BLACK FILE -日本語ラップキャンペーン-

「俺が感じる“日本語ラップ”のカッコいい部分を、DJとしてしっかり提示できたと思っていて。勿論、これが全部ではないですけど。ここ最近のシーンの動きが感じられる1枚と、そこに至るいくつもの源流というか、俺自身もクラった９０ｓのクラシックでまとめたボーナス・ディスク・・・最高に贅沢な仕様ですね。自分の現場に遊びにくる20代前半くらいの子たちも、今この辺りの音源を掘り下げていたりするんで、求められていることにしっかり応えたつもりです。時代は変わるし、ヒップホップも変化、進化したと思うんですけど、その変わった部分と変わらない部分を2枚聴き比べて感じてもらえるといいな、と思ってます。選曲は、結構現場を意識したというか、構成やリリック、トラック、そういった前後の流れとか基本的な部分は考えましたけど、基本はノリです。全曲知ってる人も、聴き始めたばかりの人も聴き通せるものにしたかったし、そこに現場でやってるノリを出したかったんで。あと、トピック的にも強烈にヒップホップを感じさせてくれる“ファイト・ミュージック”の側面が出たもの中心で、なるべく振り幅は広く、と。新曲「Spread Da Shine」も、DJ的な感覚というか、MUROさんの「XXX Laｒge」のパンチライン「お前らに向けて光ばら撒く」を挟んで、今ホットな3人のMC、般若君、B.D.、ANARCHYのマイクリレーにしたくて。その組み合わせや、JASHWONのビートもそれぞれで違うパターンにしたり、とか思い描いた通り、いやそれ以上の形になりましたね。PVの出来映えもとにかくカッコいいんでチェックして欲しいです。それがちょうど出来上がった後に、同じ監督が撮ったANARCHYの「Fate」のPVが、SSTVでアワードを獲ったり・・・と、タイミングも良スギで（笑）。その「Spread Da Shine」も12インチを出すことにしました。カップリングに新たにMUROさんのリミックスを入れて。そういうアナログならではの面白さ、文化は伝えて、残していきたいですね」