがないよね。

立花 : 3弦がないんだよ。

HMV : へぇー!!

立花 : 細い1・2弦がG・G、太い4・5・6がD・A・D。なんで3弦がないかっていうと、ベースとリードに…低音と高音にはっきり分けるために…

中西 : B-52’sの場合はベースがいないから、そういうメロディのパートを同時にやらなくちゃいけない。

立花 : だからRickyがベースを弾きつつ、リードもやる。しかもそうなると、「ドン・カッ・ドンドン・カッ」みたいな低音と高音で、ベース・パーカッション・リードギター・サイドギターを全部兼ねる、みたいな。欠点はソロがほとんどない(笑) 弾きようがない。1弦を使ってやるのはできるけど、6弦のようなリードギターが弾けない。ましてやギタリストにとって1・2・3弦…とりあえずギターを取ったら「チュイーン」ってチョーキングしたくなる3弦がない(笑)

中西 : Keith Richardsがやった6弦をとった5弦とはまた違うよね。

立花 : あぁ、そうだね。

HMV : では、PLASTICSとしての今後の予定はありますか?今回のリリースでひと段落といった感じですか?

中西 : なんかありましたっけ(笑)

HMV : 立花さんがブレーン的な感じではあるんですか?

立花 : いや、全然そんなことは… だって、さっきも言ったようにみんなはいつでもOKというか、一番波があるのが僕なので。

HMV : 今後の活動も立花さんの気分次第ですか?

立花 : そういうとなんかさ… 「俺次第」みたいな(笑) だけど、全然そういうんじゃなくて!本当に情けない意味でオイラ次第みたいな…(笑) 今のところは全然…次は40周年だとか、35周年目指そうかとか、何にもないです。

中西 : 還暦とかないの?ジュリーみたいに(笑) 8時間歌う武道館とかあるじゃん(笑)

立花 : とにかく先のことを決めると、不安になるタイプなんで。人間先のことがわかっていると安心するタイプと、先のことが決まっちゃってると不安になるタイプといると思うんだけど(笑) 僕は後者だから。「よし、還暦ライブやるよね!やろう!」って決まっちゃうと、「はぁ〜、還暦だからやんなきゃいけねぇ…」っていうのになっちゃうから… そういうのは一切。

中西 : もうやりたいときにやる。

立花 : 申し訳ないですけど、何にもないです!

HMV : 常にフラットな感じなんですね。

立花 : 何にもないです… 昔のアルバムもビクターから再発されているものもあるし、「ALL ACROSS THE USA」の一番ノッている時のライブもあるし。この間のリキッドのバンド形態の昔とはちょっと違ったPLASTICSもあるし。そこらの音源に関してはぜひ機会があれば聴いてください!って感じですね。別にここから先、こういう展開を考えてますっていうのは一切ないです。

HMV : 今後はお楽しみということで!今日はありがとうございました!

 

PLASTICS NEW ALBUM

Dr.VoBG
『Dr.VoBG』
PLASTICS

男だらけのプラスチックス。新曲2曲を含む嵐のライヴ!僕にとってもスペシャルな晩だったので形に残せるのはうれしい。
--- 中西俊夫

ファッション、デザインを音楽と同様に重視したイメージコンセプトや、国境を跨いだグローバルな活動範囲、デビューからわずか2年人気絶頂のうちに解散したそのライトな感覚など、その活動スタイルは今なお多くのフォロワーを生んでいる「Plastics」。 イギリス・ラフトレードより「COPY/ROBOT」で英国デビューしてから今年で30年。 2007年に行われた「結成30周年LIVE」の音源を完全収録!小山田圭吾ギターで参加!

Discography

Origato 25
『Origato 25 』
PLASTICS



Welcome Plastics
『Welcome Plastics』
PLASTICS



Here Comes Sex Education
『Here Comes Sex Education』
Plasticsex



Profile

PLASTICS are 佐藤チカ(vo)、中西俊夫(vo/g)、立花ハジメ(g)、佐久間正英(key)、島武実(vox)。
1977年、イラストレーターの中西、スタイリストの佐藤、グラフィック・デザイナーの立花が中心となって結成。 1979年、イギリス・ラフトレードから「COPY/ROBOT」で日本に先駆け英国デビュー、翌1980年1月にシングル「TOP SECRET MAN」とアルバム『WELCOME PLASTICS』で日本デビューを果たす。 そのサウンドは、同時期デビューしたYMO、P-Model、ヒカシューらと共に、次世代のジャンル“テクノポップ”として注目される。中でも個性的でファッショナブルなメンバーを揃えるPLASTICSは「テクノポップの代表バンド」として業界内外で注目を集める。1stアルバム発売後、B-52'sとの共演をきっかけとしたUSツアーから海外での活動が活発化。US/UK大手アイランドレコードとの契約による3rdアルバム『WELCOMEBACK』の全世界発売を前後して、米欧でのリリースツアー、ラモーンズやトーキング・ヘッズなど一線級アーティストとの共演など国境を超えた精力的な活動を展開した。 しかし、まさに「これから」と思われていた1981年12月、突如解散。デビューから実質2年間のバンド活動に終わりを遂げた。 ファッション、デザインを音楽と同様に重視したイメージコンセプトや、日・米・欧と国境を跨いだグローバルな活動範囲、デビューからわずか2年人気絶頂のうちに解散したそのライトな感覚など、その活動スタイルは今なお多くのフォロワーを生んでいる。



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