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闘い続ける男 フェルミン・ムグルサ

Saturday, March 28th 2009

愛する故郷・バスクの自由のために戦うフリーダム・ファイター、フェルミン・ムグルサ。

暴力でもなく、テロでもなく、音楽と言葉での革命を有言実行する、
存命するなかでの最高のレベル・ミュージックのカリスマ。

フジ・ロック・フェスティバルのグリーンステージを震撼させたあの男が2009年、とんでもない最高傑作を世に放つ。

『アズマティック・ライオン・サウンド・システマ』。

熱すぎるメッセージ、痺れて聴け!







 イベリア半島、ピレネー山脈の西部。スペインとフランスの国境にまたがる形で「バスク」は存在する。
歴史的、文化的にも独特な背景を持った共同体。スペイン人にもフランス人にも理解できない言語(バスク語)を話し、またバスク民族の実に35%がRh-の血液型(因子で85%!)だというから、これまた独特なものを感じる。 己の血というものを重んじ、誇りの高い民族である。

そして、今も昔も独立運動が盛んだ。時にラディカルな主張や、暴力さえも伴って。



 フェルミン・ムグルサは、この「地図にない国」バスクに生まれた。 6歳でソルフェージュを学び、アコーディオンとギターを弾き始めたというフェルミンは、兄ハビエルと弟 イニィゴとともに 2000 枚以上のレコードを集めたほどの音楽好きだった。名門サラマンカ大学で教育学を学びながら、バンド活動を開始。この頃、クラッシュの公演を見て、大きな影響を受けたエピソードは有名である。

 フェルミンが最初に結成したバンド「コルタトゥ」 は瞬く間に人気バンドとなったが、 88 年に解散。
その後は 90 年に「ネグ・ゴリアック」(むきだしの冬、の意味)を結成、多くの海外公演を実現し、世界的にその名を知られるようになった。その音楽性はロック、レゲエや HIP-HOP のミクスチャーであり、自らのバスク民族としての政治的立場をも明確にしている。 MTV スペインは「 ネグ・ゴリアック は、スペインの 90 年代 ロック・シーン を代表するバンドである」という評価をしている。この頃に自らマネジメントをし、レコード・レーベル「 Esan Ozenki 」を設立。
また、バスク語のみで歌うことも決意した。


その後はソロとしての精力的な活動を続けている。

 日本では01、04、07年とFUJI ROCK FESTIVALに出演。当時の知名度はさほどなかったものの、そのステージは激しいモッシュの波を生み大きな話題となった。

 フェルミン・ムグルサは、しばしばその急進的左派の過激な政治的発言で物議を醸し出してきたが、それはとりもなおさず、フランコ政権下で各種の弾圧を受けてきたバスク民族の立場からの発言であり、"音楽"という武器を使った意思表示に他ならない。彼はすべてのファシズムと帝国主義に強い反発をしているのだ。

そうした政治的な面も含め、彼のファンだけでなく、ジャーナリストを含む多くの人々が、その才能、豊かな人間性と膨大な量の作品に対し、賞賛と尊敬の念を抱いている。



 2009年、キューバ革命での勝利から50周年という年に、フェルミンはまた新たな作品を提示してきた。『アズマティック・ライオン・サウンド・システマ』。シニカルでありながらとても真摯で、ユーモアも忘れない。

そのキューバ革命の英雄チェ・ゲバラは、バスクの血を継いでいるらしい。関係があるかといえばないのだが・・・。ただ、ゲバラもフェルミンも同じ志を抱いたフリーダム・ファイターでることに違いはない。

暴力でもなく、テロでもなく、音楽の力で革命を。

フェルミンのその声はもはや世界を巻き込み、遠くここ日本でも高らかに響く。言葉はわからなくても、その気迫で私たちを激しく震えさせてくれるのだから、とにかくもうついて行くしかない。新作『アズマティック・ライオン・サウンド・システマ』を聴けば聴くほど、その気持ちは強くなるのだ。




