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【インタビュー(2)】Re-Trick

Monday, March 9th 2009

retrick インタビュー

Re-Trick INTERVIEW page 2


音楽は生で聴いて本場で聴くのが一番


 
では3人方それぞれに…JAZZの道というか、今のバンドで食っていこうという道、あるいは
今の持ち回りの楽器を目指すきっかけとなったアーティストの作品っていうのを…。今思い出せるだけで全然構わないんですけど。これ事前に言っておけばよかったですね…

HMV : じゃあ渡辺さんからお願いします。このままだとYOSHIKIになっちゃいますよ!

渡辺 : (笑)あの…やっぱりジェイムス・ブラウンが大きいですね。方向転換というかわかりやすさが一気に…映像を見た瞬間に変わった気はします。

HMV : そこからどっぷりFUNK道を?

渡辺 : はい。FUNKをまずやって。

HMV : JB、SLYとか…

渡辺 : あとMETERSとか。

菅原 : JAZZに入ったの結構遅い?

渡辺 : はい…もうかなり。卒業してから。

井上 : 本当に最近(笑)

渡辺 : 本当に本気でやってるのは最近です。それから人力ドラムンベースとか。いろいろ興味を持って…浅く広く。そんな感じっす。

HMV : では、ベースの井上さんは?BEATLESのPaulで入って…

井上 : そうなんですよ。親が好きだったんでビデオとかもあって、ずっとボケーっと見てたら一番カッコよく見えたのがベースだったんで。(笑)見た目も含めて。

HMV : バイオリンベースをいきなり買って…?

井上 : はい、それは買いました。

HMV : おぉ〜!

井上 : お年玉で(笑)買ったりとかしてたんですけど。それからメジャーな人なんですけど亀田誠治が参加しているモノを聴いたときに、裏方ミュージシャンってカッコいいなと思ったりして。それで学校に行ってちゃんと勉強したいな、と。楽譜を読めるようにとか…そういうのを含めて。裏方ミュージシャンに初めなりたいと思って。裏にずっといれば一緒に見れるじゃないですか。「あっ、またこの人いる!」みたいな。そういうのがすごい憧れてたんで…。変わったのは亀田誠治のインタビューとか読んで変わりましたね。雑誌とかよく出てたんで、すっげーカッコいいとか思ってたんで。それから、オススメCDとかCD屋さん行った時に、全くわかんないけどDonny Hathaway買ったりとか。その人が勧めてるのをよく買いに行ったりしてましたね。で、MOTOWNがカッコいいとか。MOTOWNわかんないけど…店員に聞いたやつを買ったりとか。(笑)
なんじゃこりゃ?と初めは思ってたんですけど。そうすると、ベースマガジンでJames Jamerson特集とかで「あーあー!」みたいな。誰に影響を受けたって書いてあってそれを探したりとか。

HMV : 菅原さんは?

菅原 : 僕はアレンジ志望だったので、そのきっかけは山下達郎さんの1stアルバム「CIRCUS TOWN」を大学生くらいの時に聴いて。でも、実際のアレンジは向こうの…半分NYで半分LAの。ミュージシャンもベースとか凄腕揃いで良いに決まってるんですけど。ただ、その時山下達郎さんが23歳とかで若いのに単身で行って、「このメンバーじゃないとやらない」と自分で指定してやったっていう話を聞いて。クオリティーもこれだけのものが…しかもたいぶ昔のCDなんで。1970年代の。こんなレベルの音楽をやってる人がいるんだっていうので衝撃を受けて。それでアレンジの勉強を…いろんなブラスセクションとかストリングスセクションとか、いわゆるアレンジメント的なストレートな要素もすごいいっぱい入ってたし。そういう意味で勉強してみたくなったので、大学出て専門を。今でもベースになったというか、それが(専門に行く)きっかけになったんですけど。
まぁ、ちょくちょくいろんな人には影響は受けてますけど。

HMV : でも、シンガーソングライター系とか…

菅原 : 好きですね、昔から結構。そうですね…確かに。

HMV : NY派とか…Richard Teeとか好きですか?

菅原 : Richard Tee、好きです。Richard TeeもGadd GangとやってるDVDを観て衝撃を受けまして。それは演奏面での…ピアノを打楽器みたいな感じで捉えているところが。スタイルが馴染みやすかったんです。打楽器的なアプローチとか。その辺がカッコいいなと思って。あとは別にそんなに影響を受けた訳じゃないし、プレイスタイルも…特にコピーをしたりしてるわけじゃないんですけど、Brad Mehldauが…。ピカイチですね。他にピアニストが全員いなくなってもいいくらい(笑)曲作りというかアプローチがジャズの範疇じゃなくてもやってると思うんですけど。そういうふうに解釈してこんな風にカッコよくなるんだっていう、気をてらった感がない中で新しいことをやるっていう。そういうスタンスとかセンスがズバ抜けてるなって気はするんで。そういう意味での影響は…別に直接フレーズをどうこうっていう訳じゃないんですけど。その3つくらいですね。

HMV : では次に今回のセミライブ盤のリリースにちなんで、3人方それぞれのFavorite Live。ライブDVDでもいいんですけど…これは絶対観たほうがいいっていうような。ソフトで残っているようなものがあれば。

菅原 : 生で観たかったとかですか?

HMV : 観たかったとかでもいいです!

菅原 : それいっぱいあるな…(笑)

井上 : 僕、行ってみたかったのがさっきも言ったんですけどDonny Hathawayのライブですね。
あの空間にいたかったなぁっていう。

HMV : あれはあの場にいたかった。確かに…

井上 : お客さんとの一体感もわかるし、そういう面では名盤だなーと思って。演奏でもすごいんですけど。
客席との一体感が…あれは感動した覚えがあります。ライブとして観るなら、そういう一体感みたいなのを一回体験したかったなーって。

 

HMV : 菅原さんはどうですか?

