8年の沈黙を破って･･･Maxwell！

Thursday, July 16th 2009

待ってて良かった！Maxwellが、遂に復活！

Maxwell

90年代中ごろ、70年代のソウル、特にMarvin GayeやCurtis Mayfield、Donny Hathawayらに代表されるニューソウルに影響を受けた、D'Angelo、Erykah Badu、Eric Benet、Tony Richといった自作自演派シンガーがR&Bシーンを席捲。彼らは「ニュークラシック･ソウル」という括りで語られ、その深い音楽性とアーティスト然とした佇まいが、多くのリスナーを魅了したものです。そんな中、D'Angelo、Eric Benet、そして今回ご紹介するMaxwellは、「ニュークラシック･ソウル」を語る上で外せません。

ブーム終焉後、00年頭までは各々作品を発表しておりましたが、最近は「過去の人」で語られることも多く、 Eric Benetは離婚を経て、『Hurricane』（05年）や『Love & Life』（08年）で復帰。 D'Angeloにいたっては、新作の制作に入ったといいながら、実際には具体的なリリースはままならず、あの見事なマッチョ体型は見る影もなく、事故や逮捕などファンにとっては哀しい気分になるニュースばかり。

残るMaxwellはというと、01年に『Now』を発表後、しばらく表舞台から姿を消しておりましたが、昨年頃からようやく音楽活動を再開。06年頃、一旦、新作のアナウンスがありましたが、延期。ちょい前にGAPのモデルになったこともありましたが、08年にBETアワードに出演しパフォーマンスを披露。続いて南アフリカを皮切りに「2008 BLACKSUMMERS'NIGHT」ツアーをスタートさせ完全復帰をアピール。その後、アルバム制作に入り、遂に待望の4thアルバムをこの夏、リリースする運びとなりました！

4thアルバムとなる『BLACKsummers’nigh』は、3部作（今後『blackSUMMERS’night』（これからの自分を表現したもの）、『blacksummers’NIGHT』（インスト中心）を1年ごとに発表予定）の第一部となる作品で、長年の協力者でもあり友人のHod Davidとともに制作。

このしばらくのブランクについて、「僕は故意に世間から離れていたわけではなく、もう一度純粋な経験で音楽制作をしたいと思いから、僕自身のため時間を使っていただけなんだ。｣と Maxwell。また、「過去の作品よりも”良い”もの作ろうと思いながらスタジオには入らない。ただ単に良いレコードを録りたいと望んでいるだけなんだ。」ともコメント。まさに彼の中のクリエイティヴィティの機が熟するのを待っていたとも言えるでしょう。

8年間の沈黙の間に、様々なことを経験したMaxwell。栄光の時期と、その後の苦悩の時期を表現したという『BLACKsummers’nigh』は、非常にダークな部分も持ちながらも、それと同時に、音楽に対するシンプルな愛も感じさせます。

またサウンド面でも、気心の知れたミュージシャン仲間を集め、生楽器の持つヴァイヴを大切にした、極限まで贅肉を削ぎ落とした音作りで、昨今普通のR&B/ヒップホップ作品にありがちな派手なゲストもプロデューサーもいません。

とにかく、曲単位で聴くのではなく「アルバム単位」で通して聴いてみれば全てが納得できる1枚です。聴後感の余韻が後を引く、傑作。担当者、大プッシュ！！

『BLACKsummers'night』が発売第一週で316,000枚を売上げ、7月24日付けのBillboard 200で初登場1位を獲得したことがわかりました！ 自身2度目のNo.1。2001年の『Now』以来となります！！

【各盤詳細】
輸入盤
・7月7日発売予定

輸入盤（DVD付限定盤）
・7月7日発売予定・DVD収録内容：PRETTY WINGS（Video） /『BLACKsummers’night』メイキング映像(約20分収録予定)

日本盤
・7月29日発売予定・ボーナストラック収録予定・歌詞・対訳付

・オフィシャル･サイト
・MySpace