『Cadillac Records』日本公開懇願特集～

Friday, November 28th 2008

ニューアルバム『I Am...Sasha Fierce』をリリースしたばかりの歌姫、ビヨンセが主演した映画『Cadillac Records』が12月5日から、全米公開！

『Cadillac Records』は、伝説のブルース・レーベル、チェス・レコードの栄枯盛衰を描いた作品で、時代は50年代のシカゴ。ビヨンセが演じるのは実在のリズム＆ソウル・シンガー、エッタ・ジェイムス、レーベル創設者レナード・チェス役にエイドリアン･ブロディ、マディ･ウォーターズ役にはジェフリー･ライト、さらにラッパーのモス･デフがチャック･ベリー役で登場します。

さて、この『Cadillac Records』、未だ日本公開が決定しておりませんが、ブラック･ミュージック･ファンとしては内容と出演陣を見ても相当気になるはず。マディ役のジェフリー・ライトの髪の盛り上げが足りないとか、ビヨ演じるエッタじゃウツクシすぎとか突っ込みどころは色々ありますが、こちらではダンス＆ソウル･ページらしく『Cadillac Records』の関連アーティスト/作品をご紹介します。

ちなみにサントラには、ビヨンセ、モス･デフ、ジェフリー･ライトによるカヴァー曲はもちろん、ビヨ妹のソランジュ、最近ソウル志向のアルバムを出したラファエル･サディーク、ナスとオル･ダラ親子、メアリー･メアリーらの楽曲が収録されます。

偉大なるレーベル、Chess Recordsとは～

1949年、レナードとフィルのチェス兄弟により設立されたチェス・レコードは、マディ・ウォーターズ、ハウリン・ウルフ、ボ・ディドリー、チャック・ベリー、エタ・ジェイムズ、リトル・ウォルター、バディ・ガイなどの錚々たるブルース・マンを擁し、シカゴ･ブルースの代表作を多く送り出した伝説のレーベル。1950～60年代のアメリカ黒人音楽史に大きな影響を与えただけでなく、UKでもブルース・ブームが起こり、ローリング・ストーンズら白人アーティストらが彼らに夢中になり、その後の音楽シーンに大きな改革をもたらしたことでも知られています。

Chuck Berry / Best Of
ロックンロールの神様チャック・ベリーのベスト盤。“スウィート・リトル・シックスティーン”、“ジョニー・Ｂ．グッド”、“ロール・オーヴァー・ベートーベン”、“スクール・デイズ”、“ロックン・ロール・ミュージック”など不滅の名曲を収録。現在のロックに与えた計り知れない影響力、魅力が詰まっています。

Etta James / Best Of
チェス・レコードを代表する女性シンガー、エタ・ジェイムズのベスト盤。チェス・レコードが舞台の映画『CADILLAC RECORDS』ではビヨンセがエタ・ジェイムスの役を好演。サントラにはビヨンセによるカヴァーが収録されてますのでビヨンセ・ファンはそちらも要チェック！

Muddy Waters / Best Of +6
シカゴ・ブルースの帝王、マディ・ウォーターズの1955年発表の名盤ベスト・アルバム！48年から54年までのアリストクラット／チェス録音から代表曲を集めた内容。そして今回、日本盤のみのボーナストラック6曲を追加収録！ブルースうんぬんというよりも、ポピュラー音楽史における究極の一枚。何も解説できることはありません。ただただ耳を傾けてください。