菅原 : 僕はそうですね、Brad Mehldauが…。またBrad Mehldauですみません(笑)狭いところでやってるやつ。比較的ホールでやることが多いんですよ、ホールでやると…。あっ、その時トリオの…トリオが素晴らしいんですけども。これ以上ないくらい素晴らしいんですよ。Brad Mehldauは狭いハコでやってるライブをちゃんと観てみたいんですけど、日本だとあんまりやってくれなくて。今回も来日するみたいなんです、3月初めくらいに。サントリーホールと大阪のビルボードに…まだビルボードの方が狭いかなって感じがするんで、大阪に真剣に行こうかなって思ったんですけど。ちょっと日程が合わなくて行けないんですけど。なのでライブ盤で言うとVillage Vanguardでやってるライブ盤があるんですけど、それはもう物凄いですね。JAZZのスタンダードをやってるんですけど…普段あんまりスタンダード聴かないんですけど、でもそれはすごい好きで。超越しててカッコいいです。

渡辺 : 僕はあれですね、James Brownの「Sex Machine」の…どこでやってるのかわかんないですけど(笑)
それと…Bill Evansが観たいです(笑) すごい観たいんですけど、観れなくなっちゃって…

菅原 : あっ、Michel Petruccianiが観たいです!ライブ盤。 あの表参道(BLUE NOTE)のGaddとAnthonyのトリオはちょっと観たかったですねー。そっちにしてください(笑)

HMV : 両方いっときます(笑)じゃあ、Re-Trickはまとめじゃないですけどその辺も含めてライブを観てくれと。

菅原 : そうですね、CDとやっぱりどうしても違うので…もちろん録音の技術の問題とかもあるんですけど。単純にその場にいてもらわないとわからない要素もけっこう多い音楽だと思うので。CDを聴いてでもいいですし、ライブに来てもらって生の音を聴いてもらいたいとは思いますね。

HMV : では、今後の活動予定・直近のスケジュールなどをありましたらお願いします。

3月7日(土)にJZ Brat SOUND OF TOKYOで「Another Side Of Agenda」発売記念のレコ発をやって、その後ツアーに福岡を廻って、東広島・神戸・京都・名古屋を廻っていくというスケジュールです。

HMV : その間ストリートは?地方でストリートはさすがに?

井上 : そうですね(笑)そんな体力が残ってないかと。もう5日で7本ライブをぶっ続けなんで…

HMV : おかしいですよね(笑)

井上 : その時点で大丈夫なのかなっていう…ちょっと心配なんですけど。それで地方で警察にビビりながらストリートをやる体力がたぶんないと思います(笑)

HMV : ブログを拝見してたら、「今日はメンバーの具合が悪いのでストリートライブは中止にします」って。(笑)

井上 : それ、けっこう前じゃないですか?(笑)

HMV : けっこう前ですね。「雨が3日ぐらい続いて」…とか。いつやってるのかなと思いながら見てたんですけど。(笑)

井上 : 一時期、週4日とかで日程埋めてやってた時期があるんですよ。それで梅雨に入っちゃうと…、結局やるって割には連発すると、雨が降っちゃうとできなくなっちゃうんです。

菅原 : それで機材を電車で運んでるんですよ。ドラムとかもフルセットなのに無理やり改札を通る幅に…

HMV : 電車ですか?フルセット、電車ですか??

渡辺 : 長方形のちっちゃめなやつで…フルセットというか全部はないんですけど。必要最低限なものを、ドラムと言えるぐらいものを持って行けるように分担して。

菅原 : 電車で運んでるんで故障が多くて。台車とか壊れたりとか。

井上 : バコバコ壊れますよね…

菅原 : もう台車何台買ったかなくらいに…

井上 : 3回くらいで壊れるとか…

渡辺 : 1回運んだら壊れるとか。

菅原 : もうアンプとか積み込むとけっこうな重量になるので…ピアノも88鍵盤とか使ってるんで、2オクターブくらい出なくなったり(笑)そういう機材面、天候面。あと、やっても5分くらいで警察が来ちゃって…みたいな時も多いですね。テンションけっこう落ちちゃったり。

HMV : めげずにストリートライブは続けてください(笑)

井上 : 明日晴れたら…

渡辺 : いやー俺、ちょっと風邪だから。具合悪いから(笑) その辺は空気読んでよ(笑)

井上 : ちょっと鼻声だなーとは思ったけど。元気そうだから(笑)

HMV : それでは最後に、HMV ONLINEをご覧のファンの方々にメッセージを…どなたか代表の方、お願いします。

 

井上 : 僕らはライブが一番の売りだと思っていますし、音楽は生で聴いて本場で聴くのが一番良いと思っているので、このライブ盤を聴いて実際の生の演奏の方も足を運んでもらえたらな、と思います。
お願いします!

HMV : 今日はお忙しいところ、ありがとうございました!








Re-Trick/Another Side Of Agenda
Re-Trick
Another Side Of Agenda


Re-TrickのオフィシャルHPには「Agressive Jazz Trio Re-Trick WEB Site」という表記が目に入る。この言葉は変に奇をてらったところも無く、シンプルで分かりやすく彼らを表現したフレーズかと。そのアグレッシヴさが生感覚で伝わるLIVE音源を収録したのが今作!! 疾走するピアノと小気味良く追随するドラム。そして流れるようなベースの刻みが曲全体の濃度を高める。やはりJazzはライブがあっての音楽。その醍醐味が味わえます!!







Re-Trickの流麗なLIVEがCD化!

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