Asthmatic Lion Sound Systema


Asthmatic Lion Sound Systema
Fermin Muguruza


『アズマティック・ライオン・ サウンド・システマ』
フェルミン・ムグルサ


日本盤/歌詞・対訳付き
デジパック仕様

解説:渡辺俊美
(THE ZOOT 16/ TOKYO NO.1 SOUL SET)

4月5日発売
¥2,625(税込)


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Tracks :
01. Balazalak
  銃弾の薬莢
02. Shoot the Singer
  シュート・ザ・シンガー
03. Iragarkien tartea
  広告の中に罠
04. Ezin Ihesi Berlin
  ベルリンからは出られない
05. Itzuliko naiz
  俺は戻ってくる、数百万人になって
06. Asthmatic Lion Sound Syatema
  アズマティック・ライオン・サウンド・システマ
07. Simulakroa
  ごまかし
08. Loturak
  リンク
09. Ez sailkatu
  人間を格付けするな
10. Hau dena
  このすべては
11. I Come from
  アイ・カム・フロム
12. Milaka Bilaka
  数千人が探しているんだ


ゲスト・ミュージシャン:
マヌ・チャオ(M-12)
マリーナ from オホス・デ・ブルッホ(M-12)
RUB-A-DUB MARKET(M-3)
KAORI ex.SOUL FLOWER UNION(M-3)
アル・ラムジュン from ASIAN DUB FOUNDATION(M-5)
ペドロ・エラソ from ゴーゴル・ボルデーロ(M-8)
マタハリ from ラ・キンキー・ビート(M-11)
ムース・エ・ハキム(M-12)
BAD SOUND SYSTEM(M-2)




スペインは "バスクの雄" フェルミン・ムグルサ、
2009年の最新作  『アズマティック・ライオン・サウンド・システマ』。

 反グローバリズムを明確に打ち出し、故郷バスクの平和的な手段によるさらなる自治を願う、ポリティカルなスタンス。
レゲエ/ファンクを基に、バスクの伝統音楽をも飲み込んだスタイルに、歌詞はすべてバスク語で紡ぎ出されてる。スペインやフランスでさえ通じないこの言葉で、フェルミン・ムグルサは何かを伝え、感じて欲しいと言う。それは、ジョーストラマーから始まる、マヌ・チャオを中心としたレベル・ミュージックの系譜を受け継いでいるからに他ならない。


 今作も、国や言語の壁を乗り越え、彼の熱いメッセージに共鳴した豪華ゲストが参加。
マヌ・チャオ、ASIAN DUB FOUNDATION 、マリーナ ( オホス・デ・ブルッホ ) 、ペドロ・エラソ ( ゴーゴル・ボルデーロ )・・・そして今回は日本から、 RUB-A-DUB MARKET のジャーゲジョージと MaL 、元 SOUL FLOWER UNION の KAORI が参加 (2007 年の来日時に録音 )。国や言語の壁を乗り越えた、全12曲のマイクリレー!
バックはジャマイカ、キューバ、フランス、スペイン、バスク人からなるメスティーソ(混血)バンドが タイトな演奏でフェルミンをサポート。


 さらに解説は、日本でフェルミンと競演した渡辺俊美氏( THE ZOOT16 / TOKYO NO.1 SOUL SET )。
その 愛の詰まった熱い言葉による解説は、このような言葉で締めくくられている。

  「毎回、 LIVE の時に DJ ブースに掲げられている"黒い領土に赤い矢印"の旗は、スペインとフランスに拘留されているバスクの囚人を国内(バスク内)に返せ!という意味だそうだが、フェルミンが放つ愛が詰まった魂の言葉や音楽は、全世界に広がり、その魂に多くの人が心を打たれ、その問題を近い将来解決できる日が絶対来るだろう。僕も、心を打たれた1人だから ....... 。」
(渡辺俊美氏・ライナーノーツより抜粋)



 また、M-3に参加したRUB-A-DUB MARKET ジャーゲジョージ氏からのコメントも熱い!
フェルミンの人柄、そして彼の音楽が生まれる瞬間、その様子がリアルに伝わってくる。

 「
フェルミンの曲に参加させてもらえると聞いた時は、その作品が世に出るかどうかわ からない状況だったけど、正直チャンス!って思いましたね。
フェルミンは俺の中では戦うミュージシャンとして尊敬しているし、その上でやっぱ り音楽はいいなぁって所を共有できるのはすごくうれしいし、びっくりさせてやりた いと思ってリリック書きました。

録音はフジロック会場の苗場プリンスの一室、マイクはピンマイクでケータイ用の 小っちゃいスピーカーに合わせて録るっていうざっくばらんな状況で、フェルミンは ラバダブスタイルって言ってた(笑)。器がでかいねー

でも一発勝負って感じがビンビン伝わってきたから、かなりバイブス高かったと思 う。そのせいか他のメンバーもなんだなんだ?ってぞろぞろ覗きに来たりして、よっ しゃって感じはありました。

リリックの意味も知って欲しかったから、東京に戻って、フェルミンと今回つないで くれたショウゴさんに頼んで、リリックをバスク語に訳してもらって、日本語とバス ク語両方を送ってもらったんだけど、歌詞カードにはオレの書いた日本語をそのまま 使ってくれてたんでびっくりしましたよ(あれでもきれいに書いた方です)。やっぱ り器がでかい!

できれば今度はステージで共演したいですね。
フェルミン、ショウゴさん、どうもありがとう!」

(ジャーゲジョージ氏・RUB-A-DUB MARKET)

 

 「フェルミン、ジョー(=ジョー・ストラマー/THE CLASH)、マヌ・チャオの共通点はリリックの素晴らしさだ。
特にフェルミンは故郷バスクの悲痛な歴史や、現在の情勢をロマンチックな物語風のリリックを書かせたら天才だ。更に、権力者に向かって放つ言葉は日本刀の名刀『虎徹』より切れ味が鋭い。 まるで、武器のようだ。

そして、フェルミンの凄い所は言動と行動が一貫している事だ。
自国だけではなく、 パレスチナのような他国にも同じような状況であれば足を運ぶ『音の戦士』なのだ。 」

(渡辺俊美氏・ライナーノーツより抜粋)




 

アズマティック・ライオンを聞け
世界はサウンド・システムで繋がっている
喜びや痛みの光景 黒檀風味の旅


カプシチンスキーのように ニューヨーク、日本
パリ - テキサス、ナスターシャ・キンスキー
もう国境なんて存在しない


おまえが心に描く 高速回転の脳 
まるでアリの縄跳びみたいな
彼は憤怒の咆吼とともに脱獄した
キッチンに入り込んだ
踊れ、怒りを鎮めろ パーティを始めろ
娯楽は武器 それが扉を開く


マイクはスイッチ・オン
マルチサウンド・チャンネル
ヴァイナルのグルーヴの中で ゴールドを探す
俺たちは自由に歌う 心を開いて


ライオンは警戒している 
いつも覚醒している 愛と憎しみに


それは数学的 フェルミン・ムグルサを聞け
喘息のライオンを聞け


さあ、聞けよ
息を継がないフラメンコ・スタイルで歌うから


想像してみろよ
息を吸うのは陰謀のコンセプト


さあ、聞けよ
やめるにはもう遅すぎる


1 、 2 、 3 、で分析しろよ
想像してみろよ
諦めないのがプロジェクトの鍵


( 「Asthmatic Lion Sound Syatema」 
                       日本盤対訳より )

 

 









  ※ 廃盤/取扱いのないタイトルも掲載しております。ご了承くださいませ。

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